辛口リールマニアがぶった斬り!シマノ「19ヴァンキッシュ」を徹底批評

2019/09/10 更新

2019年最も注目を集めるリール「19ヴァンキッシュ」がついに到着!編集部随一のリールマニアがハンズオン。16ヴァンキッシュからの進化やステラとの比較を中心に徹底批評します!


アイキャッチ画像撮影:TSURI HACK編集部

2019年最注目のスピニングリール

19ヴァンキッシュの画像
シマノのスピニングリールのモデルチェンジ周期は4年。2019年は、誰もがツインパワーのモデルチェンジを予想していました。

しかし、多くの釣り人の予想に反し、突如として19ヴァンキッシュが登場。業界はざわつき、フィッシングショーでも人だかりが絶えませんでした。

そして、そんな注目度ピカイチのヴァンキッシュが編集部にも到着。

そして今回は、編集部随一のリールマニアがハンズオン。16ヴァンキッシュからの進化やステラとの比較を中心に、徹底的に深掘りします!

筆者について

佐藤稜真

某リールチューンメーカー在籍時、Facebook・Instagram運営を手がけながら全国のイベントで年間100台以上のリールをメンテナンスしていた経験を持つ。

中学生の頃からカタログのスペックを暗記するほどのリール好き。関東のフィールドでのエリアトラウト・シーバスフィッシングをメインにしている。

まずは、スペックからチェック!

執念の軽量化


前モデルでも十分軽量だったヴァンキッシュですが、2500Sで15グラム、4000XGで40グラムを削ってきました。

従来は金属パーツを用いていた部分に樹脂パーツを採用するなどし、シマノ史上最軽量のスピニングリールとなっています。

最高峰ステラへ肉薄


14ステラから採用され、ステラのみの「聖域」とされてきたロングストロークスプールがついに解禁されました。

そのほかにも、サイレントドライブやマイクロモジュールギア2、逆転防止ローラーまで、ステラと同スペックのものを採用。

シマノ史上最もステラに近づいたリールといえます。

ハンズオンの印象

リールの本質が伝わる外観

16ヴァンキッシュから引き続き、ハンドルはカーボンコンポジット素材。
16ヴァンキッシュやステラに採用されていたラメ塗料が廃止され、第一印象はかなりスパルタン。

シマノの汎用スピニングでは、おそらく初搭載のブラックアウトされたベールアームも相まって、ステルス戦闘機のような雰囲気を醸し出しています。

19ヴァンキッシュの画像
ベールアームとスプールエッジもブラックアウトされている。
シマノが新型ヴァンキッシュに「なにを求めたのか」がハッキリと伝わり、外観がこのリールの本質を表しているようです。

体感は“自重以上の軽さ”

編集部が購入したのはC3000MHG。
カタログスペックのインパクトがあったからか、意外にも、パッと手にとっただけでは衝撃的な軽さを感じませんでした。

しかし、16ヴァンキッシュやステラと持ち比べてみると、「とんでもなく軽いな……」の一言に尽きます。

19ヴァンキッシュの画像
軽量化を図りながらも、ラインの巻き込みを防ぐ“傘”がローターに新搭載されている。(左は16ヴァンキッシュ)
Gフリーボディーの重心位置も相まって、ロッドへ装着した時のフィーリングは自重以上の軽さになりそうです。

初動の軽さと精度を両立した巻き心地

低速でも高速でも巻き感が変わらず、リールがぶれない。
これが一番驚かされたポイントです。巻いたフィーリングを一言で表現するなら、ギアの存在を全く感じさせない巻き心地

16ヴァンキッシュや14ステラで度々指摘された、オシュレートの下死点で「コツリ」と当たる感覚はまったくなく、淀みなく回り続けます。

19ヴァンキッシュの画像
ハンドルのガタの少なさも巻き心地に貢献している。
初動が極めて軽いのはもちろん、超高速で巻いてもギアのコロつきが皆無。ただ巻きが軽いだけではなく、回転の精度が非常に高いことを物語っています。

リールフットにまで響き渡る“剛性と感度”

19ヴァンキッシュの画像
ベールの振動の伝達は、ぜひ釣具店で確認してほしい。
軽量化のために樹脂を採用し、「剛性と感度が落ちているのではないか?」という批判もあった19ヴァンキッシュ。しかし、そんな批判は的外れだったようです。

