目次
大物が狙える泳がせ釣り

泳がせ釣り(ノマセ釣り)とは、生きたアジなどの小魚をエサにして泳がせ、大物を狙う釣り方です。
泳がせ釣りで釣れる青物やヒラメは引きが強くてエキサイティング。食味も良いことから、堤防でも船でも大人気です。
本記事では、元釣具屋の筆者が泳がせ釣りの仕掛けやタックル、釣り方などを詳しく解説します。
泳がせ釣りに挑戦しようという方はぜひ参考にしてください!
泳がせ釣りの仕掛け

泳がせ釣りの仕掛けを大きく分けると、ウキ釣り仕掛け、胴付き仕掛け、エレベーター仕掛けの3種類があります。
それぞれに特徴があるので、理解して使い分けることでよい釣果に繋がります。
ウキ釣り仕掛け

ウキ釣り仕掛けでは、エサが引っ張って沈まない程度の高浮力なウキを選ぶことが大切です。
エサが泳ぎ回るのに合わせてウキを流していけるため、広い範囲を探れることが最大のメリット。
中層を狙うのに適しているため、青物やスズキ、アオリイカを狙うのにおすすめの仕掛けです。(アオリイカを狙う際は専用の掛け鈎が必要です)
胴付き仕掛け(ぶっこみ釣り・ズボ釣り)

親子サルカンとオモリを用いた胴付きタイプの仕掛けです。堤防はもちろん、船でも使われます。
重たいオモリを底に投入するので流されにくく、混雑している釣り場やピンポイントを狙いたい状況に最適。
また、底付近にエサを留められるため、ヒラメやマゴチ、根魚などを狙うのにおすすめです。
エレベーター仕掛け

胴付き仕掛けと似ていますが、スナップサルカンを用いてハリス部分を遊動式にしている仕掛けです。
オモリを投入した後にエサを入れるので投入時の衝撃がなく、エサが自由に泳げるため、エサが最も弱りにくいことが長所。
胴付き仕掛けと同じく、流されにくいので混雑時やピンスポットを狙うのに適していますが、広いタナを探れる(タナが底に固定されない)ことが使い分けのポイントです。
泳がせ釣りのエサ

ここでは、泳がせ釣りに使える代表的なエサを紹介します。
エサも種類によって特性が異なるため、しっかりと把握しておきましょう。
アジ

泳がせ釣りに使う最もポピュラーなエサです。
丈夫でよく泳ぎ、さまざまな魚を狙えます。
エサ屋で150円/1匹程度の価格で販売されていますが、釣り場でサビキ釣りをして活きの良いものを確保できるとベストです。
イワシ

マイワシやカタクチイワシなどのイワシ類もエサに適しています。
アジと比較すると弱りやすいため、交換の頻度は増えます。
エサ屋には売っておらず、扱いには注意が必要ですが、魚の喰いは抜群です。
サバ

アジやイワシを確保できないときは、サバもエサになります。
サビキ釣りで確保できますが、アジやイワシと比較すると泳ぐのが速く、喰いが悪い傾向に。アワセを遅らせてしっかり喰わせることが大切です。
ウグイ(銀兵)

淡水魚のウグイは海水に入れても元気に泳ぐため、エサとして活躍します。
また、エサ屋でアジより安く手に入ることも魅力です。
丈夫で喰いも良く、アジよりも小さいので対象魚が小型の時にも威力を発揮します。
その他

代表的な4種以外にも、イカやキス、タカベ、イサキなどがエサとして使えます。
泳いでいればどんな魚もエサになり得るため、いろいろなエサを試してみると面白いですよ。
エサの付け方

