春はこんなルアーが釣れる!って…
いうじゃない?
バス釣りのベストシーズンである春。そんな春バスに効くルアー特集などがこの時期になると雑誌やWebマガジンを賑わせます。
バイブレーション、スコーンリグ、スピナーベイトなどなど、どれも春に効くルアーとされますが、そもそも!
なぜ春に効くのかをきちんと理解出来ていますか?
春に釣れるルアーといっても全国各地にあるバスフィールドはそれぞれ気候もベイトも地形も違います。
全国のメディアで紹介されているルアーが自分のホームフィールドで通用するとは限らないのではないでしょうか?
今回は春に効く!と言われているルアーのジャンルを紐解いていていきながら、あなたのフィールドにピッタリの春バスルアーをご紹介します。
春に釣れるルアーの共通点
春に釣れると言われるルアーの共通点。
ズバリそれは
”中層を誘えるルアー”だということ。
リザーバー、ため池、ビッグレイク、いずれも中層を攻めるルアーなのです。
そもそもなぜ中層なの?
春は季節が進行するごとに水温が上昇してきますが一気に水中全体が温まるわけではなく、温められた水から逃げるようにボトムには比重の高い冷たい水が流れ込みます。
また表層水温も外気温によって冷やされていることも多いです。そのため中層が最も暖かくなるタイミングが多いのが春です。
それによって餌を捕食したいアクティブなバスは中層を泳ぐことが多くなります。
そのため中層を狙えるルアーが春に効くのです。
▼中層が暖かくなるメカニズムを詳しく解説!
デカバス狙いも中層がキモ!
ビッグバスを狙うという観点からも中層は狙うべき場所です。
春が進行してスポーニング時期になるとサイズの大きいメスバスは中層を意識します。メスバスは目線が上にあるので少しでも浮かせることが攻略のキモになります。
スポーニングシーズンのボトムはオスバスが反応することが殆どなため、サイズを狙うのであれば中層を狙うのがオススメです。
春の定番ルアーたち
サスペンドミノー
春といえばサスペンドミノー!というくらいのド定番ルアー。ただ巻きやストップアンドゴー、トゥイッチ、ジャーク、ポーズなどなど、様々なアクションこなす優秀なルアーです。
シャローに上がってくるバスを狙うのに適したルアーです。ため池(野池)の倒木を狙ったり、ウィードエリアでトゥイッチさせたり、カケアガリでポーズさせたりと幅広いシチュエーションで使用することができます。
得意なシチュエーション
クリアウォーターで必要になる視覚的な効果や、マッディーウォーターで必要になる水押し。その双方を”丁度よい”バランスで実現しているためマッディウォーター・クリアウォーターどちらでも活躍します。
ルアーリップで多少の障害物も交わしてくれるため、リップラップなどの障害物も得意としています。
不得意なシチュエーション
フックはむき出しになってしまうため、ウィードやゴミが多いところでは動かなくなることがあります。
クランクベイト
中層を強いパワーで攻めていくのが得意なルアー。中層を泳いでいるバスを狙うのはもちろん、中層から追わせたバスに対してボトムや障害物に当てるリアクションで釣ったり、クランクを止めて浮かせたりして狙います。スローからハイスピードでも攻めることが出来るのが魅力。
水深に合わせてルアー(リップの長さ、潜航深度)を選べるシステマチックなところも使いやすい春ルアーです。ただ巻きやストップアンドゴーで使います。
得意なシチュエーション
水押しが強いため水の濁ったマッディウォーターでも魚に見つけてもらいやすいです。
障害物の回避能力も高く、障害物にぶつけることでリアクションバイトも誘発出来るのでリップラップや倒木などがあるシチュエーションを得意としています。
不得意なシチュエーション
水押しが強くハイアピールなので透明度の高いクリアウォーターにおいては特性を活かしきれず、得意とは言えません。
また、障害物に当てたりウィードに絡めたりすることで効果を発揮するクランクベイトは、障害物などが何もないオープンウォーターでは少し使うのが難しいでしょう。
バイブレーション
サウンドと振動の強いアピールで中層を素早く探ることの出来るルアーです。クランクベイトよりもより速いスピードでの攻めが得意。
リアクション要素を強く持ったルアーで、魚に思わず口を使わせる事のできる春には欠かせないルアーです。
基本的には速めのタダ巻きで使い、場所によってはリフトアンドフォールで使います。遠投が効くので強風時や遠距離でも使えます。
得意なシチュエーション
スピードを出しながら音と波動でアピールできるという特性は、濁っているマッディウォーターでも、透明度の高いクリアウォーターどちらも活躍してくれます。
ウィードエリアも得意で、ウィードに引っ掛けて切るなどのリアクションを仕掛けることが出来ます。
不得意なシチュエーション
シンキング(沈む)のルアーなので、スローに攻めるのは比較的苦手といえます。
障害物が多い場所はフックはむき出しかつ、浮力が使えないルアーなので根がかりやすいです。
スコーンリグ(スイムジグ)
