23カルカッタコンクエストMDを買いました!
13年使い続けても現役バリバリな“カルカッタシリーズ”
これまで巨大魚用の大型ベイトリールとして僕が愛用してきたリールは、“カルカッタ401TE”(画像左)です。
道具に極力お金をかけたくない派の僕ですが……カルカッタコンクエストMDには400番クラスとして初のXGモデル(ギア比7.5:1 最大巻き取り量101cm)が登場!
ということで、今まで使っていた401TE(ギア比5.0:1 最大巻き取り量63.5cm)とは別物としてカルカッタコンクエストMD400を購入しました。
“壊れないこと”への信頼&安心感
釣り具が手に入らないようなフィールドに長期間釣行する僕にとって、道具の耐久性は絶対条件です。
カルカッタのイメージと言えば、とにかく丈夫で壊れないこと。13年前に購入したカルカッタ401TEですが、フィールドで不具合が出たことは一回もありません。
長い目でみれば安い買い物
カルカッタコンクエストMDシリーズは実売価格でも5万円以上する高額商品ですが、“10年使える”と思えば決して高い買い物ではないのかなと、401TEを使い込んで感じています。
23カルカッタコンクエストMDのスペック
ラインナップ
カルコン史上初!待望の超ハイギアモデル
一昔前までのカルカッタシリーズ最大の弱点と言えば、巻き取り速度……そう、ギア比が低かったんです。
18カルカッタコンクエストからギア比(最大巻き取り量85cm)が高くなり、遂に23カルカッタコンクエストMDではXGモデル(最大巻き取り量101cm)が発売となりました。
新ブレーキシステム「SVS MD TUNE」搭載
カルカッタコンクエストMDには、2つのブレーキシステムが搭載されました。
キャストの伸びをつかさどるSVSブレーキには、数字がついており簡単にブレーキ調整できます。
カルカッタコンクエストMDには、対バックラッシュ性能に優れたマグネットブレーキも搭載。
2つのブレーキを併用させたSVS MD TUNEは、軽いルアーから重いルアーまで幅広いウェイトや空気抵抗のルアーを快適にキャストすることができますよ。
レベルワインド連動機能
カルカッタコンクエストMDには、キャスト時やドラグ作動時にレベルワインドが連動する機能がついています。
リール内部の構造上、併設することができなかったマグネットブレーキとレベルワインド連動機能がマグネットブレーキをハンドル側へ配置転換することで、可能となりました。
メインラインへの負荷軽減やスムーズなドラグの滑りといった観点から、レベルワインド連動機能は欠かせない機能なんです。
最大ドラグ力UP&大型化したスタードラグ
カルコンMDシリーズでは、従来モデルよりも実用ドラグ力が1kgアップして8kgに。また、細かい点ですがスタードラグが大きくなりました。
パーミング性能が格段に向上!
2023釣りフェスティバルで初めてカルカッタコンクエストMD400を持った時、手のひらでしっかり包み込める感覚に驚きました。
正直言って、ロープロリールであるトランクス400番よりも握り込みやすいかもと感じるくらいです。
ロングハンドルモデルも
カルカッタコンクエストMDシリーズでは、51mmの丸型ノブのロングハンドルと45mmのフラットノブハンドルがラインナップされました。
もちろん海水対応!
カルカッタコンクエストMDは、当然ながら海水対応モデルです。
ビッグプラグを使用するオフショアキャスティングやロックショアでも使用できるでしょう。
23カルカッタコンクエストMDを実釣インプレ!
4月末に発売されたカルカッタコンクエストMDを持って早速、バスとライギョが棲む野池や川で実釣してみました。
カルカッタコンクエストMD400XGLHを使って様々なルアーを投げたり、ブッコミ釣りをしてみて感じた使用感をお伝えしていきます!
実釣の巻き感は、空巻きよりもGOOD!
XGモデルということで、心の中で心配していた巻き重り感ですが、ルアーを着けてフィールドでリールを巻いてみると然程気になりませんでした。
巻き感はマイクロモジュールギアのお陰でとってもシルキー。インフィニティドライブも搭載されており、カルカッタシリーズ特有の滑らかな力強い巻き心地はMDにも受け継がれています。
外部ブレーキの恩恵で設定がしやすい!
