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23アンタレスDCMDをインプレ。飛距離とブレーキ設定を徹底検証

23アンタレスDCMDをインプレ。飛距離とブレーキ設定を徹底検証

ヘビー級ルアーの飛距離はいかに?軽量ルアーはどれぐらいまで投げられるの?

そんな疑問に応えるべく、さまざまなルアーの飛距離を実測してアンタレスDCMDの遠投性能を検証してみました!

シーバス・ブラックバスで使い込み、その使用感を詳しくインプレします。

本ページはアフィリエイトプログラムを利用しています。

目次

アイキャッチ画像提供:ちゃったTV なおと

23アンタレスDC MDを買いました!

23アンタレスDC MDでバス釣り

18アンタレスDCMDの登場から5年が経った2023年、待望のモデルチェンジを行われて23アンタレスDCMDが登場!

シマノが誇るフラッグシップの実力やいかに。

その使用感や飛距離、ブレーキセッティングを徹底検証します!

ラインナップ

なおと
ラインナップは全4モデル。

ソルトウォーターがメインの筆者は、HGの右ハンドルを購入しました!

23アンタレスDC MDのスペック

23アンタレスDC MD

18MDや21アンタレスDCと比較しつつ、23アンタレスDCMDのスペックを解説します。

20lb×100mのMGLスプールⅢ

23アンタレスDC MDのスプール

径38mm・幅22mmのMGLスプールⅢを搭載しています。

18MDもスプール径は38mmでしたが、幅は21mmだったので1mmナローになりました。

スプールを低慣性化するだけではなく、レベルワインダーへの入射角を小さくすることでもキャストフィールを向上させているのでしょう。

ラインキャパシティは18MDと同様で、20lbのナイロンを100m巻けます。

進化した4×8DC MDチューン

23アンタレスDC MDのブレーキ

ブレーキユニットの4×8DC MDチューンは、低慣性化したスプールに合わせて再設計されています。

バックラッシュを軽減しつつも、飛距離を最大限伸ばすことを目指しており、21DCよりも攻めたセッティングになっているようです。

21アンタレスDCよりも若干大きなボディ

23アンタレスDC MDのボディ

パッと見、21DCとは色が違うだけに見えるのですが、じつは違うんです。

21DCよりも径1mm・幅2mm大きなスプールを飲み込むために、ボディも一回り大きくなっています。

21DCのボディを流用することなく、新しいボディを起こしているところにもシマノの本気を感じます。

メカニカルブレーキが定位置に復活

23アンタレスDC MDのメカニカルブレーキ

18MDはメカニカルブレーキの調整機能がサイドプレート内にありましたが、23MDはメカニカルブレーキノブが定位置に復活しています。

また、21DCはメカニカルブレーキノブではなく「注油穴キャップA」というパーツでしたが、23MDは「メカニカルブレーキノブ」なので操作もしやすくなりました。

ここ最近は“メカニカルを触らない”が推奨されてきましたが、ピッチングやスキッピングなどの際にはメカニカルの調節も必要なので嬉しい方も多いでしょう。

ドライブギア軸の支持部にベアリングが追加

18アンタレスDC MDのパーツ

出典:シマノ

ボールベアリングの数は、18MDと21DCよりも1つ多い12個になりました。

23アンタレスDC MDのパーツ

出典:シマノ

この1個は、ドライブギア軸の支持部に追加されたベアリングです。

これによってガタつきを減らし、回転性能にさらなる磨きをかけています。

マイクロモジュールギア

マイクロモジュールギア

出典:シマノ

もちろんギアは冷間鍛造で作られたマイクロモジュールギア。強度を重視し、ドライブギアは真鍮(ブラス)製です。

モデル名 ドライブギア ピニオンギア
16DC右 10CR8 13B61
16DC HG右 10CRA 13B63
21DC HG右 10CRA 13SPK
23MD HG右 10CRA 13SPK
18MD XG右 13USA 13SMR
21DC XG右 13UXL 13SPM
23MD XG右 13ZTQ 13SPM

こちらの表は、16アンタレスDC以降のドライブギアとピニオンギアのパーツ番号をまとめたものです。

この表から21DC・23MDとも、HGモデルは16DCのドライブギア(歯数が多くて細かい)をキャリーオーバー、XGモデルは18MD系のドライブギア(歯数が少なくて荒い)を採用していると推測できます。

ピニオンギアに関しては、21DC・23MDとも、全モデルが18MD系の高強度なピニオンギアを搭載している可能性が高そうです。21DCもソルト対応になったことで、より強度重視になったからかもしれません。(16DCは淡水専用だった)

