脱糞魚のイスズミを食べてみた!刺身はイマイチだが、すき焼きにしてみたら……

2022/01/19 更新

グレ釣りの外道としてお馴染みのイスズミ。地方名はババタレやクソタレなど「糞」に由来するものが多く、一般的には不味い魚として扱われていますが……。そんなイスズミの釣り方を解説し、いろんな料理で食べてみました。

制作者

tsuki

関西出身の元釣具屋。堤防釣りから船釣り、淡水の釣りまで守備範囲は広め。現在も近畿圏を中心にさまざまなエリアへ積極的に釣行し、日々面白い釣りがないか模索中。釣具店に勤務していた頃の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます。

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アイキャッチ画像提供:tsuki

イスズミとは?

イスズミの画像
イスズミはスズキ目イスズミ科に属し、本州中部以南の浅い岩礁域に生息する魚です。

外海に面した温かい海域の磯場にとくに多く、釣り人からは「グレ釣りの外道」としてよく知られます。

一般的には磯臭くて不味い魚とされていますが、和歌山の南紀方面では高級魚扱いされることもあり、食味の評価が大きく分かれる点もイスズミの特徴です。

本記事では、元釣具屋の筆者がイスズミについて解説し、食味についてもレポートします。

イスズミの地方名

名称地方
イズスミ三重県紀南、和歌山県串本など
ババタレ和歌山県、高知県、大分県、鹿児島県など
クソタレ鹿児島県など
キツ高知県など
キツウオ和歌山県など
ササヨ伊豆諸島など
スモトリ三重県尾鷲など

「ババ(糞)」と呼ばれる所以

地方名には、ババタレやクソタレなど「糞」に由来するものが目立ちます。

その理由は、釣り上げられたショックで糞を撒き散らす性質があるからです。

やりとり中に糞をするならまだしも、タモに収まってから糞をすることも多く、その状態で暴れると……。


イスズミを釣るには

フカセ釣りの仕掛け図
グレと同じようにウキフカセ釣り、オーソドックスな半遊動ウキ釣り仕掛けで狙えます。

基本的には外海に面した磯場が有望なポイントですが、地域によっては堤防で釣れることもあります。

冬季はハンバノリなどの海藻を捕食している個体も多いため、ノリを刺しエサにするのも有効です。


引きは強烈


イスズミの引きは非常にパワフルです。

初めて釣ると、本命の口太グレを圧倒する引きの強さに驚かされるはず。

その引きは「尾長グレに匹敵する」とも言われるので、良型を狙うなら2号前後の強い竿で臨むのがおすすめです。

鋭い歯に注意

イスズミの画像
イスズミは前歯が鋭く、ハリを飲まれるとハリスを切られるリスクが高まります。

専門に狙う場合は、尾長グレと同じく太いハリスと大きなハリが有効です。

また、速アワセでハリを飲み込まれないように対処しましょう。

イスズミを食べてみた

イスズミの画像
イスズミが釣れても持ち帰る釣り人は少なく、市場にもあまり出回りません。

しかし、和歌山の南紀では冬季に浜値で1万円/1kgの値がつくこともあるようです。

そこで、美味いか不味いかを実際に食べてみてジャッジすべく、12月末に紀伊半島で釣れた40cm程度の個体を持ち帰ってみました。

イスズミの画像
捌いてみると、お腹の内側は真っ黒。

美味しそうな見た目ではありませんが、お腹側の身にはまずまず脂が乗っているようです。

イスズミの画像
切り身にすると、やや黒・ピンクがかった白身です。

お腹には脂肪がありましたが、身全体に脂が乗っている感じはありません。

その一方で、冬場に釣れた個体だからなのか、磯臭くはなかったです。

イスズミの画像
まずは刺身で味わってみました。

醤油を付けていただきましたが、なんというか……「不味くもないけど美味くもない」といった感想です。

旨味が全然ないので、磯臭かったら「不味い」という評価になりそうでした。

イスズミの画像
味変も兼ねて、湯引きと炙りを醤油&ポン酢で食べてみます。

どちらも刺身と同じく、「味わい深い」とはとても言えない代物でした。

本当に味が無く、ただただ魚の食感だけがする感じです。

まさに、無味無臭と言ったところでしょうか。

イスズミの画像
味が無いので、濃い味の料理へ。

カルパッチョにしてみると、これがなかなか好相性でした。

とは言え、イスズミ自体に味はないので、「ドレッシングの味で美味しく食べられた」という感じです。

イスズミの画像
和歌山の南紀ではすき焼きの具材として人気なので、チャレンジしてみました。

しっかり煮込めば皮目は程よくトロトロに、身は崩れることなくしっかりしています。

味が適度に染み混んだタイミングで食べると、美味い!

やはり、イスズミはすき焼きが正解だったようです。

イスズミの画像
正直なところ、イスズミ自体は美味とは言えませんが、工夫次第で美味しく食べることはできると思います。

季節差や個体差はあるものの、味が強い魚ではないため、味付けが濃いめの料理と相性が良さそうです。

総括すると、「食べられないほど不味い魚ではない」というのが筆者の正直な感想です。

外道と嫌うことなかれ

イスズミの画像
外道として嫌われがちなイスズミですが、美味しく食べることもできますし、何より引きが強いので釣り対象魚としてはかなり面白い魚です。

意外と大型個体を狙って釣るのは難しく、引きが強いので尾長グレを釣る練習にもなります。

初めて釣ると驚かされるはずなので、グレが釣れない時などにぜひ狙ってみてくださいね!
画像提供:tsuki

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