マグネットブレーキが搭載されたことによって、いちいちリール側面を空けて内蔵ブレーキを設定しなくてもよくなりました。
使うロッドとルアージャンルが同じであれば、内蔵ブレーキを一度設定してしまえば外部ブレーキを使って調整するだけでおおむね問題ありません!
気になるブレーキシステムは……?
設定しやすくなったカルカッタコンクエストのブレーキシステムですが、僕にとっては些かSVSブレーキが強いと感じました。
8つの内蔵ブレーキシューがあるのですが、ONにするの5個までかな……といった具合です。フロッグなど軽いルアーではオールOFF、多くのルアーが1~2個ONで使用することになるかと思います。
空気抵抗が大きく、飛行姿勢が安定しないような巨大プラグにも対応するための強めなブレーキ設定なのかなと感じます。
ハイギアの恩恵がとにかくでかい
例えば、ビッグペンシルやS字形ルアーをリズミカルにドッグウォークさせたり、フロッグを高速で回収したり、ダイビングペンシルの糸フケの回収だったり。
他にも、ピーコックバスやパプアンバスなど急に方向を変えたり、一瞬で主導権を取る必要がある対象魚とのファイトなど……ハイギアモデルの恩恵は計り知れません。
300・400で悩んでいる方に
カルカッタコンクエストMDのサイズラインナップは300番と400番の2サイズで、ギア比(7.5:1)やドラグ力(max8kg)は同じです。
300・400番で違う点はスプールの幅。
リールサイズの選び方は、使用するラインの太さや必要な糸巻量で選ぶことになります。
PE6号までの釣りでは300番、それ以上太いラインもしくは200m近い糸巻量を必要とする場合は400番がオススメです。
同社のベイトキャスティングリールの中では、300番では金額的にややお安いスコーピオンMDと迷うことになりそうですね。
↓↓↓スコーピオンMDの基本スペックはこちら。
23カルカッタコンクエストMDの残念なところ
クリッカーがないのは大きな痛手
カルカッタコンクエストMDは、実釣面で1つだけ大きな欠点があります。それはクリッカー機能(クラッチを切った状態でも音が鳴る機構)が無いこと。
巨大魚釣りではしばしば餌を使ったブッコミ釣り行うことになりますが、クリッカー機能が無いリールを使ってクラッチを切った状態でアタリを待つと、魚が走った際にバックラッシュを起こすリスクがあったり、流れや風で道糸が緩むことがあります。
かと言って、ドラグを緩めてアタリを待つと、アワセのタイミングが一呼吸遅れてしまいフッキングが決まらないことも……。
スプールが取り出しにくい
カルカッタコンクエストMDのスプールを取り出すにはドライバーが必要です。
さらに、レベルワインドとスプールの回転を連動させるギアがある関係上、一般的なベイトキャスティングリールよりもスプールが取り出しにくくなっています。
カルカッタコンクエストMDの飛距離について
ビッグペンシルやS字系ではそう簡単に釣果が出ず……。
雷魚もシーズンまでもう少しということで、カルコンMDらしい釣りで釣果を出すことができなかった代わりに、400番で色々なルアーを投げて飛距離を計測してみました。
ブレーキセッティングは僕の主観となってしまいますが、飛距離重視ではなく、バックラッシュを起こさずリズミカルにキャストできる設定での検証をしました。
上手な方が飛距離重視のセッティングにすれば、もう少し飛距離が出るものと思っていただければ幸いです。
当日の気象コンディションは無風。雷魚釣りや海外でビッグルアーを使う釣り(ピーコックバスなど)で使用するラインシステム(PE8号100mリーダー無しの直結)です。
キッカーフロッグ(改)&アマガエルA.M.G.R(改)
僕が雷魚釣りで使用する最も軽いフロッグ(11g)では、29~31mという結果でした。
ブレード付き超軽量フロッグでこの飛距離には正直言って驚愕。14gのフロッグ(ダンゴ仕様)では安定して45mの飛距離が出せました。
