シマノミドルクラスの二大リール
コストパフォーマンスが話題となった19ストラディックのリリースから1年が経った2020年、ストラディックCI4+の後継機となるヴァンフォードが登場しました。
それぞれコアソリッドシリーズ、MGLシリーズのミドルクラスを担うので、どちらを買おうか迷っている方も多いのではないでしょうか?
今回は、19ストラディックとヴァンフォードの違いについて徹底解説していきます。
ボディの違い
ボディの大きな違いは、用いている素材です。
ストラディックはアルミニウムが用いられており、ボディ剛性でヴァンフォードを上回ります。そのため、ライトショアジギングなどの負荷の大きな釣りと好相性。
ヴァンフォードは軽量化のためにCI4+という炭素繊維強化プラスチック素材が用いられています。ボディの強さにおいてはストラディックに一歩譲るものの、軽さは抜群です。
ローターの違い
ローターも素材に違いがあり、ストラディックは高強度樹脂、ヴァンフォードはCI4+を採用しています。
ヴァンフォードのローターは上位機種である19ヴァンキッシュと同等であり、ストラディックを軽さと剛性で上回るのです。
ローター単体のレスポンス・感度もヴァンキッシュ並みと考えれば、ローターの性能は全面的にヴァンフォードに軍配が上がります。低速巻きやストップ&ゴーを繰り返す繊細な釣りではその差が顕著になるでしょう。
ストラディックの重たいローターは回転慣性がよく働くため、一定速度で巻きやすいというメリットもあります。
重量の違い
2500S同士で比較すると、ストラディックが220gなのに対して、ヴァンフォードが175g。その差は45gもあり、ヴァンフォードは圧倒的に軽く作られています。
最大番手であるC5000XG同士で比較すると75gもの差。なんと、ヴァンフォードC5000XGはストラディック2500Sと同重量なのです!
ベアリング数の違い
ベアリングはリールが滑らかに回転するために必要な部品。多いほど回転の滑らかさや、巻き上げ力が向上します。
ストラディックには6個、ファンフォードには7個のベアリングが入っており、この1個分の差はハンドルノブ部分です。
ストラディックは片方のみですが、ヴァンフォードは両方からベアリングで支えられています。
そのため、ノブに伝わってくる感度や巻きの軽さはヴァンフォードが有利です。
レスポンスか、強さか。
マイクロモジュールギア2やロングストロークスプール、Xプロテクト、サイレントドライブなど、カタログスペックは似通っていますが、両者の性格は大きく異なります。
ヴァンキッシュ譲りの軽さとレスポンスを兼ね備えるヴァンフォードか、ツインパワー譲りの強さを持つストラディックか、好み・用途に合った1台を選んでいただければと思います!
筆者について
佐藤稜真
某リールチューンメーカー在籍時、Facebook・Instagram運営を手がけながら全国のイベントで年間100台以上のリールをメンテナンスしていた経験を持つ。
中学生の頃からカタログのスペックを暗記するほどのリール好き。関東のフィールドでのエリアトラウト・シーバスフィッシングをメインにしている。