サビキ釣りとは
サビキ釣りは、手軽に楽しめる海釣りとして広く知られている釣りです。
コマセと呼ばれるエサを海中に撒いて魚をおびき寄せ、その中に「サビキ」という仕掛けを入れ、撒きエサに群がった魚を釣り上げます。
堤防でアジやイワシなどの小魚が良く釣れ、初心者の方でも手軽に楽しめるため、ファミリーフィッシングの代表格として大人気です。
今回は、サビキ釣りの時期やポイント、道具、釣り方などについて元釣具屋の筆者が詳しく解説します。
サビキ釣りで釣れる魚
サビキ釣りはいろいろな魚が釣れる釣り方ですが、その中でも代表的な魚種を紹介します。
どの魚も手軽に釣れて、美味しく食べれるターゲットです。
アジ
サビキ釣りの大人気ターゲットです。シーズン序盤は5cm程度の豆アジから釣れ始め、季節が過ぎるにつれて釣れるサイズが大きくなっていきます。
主に底付近で釣れることが多く、朝夕の時間帯が狙い目です。
イワシ
サビキ釣りでは主に、カタクチイワシ・マイワシ・ウルメイワシの3種類のイワシが釣れます。特にマイワシは脂がのっているため、味わいもよく人気の魚です。
海面近くにいることも多く、日中でもよく釣れます。アジよりも釣るのが簡単で、初心者の方でも100匹以上釣れることもあります。
サバ
サバも良く釣れるターゲットです。大きなものだと体長20〜30cm程と、アジやイワシと比較すると大型の魚。
引きも非常に強いため、サバを狙う場合は少し太めの仕掛けで対応しましょう。イワシと同じく、海面近くに多い魚です。
サビキ釣りのシーズン・時間帯
サビキ釣りでよく釣れるシーズンと時間帯を紹介します。釣れるタイミングをしっかり把握しておくとたくさん釣れますよ。
サビキ釣りで釣れる時期
サビキ釣りのシーズンは春から秋(5月〜10月頃)ですが、特に良く釣れるのは夏から秋(7月〜9月頃)です。
水温が高くて魚の活性が高いのでどの魚種も良く釣れます。
また、上記に挙げた時期以外にも魚の回遊次第では冬にも釣れることもあります。
サビキ釣りで釣れる時間帯
朝と夕は魚の活性が上がりやすい時間帯です。夜明けや日没前はチャンスとなりますので、1日の中でもっとも期待度が高い時間帯といえます。
サビキ釣りのポイント
サビキ釣りでは、堤防が最も良く釣れるポイントです。堤防は魚たちのエサ場や住処となっているので、すぐ足元にもたくさんの魚が潜んでいます。
特に、潮通しが良い場所は魚が回遊してくる確率が高いため、堤防の先端や沖向きの場所で釣るのがおすすめです。
サビキ釣りの道具・仕掛け・エサ
サビキ釣りで必要なアイテムを紹介します。高価な道具は必要ないので、誰でもすぐに始められますよ。
竿・リール
1.8m〜3.6m程度のサビキ竿や磯竿、ルアーロッドなどが最適です。短過ぎると仕掛けが扱いにくく、長過ぎると取り回しにくくなります。
リールはスピニングリールの2500〜3000番程度が適切です。これにナイロンラインの2〜3号を100m程度リールに巻いておきます。
釣具店に行けば竿とリールがセットになったものが売られているので、ビギナーの方はセットから始めてみるのもおすすめです。
仕掛け
市販されているサビキ仕掛けを用います。サビキ仕掛けを選ぶ際は、パッケージに記載されている“針の号数”に注目してください。
号数が大きいほど針のサイズが大きくなりが、魚の大きさに適した号数を選ぶ必要があります。そのため、近隣の釣具店で針のサイズを確認した上で購入するのがおすすめです。
下記で、針の号数と対象魚の目安をまとめましたが、迷ったら3号を選ぶのが無難です。
針の号数 | 対象魚 |
0.5号〜2号 | 豆アジや小型のマイワシ(5cm程度)、カタクチイワシなど小さなの魚 |
3号〜5号 | 小アジやイワシ(10cm程度)、サバなど |
6号〜9号 | 中アジや大型のイワシ、サバ(20〜30cm程度)など大きめの魚 |
カゴ
コマセを入れるためのカゴです。仕掛けの上につける「上カゴ式」と、下に付ける「下カゴ式」がありますが、下カゴ式がおすすめ。
一般的な堤防では、重さ8号〜12号程度のプラスチックカゴを選びましょう。ただし、沖に出ている海釣り公園などの場合、20号前後の金属製カゴが必要になる場合もあります。
エサ(コマセ)
釣具店で販売されているアミエビをコマセとして使用します。冷凍状態で販売されているので解凍してから使用しますが、釣具店によっては解凍済みのものが販売されていることも。
常温保存ができるチューブタイプのものも販売されていますが、集魚力は生のものに比べて若干劣ります。
オキアミという似たようなエサがあるので間違わないようにしましょう。
サビキ釣りの釣り方
サビキ釣りの釣り方を手順に沿って解説します。基本となる手順は4つだけなので、ビギナーの方やお子様でも簡単にマスターできるはずです。
手順1. コマセをカゴに詰める
