イカの種類ってどのくらい?!
エギングやヤエン、イカメタルゲームと様々な釣り方で人気の『イカ』。イカは世界で約450種類、日本においてもなんと140もの種が生息すると言われています。
今回は、そんなイカの中でも釣り人になじみ深いイカを13種ピックアップしてご紹介していきます。
イカの旬
ケンサキイカ | 4~7月 |
アオリイカ | 5~8月 |
スルメイカ | 5~9月 |
アカイカ | 6~8月 |
コウイカ | 10~4月 |
ホタルイカ | 1~5月 |
ヤリイカ | 2~4月 |
代表的なイカの旬は表の通りで、それぞれの種類によって旬は大きく変わってきます。活きたままで市場に運ばれるものや、干物や塩辛に加工されて出回るものなど様々ですが、旬時期に味わう新鮮なイカは、極上な味わいが楽しめます。
代表的なイカ“13種”
日本近海に生息する代表的なイカをみていきましょう。それぞれの特徴や生態を知っておくと釣りに活かせること間違いなし! 調理法もご紹介しますので、釣れたときにはぜひ参考にして味わってみましょう。
アオリイカ
アオリイカは、ツツイカ目開目亜目ヤリイカ科アオリイカ属に属するイカです。エギングで最も人気のあるターゲットで、最大で6キロ以上の大きさになることもあります。イカ類のなかでは最も高級品として扱われ、多くの人に好まれている種類です。
■食味【レベル:★★★★★】
アオリイカの身は甘みが強いことが特徴。調理法としては刺身にしたり、天ぷらにしたりと甘みを活かした料理がおすすめです。
■釣り方
春には3.5~4号と大きめのエギで狙い、秋のコロッケサイズと呼ばれるアオリイカは、2.5~3号ほどの小さなエギで狙います。またアジを餌にしたヤエン釣りも釣果が望めます。
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スルメイカ
ツツイカ目アカイカ科スルメイカ亜科スルメイカ属に分類されているスルメイカは、日本の食卓にもなじみ深いイカではないでしょうか。
墨を吐き、群れで行動することが多いことから「墨群れ」が転訛してスルメイカと名付けられたとされています。細長い見た目で、釣りたては赤みがかった個体が多いのが特徴です。
■食味【レベル:★★★☆☆】
上品な甘さが特徴のスルメイカ。細く切った刺身である「イカそうめん」や、天日で干した「するめ」で食されることが多いイカです。調理する際にはアニサキスという寄生虫が居ることがあるので、注意が必要です。
■釣り方
スルメイカは船からのスッテという疑似餌を使って狙うことが多いです。また近年では、重たいスッテを単体で使って狙うイカメタルゲームのターゲットとしても注目を集めています。
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ヤリイカ
ヤリイカはツツイカ目開目亜目ヤリイカ科ヤリイカ属に属するイカです。全体的に細長い体をしていて、先端はとがっていて槍に見えることからその名前が付けられています。
比較的深場に居ることが多いですが、冬から初夏にかけて各地域に接岸してくるので、シーズンを見計らって釣りにいくとよいでしょう。
■食味【レベル:★★★★★】
ヤリイカは甘さが控えめで食感が良いのが特徴。寒い時期になると特に高級扱いされるようになります。調理法は刺身、煮付け、焼き物と、種類を問わずにさまざまな料理にマッチします。
■釣り方
深場に居ることが多いヤリイカは、基本的に船から電動リールを使った釣り方をします。群れが接岸してきているときには、3~3.5号のエギを使ったエギングでも楽しめます。エギングのタックルはアオリイカ用のもので十分です。
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コウイカ
コウイカは、コウイカ目コウイカ科コウイカ属に属するイカです。名前の由来は、胴体に硬い甲が入っていることからコウイカの由来とされています。
別名スミイカとも呼ばれていて、体内に非常に多くの墨を持っていることが特徴。釣れたときには墨をかけられないように注意してください。
■食味【レベル:★★★★☆】
肉厚ながら柔らかく甘い身が特徴のコウイカ。刺身や寿司ネタにはもちろん、熱を通しても硬くなりにくいので、天ぷらにしたり茹でたりして食べるのがおすすめです。
■釣り方
コウイカはエギングで狙うのが基本です。海底付近を好むイカなので、沈みの速いディープタイプのエギや、ノーマルタイプのエギにオモリをつけて狙ってみてください。アクションはあまり激しくしないほうがおすすめです。