双方ともに内部ブレーキシューはオールOFFでのキャスト。軽いルアーでも初速の速いキャストをするとギューンと飛距離が伸びます。
使用ロッド:Trapa66/77B (7ft7inモード)
ジョイクロマグナム
ジョイクロマグナム(4oz/約113g)の飛距離は36~40mといったところでした。
ジョイントタイプで空気抵抗の大きなルアーですが、内蔵ブレーキシューを4つONにすることでバックラッシュによる高切れを心配せずに快適にキャストできました。
使用ロッド:Trapa66/77B(7ft7inモード)
メガドッグ
メガドッグ(約130g)の平均的な飛距離は47~52m、飛行姿勢が整うと60mに届くこともありました。
内蔵ブレーキシューは4つON、レベルワインドが連動するので駆動音がしますが重たいルアーへの影響は少なく伸び良好です。
使用ロッド:Trapa66/77B(7ft7inモード)
ローデッド140S
ローデッド140S(55g)の飛距離は60~64mでした。
内蔵ブレーキシューは1つON、空気抵抗も少なく、投げやすいウェイトだったので快適そのものでした。
使用ロッド:LauLau83GT-B
STAY 80g
80gのメタルジグでは糸巻量が足りず、70mを超えたあたりから急失速…。
今回のPE8号100mというセッティングでは、平均で85~88mといった飛距離でした。
ショアジギングやロックショアでカルカッタコンクエストMD400を使用する場合は、PE6号(糸巻量170m)までが実用限度かなと感じます。
使用ロッド:LauLau83GT-B
サムライジグ60g
後日(無風時)弟からカルカッタコンクエストMD300XGLHを借りて、メタルジグの飛距離を計測しなおしてみました。
PE4号180m+フロロリーダー40lb 2mといったラインシステム、内蔵ブレーキシュー1つONでキャストすると、97~105mの飛距離。
ベイトリールでのジグのキャストを練習すれば、もっと飛距離が伸びそうな感覚を覚えました。
使用ロッド:エンピナード91/108 B プロトモデル(10ft8inモード)
ジグヘッド&テキサスリグ
300番クラスのベイトリールは、ハードロックフィッシュゲームに最適な番手なので、ソフトベイトの飛距離も計測してみました。
静ヘッド36g+ハゼドンシャッドSW4.2inchの組み合わせでは65~71m、タングステン製バレットシンカー1oz(28g)+スタッガーオリジナル3.5inchでは52~58mでした。
使用ロッド:ガルッパ86/96B(9ft6inモード)
カルカッタコンクエストMD300・400が活躍しそうな対象魚
雷魚
カルコンMD400は、雷魚釣りが大好きな僕にとって「待ち望んでいました!」と声に出して言いたいスペックのリールです。
雷魚を見つけた時のフロッグの回収速度、背走できないポイントでの早巻きファイトなどXGから得られる恩恵は絶大なことでしょう。
アカメ/ビワコオオナマズ/イトウ
国内の怪魚釣りにも、最適なベイトキャスティングリールと言えるでしょう。
怪力で抵抗してくる大型のアカメにもカルコンMDであれば勝負できますし、キープキャストが必要なビワコオオナマズ釣りでも、パーミングしやすくなったボディ形状によって快適に釣りができるはずです。
バス&シーバスのビッグベイトパターン
極端に重たい&高額なルアーを使った釣りにおいて、一番の恐怖はバックラッシュによる高切れでしょう……。
カルコンMDは太糸をたっぷり巻けるので、安心して大きいルアーを使用できます。
また、カルコンMDは遠心ブレーキを強く設定することができるので、ビッグベイトやジャイアントベイトのキャストに不慣れな方でもバックラッシュを抑え込むことができます。
大型ハタ類
太糸を使ったハードロックフィッシュゲームにもカルコンMDはうってつけです!