4×8DC MDチューンのセッティングについて

23アンタレスDC MDの4×8DC MDチューン

続いては“DCMDの頭脳”とも言える、4×8DC MDチューンについて解説します。

“4×8”の名前通り、4種類の内部ダイヤルと8段階の外部ダイヤルによって、計32通りのブレーキパターンを選択できます。

内部ダイヤルでラインの種別を選択

23アンタレスDC MDの内部ダイヤル

内部ダイヤルは、F(フロロ)・N(ナイロン)・P(PE)・XB(ビッグベイト&大遠投)の4種類があり、まずは内部ダイヤルを選択しましょう。

ルアーごとに外部ダイヤルで合わせていく

23アンタレスDC MDの外部ダイヤル

内部ダイヤルを決めたら、ルアー毎のアジャストや環境への対応は8段階の外部ダイヤルで行います。

1〜8へと徐々にブレーキが強まる設定になっていますが、XBモードのみ、1〜3が空気抵抗の少ないルアーの大遠投用、4〜8が空気抵抗の大きなルアー(ビッグベイト)用に設定されていることを覚えておきましょう。

なおと
内部ダイヤルへのアクセス性も良く、フィールドでも躊躇なく操作できます!

外部ダイヤルのクリック感にも高級な雰囲気があります(笑)

いろんなルアーで飛距離を計測してみた

23アンタレスDC MDの飛距離を計測

やはり、DCMDで一番気になるのは飛距離でしょう!

ということで、バスルアーからシーバスルアーまで、タックルも使い分けて飛距離を検証してみました。

なお、独自レギュレーションとして、バックラッシュ覚悟の“ギリギリラインのセッティング”ではなく、実釣時にリスクなく釣りに集中できる“実用上のセッティング”で飛距離を計測しています。

なおと
当日は風速3mほどの横風が吹いており、糸フケ回収後に距離を計測しています。

サムライジグR 30g

サムライジグR 30g

飛距離:90.4m

ブレーキセッティング:XBモード × 外部ダイヤル3

タックル:セブンセンス モンスターストリーム MSB-902-SR + PE2号

ジグなのでXBモードを選択し、外部ダイヤル5から徐々に下げながら調節しました。

2まで下げたところでラインが浮き出したため、実釣時は3が基準ですね。

リアバランスのジグ 40g

リアバランスジグ 40g

飛距離:100.6m

ブレーキセッティング:XBモード × 外部ダイヤル2

タックル:セブンセンス モンスターストリーム MSB-902-SR + PE2号

リアバランスの40gなら、外部ダイヤル2でもラインは浮きませんでした。

また、思っているよりもフックが大きな抵抗となるため、フックセッティングによってもブレーキを変えたほうがいいですね。

アイアンプレートSC  26g

アイアンプレートSC26g

飛距離:88.9m

ブレーキセッティング:XBモード × 外部ダイヤル3

タックル:セブンセンス モンスターストリーム MSB-902-SR + PE2号

空力の面で有利なシングルフックの恩恵もあって、サムライジグと同じ外部ダイヤル3で扱えました。

ブレーキの制御が上手く、鉄板バイブ特有の回転がないので毎投安定して飛びます!

バンジーキャスト(30g)

バンジーキャスト

飛距離:70.1m

ブレーキセッティング:Pモード × 外部ダイヤル4

タックル:セブンセンス モンスターストリーム MSB-902-SR + PE2号

XBモードの3や2でもキャストしてみましたが、ややラインが浮きがちなので、ジグや鉄板以外をPEでキャストするならPモードの方が安心ですね。

Pモードでも想像以上に後半の伸びがあり、飛距離はスピニングとほぼ変わらないと思います!

サスケ烈波 120(17g)

サスケ烈波 120

飛距離:57.6m

ブレーキセッティング:PEモード × 外部ダイヤル5

タックル:セブンセンス モンスターストリーム MSB-902-SR + PE2号

重心移動が入っているとはいえ、3フックのフローティングミノーで55mオーバーは優秀だと思います。飛行姿勢の制御も問題なし。

PE1号のスピニングタックルに比べると、ちょっと落ちるかもしれません。

三又ヘビキャロ(1ozシンカー + キッカーバグ3.5in)

三又ヘビキャロ

飛距離:86.9m

ブレーキセッティング:XBモード × 外部ダイヤル3

タックル:ブラックレーベル 7112XHRB + PE2号

XBモードで外部ダイヤルを徐々に下げていき、最終的には3に着地しました。

ヘビキャロはワームの種類によって差が出るので、もう少し小さなワームかパーツが少ないワームならもっと飛びますね。

ちなみに、スイベルからワームまでのリーダーは60cmほどです。

ジョインテッドクロー178(54g)