エサはハリの掛け方によって泳ぎ方やエサ持ちが変わります。
掛け方の例と特徴を紹介しますので、状況にあった掛け方を試してください。
口掛け

下アゴから上アゴに針を貫通させる方法です。
付けやすくて外れにくいですが、やや弱りやすいことが難点。頻繁にエサを交換できる場合におすすめの掛け方です。
鼻掛け

鼻の穴に針を通す掛け方です。
口を自由に動かせるのでエサが呼吸しやすく、口掛けよりも弱りにくいことがメリットです。
背掛け

ハリを背中に掛ける方法です。
エサ持ちがよく、遠投するのにも適しています。
しかし、魚はエサの頭側から捕食する性質があるため、他の掛け方と比較すると若干ハリ掛かりが悪いことがデメリットです。
泳がせ釣りのタックルと装備

泳がせ釣りに適したタックルや必要な装備を解説します。
堤防のタックル

磯竿の3〜4号程度が適しており、長さは4〜5m前後のものを選びましょう。
胴付き仕掛けやエレベーター仕掛けで足元を狙う場合は、船竿もおすすめです。
ダイワ リバティクラブ 磯風 4号-45遠投
全長:4.46m
自重:275g
継数:5本
仕舞寸法:103cm
オモリ負荷:10-15号
自重:275g
継数:5本
仕舞寸法:103cm
オモリ負荷:10-15号
・リール
スピニングリールの3000〜5000番にナイロンラインの3〜4号、もしくはPEラインの2〜4号を150m以上巻いておきましょう。
ベイトリールを使う場合もラインは同様の号数でOKです。
ダイワ レブロス LT5000D-CH
自重:260g
ギア比:5.6
巻き取り長さ:87cm
ナイロン糸巻き量:14lb-260m
PE糸巻き量:2号-350m
最大ドラグ力:12kg
ベアリング:4/1
ギア比:5.6
巻き取り長さ:87cm
ナイロン糸巻き量:14lb-260m
PE糸巻き量:2号-350m
最大ドラグ力:12kg
ベアリング:4/1
船のタックル

2〜3m程度の船竿で、使用するオモリの重さに対応したものを選びましょう。
エサを食い込ませる柔軟な穂先と、大型魚の引きに耐えられパワーを備えている竿が適しています。
また、泳がせ釣り専用の竿も発売されており、専用竿は上記の特徴を満たすように設計されています。
シマノ ライトゲーム BB モデラート TYPE73H255
全長:2.55m
自重:164cm
継数:2本
仕舞寸法:131cm
オモリ負荷:30-150号
自重:164cm
継数:2本
仕舞寸法:131cm
オモリ負荷:30-150号
シマノ ライトゲーム BB モデラート TYPE73H255
全長:2.55m
自重:164cm
継数:2本
仕舞寸法:131cm
オモリ負荷:30-150号
自重:164cm
継数:2本
仕舞寸法:131cm
オモリ負荷:30-150号
・リール
やりとりが楽な電動リールがおすすめです。
PEラインの号数は地域や対象魚によって異なりますが、2〜4号を200m以上巻いておきましょう。
手巻きリールの場合は、巻き上げ力が強い両軸リール(ジギングリール)を選んでください。
シマノ フォースマスター 800
自重:545g
ギア比:4.4
最大ドラグ力:11.5kg
巻き取り長さ:61cm
PE糸巻量:3号-300m
シマノ巻上力:59kg
実用巻上持久力:7.0kg
ベアリング数:10/1
ギア比:4.4
最大ドラグ力:11.5kg
巻き取り長さ:61cm
PE糸巻量:3号-300m
シマノ巻上力:59kg
実用巻上持久力:7.0kg
ベアリング数:10/1
アジバケツ
エサを活かしてために専用のアジバケツを用意しておきましょう。キーパーバッカンなどでも代用可能ですが、角のある容器はエサがぶつかって弱りやすいため、丸いバケツがおすすめ。
専用のバケツはエアポンプが収納できたり、水が溢れにくかったりするので便利です。
エアポンプ
エサに酸素を送るエアポンプも必須のアイテムです。送風量が多いエアポンプならエサを多く入れても安心。
高級なものになると、送風量が増えて静音性も高まります。
アジネット
バケツの中のエサを手で捕まえるのは大変なので、エサを掬うネットがあると便利です。専用のものはエサを捕まえやすく、体温で傷つけにくいようになっています。
泳がせ釣りの釣り方

