梅雨の長雨は魚釣りに好条件って本当?
シトシト降り続く長雨が◎
梅雨の長雨は釣り人の精神を蝕むやっかいな天気ですが、雨を好む種類の魚にとっては大歓迎な天気です!
雨だから家で過ごそう……なんてもったいないですよ!
とくにシトシトと降るこの時期の弱い雨は、真水の流入を嫌うような海の魚にも大きな影響を与えないため、アジやイワシを狙った堤防のサビキ釣りにも好条件になるんです。
梅雨は水温低下を心配しなくて良い
5月中旬から6月ともなると、海も川も水温が充分に上がり始めているので、春先の雨と違い水温低下による魚の活性低下も心配になりません。
むしろ季節が夏に迫るにつれ、渓流魚など低水温を好む魚にとっては水温低下がありがたい場面も出てきます。
時合が長続きすることも
雨降りの日は太陽が出ないため、朝マヅメの良く釣れる時間帯が長続きすることがあります。
雨による真水の侵入を嫌う海の魚であっても、小雨程度なら真水のデメリットより照度の低さによるメリットの方が高くなります。
雨も釣り日和!雨の日は魚の警戒心が薄れます
適度な濁りがいいんです
池や川・河口域での釣りでは、雨による適度な濁りが良い影響を与えてくれるんです。
濁りは水中を暗くするため、魚達の餌を獲ろうとする意識が高まり釣れやすくなるんですね。
雨の日は、普段釣り人を苦しめている“魚たちの警戒心”を解き放って餌をガンガン捕食します。
釣り人(ライバル)が減ります
きっと、この記事を読んでくださっている多くの方が「次の休み、雨予報だから魚釣り辞めとこかな。」って悩んでいるかと思います。
実際に雨の日に魚釣りに出かけると、普段の休日より釣り人が少ないことに驚くでしょう。
連日降る長雨によって、GWで散々釣り人が集まった釣り場から長い期間、釣り人が減るワケですよ。想像しただけでも僕は釣りに出かけたくなります(笑)
雨は魚の警戒心を下げる
雨による濁度や照度といった物理的な要因に加えて、釣り人が減るという魚達にとっての精神的な要因も相まって、雨の日の魚達の警戒心は大きく下がります。
このように、梅雨の長雨には魚を高活性にする理由がたくさんあるんですね。
雨の日の釣行で気を付けること
体温の低下に注意
シマノ GORE-TEX ベーシックレインスーツ
雨の日に釣行する場合は、レインウェアを着用するようにしましょう。
夏でも雨ざらしで長い時間釣りをすると風邪を引くので、体温の低下に注意しながら雨の釣行を楽しみましょう。
また、少し高価でもゴアテックス等の優れた性能を持つレインウェアを着用すると、驚くほど快適に雨の中でも釣りができますよ!
▼おすすめのゴアテックスウェアたち
豪雨予報は釣行を控えよう
いくら雨の日が良く釣れるとは言え、注意報や警報が発令されるような大雨の日の釣行は大変危険です。
とくに川釣りは急激な水位の上昇で命に関わる事故に繋がりますので、大雨の可能性がある日は釣行を控えましょう。
梅雨(雨の日)に狙いたい海のターゲット
スズキ(シーバス)
雨の日と言えば、やはりシーバスフィッシングでしょう。スズキは真水に対する耐性がとても強く、好んで川に侵入する性質もあるほどです。
スズキは川の濁りも好むため、雨はスズキ釣りにうってつけの天候と言えるでしょう。
▼シーバス釣りの基本講座
クロダイ(チヌ)・キビレ
スズキと並んで雨水を好む魚がクロダイやキビレです。キビレの方がより真水を好む傾向があり、雨の日に数釣りになることも珍しくありません。
また、普段めちゃくちゃ高い警戒心で釣り人を悩ますクロダイも、濁りが入ってくるといとも簡単に餌に食いついてきたり、ルアーでも簡単に釣れたりします。
▼5分でわかるチニングの基礎
イサキ
梅雨に旬を迎えるイサキ。産卵前の梅雨時期は「梅雨イサキ」とも呼ばれ、最高に美味しくなる時期でもあります。
船から狙うイメージがありますが、小型のメタルジグで岸からも狙える好ターゲットですよ。
小雨程度ならサビキ釣りもOK
冒頭でも説明したように、海に大量に真水が入ってこなければ堤防のサビキ釣りもOKです。
普段より釣り人が減るため、良いポイントに入りやすくなるようなメリットもあります。
▼僕がオススメする“パニックサビキ”はコチラの記事
梅雨時期にベストシーズンを迎える川の魚
ウナギ
雨を待ちに待っている川魚と言えば、やはり「ウナギ」でしょう!