ラバージグにソフトベイトをつけて横に泳がせるルアーです。ラバージグのヘッド形状やスカートを選ぶことで抵抗感やフォールスピードを調整出来ます。
トレーラーワームはシャッドテールが主流ですが、ピンテールやその他のソフトベイトでもOKです。組み合わせによってルアーのアピール力やナチュラルさを調整できるところも魅力です。
得意なシチュエーション
ラバーの波動とテールのアピール力でマッディウォーターの魚にも見つけてもらいやすいのと同時に、ソフトベイトのナチュラルさはクリアウォーターでも違和感なくバスを騙すことができます。
トレーラーは基本的にマッディウォーターはシャッドテール、クリアウォーターにはピンテール系がオススメです。ウィードやゴミ溜まりにも強いのでカバー周りで使うのもよいでしょう。
不得意なシチュエーション
水中で止める(サスペンドさせる)ことができないので極スローに誘いたいときにはプラグ系に歩があります。
スピナーベイト
ブレードが回転してアピールしながら、スカートをナチュラルに揺らしてバスを魅了するルアーがスピナーベイトです。選ぶブレードの種類によって早巻きからスローリトリーブまで対応します。
カバーにも強く、アピールも高いので魚のポジションを探し出すサーチベイトとしての能力も高いルアーです。フラッシングも魅力です。
得意なシチュエーション
アピール力とナチュラルさを兼ね備えているので、マッディウォーター・クリアウォーターどちらも活躍してくれます。
障害物の回避率が他のルアーと比較してもピカイチなので倒木系のカバー、葦などにめっぽう強いルアーです。
不得意なシチュエーション
スコーンリグ同様止めることができないので極スローに誘いたいときにはプラグ系に歩があります。またハイアピールのためナーバスな魚には強すぎることもあります。
フィールド別|高田的春のオススメルアー
ビッグレイク/スライドスコーンジグ5g+スタッガーオリジナル4インチ(HIDEUP)
アピール力、食わせ能力、障害物回避能力などをすべて同時に兼ね備えたスコーンリグが最もオススメのルアーです。
スタッガーオリジナルはアピール力が高いので中層をゆっくりと巻くだけで春のバスに強烈アピールしてくれます。
ため池(野池)/Bカスタム タンデムウイロー(DEPS)
オダや沈みものの多い、ため池では根がかり回避能力の高いスピナーベイトがオススメです。
春はデカイバスが食ってくる確率が高くなる季節なので、ワイヤーの強いBカスタムは安心して使用できます。
リザーバー/エリー95SD(ニシネルアーワークス)
クリアな水質が多く、水深もあるリザーバーではド定番のサスペンドミノーがオススメです。ポーズを加えることで岸際に上がってくるバスに対してじっくり誘うことが出来ます。
エリー95SDはダートのキレとポーズ時のアクションが秀逸で春のサスペンドミノーとしてオススメの逸品です。
川/ブザービーター(エバーグリーン)
テトラや沈み石、護岸がずっと続く。そんなシチュエーションの多い川のバスフィッシングではバイブレーションを使うことで素早く広範囲をサーチすることが出来ます。
サウンドが強く、引き抵抗もきっちりとあるのでバイブレーション初心者の人にもオススメです。
シャローレイク/チッパワRB(ニシネルアーワークス)
霞ヶ浦などに代表される1〜2mの水深が続くようなシャローレイク。慢性的な濁りの入るマッディウォーターが多いです。そんな場所では水押しが強く、モノに当ててリアクションを誘えるクランクベイトはバッチリハマります。
マッディウォーターはどんな障害物が沈んでいるかわからないことが多いので根がかりの回避率の高さもクランクは優秀です。
春バスに効くルアーを自分のフィールドでアジャストさせよう
誌面やメディアで紹介される春バスに効くルアーたち。それぞれに春に有効となるメリットがありますが、デメリットを見落としてしまうと自身のフィールドにはもしかすると合わないかもしれません。
メリット・デメリットを理解した上で、自分のフィールドでどんなルアーが一番有効になるのかを今一度考えてみると良い釣りが出来ると思います。
ライタープロフィール
Always had high hopes.
I wanted Monsters,I want Monsters…
Put my past Trophy’s .I vie for new Trophy’s.2019:5100g
2020:5110g
2008:4800g
2019:4600g#sences#transcendencejp pic.twitter.com/DbNIWc6LNH— ビックリマン高田雄介 (@bikkurimantkd) April 7, 2020
海外釣行ツアーChillTrip所属のプロガイドであり、Transcendenceのロッドデザイナー。年間釣行日数は300日ほど。GTから近所の小魚まで淡水海水問わずになんでも釣ります。
国内での釣行はバスフィッシングがメイン。琵琶湖のモンスターバスフィッシングが得意分野です。