傑作。20ヴァンフォードを実釣インプレ!ストラディック&ヴァンキッシュとも比較します

2021/08/31 更新

2020年秋に登場したシマノの「20ヴァンフォード」。16ストラディックCI4+の後継モデルとして位置付けられます。そんなヴァンフォードをエギングやライトゲームで使ってみて、19ストラディックや19ヴァンキッシュと比較しながらインプレします!


アイキャッチ画像撮影:TSURI HACK編集部

ストラディックCI4+→ヴァンフォード!

ヴァンフォードの画像
2020年秋、もっとも注目のスピニングリールといえば、シマノからリリースされた「20ヴァンフォード」ではないでしょうか。

聞きなれない名前ですが、実は「16ストラディックCI4+」の後継機種に当たるモデルです。

つまり、バイオマスターmg→レアニウムCI4+→ストラディックCI4+と遷移してきた、軽さがウリの中堅機種に当たります。

今回は、そんなヴァンフォードをインプレします!

20ヴァンフォードの特徴

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使用感をお届けする前に……

前作の16ストラディックCI4+や、同価格帯の19ストラディックとの違いに焦点を当てながらスペックをご紹介します。

オールCI4+ボディー

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ボディ素材にはCI4+(炭素繊維強化プラスチック)が用いられており、この点は16ストラディックCI4+と同様です。

19ストラディックはアルミと高強度樹脂のハイブリッドボディのため、ボディ素材はもっとも大きな違いと言えるでしょう。

C3000番の自重を比較すると、ヴァンフォードが180g、16ストラディックCI4+が190g、19ストラディックが225gと、軽さが際立ちます。

CI4+製MGLローター

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ローターにはCI4+製MGLローターが採用されています。素材こそ16ストラディックCI4+と同じですが、新設計の19ヴァンキッシュと同等のローターです。

軽量化と重量バランスの最適化によって回転慣性が低減されており、回転の軽さやレスポンスの向上が図られています。

19ストラディックの樹脂製ローターに対して強度と軽さの両面で上回るため、ボディとともに大きな違いと言えるでしょう。

駆動系はMMギア2×サイレントドライブ

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18ステラ〜19ストラディックと同じく、ギアにはマイクロモジュールギア2が用いられ、サイレントドライブ仕様となりました。

ともに16ストラディックCI4+には導入されていなかったため、「巻き」の性能は飛躍的に向上しています。

ロングストロークスプール

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こちらも18ステラ〜19ストラディックと同じく、ロングストロークスプールが搭載されました。

従来のスプールよりも4%ほど(2500/C3000サイズ比較)飛距離が伸びるとされています。

ワンピースハンドル

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16ストラディックCI4+は折りたたみ機能付きのハンドルを採用していましたが、ヴァンフォードは折りたたみ機能を排したワンピースハンドルを搭載しています。

携帯性はやや悪くなりましたが、折りたたみ機能の弊害であるガタが排除され、さらに回転性能が高められています。

防水機構はXプロテクト

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17ツインパワーXDから導入が始まった、非接触構造のXプロテクトを防水機構として採用しています。

非接触構造なので回転性能を犠牲にすることなく、防水性能を高めていることが特徴です。

16ストラディックCI4+は旧タイプのコアプロテクトだったので、耐久性が飛躍的に向上しているはずです。


20ヴァンフォードの使用感

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ここからは「実際に使ってどうなのか?」という部分に焦点を当て、使用感をお届けします!

※実釣に使用したのはC3000HGです。

操作性は抜群

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まず、ロッドに装着して手に持って感じるのは、その軽さです。

エギングロッドに装着して、ワンピッチジャーク、2段シャクリ、ハイピッチショートジャーク、スラックジャークなどの一通りのシャクリを試してみましたが、快適の一言。

また、タダ巻きの際にはリールが軽いことで脱力してロッドを持つことができるため、1日を通しても疲労が少ない上に、手感度が上がってアタリへの反応速度も速くなると思います。

一般的には、軽いリールはロッドアクションが多い釣りに適すると言われますが、タダ巻きの釣りでもメリットが多いことを再確認させられました。

エギングやアジング、バス釣りはもちろん、シーバス・トラウト・ショアジギングでもこの軽さは間違いなく魅力でしょう。

巻きが軽い&滑らか

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16ストラディックCI4+も十分巻きが軽くて滑らかでしたが、比べてみれば、それが1ランクか2ランクほどレベルアップしていることを体感できるはずです。