雨で川が適度に濁った日は、日暮れを待たずともウナギが釣れ出すこともある程です。
▼ウナギ釣りの基本はコチラの記事
ナマズ
基本的に夜行性のナマズですが、雨降りの日は昼間にも活発に活動します。
とくに雨の日は、日中でもナマズの主食の1つであるカエルが活動するため、表層を泳ぐトップウォータープラグでの釣りがオススメですよ。
▼色んなルアーで狙うナマズ釣りはコチラの記事
ブラックバス
梅雨の長雨は、バス釣りにおいてほとんどマイナス面が見当たらないと言っても過言でもありません。
低酸素化するような沼では、雨は重要な酸素供給の役割もはたします。
さまざまなプラスの要因が働くため、この時期の雨の日に良い想いをするバサーは大勢います。
▼ブラックバスの釣り方基本講座
渓流魚
梅雨時のほんの少しの増水とちょっとした濁りは、渓流釣りでは信じられないほどの大爆釣に繋がります。
ただし、渓流の増水の速さは驚愕する程あっという間で大変危険です。また、川によって許容できる降水量が全然違います。
雨の渓流釣りに出かける場合は、必ず川に詳しい方と一緒に複数人で釣行するようにしましょう。
▼はじめての渓流ルアー講座と気をつけるべき点
雨の日に釣行するデメリット
急な天候変化で強制終了もある
悪天候の日は、頻繁に雨雲レーダーを見たり、気象庁が発令する注意報や警報を確認し、天気の急変には敏感に反応できるように心がけましょう。
また、少しでも天気が急変する可能性があれば、どれだけ魚が釣れている状況であっても釣りを中止するようにしましょう。
道具の片づけが大変
雨の日に厄介なのが、道具の片づけです。使ったものが全部びしょ濡れで、翌日も雨だったりすることが多いんです……
とくにシューズなんかは、なかなかパキッと乾いてくれないんですよね。
これさえ無ければ、たくさん釣れるし釣り人も少ないから最高なんだけどな。と僕は毎度思います(笑
雨の日も釣りにでかけてみよう
小雨程度の予報でしたら、むしろチャンスと考え釣りに出かけてみてはいかがでしょうか。
普段より一層安全に留意しながら、ぜひ雨の日の魚釣りを楽しんでみて下さいね!
ライタープロフィール
山根央之(やまねひろゆき)
初めての1匹との出会いに最も価値を置き、世界中何処へでも行く怪魚ハンター山根ブラザーズの兄。餌・ルアー問わず、もはや釣りに限らず。ガサガサや漁業者と協力してまでも、まだ見ぬ生き物を追い求め、日々水辺に立っている。
テレビ東京・緊急SOS池の水全部抜くやNHK・ダーウィンが来た、TBS・VSリアルガチ危険生物などに出演したり、魚類生態調査に参加したりと幅広く活動中。
どえらい魚を獲った!もはや釣りを越えて!色んな人と繋がって!特大天然メコンオオナマズ! 240 cm175 kg 捕獲です!!ホント色んな人に助けられてこの魚と出会うことができました!メコンオオナマズに関わる全ての人に感謝でいっぱいです!! pic.twitter.com/JHWpNdLAvX
— 山根ブラザーズ(兄)@kimi (@chillkimi) September 16, 2017