ジョインテッドクロー178

飛距離:31.3m

ブレーキセッティング:XBモード × 外部ダイヤル7

タックル:ポイズングロリアス 173MH + フロロ20lb

XBモードの外部ダイヤル8から試したところ、落ち着いたのは7。

6以下にすると激しく回転し、かえって飛距離も安定せず、バックラッシュのリスクも増えるので7がジャストでした。

空力的にはかなり不利なルアーなので、風によってもセッティングが大きく変わるかもしれません。

ラウンドヘッド1/2oz + キャラメルシャッド4in(約32g)

スコーンリグ

飛距離:50.7m

ブレーキセッティング:Fモード × 外部ダイヤル3

タックル:ポイズングロリアス 173MH + フロロ20lb

Fモードでスタートし、外部ダイヤルは3がベストでした。

スコーンは重いものの空気抵抗が大きいのですが、フロロモードなら3でもしっかり制御してくれます!

ジンクスミニ スーパーブレード 1/2oz

ジンクスミニ スーパーブレード

飛距離:42.3m

ブレーキセッティング:Fモード × 外部ダイヤル5

タックル:ポイズングロリアス 173MH + フロロ20lb

Fモードでも4や3になるとラインが浮き気味になったので5に着地。

ジンクスミニはかなりシルエットがコンパクトなので、レギュラーサイズのスピナベやブレードの大きなスピナベは、6ぐらいが良いかもしれません。

ファットペッパー150(17g)

ファットペッパー150

飛距離:45.8m

ブレーキセッティング:Fモード × 外部ダイヤル5

タックル:ポイズングロリアス 173MH + フロロ20lb

公式サイトを見ると、クランクは外部ダイヤル4が推奨されていますが、ファットペッパー150に関しては5がベストでした。

他にもディープクランクやシャロークランクも投げてみましたが、リップが長いと5でも糸が浮くものもあります。

シャワーブローズ(26g)

シャワーブローズ

飛距離:61.3m

ブレーキセッティング:Fモード × 外部ダイヤル3

タックル:ポイズングロリアス 173MH + フロロ20lb

シャワーブローズは固定重心ながら、重心が後方にあるので空力がよく、外部ダイヤルは3まで落とせました。

元々飛行姿勢が安定しているため、ブレーキの介入は最小限でよく伸びています!

なおと
ブレーキの介入が絶妙で、どのルアーも綺麗な姿勢で飛ぶことが印象的でした!

一発の飛距離はもちろん、1日の総飛距離がめちゃくちゃ伸びると思います。

23アンタレスDCMDで実釣してみて

23アンタレスDC MDで釣ったシーバス

購入後1ヶ月、シーバスをメインに……

23アンタレスDC MDで釣ったチヌ

チヌを釣ったり……

23アンタレスDC MDで釣ったブラックバス

もちろんバスも釣ったりと、短期間ですがしっかり使い込んでみました!

いろんなフィールドでいろんなルアーを投げ、魚を釣ってわかった23アンタレスDCMDの使用感をインプレします。

MGLスプールⅢがもたらすオールマイティさ

23アンタレスDC MDのMGLⅢスプール

38mmの大口径スプールなので“大型ルアーの遠投専用”かと思いましたが、MGLスプールⅢがかなり優秀で、思いの外オールマイティに使えます。

「大口径スプールとしては」という前提ではあるものの、軽量かつナローな設計が効いているのか、ショートキャストや軽めのルアーでも立ち上がりは上々。

23アンタレスDC MDでキャスティング

気持ちよく投げられるのは14g〜ですが、10g以上のルアーなら難なく扱えます。

今までのリールだと、スプール径を38mmにして重いルアーを飛ばそうとすると、軽いルアーへの適性はかなりスポイルされていました。

もちろん軽い領域をメインにするならDCMDを選ぶ理由はないのですが、タックルの数に制限があるショアフィッシングで“使える”というのは大きなメリットです。

なおと
ベイトが小さくて「大きなルアーじゃ食わない」なんてよくあることですよね。

そんな時に無理がきくのは素晴らしい!

4×8DC MDチューンが匠すぎる

 

なんと言ってもDCMDの凄みは、ブレーキ制御の巧さです。

今まで遠投に特化したリールをいろいろ使ってきましたが、その中でも20gを超えたあたりからのアベレージ飛距離は目を見張るものがあります!

