ダイワ「20ルビアス」をリールマニアが批評。巻きトルクと感度はいかに!?

2020/02/13 更新

2015年から5年ぶりのモデルチェンジを果たしたダイワ「20ルビアス」。ダイワ初となるザイオンモノコックボディを纏い、イグジストを凌ぐ軽さを手に入れました。そんな20ルビアスをリールマニアが徹底インプレします。


アイキャッチ画像提供:佐藤稜真

華麗なる復活

20ルビアスの画像
撮影:TSURI HACK 編集部
ダイワのミドルクラスを10年以上に渡って牽引し続けてきたルビアス。

ところが、 約5年間モデルチェンジが行われず、さらには同価格帯に新機種が追加されるなど、一時は「ルビアスが消滅するのでは?」という噂も流れていました。

2020年、そんなムードを消し去るように華麗なる復活を遂げたのが今回の20ルビアス。

初のザイオンモノコックボディの採用、イグジストを凌ぐ軽さなど、5年ぶりのモデルチェンジにふさわしい進化を遂げました。

今回は、ルビアスファンの筆者が20ルビアスを徹底的に解説します!

20ルビアスの三大進化点

ザイオンモノコックボディ

20ルビアスの画像
撮影:TSURI HACK 編集部
汎用スピニングリールでは16セルテートHDからモノコックボディの採用が始まり、その後18イグジスト・19セルテートにも採用され、今やダイワスピニングの象徴とも言えます。

そんなモノコックボディが初のザイオン素材で登場。12モデルから15モデルへの改良の際、ボディの基本構造は同じだったので、待望のフルモデルチェンジと言えるでしょう。

20ルビアスの画像
もちろんギアを大径化できるのも大きなメリットですが、筆者は「ネジが少ない」ことも非常に大きな強みだと思います。

ネジが少なければ、リールに掛かる負荷を分散することができ、大径ギアとの相乗効果で強い巻上げトルクを発揮するのです。

また、ボディ内部の気密性も向上するため、防水性も飛躍的に向上しています。

ザイオンローター

20ルビアスの画像
撮影:TSURI HACK 編集部
12モデルと15モデルは樹脂ローター(DS4・DS5素材)でしたが、20ルビアスは07モデル以来の待望のザイオンローターが搭載されました。

ザイオン化によって軽くなり、剛性が上がったので、ローターの回転レスポンスが向上しています。

また、イグジストと同等のローターのため、旧モデルで存在したベールの段差がなくなっていることも見逃せません。もちろん、ラインローラーには2個のベアリングが入っています。

ダイワ史上最軽量

20ルビアスの画像
撮影:TSURI HACK 編集部
リアル4(2004年)以降のダイワ製スピニングリールは、常にイグジストが最軽量スピニングとして君臨していました。

しかし、小型番手に注目すると(※1)(※2)、20ルビアスは18イグジストを軽さで上回りました。(LT2500比で5グラム軽量)

数字だけを見るとわずかな差かもしれませんが、「フラッグシップを超えた」という事実は大きな衝撃です。
※1:LT3000以上の番手はイグジストの方が軽量です。
※2:20ルビアスFC LT2500S(LT2500S-XH)は2000番ボディなので、18イグジストFC LT2500S-C(LT2500S-CXH)に相当する番手です。通常のLT2500系統とはボディサイズが異なります。

エリアトラウトで使ってみました

今回、筆者はFC LT2000Sを購入したので、管理釣り場で実釣してみました。

スペックの進化が実釣において、どのようなアドバンテージになるのかを解説します。

軽さによる抜群の操作性

20ルビアスの画像
ダイワのスピニングリールで最軽量というだけあって、操作性はピカイチ。特にミノーのジャーキングなどの、ロッド操作が多い釣りではまさに異次元。

まったくリールの存在を感じさせず、釣りが終わった後の手の疲労が明らかに少なくなっています。

ソルト・フレッシュを問わず、自重の軽さを求める方にはFCモデルがイチオシです!

圧倒的な巻きトルク

20ルビアスの画像
モノコックボディの採用により、巻き上げトルクは明らかに増大しました。

今までのルビアスは大きな魚を掛けると、「ハンドルが巻けない……」というシーンがありました。(筆者は長年12モデルを愛用)

しかし、20ルビアスは負荷が掛かった状態でも、ハンドルを軽々巻き上げられます。

大型魚を取りやすくなるのはもちろん、中小型サイズをスピーディーにキャッチできたり、引き抵抗の大きなルアーを楽に巻けたり、といったメリットもあります。

おそらく、旧モデルを使っていた方ならば、「全員がわかる」レベルの大きな進化です。

20ルビアスのココが気になる……

スペックを見た時には死角が無いように思えた20ルビアスですが、使ってみると思わぬ弱点を発見しました。

包み隠さず、正直にお伝えします。

巻き感度が落ちている

20ルビアスの画像
20ルビアスの最大の弱点は、巻上げトルクを向上させたが故に「巻き感度が減少している」ことです。

トルクの増大に加え、15モデルからギア比が高くなった(ノーマルギアの場合は4.8→5.1)ことにより、巻きがやや重くなったことも理由のひとつでしょう。

20ルビアスの画像
水流の変化やショートバイトがぼやけてしまっている印象が否めず、ナイロンラインで2グラム以下のスプーンを巻くという環境下ではそれが顕著に現れました。

ただし、これはエリアトラウトのスプーニングという“究極に感度にこだわる釣り”での話です。(※)

軽量ジグヘッドを用いたアジングなどを除けば、大半の釣りでは気にならない弱点だと思います。
※巻き感度を追求して、ギアの小さいTD-Zなどの旧型機種を使うアングラーも多いほど。

初期ロットのみ日本製!?