最大巻き取り量101cm、最大ドラグ力8kg、高い剛性感&ロングハンドル。
多くのハタ好きが、こんなスペックのベイトリールを待ち望んでいたことでしょう。
ショアキャスティング(ロックショア、ショアジギ)
近年、ベイトリールを使ったショアキャスティングが流行の兆しを見せています。
僕はベイトショアキャスティングの経験がないのですが、ジグやプラグの飛距離としては充分なのかなと感じます。
オフショアキャスティング
大型プラグのキャストフィールやリールの剛性感、ハンドルの握り込みやすさやなどからオフショアキャスティングにも対応してくれるリールなのかなと想像できます。
なかでも、レベルワインド連動機能は高速で疾走する海の大型魚には必要不可欠な機能と言えそうですね。
ベイトリールにはベイトリールらしい楽しみ方があるので、僕も機会があればこの夏、海のキャスティングも楽しんでみたいと思っています!
海外の怪魚(ピーコックバス、マスキー、ナイルパーチ、トーマン、マーレーコッド、ヨーロッパオオナマズなど)
海外でルアーを使った怪魚釣りをするとなると、200~300番のリールが主役となりますが、日本の市場には300番のリールがほとんどありませんでした。
そんな中で、現状ではデメリットを感じさせないカルコンMD300XGLHが当面、独壇場を展開するんじゃないかなと感じています。
モンスター狙いになくてはならない存在!
過去には「遅い・重い・持ちにくい」と言われたカルカッタ400シリーズですが、23カルカッタコンクエストMDの登場で、もはやルアー釣りではデメリットの無いリールとなったと言っても過言ではないでしょう。
僕は雷魚釣りのメインリールとしながら、ビッグベイトを使うシーバスやバス釣り、海外遠征時などで使用する予定です!
過酷な状況下での耐久性や大型魚を掛けた時の剛性感を体感できれば追記させていただきますね!
最終評価
- ・重量級ルアーへの対応力:5
- ・軽量級ルアーへの対応力:2
- ・ロングキャストのしやすさ:3
- ・近距離キャストのしやすさ:2
- ・トラブルレス性能(バックラッシュのしにくさ):5
- ・巻き感:5
- ・剛性感:5
- ・ハンドリング(軽さ・取り回し):3
- ・コストパフォーマンス:5
シマノ カルカッタコンクエストMD 300XG
自重 | 335g |
---|---|
ギア比 | 7.5 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | 101 |
最大ドラグ力(kg) | 8 |
糸巻量ナイロン(lb-m) | 20-160、25-135 |
糸巻量PE(号-m) | 4-180、5-140、6-120 |
本体価格(円) | 64,800 |
シマノ カルカッタコンクエストMD 300XGLH
自重 | 360g |
---|---|
ギア比 | 7.5 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | 101 |
最大ドラグ力(kg) | 8 |
糸巻量ナイロン(lb-m) | 20-160、25-135 |
糸巻量PE(号-m) | 4-180、5-140、6-120 |
本体価格(円) | 64,800 |
シマノ カルカッタコンクエストMD 301XGLH
自重 | 360g |
---|---|
ギア比 | 7.5 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | 101 |
最大ドラグ力(kg) | 8 |
糸巻量ナイロン(lb-m) | 20-160、25-135 |
糸巻量PE(号-m) | 4-180、5-140、6-120 |
本体価格(円) | 64,800 |
シマノ カルカッタコンクエストMD 400XG
自重 | 340g |
---|---|
ギア比 | 7.5 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | 101 |
最大ドラグ力(kg) | 8 |
糸巻量ナイロン(lb-m) | 20-235、25-200 |
糸巻量PE(号-m) | 4-260、5-210、6-170 |
本体価格(円) | 64,800 |
シマノ カルカッタコンクエストMD 400XGLH
自重 | 365 |
---|---|
ギア比 | 7.5 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | 101 |
最大ドラグ力(kg) | 8 |
糸巻量ナイロン(lb-m) | 20-235、25-200 |
糸巻量PE(号-m) | 4-260、5-210、6-170 |
本体価格(円) | 64,800 |
シマノ カルカッタコンクエストMD 401XGLH
自重 | 365g |
---|---|
ギア比 | 7.5 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | 101 |
最大ドラグ力(kg) | 8 |
糸巻量ナイロン(lb-m) | 20-235、25-200 |
糸巻量PE(号-m) | 4-260、5-210、6-170 |
本体価格(円) | 64,800 |