カゴにコマセを詰めます。
詰め過ぎると海中で拡がらないので、7割程度の量を軽くフワッと詰めましょう。
手順2. コマセを撒く
仕掛けを足元に投げ入れて狙いの水深まで沈めたら、竿を上下に動かしてカゴの中のコマセを海中に撒きます。
手順3. 止めてアタリを待つ
仕掛けを動かし続けていると魚が食べるタイミングがないので、少し竿を止めてアタリを待ちます。
アタリが無ければ、もう一度竿を動かしてコマセを撒きましょう。この動作を数回繰り返すとコマセは無くなるので、一度仕掛けを上げて詰め直します。
手順4. 釣り上げる
アタリがあれば竿を立てながらリールを巻き上げて魚を取り込みます。
針が多くて絡みやすいので、釣り上げた魚を地面に置く場合は、仕掛けが一直線になるようにして置きましょう。
サビキ釣りでたくさん釣るコツ
サビキ釣りで上手に釣るコツをいくつか紹介します。ぜひ、参考にしてたくさん釣ってください。
コマセを切らさない
釣れている状況でも、魚の群れを足止めするイメージでコマセは切らさないようにしましょう。
エサがないとすぐ群れが移動し、自分の前から魚がいなくなってしまいます。
水深を意識する
魚が泳いでいる層と仕掛けを入れている水深が異なると、魚は釣れません。アタリがない場合は水深をこまめに変えるようにしてください。
特にアジは底で釣れることが多いので、仕掛けをしっかりと底まで沈めることが重要です。
釣果情報を確認する
釣具店のホームページなどを確認すると、釣果情報を見ることができます。釣果情報を確認すれば、いつ・どこで・どんな魚が釣れているのかが一目瞭然。
直近の釣果情報を見て、釣り場を決めるのが釣果への早道です。
元釣具屋厳選!おすすめのサビキ竿セット
SmileShip万能Jr.セット180(タカミヤ)
小さなお子様でも扱いやすい1.8mの釣竿セットです。短いのでトラブルも少なくなります。
ただし、柵がある釣り場では短い竿はお使いにくいので、お子様であっても2.4m以上の竿を選ぶようにしてください。
わくわくサビキ釣りセットDX240(プロマリン)
長過ぎず短過ぎず、誰にでも扱いやすいセットです。コンパクトに縮めて収納できるので携帯性がよく、旅先での釣りにも最適。
サビキ釣り以外にも、ちょい投げ釣りもできるので釣り初挑戦の方にもおすすめです。
極光サビキ釣りセット 360(プロマリン)
3.6mの長めの竿なので長い仕掛けが扱いやすく、少し沖に投げたりするのにも便利です。
フェンスがある海釣り公園や堤防などでも扱いやすく、ウキを付けた飛ばしサビキにも適しているので幅広く使えます。
プロマリン 極光サビキ釣りセット 360
継数:4
仕舞寸法:107cm
自重:208g
適合重量:6〜12号
付属糸:3号
元釣具屋厳選!おすすめのサビキ仕掛け
ボウズ逃れサビキ 下カゴ式(ささめ針)
ひとつの仕掛けに複数種類のサビキがついています。魚の好み、活性に合わせることができるので幅広い状況に対応できる仕掛けです。
迷ったらこの仕掛けから初めてみてください。
下カゴサビキセット リアルアミエビ(ハヤブサ)
アミエビそっくりに仕上げられたリアルなサビキ仕掛けです。一般的なものと比べると少々高価ですが、その分よく釣れます。
釣り人が多く魚がスレているポイントや、アジを狙う際には特に効果抜群です。
欲張りサビキ(がまかつ)
ただのサビキ仕掛けではなく、天秤とエサ付け可能な下針が付属しており、カサゴなども狙える欲張りな仕掛けです。
簡易なウキも付属しているので魚のアタリも判りやすくなっています。
元釣具屋厳選!サビキ釣りの便利アイテム
プラつかみ(プロマリン)
サビキ釣りでは毒を持っている魚やヒレが尖った魚が釣れることもあり、魚を素手で触るのは危険です。
魚を掴むハサミを用意しておくと安全に針が外せますので、必ず用意しましょう。
サビキバケツ(タカ産業)
手を洗ったり魚を入れたりするのにバケツがあると非常に便利です。
また、アミエビがこぼれて釣り場が汚れるため、釣りが終わったらバケツを使って綺麗に洗い流しましょう。
ロングベントプライヤー(大阪漁具)
魚に針を飲み込まれた時に使う針外しです。
先が細く曲がっていて、喉の奥まで針を飲み込まれてしまっても簡単に取り外せる便利なアイテムです。
釣り入門の王道!
海釣りの中でも、最も手軽にたくさんの魚が釣れるのがサビキ釣り。
サビキ釣りから本格的に海釣りにハマりこんでいく人も多く、これから釣りを始めようかなという方には最もおすすめの釣りです。
ぜひ、本記事を参考にしてサビキ釣りにチャレンジしてみてくださいね!
筆者の紹介
tsuki
関西出身の元釣具屋。釣具店時代の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます♪
釣りはいろんなジャンルをしていますが、その中でも好きな釣りはタナゴ釣り。