とくにすごいと思ったのは、XBモードの外部ダイヤル5〜8。回転しやすいS字系ビッグベイトやスピナーベイト、細長いミノーの制御は感動しました。

かといってブレーキが介入し過ぎるわけではなく、必要な時に必要な分だけブレーキをかけてくれ、究極のレベルで遠投とトラブルレスを両立させてくれます。

なおと
「リールの中にブレーキ職人が住んでいるのか?」ってレベルです(笑)

セッティングはしっかり合わせましょう

23アンタレスDC MDのバックラッシュ

いくら優れた電子制御といえども、セッティングが合っていないとバックラッシュは起こります。

投げ続けていればブレーキの設定をイメージできるようになりますが、最初のうちや初めて投げるルアーなどは、外部ダイヤル8から落としながら合わせるのがオススメです。

遠投したいがために、無闇にXBモードの1〜3で投げるとルアーとオサラバすることになってしまいますよ。

なおと
とくにPEを使う人は注意しましょう!

極上の巻き心地 & 巻き感度も◎

23アンタレスDC MDの巻き心地

軽やかな回転の中にもシマノらしいシルキーさもあり、巻き心地は極上の仕上がりです。

また、ただヌルヌルしているだけではなく、リトリーブ感度も最高クラス。

ナイトゲームでシーバスを狙っている時にも、流れが効き始めた時にジワッと重くなる感覚や、アップクロスに投げてダウンに入った時の変化もしっかり伝わってきました。

なおと
繊細さも十分なので、引き抵抗の小さなシンペンなんかも使いこなせます!

巻き上げトルクも強い

23アンタレスDC MDで釣った良型シーバス

巻き上げトルクが強く、ビッグミノーやスピナーベイト、バイブレーションといった巻き抵抗の大きなルアーはかなり気持ちよく使えます。

良型のシーバスがヒットしても、ロッドをポンピングせずともリールだけでどんどん寄せられるので、海でも使いやすいですね。

デカいプラグで青物やシーバスを釣ったりするには、間違いなく最高の1台でしょう!

なおと
筆者の釣行スタイルにどストライクです(笑)

耐久性は検証中

23アンタレスDC MDの耐久性

まだ使い始めて1ヶ月ほどなので、耐久性は不明です。

これからハイシーズンなので、ガッツリ使い込んで検証する予定です!

なおと
6ヶ月を目安に追記するので、少々お待ちください。

ヘビーバーサタイルの極み!

シマノ23アンタレスDC MD

大口径スプールと高度な電子制御がもたらすその使用感は、「ヘビーバーサタイルの極み」という表現がピッタリでしょう。

気になっている方にはぜひ使ってもらいたい、至極の1台です!

最終評価

  1. 重量級ルアーへの対応力:5
  2. 軽量級ルアーへの対応力:3
  3. ロングキャストのしやすさ:5
  4. 近距離キャストのしやすさ:3
  5. トラブルレス性能(バックラッシュのしにくさ):4
  6. 巻き感:5
  7. 剛性感:5
  8. ハンドリング(軽さ・取り回し):3
  9. コストパフォーマンス:4
画像提供:ちゃったTV なおと

シマノ アンタレスDC MD HG RIGHT

自重(g) 235
ギア比 7.4
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) 88
最大ドラグ力(kg) 6
スプール径(mm)/幅(mm) 38/21
糸巻量ナイロン(lb-m) 14-145,16-120,20-100
ハンドル長(mm) 45
ベアリング数(BB/ローラー) 12/1
本体価格(円) 84,100

シマノ アンタレスDC MD HG LEFT

自重(g) 235
ギア比 7.4
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) 88
最大ドラグ力(kg) 6
スプール径(mm)/幅(mm) 38/21
糸巻量ナイロン(lb-m) 14-145,16-120,20-100
ハンドル長(mm) 45
ベアリング数(BB/ローラー) 12/1
本体価格(円) 84,100

シマノ アンタレスDC MD XG RIGHT

自重(g) 235
ギア比 7.8
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) 93
最大ドラグ力(kg) 6
スプール径(mm)/幅(mm) 38/21
糸巻量ナイロン(lb-m) 14-145,16-120,20-100
ハンドル長(mm) 45
ベアリング数(BB/ローラー) 12/1
本体価格(円) 84,100

シマノ アンタレスDC MD XG LEFT

自重(g) 235
ギア比 7.8
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) 93
最大ドラグ力(kg) 6
スプール径(mm)/幅(mm) 38/21
糸巻量ナイロン(lb-m) 14-145,16-120,20-100
ハンドル長(mm) 45
ベアリング数(BB/ローラー) 12/1
本体価格(円) 84,100

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