イメージとしては、16ストラディックCI4+と19ヴァンキッシュの中間ぐらいでしょうか。特に良さを実感したのは、低速域での滑らかさと、高速域での滑らかさです。

16ストラディックCI4+は超低速域と高速域でのノイズ・振動が目立つ印象があったのですが、ヴァンフォードはこの点が格段に良くなっていると感じました。

もちろん、中間域も含めて巻き感は全体的に良くなっているのですが、低速域と高速域はより顕著に感じられるはずです。

巻き感度も上々

ヴァンフォードの画像
巻き感が良くなったせいか、巻き感度も上々でした。

8gのアジング用キャロ(ジグヘッド0.4g)を巻いてみたところ、リールの回転でしっかりと潮の効き具合が伝わってきます。

さすがに19ヴァンキッシュと比べると情報がややボヤける印象は否めませんが、19ストラディックよりは明らかに感度が良好です。

「16ストラディックCI4+と比べて明らかに良くなったか?」と問われると、なんとも微妙なところですが、同程度かやや上回るぐらいの巻き感度はあると言えるでしょう。

しっかり感もある

ヴァンフォードの画像
少し意外だったのが、軽いリールながら“しっかり感”があることです。これは19ヴァンキッシュにも言えることなのですが、軽さゆえの弱さを感じません。

というのも、C3000番にはやや高負荷なビッグバッカー(27gの大型鉄板バイブレーション)を試しに巻いてみても、ノイズや振動がほぼ感じられなかったのです。

16ストラディックCI4+などの従来の軽いリールの場合、低負荷状態では滑らかなものの、負荷が大きくなった途端に巻き感が大きく変化することが多かったのですが、それがかなり軽減されています。

もちろんステラやツインパワーには及びませんが、「19ストラディックよりも弱いか?」と聞かれても、そこまで大きな差を感じないのが正直なところ。

軽いという理由で“フィネスな釣りに特化した”イメージを持たれるかもしれませんが、4000/C5000番を選べばライトショアジギング程度なら余裕でこなせるはずです。

ライントラブルはなし

ヴァンフォードの画像
ライントラブルが起こりやすい2.5号・3号の小型エギを使い、さまざまな風向きの中で5時間ほど実釣しましたが、ライントラブルは1度もありませんでした。(PEラインは0.6号)

今時のリールはライントラブルがほぼ起こらないため、ヴァンフォードが特別に優れている訳ではありませんが……。

ドラグの音質と操作性が○



最近のシマノのスピニングリールらしく、ドラグ音は高音で音量も大きめです。どちらかというと嫌いな人が少ないタイプの音質で、フィールドでもよく聞こえます。

また、大径化されたドラグノブは操作性が良く、グローブをしている状態でもファイト中に細かな調整が可能です。

リジットサポートドラグではないため、メインシャフトに1個ボールベアリングを追加することができます。

ただし、スプール内にはベアリングを追加できない構造です。さらにドラグ性能を向上させたい場合は、ベアリング内臓タイプのスプール(夢屋など)に換装する必要があります。

追記:C2000Sの使用感

20ヴァンフォードの画像
軽量かつハイレスポンスなリールとあり、小型番手も試してみたくなったのでC2000Sをメバリングに使ってみました。

ライトで繊細な釣りなだけあって、C3000番を使った時よりも巻きの軽さやレスポンスの良さ、感度の高さがより際立ちます。

ナイロンラインでシンキングペンシルを使っても、流れの中を泳いでいる状態やそこからヨレに入った瞬間を、ハンドルノブを掴む指から伝えてくれます。

20ヴァンフォードの画像
実釣時には、なんと30.5cmの尺メバルまで飛び出しました!

