そもそも『怪魚』って何?日本三大怪魚はどんな魚?
日本三大怪魚って何?
みなさん、こんにちは。怪魚ハンター山根ブラザーズ兄です。
突然ですが、『日本三大怪魚』って言葉を聞いたことはありませんか?
限られた地域にしか生息していなかったり、釣り上げることがとても難しかったり、外見や生態が特徴豊かな魚は、しばしば「怪魚」と呼ばれることがあります。
なかでも最大サイズが1mを超える『アカメ・イトウ・ビワコオオナマズ』を釣り人達は、“憧れ”と“敬意”を込めて『日本三大怪魚』と呼びます。
イトウ|北海道に生息するサケ・マス系怪魚
イトウは、最大で120cm前後にまで成長するサケやマスの仲間です。
北海道からロシア南部にかけて生息し、イトウが小鹿を飲み込んだとか、2mを超えるイトウがいるとか……数々の伝説が伝えられている怪魚です。
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ビワコオオナマズ|琵琶湖・淀川水系に生息するナマズ系怪魚
ビワコオオナマズは、世界で日本の琵琶湖・淀川水系にのみ生息する固有種で最大で130cm前後にまで成長します。
イトウとアカメは海と川を行き来するのに対し、ビワコオオナマズは生涯を湖や河川で過ごす純淡水魚です。
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アカメ|四国・九州沿岸に生息するラテス(アカメ)系怪魚
さて、今回の記事の主人公であるアカメは広い意味でスズキの仲間であり、赤く光る目が大変特徴的です。
世界共通の学名には(Lates japonicus ラテス ジャポニクス)という名前が与えられている通り、世界で四国および九州にしか生息していない日本の固有種です。
ちなみにアカメの目が赤く光る理由は、僅かな光でも視力を得る為にタペータム(輝板)と呼ばれる器官を持ち、輝板によって血液の色が反射するためであると言われています。
アカメの最大サイズや日本記録、アカメの近縁種について
アカメの最大サイズや世界記録について
JGFAのHPによると、現在アカメの世界記録は2016年11月に釣り上げられた132cm 39.00kgとされています。
他にも体重の差で記録にはなっていませんが、135cmを超えるような巨大なアカメも確認されています。
アカメの近縁種“バラマンディ”
アカメが分類されるラテス(アカメ)属というグループには、アカメと姿かたちが良く似た「バラマンディ」や「ナイルパーチ」などの魚がいます。
バラマンディは東南アジアからオーストラリアにかけて広く分布し、アカメと同じように130cm、40kg前後にまで成長します。
アカメと同様に釣り人に人気の魚として認知されると同時に、東南アジアでは養殖が盛んに行われ、重要な食用魚としても扱われます。
アカメとバラマンディの違い
かつてアカメはバラマンディと同じ種類として扱われていましたが、1984年に別種として記載されました。
1984年とは比較的最近の出来事ですよね。昔の人たちはアカメのことをミノウオやマルカ、メヒカリなどと呼んでいたようです。
ちなみに、アカメとバラマンディの見分け方は少し難しいのですが、臀鰭(しりびれ)の棘条(きょくじょう)に注目しましょう。
画像のように2番目の棘条が一番長いのがアカメ、3番目が一番長いのがバラマンディです。さらに言うと3番目の棘条は軟条にくっついていますよ。
ラテス属最大のナイルパーチ
アカメ属の中で最大サイズを誇るのは、アフリカ大陸に生息するナイルパーチです。
ナイルパーチは漁業資源として重要な役割を果たしていますが、途上国が多いアフリカでは正確な記録はなかなか確認できません。
少なくとも僕が釣行したウガンダでは、208cm 112.9kgのナイルパーチが釣り上げられた記録が残っていましたが、もっと大きい個体がいても驚かないでしょう。