難しい操作は一切必要なく、ビギナーの方でも楽しめますよ。
エサを付ける

エサが弱らないようにできるだけ素早く、水中でハリに掛けましょう。
仕掛けを投入

投入後はリールのベールを開けておき、エサの動きに合わせて糸を出して仕掛けを流しましょう。
アタリ・アワセ

即アワセると喰いこみが浅くてスッポ抜けることが多くなります。
エサにサバや大型のアジを使っている場合は、とくにしっかり喰わせることが大切です。
やりとり

竿を伸されると切られてしまうため、しっかりと竿を曲げた状態をキープできるように力強くファイトしましょう。
泳がせ釣りのコツ

泳がせ釣りで釣果を上げるコツを紹介します。
ぜひ、意識して実践してみてください。
エサをマメに交換する

エサは元気な状態じゃないと喰いが悪くなります。
死んでしまったり、弱ってしまったりしたエサはすぐに交換しましょう。
ウキや竿先に伝わる動きが少なくなったら弱っていることが多いため、一度回収してエサの様子を確認してください。
マメにタナの調整をする

どんな仕掛けを使っている場合でも、タナをマメに調整するようにしましょう。
泳がせ釣りは難しい誘いは必要なく、エサ任せに釣れる釣り方ですので、タナさえ合えばヒットするチャンスは急増します。
堤防釣りでは、青物・スズキを狙う場合は3〜5m(2〜3ヒロ)、ヒラメ・根魚を狙う場合は底から1mぐらいのタナからスタートするのがセオリーです。
糸フケを少し作っておく

仕掛けを投入した後は、糸フケを少し作っておきましょう。
仕掛けがピンと張られていると魚がエサを咥えた時に違和感を感じやすく、エサを離す場合があります。
かと言って糸の出し過ぎはよくないので、上の写真を参考に、道糸が軽く弛んでいる状態にしてください。
おすすめの泳がせ仕掛け

泳がせ釣りにおすすめの仕掛けを厳選しました。
仕掛け選びにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
堤防のウキ釣り仕掛け
これひとつでウキ釣り仕掛けが作れる初心者におすすめの完全セット。
視認性の高い中通しタイプのウキなのでアタリがわかりやすく、仕掛けが絡みにくいです。
クッションゴムが付いているのでラインブレイクも防げます。
堤防のヒラメ仕掛け
ヒラメ用の胴付き仕掛けです。
トリプルフックを採用しており、掛かりが抜群。
ハリのチモトに夜光パイプが付いており、ヒラメの歯によるラインブレイクも防ぎます。
堤防のアオリイカ仕掛け
アオリイカ用のウキ釣り完全セットです。
ウキにケミホタルを付けられるので夜釣りにも対応します。
アジの首根っ子が囓られる場合はアオリイカの可能性が高いため、この仕掛けを用意しておくと簡単に釣れます。
船の万能仕掛け
船用の青物もヒラメも狙えるスタンダードな泳がせ仕掛けです。
回転するエサ鈎のおかげで、エサが自由に動けて弱りにくいことが特徴。
状況によってハリスの長さを自由に調整できる点もGOOD。
船のヒラメ仕掛け
扱いやすい固定式の船ヒラメ仕掛けです。
発光玉が入っているので濁り潮でもアピール力が抜群。
フッ素コートが施された掛かり抜群のフックが採用されています。
泳がせ釣りで大物をゲットしよう!

泳がせ釣りは青物やヒラメなどの大物を手軽に狙える釣りです。
紹介した通り、基本となる仕掛けや釣り方さえ覚えてしまえば、とくに難しい作業などもありません。
サビキ釣りなどで小魚が釣れる場所は大型魚が潜んでいることが多いので、ぜひ泳がせ釣りにチャレンジしてみてください!
筆者の紹介

関西出身の元釣具屋。釣具店時代の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます♪
釣りはいろんなジャンルをしていますが、その中でも好きな釣りはタナゴ釣り。
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