リールの剛性と感度を測るときに指標となるのが、ベールを閉じた際の振動の伝達。剛性と感度が高いリールは、カチンという振動がリールフットにまで届きます。

19ヴァンキッシュの画像
もちろん、オートリターン機能を搭載。ハンドルを回せば自動でベールが閉じる。
19ヴァンキッシュは振動が明確にフットまで伝わり、16モデルと比べると雲泥の差。もはや、18ステラとほぼ同等のフィーリングです。


16ヴァンキッシュとの「決定的な違い」は3つ

軽くなったのに強くなった

19ヴァンキッシュの画像
パット見はマイナーチェンジに思えるが……。
前項でも述べたとおり、より軽く、より強くなっているのは間違いありません。

スプールの肉厚やローターの形状、ハンドルの太さ、ノブの肉抜きなど、どのパーツを取ってみても執念ともいえる軽量化の跡が見てとれます。

19ヴァンキッシュの画像
16ヴァンキッシュC2000S(左)と19ヴァンキッシュC3000MHG(右)のスプール。番手が大きいのに、19モデルの方が薄い。
さらに、パーツの精度と組付け精度の向上によって、剛性が上がっていることも明らか。「軽くなったから弱くなっている」なんてことは、ありませんよ!

パーツ間のクリアランスが激減

19ヴァンキッシュの画像
16モデルではクレームが多かったラインローラー。動作は良好だったので、耐久性にも期待したい。
18ステラはパーツ間のクリアランスが極めて少なく、「振っても音がしない」と話題になりましたが、19ヴァンキッシュも同様。

スプールがわずかに上下するのみで、16モデルから生じていたカチカチとした音がほぼ聞こえません。

19ヴァンキッシュの画像
下手な社外品パーツへの交換はデチューンになりそうだ……。
ハンドルノブさえ一切がたつきがなく、カスタムメーカーは今後相当ハイレベルな精度を要求されることになりそうです。

ステラから2万円ほど安価になっているにも関わらず、この精度を実現しているのは驚愕。

防水性能の向上


16モデルの防水構造はコアプロテクトでしたが、19ヴァンキッシュにはツインパワーXDや18ステラと同等のXプロテクトが採用されています。

ラビリンス構造とクリアランスの小ささが合わさり、16モデル以上に水の侵入が減るのではないかと予想しています。

気になるみんなのインプレは?

TSURI HACKが独自に調査した19ヴァンキッシュのインプレをまとめてご紹介!

19 ヴァンキッシュ 1000SSSPG

衝撃の軽さ
自重145g 、16ヴァンキッシュ の同番手からわずか5gではあるが軽量化、自重以外もステラからフィードバックされた機能が合わさり、全てにおいて衝撃の軽さが備わっている。
ステラ、イグジスト比較で2万円以上やすくコスパでも優れている。アジングを始めとするライトゲームでは最高のリールであると思う。

出典:TSURI HACKタックルインプレッション

さすがヴァンキッシュ
私がこのヴァンキッシュを購入したのは今年の4月。アジングをする上でもっと軽くて巻き心地が良いものが欲しくて、それまではLT月下美人を使っていたのですが、物足りなく感じ購入しました。

実はSHIMANOさんのリールを使ったことがなく、今までDaiwaさん一筋!って感じだったんですが、購入するにあたって色々なリールのスペックなどを調べていくうちにやはりこのヴァンキッシュの軽さに惹かれました!
使ってみての感想なんですが、まず届いた時に持った時の軽さ、見た目、巻き心地に感動しました。軽さに関しては表記してあるグラム数以上の軽さを感じました!竿につけてみると尚更で手元の操作感が全然違いました。

アジングやライトゲームでは欠かせない、1グラムを下回るジグ単を操作する上で重要な感度がこの軽さで向上したと思います。
軽さだけではなくステラに引けを取らない、そして競技性の高いスペックも兼ね備えているのでとてもオススメです!

