なぜ冬のバス釣りは難しいのか
変温動物であるブラックバスは、人間よりも遥かに温度変化に敏感です。
秋、バスは水温の低下と共に冬に備えての荒食いをはじめます。これは冬に不要な体力を使わない為と考えられており、バスという生き物にとって冬がいかに厳しいものかを物語っています。
ブラックバスの適水温(高活性な水温)はおよそ18~26度程度と言われ、水温が10度を下回ると冬の釣りの合図と言われています。
冬のバスは新陳代謝も低下し、荒食いでたっぷりエサをおなかに溜め込んだことも重なり、エサへの食いつきが極端に悪くなるのです。
バサーの8〜9割は陸っぱり(シャロー)メイン
冬の水中をのぞき込んでみると、夏に比べ非常に※水が澄んでいる事に気づきます。普段、水中には様々なプランクトンが居て、それが「濁り」の原因の一部となっているのですが、冬になると水温が低下し、プランクトンの量が減少します。
外気温の影響を受けやすい(水温が下がりやすい)浅場は、プランクトンが真っ先にいなくなる場所なので、プランクトンの減少と共に、小魚やそれをエサとするバスの多くが、シャローから姿を消します。
多くのバサーは岸釣り(浅場)をメインとしている場合が殆どですので、「冬=釣れない」という事になるのです。
冬でも激アツなエリア
不用意に動かず、口を使うタイミングが限られる冬のバス。そのバスは釣るには、バスの密集度が高いスポットや、バスの食い気が出やすい時間帯に絞って釣りを組み立てる必要があります。
小規模フィールド(野池など)のディープエリア
冬のバスは体力を消耗しないように水温差が少なく、かつ水の動きのないディープエリア(深瀬)に溜まりやすくなります。
急深のリザーバーや大きめのフィールドは、魚探がないとエリアを絞り込みににくいですが、最深部でも水深3メートル程度の小規模フィールド(野池など)は、スポットを絞り込みやすく、ピンスポットを発見できれば、かなりの釣果が期待できる事も。
温排水エリア
工場などから出ている温排水は、寒さを嫌うバスが集まってきます。もし温排水が出ているスポットを発見したら、さまざまなルアーをローテーションしながら攻略してみましょう。
ディープ隣接のシャローフラット(夕方まずめ)
絶対的個数は少ないですが、シャローに上がってくる元気なバスも存在します。
冬でも水温が上がりやすい時間帯(日がのぼりきり、水が温められる14時〜夕まずめ)や、ディープが隣接しているシャローフラットは釣果につながりやすいです。※ただ浅いだけでは望み薄です。ディープとのブレイクラインがないかを必ずチェックしましょう。
テトラの中
テトラのある場所は水深が深いことが多く、入り組んだテトラの間にバスが身を潜めています。
根掛かりしにくいリグを使ったソフトルアーでのアプローチや、リアクションバイトを狙ったメタルバイブレーションなどで攻略していきましょう。
冬のバス釣りでハズせない2種のルアー
冬の寒さで動かなくなったバスは自らエサ探し回るということはあまりしません。バスの溜まりそうなスポットを発見したら、バスのリアクションを誘うようなルアーを選択するのがコツです。
シャッド
シャッドは、冬のような低活性になればなるほど、実力を発揮してくれる助っ人ルアー。
▼ワームをズル引きする感覚で(ロッドワークで乗り越える)
石やオダといったストラクチャーに対して、ワームをズル引きする感覚でシャッドを使ってみるのが効果的です。
シャッドをコンタクトさせたら、リールではなくロッドワークでズル引くようにしてみましょう。
そうすることによって、よりタイトにトレースすることができ、丁寧に釣っていくことが可能です。途中でポーズを入れてみることで、食わせの間を与えるのも効果的。
▼高速巻きでリアクション
冬のバス釣りでシャッドを使う時にぜひ試してほしいのが、高速巻きでリアクションバイトを誘ってみること。
低活性=スローに巻くと考えがちですが、リアクションでスイッチが入ったバスは、冬であっても高速巻きのスピードにバイトしてきてくれます。
他の釣り方と比べ、広範囲をチェックしやすい釣り方のため、「1日やってみたら他の人よりも釣果が良かった」ということも珍しくない釣り方です。
編集部のイチオシ!
早巻きで姿勢が崩れないバランスの良さが持ち味の、売れ筋シャッドといえばコレ。大きめのリップがついていながら、飛距離も十分に出せて使いや扱いやすいルアー。
メタルバイブ
メタルバイブは、冬のディープに落ちたバスをリアクションで獲る必須アイテム。
金属製でコンパクトなボディは、よく飛び、速く沈みます。オカッパリから手早くディープを探ることができるので、テンポの良さが釣りの集中力を保ってくれます。
リフト&フォールでサーチ
バスがどこに居るか見当が付いていない時は、まずは、メタルバイブのリフト&フォールで広範囲のボトムをサーチ。
扇状にキャストを繰り返し、フィールド全体を輪切りにするイメージで使うといいでしょう。
また、ボトムまで沈めていく際には、カウントダウンをしながら、周囲と比べ「水深の深いエリアはどこか」を探りながら使いましょう。
ピンスポットはショートピッチで
ボトムに障害物があってバスが居る確率が高そうなピンスポットでは、メタルバイブをショートピッチでしゃくるように使ってみるのがおすすめ。
ここぞとばかりに、何度もねちっこくしゃくっていると、リアクションでスイッチが入ったバスが突然バイトしてくることがあります。
編集部イチオシ!
基本性能の高いメタルバイブレーション。関東関西、フィールドを選ばず釣れるロングセラーといえばコレ。
冬もバス釣りを攻略!
活性が低く食いも渋る冬場ですが、寒い中で絞り出した一匹は格別です!ぜひこの冬もバス釣りに出かけてみてくださいね!
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