前項でリジットサポートドラグではない旨を記載しましたが、2.5lbのナイロンラインでも怖さは皆無だったため、実用上の性能は文句ナシでしょう。

また、ワカメの中からゴリ巻きで寄せることができ、前項で言及したしっかり感・パワフルさも改めて感じました。

ヴァンフォードの良さを一番わかりやすく感じられるのはC2000番かもしれません。


他機種との比較

ヴァンフォードの画像
ここからはスペックや価格帯が近い3機種とヴァンフォードを比較していきます。

16ストラディックCI4+との比較

16ストラディックCI4の画像
ヴァンフォードの前作に当たる、16ストラディックCI4+。

「どこが変わったのか?」と聞かれると、全体的な性格は大きく変化しておらず、あらゆる面が底上げされた“正常進化”と表現するのが適切だと思います。

その中でも、目立って良くなったのが巻き感としっかり感です。

低負荷・低速域と高負荷・高速域での使用感がどちらも良くなったため、“気持ちよくできる釣りの上下幅”が広がったように感じます。

16ストラディックCI4+ユーザーの方であれば、より繊細さが際立ち、少し無理をしても余裕があるのを体感できるはずです。


19ストラディックとの比較

19ストラディックの画像
同価格帯の兄弟モデルと言える、19ストラディック。

スペックだけを見ると、「強さの19ストラディック、繊細さのヴァンフォード」ということになるのですが……

両機を使って感じたのが、「強さにどれほどの差があるのだろうか?」ということ。

確かにボディ剛性は19ストラディックが勝るのですが、ローターのクオリティが両機種の差を縮めていそうな気がします。ローターはラインからの負荷を1点で受け止めるパーツなので、やはり新設計のMGLローターは大きな魅力。

ライトショアジギングやパワーフィネスといった“剛の釣り”に、ヴァンフォードを選ぶのも大いにアリだと思います。

使用を重ねての変化(劣化)については現段階で分かりかねますが、ブリ程度の魚なら楽勝でキャッチできるはずです。


19ヴァンキッシュとの比較

19ヴァンキッシュの画像
ヴァンフォードの上位機種に当たる、19ヴァンキッシュ。

こんな言い方をすると酷ですが、性能面でヴァンフォードが優っている点は一つもありません。

使い比べて一番大きな差を感じたのは、回転性能です。つまり、19ヴァンキッシュの方がより初動が軽く、どの速度域でも滑らかです。

静止状態からスローリトリーブへ移行する際の巻き出しは特に顕著で、軽量ジグヘッドやスプーン、シンキングペンシルなどの使用感には差を感じるでしょう。

また、高負荷・高速域での滑らかさも19ヴァンキッシュの方が明らかに優れており、ヴァンフォード以上に“上下幅”が広いようなイメージです。

絶対的な性能では及びませんが、半値でヴァンキッシュに近いリールが手に入る、実釣力にどれほどの差があるのか?、といった点がヴァンフォードの存在価値なのは言うまでもないでしょう。