出典:TSURI HACKタックルインプレッション

19 ヴァンキッシュ C2000S

一目惚れから愛機になりました
今まで私はフラッグシップ機とは程遠い存在だと思っており、長らく中価格帯のリールを使ってきましたが、職場の先輩の18ステラを触らせていただいた際に一切ブレのないなめらかな巻き心地と静音性に一目惚れしてしまいました。

トラウトをやる際にステラは自分が求める巻き精度に完璧に答えてくれる唯一の存在だと思っています。

出典:TSURI HACKタックルインプレッション

軽さと感度に驚いた
エリアトラウトでの使用でした。 エステルライン0.3号で使用しましたが、非常に軽くて感度が抜群です。 下巻きがいらないスプールサイズなのもグッド ドラグ性能もバッチリで50cmクラスのトラウトも細いラインでしっかりやり取りができます。

気になる点は、使用上で剛性に問題はなかったが、軽すぎるがゆえスプールの薄さなど気持ち的な不安感は感じる しかし、シマノの軽量機種フラッグシップということでそこは信じて使用しています。

出典:TSURI HACKタックルインプレッション

19 ヴァンキッシュ 2500S

実用性No.1リール
まずはとにかく軽い。これは手先を繊細に動かし続けるスピニングリールに非常に重要に思います。またキャストが非常に決まる。これはスプールが原因なのでしょうか。

弾道が安定していて、狙ったところへ入れられることであきらかに釣果がアップしたし、辛い時でも安定してきている気がします。
最後にとにかくカッコいい。ポイズンアドレナと組み合わせていますがバッチリ。すぐ投げたくなってしまいます。

出典:TSURI HACKタックルインプレッション

19 ヴァンキッシュその他番手のインプレもチェック!


あえて短所を探すなら……

19ヴァンキッシュの画像
ステラと比べると、ビスが少し目立つ印象。
軽量化を進めた分、道具としての質感が薄れたともいえるでしょう。回した時のフィーリングも、人によってはちょっとスカスカに感じるかもしれません。

19ヴァンキッシュの画像
音出しピンが大きく変わったためか、ドラグ音は金属的な高音だ。
また、甲高いドラグ音は従来のシマノ製リールとは異なる音質なので、ここも好みが分かれるはずです。

良くも悪くも、かなりレーシーな仕上がりといえ、上質さや豪華さを求める人には向かないかしれません。

ステラと迷ったら

19ヴァンキッシュの画像
ヴァンキッシュの質感に不満を持ったなら、残りの選択肢はステラだけだ。
価格差は2万円ほどですが、実質的な性能の差は2万円以下のように感じました。しかし、ステラは“ステラにしかないストーリー”があり、最高峰というブランドがあります。

全面的に金属素材を用いたステラは細部の質感も抜かりなく、フラッグシップにふさわしい質感といえるでしょう。

19ヴァンキッシュの画像
もっとも大きな違いがローター。ヴァンキッシュが徹底的に軽量化したのに対し、ステラはあえて重いローターを積んでいる。
ただし、リールとしての性格は大きく異なるので、2万円の価格差を気にしないのであれば、あとは好みで選ぶだけ。

もちろん、フラッグシップにこだわるならステラ、コスパを考えるのであればヴァンキッシュをセレクトするのは言うまでもありません。

間違いなく、傑作スピニングリールだ。

19ヴァンキッシュの画像
19ヴァンキッシュの真価は、軽さを追求しながらもステラ並みの精度を実現していることにあります。

精度が高いリールは負荷がかかった時に均一に力が分散するため、不具合が出にくく、安心して使うことができるのです。

たくさんのリールを目にしてきましたが、ここまで大きなインパクトを受けたリールはなかったと思います。

これは間違いなく、釣り具史上に名を残す傑作スピニングリールですよ!

動画編はコチラ

撮影:TSURI HACK編集部
ITEM
シマノ ヴァンキッシュ C3000MHG
ギア比:6.0
自重:170g
最大ドラグ力:9kg
巻取り長さ:89㎝
ナイロン糸巻量(lb-m):8-130/10-110/12-85
PE糸巻量(号‐m):1‐190/1.2-150/1.5-120

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19ヴァンキッシュの画像
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佐藤 稜真
佐藤 稜真

TSURI HACK随一のリールマニア。特にスピニングリールをこよなく愛する気鋭の若手ライター。某リールチューンメーカー在籍時、Facebook・Instagram・Amazon運営を手がけながら全国のイベントで年間100台以上のリールをメンテナンスしていた経験を持つ。

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