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ケンサキイカ
ツツイカ目開目亜目ヤリイカ科ケンサキイカ属に属しているケンサキイカ。スルメイカやヤリイカと同じような見た目をしていますが、それらより温暖な海域を好む特徴があります。スーパーに並ぶようなことは少なく、高級料亭や寿司ネタとして重宝されているイカです。
■食味【レベル:★★★★★】
ケンサキイカは上品な味わいが特徴です。刺身やなめろうでの生食、天ぷらや炒め物と調理法を問わず美味しく食べられます。
■釣り方
ケンサキイカはヤリイカやスルメイカと同じで、船から電動リールを使ったスッテ仕掛けで狙ったり、イカメタルで狙ったりすることが出来ます。比較的ケンサキイカはサイズが小さいので、小さめのスッテを使用することをおすすめします。
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モンゴウイカ
モンゴウイカは、コウイカ目コウイカ科コウイカ属に属するイカです。胴に独特の模様が散らばっているのが特徴で、西日本において生息数が多くよく見られる種です。コウイカと同じく体内に墨をたくさん持っていることも特徴です。
■食味【レベル:★★★★☆】
身が厚いモンゴウイカは、ほんのりとした甘みがあるのが特徴。少し身が硬いので切り目を入れて調理するのがポイントです。刺身や天ぷら、さらに墨を使った「墨汁」はモンゴウイカならではの味わい方となります。
■釣り方
モンゴウイカのはコウイカと同じエギングで狙うことが出来ます。砂地を好むので、そういった場所を沈みの速いエギで狙ってみてください。
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ヒイカ(ジンドウイカ)
ヒイカ(ジンドウイカ)は、ツツイカ目開眼亜目ヤリイカ科ジンドウイカ属のイカです。最大でも15センチ程度にしかならない小型のイカで、波の穏やかな内湾に生息しています。釣りで狙えるのは主に冬となっています。
■食味【レベル:★★★☆☆】
ヒイカ(ジンドウイカ)は、煮付けやオリーブオイルで焼いて食べるのがおすすめです。さっと水洗いして水気をよく拭き取ってから調理してみてください。
■釣り方
ヒイカ(ジンドウイカ)の狙い方は、小型エギを使ったエギングがメインとなります。2号前後の小型エギを使うので、タックルはバスタックルやメバルタックルで楽しむことが出来ます。
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アカイカ
ツツイカ目開眼亜目アカイカ科アカイカ属に属するアカイカ。和名でアカイカというとこの種類を言いますが、ケンサキイカやソデイカも別名でアカイカと呼ばれていることも多いので覚えておきましょう。雌の場合だと外套長が60センチ前後にまで大きくなる大型のイカです。
■食味【レベル:★★★☆☆】
アカイカは割きイカや冷凍食品として流通していることが多いです。とても厚みがある身ですが柔らかいので、天ぷらや炙って食べてみると美味しいです。
■釣り方
アカイカ釣りは茨城県沖の夜釣りで人気がある釣り方です。大型のスッテを船から電動リールを使ったり、手釣りで使ったりして狙います。身が柔らかいのでヒットしたらゆっくりと身切れしないように巻き上げるのがコツです。
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ソデイカ
ツツイカ目閉眼亜目ソデイカ科に属するソデイカは、とても大型になるのが特徴で、重さ20キロを超える個体が見られることも珍しくありません。海流によって南から回遊してきて、釣りをしていると見かけることもあります。
■食味【レベル:★★★☆☆】
ソデイカの身はそのままだと非常に硬く旨みが少ないですが、一旦冷凍して回答することで柔らかく旨みが増すことで知られています。調理の際には少し切れ目を入れておいたほうが食べやすいです。天ぷらや和え物で食べてみてください。
■釣り方
船からスッテを使用して釣りをすることが一般的なソデイカ。パワーを持ったタックルで挑んでみてください。また岸際に回遊してくることもありますので、そういった個体はエギングでも狙うことが出来ます。
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シリヤケイカ
