FGノットについてのおさらい

数あるFGノット(エフジーノット)の結び方の中でも、“スピード感”において一、二を争う──それが、あかねん流FGノットです。
その具体的な手順に入る前に、まずはFGノット自体の特徴を、さっと振り返っておきましょう。
FGノットとは、ショックリーダー(フロロカーボンやナイロン)とPEラインを結束するための定番ノット。
ルアーフィッシングでPEラインを扱う際には、欠かせない結び方のひとつといえるでしょう。
強度が非常に高い

結束強度は80%ともいわれます。
このノットは「結ぶ」というよりも、糸同士を編み込み、摩擦によって固定する構造です。
そのため、他のノットに比べて高い強度を発揮できます。
ガイド抜けがスムーズ

見た目はコンパクトで美しく、結びコブも非常に小さいのが特徴。
少口径のガイドでもスムーズに通過するため、キャスト時のストレスを大幅に軽減できます。
FGノット vs 他のノット(比較)
ノット名 | 強度 | ガイド抜け | 難易度 | 使用頻度 |
FGノット | ◎ | ◎ | 高 | 高 |
SFノット | ○ | ○ | 中 | 中 |
SCノット | ○ | △ | 低 | 中 |
電車結び | △ | × | 低 | 低 |
あかねん
ただし、結束の工程が複雑なため、苦手意識を持ち、敬遠されがちです。
それでも強度・ガイド抜けの両面で優れていることから、多くの釣り人に愛用されています。
あかねん流FGノットについて

「普通のFGノットでいいじゃん?」と思う人も多いでしょう。
けれど釣り場での実戦を考えると、“あかねん流”には他にはない武器があります。
- ・通常と違い、常にテンションをかけなくても良い
- ・必要なのは両手と口のみなので、いつでもどこでもできる
- ・慣れれば本当に早いので、いざという時でもチャンスを逃さない
つまり、効率性と実用性を兼ね備えた、現場で頼れるノットといえるのです。

ただし、デメリットもあります。
これはあかねん流に限らずFGノット全般にいえることですが、ライトゲーム用の極細PE(0.4号以下)では締め込みが不十分になりやすく、滑ってしまうケースがあります。
あかねん流FGノットの結び方

基本は左手にショックリーダー(白い紐)、右手にPEライン(茶色い紐)を持ちます。

【1】 左手の中指の上に横向きにショックリーダーを乗せて親指で押さえる(※先端は右向きになる)

【2】 PEラインを縦向きに持ち、中指の上でショックリーダーの上に乗せて親指で押さえる(※先端は上向きになる)。
【3】 かぶせたPEラインを持って、ショックリーダーに1回転させる(前回りする感覚)。

【4】 結び目を中指の上までキュッと締めて、再び親指で押さえる。

あかねん
しっかり中指と親指で固定し、重なる部分は常に密にすること。
写真のように口でショックリーダーを押さえて締めると糸が張ってやりやすいですよ!
【5】 今度は向かって下側のPEラインを持って、ショックリーダーに1回転させる(今度は逆上がりする感覚で)。
【6】 こちらも同様に、結び目を中指の上まで締めて、再び親指で押さえる。
【7】【3〜6】を6〜10回くり返す。
あかねん
この工程は結び目をいかに詰めて押さえられるかが大事です!
【8】 編み込みは終了。メインラインとショックリーダーの端を束ねて、PEラインの先端でハーフヒッチをする。
【9】 左手はショックリーダーを持ち、右手はPEラインのメインを持ち、最後にPEラインの切れ端を口で咥えて3方向から強くしっかり締め込んでいく。

PEラインとショックリーダーが固く結束して色がこのように変われば締め込みができている証拠。
あかねん
結束部を唾液などで濡らしてから締めると固く締まりますよ!
【10】 ハーフヒッチを強めに4〜8回
あかねん
この時もしっかり締め込むイメージで!
【11】 最後は輪っかに2回通して締める。
【12】 ショックリーダーの先端を2mmほど残して切る。
【13】 PEラインでハーフヒッチを3回ほどして、先端を切る。

【15】 切ったショックリーダーの方の先端をライターなどで炙って焼きコブを作って終了。
あかねん
焼きコブはあくまでスッポ抜け防止の補助的な役割なので、締め込みが命です!
あかねん流FGノット全行程
とにかく大事なのは練習あるのみ!

私自身、1分で結べるようになるまで何度も繰り返しました。
仲間と一緒に挑戦したり、ストップウォッチで時間を計りながら練習すると、意識が高まり上達も早くなります。
一度体に覚え込ませれば、釣り場での強風や暗闇といった過酷な状況でもスムーズに結べるようになり、大きな自信につながるはずです。
あかねん
ご不明な点があれば、筆者あかねんまでお気軽にお問い合わせください。
撮影:あかねん