イカメタルでヤリイカを狙う
鉛スッテを駆使してイカを狙うイカメタルゲーム。
ケンサキイカがメインターゲットとして大人気ですが、ヤリイカもイカメタルで狙え、近年はこちらも人気が高まっています。
本記事では、元釣具屋の筆者がヤリイカメタルの仕掛けや釣り方、ケンサキ狙いと異なる点を解説します!
ヤリイカメタルのシーズン
ヤリイカメタルのシーズンはおもに冬季です。
秋の終わり頃から春にかけて、ヤリイカは産卵のために浅場に回遊してくるので狙えるようになります。
筆者のメインフィールドである若狭湾を例にすると、釣期は12〜3月頃まで。
地域によっては多少前後しますが、冬場に狙うことが多く、寒い時期にもイカメタルを楽しみたい人には絶好のターゲットです。
ヤリイカメタルのタックル
ヤリイカメタルのタックルは、基本的にケンサキイカ狙いのイカメタルタックルをそのまま流用します。
以下で詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
ロッド
シマノ セフィア BB メタルスッテ B66M-S
自重:85g
継数:2本
仕舞寸法:102.7cm
適合スッテ:8〜25号/30〜90g
ベイトもしくはスピニングのイカメタル専用ロッドを選びましょう。
長さは6ft前後、硬さ(パワー)は使用する鉛スッテの号数に合わせたものを選んでください。
鉛スッテの号数は地域やポイントによって差があるため、事前に遊漁船へ確認しておくのが無難です。
目安として15〜25号程度のスッテに対応できるロッドであれば、ある程度オールラウンドに使えます。
タイラバロッドなども代用できますが、ヤリイカの繊細なアタリを捉えるために、感度に優れる専用ロッドを選ぶのがおすすめです。
リール
シマノ バルケッタBB 150DHHG
ギア比:7.0
最大ドラグ力:5kg
巻き取り長さ:70cm
糸巻量:PE1.5号-200m
ベアリング数:3/1
小型のカウンター付きベイトリールか、2500番前後のスピニングリールが適しています。
カウンター付きベイトリールは釣れるタナを把握しやすく、ヒットパターンが再現しやすいのでイチオシです。
スピニングリールはキャストして広い範囲を探るのに適しています。
悩んだらまずはカウンター付きベイトリールを選び、ベイトタックルを揃えてからスピニングタックルを用意するのが良いでしょう。
ライン
ラインはPEラインの0.6号前後を200m以上巻いておきましょう。
PEラインの先には、3号(12lb)前後のフロロカーボンリーダーを2mほど接続します。
鉛スッテとドロッパー
イカメタルでは、オモリの役割をする鉛スッテとドロッパー(エギや浮きスッテなど)を組み合わせて使用します。
各アイテムの特徴を解説しますので、使い分けなどの参考にしてください。
鉛スッテ
鉛スッテは遊漁船で指定された号数のものを選びましょう。
当日の状況によっては、潮次第で軽いものが有効だったり、重いものが必要になったりすることもあります。
例えば、15号と指定された場合は15号だけでなく、12号・15号・20号の前後を含めた3パターンぐらいの号数を用意しておくと安心です。
さらに、カラーの選択肢も複数持っておくと、ヒットパターンにより近づけやすくなります。
ベーシックなカラーは赤白や赤緑、赤黄などですが、当たりカラーはその時々で変わるので一概に言い切ることはできません。
浮きスッテ
オモリがなく、浮力のある疑似餌です。
仕掛けの枝糸に接続することで、自然にふわふわと漂ってイカにアピールします。
潮が速くて流れが複雑だと安定感がなくなるため、潮が緩い時に有効なドロッパーです。
エギ
シンカーが付いているため、潮が速い時に姿勢が安定するのが特徴です。
イカが小型中心なら2号前後、良型狙いなら3号前後を選びましょう。
イカメタル専用のエギがおすすめですが、アオリイカ用のエギも代用できます。
プラ角
プラスチック剥き出しの疑似餌です。
リーズナブルかつ、イカに汚されたり、破かれたりしないので、コストパフォーマンスに優れます。
ヤリイカは他のイカに比べて不思議とプラ角に好反応することが多く、ローテーションの一つとして用意しておくと良いでしょう。
エサ巻きスッテ(エギ)
ワイヤーでエサが取り付けられるスッテ(エギ)です。
エサをつけることでしっかりと抱かせられるため、アタリが出にくいヤリイカメタルではとくに有効。
エサはキビナゴや鶏のササミなどがおすすめです。
ヤリイカメタルのアクション
基本的なアクション(誘い方)は、ケンサキイカ狙いのイカメタルと同じです。
着底後は、ジャークやステイ、誘い上げ、誘い下げ、シェイクなど、さまざまなアクションでヒットパターンを探ります。
ケンサキイカに比べてヤリイカは臆病なので、激しいアクションよりもソフトでナチュラルなアクションが効くことが多いです。
また、ケンサキイカほど浅いレンジに浮くことは少なく、底付近をメインに中層までを探りましょう。
ヤリイカメタルのコツ
最後に釣果を伸ばすコツを紹介します。ぜひ実践してみてください。
釣れない時はとにかくローテーション
反応がない時は、とにかくドロッパーの種類やカラーをローテーションしていきましょう。
釣り始めは、鉛スッテとドロッパーを対照的なカラーにしておくと、ヒットカラーを探りやすいです。
スローフォールが有効なこともあるため、潮が緩くて軽い号数の鉛スッテを使えるようなら、積極的に軽くするのもおすすめ。
小さなアタリへの対策をする
アタリが小さくて判りにくい時は、少しだけ穂先にテンションを掛けてアタリを判りやすくするのもおすすめ。
少し穂先を上げ気味にして構えると、適度なテンションが穂先に掛かります。
また、臆病なヤリイカはアワセ損ねると驚いて逃げることも多いため、微妙なアタリは無視し、思い切って本アタリを待ってみるのもアリです。
オモリグも活用
近年人気のオモリグはヤリイカ狙いでも有効です。
長いハリスによってスローフォールを演出できるため、警戒心の強いヤリイカもよく反応します。
キャストで広範囲を探れるのも強みです。
基本通りでOK!
基本的にヤリイカメタルは、ケンサキイカ狙いのイカメタルと同様のタックル・釣り方で十分通用します。
ボトム付近で釣れることが多くて探るレンジもあまり広くないため、活性が高い時はケンサキイカよりも簡単に釣れることが多いです。
その反面、活性の低い時はアタリが判りにくく、テクニカルな釣りを強いられることも。しかし、そんな繊細さもヤリイカメタルの魅力です。
食味もケンサキイカに負けないので、興味がある方はぜひチャレンジしてみてくださいね!