シリヤケイカは、コウイカ目コウイカ科コウイカ属に属する比較的小型のイカです。先端の部分から粘液を出していて、そこが焼けたように見えることから名前が付けられています。シリヤケイカは東京湾において人気の釣りものとして知られています。
■食味【レベル:★★★☆☆】
ほかのコウイカ類に比べてシリヤケイカはちょっとだけ味が落ちてしまいますので、少し価格が安めです。しかし安い価格で、イカらしい味が味わえるので人気があります。湯引きしたり、お好み焼きに入れたりして食べてみてください。
■釣り方
シリヤケイカのシーズンは5月から11月で、岸からでも船からでも狙うことが出来ます。釣り方はエギング、もしくはエサ巻スッテを使って底を中心に狙ってみてください。
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ミミイカ
ミミイカは、コウイカ目ダンゴイカ科ダンゴイカ亜科ミミイカ属の小さなイカです。鰭が耳のようになっていることから名前が付けられたイカで市場に流通することは少なく、そのほとんどが産地で消費されています。また釣り餌としても需要があります。
■食味【レベル:★★★☆☆】
ミミイカは3~4センチと非常に小型のイカで、水洗いしてそのまま茹でたり、煮付けにしたりして食べてみてください。味は内臓に独特の風味を持っています。
■釣り方
ミミイカは夜間に活発に餌を追いますので、ヒイカと同じような小型エギを使って釣りをしてみると釣れます。夜に常夜灯周りを中心に狙ってみてください。
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コブシメ
コウイカ目コウイカ科コウイカ属に属するコブシメ。名前の由来は沖縄での呼び名「クブシミ」から来ていて、とても多量の墨を持っていることで有名です。沖縄においてはアオリイカと並ぶ高級品として扱われています。
■食味【レベル:★★★☆☆】
コブシメは大きくても身が柔らかいのが特徴です。調理法としては、その豊富な墨を使った墨汁や、厚い身を活かした創作料理で使用されています。
■釣り方
コブシメは一般的なアオリイカ用のエギングロッドで狙うことが出来ます。流れの比較的緩やかなポイントで釣りをしてみてください。
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ホタルイカ
ホタルイカは、ツツイカ目閉眼亜目ホタルイカモドキ科ホタルイカモドキ亜科ホタルイカ属に属する、発光することで有名なイカです。産卵期である3月から5月にかけて、富山湾を中心に岸に打ち上げられる「身投げ」は、特別天然記念物にも指定されています。
■食味【レベル:★★★★★】
ホタルイカは非常に美味しいことで有名です。しかし内臓に寄生虫などが居る可能性が高いので、調理の際には内臓をしっかり取り除き、加熱して食べるようにしてください。
■釣り方
ホタルイカは釣りで狙うことはまずなく、岸によってきたところを網で掬ったりします。またホタルイカが岸によってきているときはスズキやチヌといったフィッシュイーターを狙える「ホタルイカパターン」が有名なので覚えておきましょう。
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イカ釣りに行くときの豆知識
ここではちょっと知っておくと役に立つ、イカ釣りに行くときの豆知識をご紹介します。イカの特徴を知っておき、狙うことで美味しいイカを釣り上げることが出来るでしょう。ぜひ下記でご紹介する内容を役立ててみてください。
シーズンに合わせた釣り方が大事
イカはその多くが1年で死んでしまいます。そのため釣れるサイズまで大きくなっているシーズンや釣りやすい季節を知っておき狙わないと釣れないことが多いです。各イカ釣りの詳しいシーズンについては下記の記事を参考にしてみてください。
▼イカ釣りのベストな時期はいつだ?
鮮度が命!イカの締め方
釣れたイカの鮮度を保つためには、締め方を知っておきましょう。急所を知っておき、イカ締め用の道具を持っておいてコツを掴めば簡単に締めることが出来ます。活かしたままにしておくと、鮮度が落ちてしまいますので注意してください。
▼イカの締め方を詳しく解説!
イカの種類を知って釣りに活かそう!
イカ釣りは非常に人気の高い釣りで、通年イカだけを狙って釣行している釣り人も少なくありません。本記事でご紹介したイカの種類を覚えて、エギングやスッテ、ヤエンなどを使って年中イカ釣りに没頭してみてはいかがでしょうか。