傑作の予感

ヴァンフォードの画像
完成度の高かった16ストラディックCI4+が正常進化した、20ヴァンフォード。

これだけ軽くて巻き感が良ければ、かなり幅広い釣りで活躍するのは間違い無いでしょう。

デザインには賛否両論あるようですが、どこかアメリカンな雰囲気が漂っていて、フィールドで見てみるとなかなかイケていると思います。

これは傑作リールと呼ばれる予感がしますね。
撮影:TSURI HACK編集部

ラインナップ

ITEM
シマノ ヴァンフォード C2000S
ギア比:5.1
自重:150g
最大ドラグ力:3.0kg
巻取り長さ:69cm
ナイロン糸巻量 (lb-m):3-125/4-100/5-75
フロロ糸巻量 (lb-m):3-110/4-85/5‐65
PE糸巻量 (号-m):0.6-150/0.8-110/1-80
ITEM
シマノ ヴァンフォード C2000SHG
ギア比:6.1
自重:150g
最大ドラグ力:3.0kg
巻取り長さ:82cm
ナイロン糸巻量 (lb-m):3-125/4-100/5-75
フロロ糸巻量 (lb-m):3-110/4-85/5‐65
PE糸巻量 (号-m):0.6-150/0.8-110/1-80
ITEM
シマノ ヴァンフォード C2500SHG
ギア比:6
自重:160g
最大ドラグ力:3.0kg
巻取り長さ:81cm
ナイロン糸巻量 (lb-m):5-110/6-95/8-70
フロロ糸巻量 (lb-m):4-130/5-100/6‐80
PE糸巻量 (号-m):0.6-200/0.8-150/1-120
ITEM
シマノ ヴァンフォード 2500S
ギア比:5.3
自重:175g
最大ドラグ力:4.0kg
巻取り長さ:78cm
ナイロン糸巻量 (lb-m):5-110/6-95/8-70
フロロ糸巻量 (lb-m):4-130/5-100/6‐80
PE糸巻量 (号-m):0.6-200/0.8-150/1-120
ITEM
シマノ ヴァンフォード 2500SHG
ギア比:6.0
自重:175g
最大ドラグ力:4.0kg
巻取り長さ:89cm
ナイロン糸巻量 (lb-m):5-110/6-95/8-70
フロロ糸巻量 (lb-m):4-130/5-100/6‐80
PE糸巻量 (号-m):0.6-200/0.8-150/1-120
ITEM
シマノ ヴァンフォード C3000
ギア比:5.3
自重:180g
最大ドラグ力:9.0kg
巻取り長さ:78cm
ナイロン糸巻量 (号-m):2.5-180/3-150/4-100
フロロ糸巻量 (号-m):2.5-160/3-130/4‐100
PE糸巻量 (号-m):1-400/1.5-270/2-200
ITEM
シマノ ヴァンフォード C3000SDH
ギア比:5.3
自重:180g
最大ドラグ力:9.0kg
巻取り長さ:78cm
ナイロン糸巻量 (lb-m):5-110/6-95/8-70
フロロ糸巻量 (lb-m):4-130/5-100/6‐80
PE糸巻量 (号-m):0.6-200/0.8-150/1-120
ITEM
シマノ ヴァンフォード C3000HG
ギア比:6.0
自重:180g
最大ドラグ力:9.0kg
巻取り長さ:89cm
ナイロン糸巻量 (号-m):2.5-180/3-150/4-100
フロロ糸巻量 (号-m):2.5-160/3-130/4‐100
PE糸巻量 (号-m):1-400/1.5-270/2-200
ITEM
シマノ ヴァンフォード C3000XG
ギア比:6.4
自重:180g
最大ドラグ力:9.0kg
巻取り長さ:94cm
ナイロン糸巻量 (号-m):2.5-180/3-150/4-100
フロロ糸巻量 (号-m):2.5-160/3-130/4‐100
PE糸巻量 (号-m):1-400/1.5-270/2-200
ITEM
シマノ ヴァンフォード 3000MHG
ギア比:5.8
自重:200g
最大ドラグ力:9.0kg
巻取り長さ:86cm
ナイロン糸巻量 (lb-m):8-130/10-110/12-85
フロロ糸巻量 (lb-m):8-110/10-90/12‐80
PE糸巻量 (号-m):1-190/1.2-150/1.5-120
ITEM
シマノ ヴァンフォード 4000
ギア比:5.3
自重:215g
最大ドラグ力:11.0kg
巻取り長さ:87cm
ナイロン糸巻量 (号-m):3.5-170/4-150/5-125
フロロ糸巻量 (号-m):3-190/4-145/5‐115
PE糸巻量 (号-m):1-490/1.5-320/2-240
ITEM
シマノ ヴァンフォード 4000MHG
ギア比:5.8
自重:220g
最大ドラグ力:11.0kg
巻取り長さ:95cm
ナイロン糸巻量 (号-m):2.5-160/3-120/4-90
フロロ糸巻量 (号-m):3-110/4-90/5‐65
PE糸巻量 (号-m):1.2-250/1.5-200/2-150
ITEM
シマノ ヴァンフォード 4000XG
ギア比:6.2
自重:215g
最大ドラグ力:11.0kg
巻取り長さ:101cm
ナイロン糸巻量 (号-m):3.5-170/4-150/5-125
フロロ糸巻量 (号-m):3-190/4-145/5‐115
PE糸巻量 (号-m):1-490/1.5-320/2-240
ITEM
シマノ ヴァンフォード C5000XG
ギア比:6.2
自重:220g
最大ドラグ力:11.0kg
巻取り長さ:101cm
ナイロン糸巻量 (号-m):4-190/5-150/6-125
フロロ糸巻量 (号-m):4-170/5-135/6‐115
PE糸巻量 (号-m):1.5-400/2-300/3-200

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