20ルビアスの画像
この噂を聞いた時は耳を疑いましたが、ダイワの開発者の方が明言していたので事実のようです。

初期ロットがいつまで続くのかは不明なので、“MADE IN JAPAN”にこだわる方は早めに購入した方がいいでしょう。

中古市場では「初期ロット品にプレミアが付く」なんてこともあるかもしれません。(これは完全に想像です)

19バリスティックとの比較

FCモデル以外はバリスティックが軽い

19バリスティックの画像
今回、ダイワ最軽量ということでFC(フィネスカスタム)モデルが大きく取り上げられました。

しかし、スペック表をよく見ると、通常モデルの2500番以上はバリスティックの方が5〜10グラム軽いのです。

巻き感度なら、断然バリスティック

19バリスティックの画像
バリスティックにあり、ルビアスにないもの。それは、マシンカットタフデジギアです。

今までのルビアス(07・12・15モデル)はマシンカット加工を施したギアが搭載されていましたが、20ルビアスのギアはマシンカットではありません。

一方、同じ価格帯のバリスティックはマシンカットタフデジギアが搭載されており、マシンカットデジギアとザイオンモノコックボディのトレードオフと考えるとわかりやすいでしょう。

ローターは同等ですが、バリスティックの方がギアが小さいこともあり、巻き感度の面ではバリスティックに軍配が上がりました。

ただし、20ルビアスの方が巻上げトルクは圧倒的にあり、ギアの耐久性も勝るはずです。


ベアリング追加

20ルビアスは、メインシャフトのスプール支持部とスプール内部にベアリングを入れ、ドラグ性能をアップグレードすることができます。

実際にベアリングを追加してみたので、その方法をご紹介します!

スプール支持部


赤矢印のプラスチック部品(カラー)をベアリングに置き換えます。


M2サイズ(0.89ミリ)の六角を使って支持部を取り外します。


分解するとこのような感じに。


白いカラーを1170番(内径7ミリ・外径11ミリ・厚さ2.5 or 3ミリ)のベアリングに変更します。

今回は厚さ3ミリ(シールド付き)のベアリングを使ったため、組み付けの際は左から二番目の金属ワッシャが不要になりました。


元の順番通りに組み付ければ完成です!

スプール内部


まずはドラグノブを外し、本体からスプールを取り外します。


ドラグワッシャを固定するバネをピンセットなどで外します。バネが飛びやすいので注意してください。


ワッシャを外した状態です。またもや金属のパーツがバネで固定されています。


ピンセットで外しにくい場合、#00のマイナズドライバーなど先の尖ったもので外すのがおすすめです。

このバネも飛びやすいので注意しましょう。


こちらがパーツを全て取り外した状態です。

スプールの隣の金属のパーツを1060番(内径6ミリ・外径10ミリ・厚さ2.5ミリ)のベアリングに変更し、組み上げます。


スプールを本体に取り付ける前に、ベアリングへの注油を忘れずにしてください。

以上で、ベアリング追加作業は完了です!

昇華されたLTコンセプト


“LTコンセプトの到達点”と銘打たれた20ルビアス。そのキャッチコピーに相応しく、ザイオンモノコックボディの採用によって軽さとタフさを手に入れました。

その分大幅な値上げがされたとはいえ、正直、このスペックならばバーゲンプライスと言ってもいいでしょう。

ガタつきやゴロつきが徹底的に排除されたフィーリングは、新しいダイワ製スピニングリールの特性そのもの。

ルビアスという伝統を引き継ぎながら、新時代のダイワを象徴する1台に仕上がっています。
画像提供:佐藤稜真
ITEM
ダイワ ルビアス FC LT 2000S
自重:150g
ギア比:5.1
巻取り長さ(ハンドル1回転):67cm
標準巻糸量ナイロン(lb-m):3-150/4-100
PE(号-m):0.4-200/0.5-170
ベアリング ボール/ローラー:9/1
ハンドル長さ:45mm
ITEM
ヘッジホッグスタジオ SHG-1170ZZ
ITEM
ヘッジホッグスタジオ SHG-1060

開発者へのインタビュー動画はコチラ

筆者について

佐藤稜真

某リールチューンメーカー在籍時、Facebook・Instagram運営を手がけながら全国のイベントで年間100台以上のリールをメンテナンスしていた経験を持つ。

中学生の頃からカタログのスペックを暗記するほどのリール好き。関東のフィールドでのエリアトラウト・シーバスフィッシングをメインにしている。

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紹介されたアイテム

ダイワ ルビアス FC LT 2000S
サイトを見る
ヘッジホッグスタジオ SHG-1170Z…
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ヘッジホッグスタジオ SHG-1060
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20ルビアスの画像
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佐藤 稜真
佐藤 稜真

TSURI HACK随一のリールマニア。特にスピニングリールをこよなく愛する気鋭の若手ライター。

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