自分で釣った“天然ウナギ”の味は格別に旨い!
最強レシピ!“自分で釣った”というスパイスをたっぷり振りかけ焼く
皆さんお馴染みのウナギの蒲焼。
近年では、スーパーで販売されている1パック980円のウナギも美味しくなりましたよね。(中国の養殖技術恐るべしです)
とはいえ、自分でちょっと苦労して釣った天然ウナギの炭火焼きの美味しさと楽しさを体感してしまうと、スーパーでは買えなくなっちゃいますよ。
ウナギの蒲焼は見た目だけじゃない!肝心なのは達成感と満足感だ
型の揃った養殖ウナギの方が、見た目も良く食感や脂のノリもブレがありません。ある意味整っていると言っても良いでしょう。
ですが! 蒸し暑い夏の夜に、蚊に刺されながら苦労して釣ったウナギは、脂が乗りすぎていても、例えちょっと焦げちゃっても、めちゃくちゃ旨いこと間違いなしです!
ウナギは最も身近な魚のひとつとか言いますが……
もし、今回の記事がウナギの生態に関するものだったら、「ウナギの生息範囲は驚異的!」とかタイトルで身近な魚であることを説明したことでしょう。
確かに、海から源流までどこでも生息するウナギですが、いざ狙って確実に釣るとなると、それぞれの環境に合わせてポイントや餌を考える必要があります。
ウナギ釣りに適したシーズンと時間帯って?
自分だけのマル秘ポイントと特効餌さえ見つければ、ウナギを食べたい時はスーパーじゃなくって近くの川に釣りに行くなんて生活も夢じゃないですよ!
ウナギを狙えるシーズンは、4月後半から10月末まで。夕暮れ直後からが勝負。
また、適度な濁りが入った水質の方が釣果が良いので、雨の翌日は特に狙い目ですよ!
ウナギ釣りの基本情報をおさらい
まずは、どの環境でも当てはまる共通点、いわばウナギ釣りの基本情報をおさらいしましょう。
■POINT
- ①ウナギ釣りの時期は、4月後半から10月末まで
- ②夕暮れ直後から90分が勝負
- ③適度な雨の後の笹濁り程度が良い
- ④仕掛はシンプルに中通しタイプがオススメ
- ⑤タックルはファミリー竿セットやシーバスタックルで充分
- ⑥40cm以下は蒲焼に適さないのでリリース推奨
※釣り針を飲み込んでしまっていたら、無理に引っ張らずにウナギの口元で釣り糸を切って逃がしてください。
▼山根ブラザーズ(兄)解説のウナギ釣りの動画はこちら。
ウナギの数が多いポイント“海~河口”~地形変化と潮汐が重要~
一番簡単にウナギを釣るなら河口域
普段、シーバスやハゼ釣りで訪れるような河口域こそ最もウナギの数が多い環境です。
ウナギは産卵の為、必ず海に下ります。そのため、河口は絶対に通るゲートのようなものであるため釣果に安定性が望めます。
地形変化やストラクチャーに乏しく、護岸化された場所の多い河口でウナギを釣るために狙うべきポイントは、ズバリ“足元”です。
次いで、ちょっとした構造物や釣り場に詳しい方でしたら、澪筋(ミオスジ)などの深みや、捨て石などの底質の変化も狙ってみましょう。
ウナギは根掛かる場所で釣れるとも言われるほど、ハードボトムが好きな魚です。
根掛かりにストレスを感じる方も多いかと思いますが、ウナギ釣りの際はチャンスと捉えましょう。
ウナギは海水でも釣れます
メバルやアジを釣るような漁港にもウナギは姿を現します。
近くにちょっとした川や水路でも良いので、真水が流れ込んでいる漁港がオススメです。
狙い目は、まずは定番の足元です。加えて、常夜灯があれば陰になっている部分も狙ってみましょう。
もちろん、深みや捨て石は漁港でも一級ポイントです。
下げ潮と夕暮れ時が重なる日がウナギ日和
潮汐の影響がある釣り場でウナギを狙う場合、セオリーとしては下げ潮を狙います。ウナギは流れが好きな魚なんですね。
また、下げ潮に薄暮(はくぼ・夕暮れ直後)が重なればそれはもうチャンス大です。
ただし、干潮時には干上がってしまうような浅い場所などでは、上げ潮でウナギが現れるようなピンポイントもありますので、下げ潮という固定概念に縛られすぎない方が誰も知らないマル秘ポイントを見つけられるかもしれません。
いずれにせよ、夕暮れ直後に30分から1時間半程度の時合いが来ることは、この後説明するどの環境でも統一して言えることですので覚えておきましょう。
二度も同じことを書くほど、ウナギ釣りにとってこの90分間はとても大切なんです!
海水の影響があるポイントでウナギが好む餌
海や海が近い場所で最も汎用性の高い餌はアオイソメです。取り合えず、初場所の場合は必ず用意したい餌ですね。
ただし、アオイソメは餌取りに弱いという弱点があります。フグやハゼの仲間が多いポイントではあっという間に餌切れを起こしてしまうので要注意です。
ベイトフィッシュの来遊が多いポイントでは、サンマやキビナゴといったいわゆる身エサが特効餌となる場合がありますのでアオイソメと合わせて持っておくと良いでしょう。
他にも泥底や干潟が近いポイントですとボケやカメジャコ、砂地の場合はアサリのむき身が特効餌になることがあります。
特効餌になりそうなものを予想してみるのも、ウナギ釣りの楽しみの一つですね。
ウナギ釣りのド定番ポイント“下流~中流”~餌を的確に選んで釣果UP!~
ウナギ釣りのライバルも多いが釣り座も多い下流域
塩分は殆ど変化しないものの潮汐の影響で水位変動はある。そんな環境が下流域の特徴でしょう。こちらも下げ潮が狙い目です。
河口と同じようにのっぺらぼうで狙いどころに困りますよね。
のっぺらぼうだからこそ、適当に仕掛を投げていてもウナギは掛かってきますが、人よりも沢山釣ったり、毎回釣果を出すためにも、構造物や潮目、川底の地形変化を探してみて下さい。
たとえばオモリを軽くして川の流れでゆっくりと仕掛を流してみましょう。止まったり引っ掛かる場所が狙い目です。
意外とウナギ釣りのライバルが少ないのが中流域
一気に目に見える変化が増えましたね。一番に狙っていただきたいのはちょっと淀んだ深みです。テトラとか絡んでいればなお良しです。
大きな岩でできたヨレも一級スポットです。流れ込みも狙ってみましょう。
ウナギって無いものねだりの魚なんですね。
流れが緩い環境では下げ潮で流れが出るタイミングが時合いでしたが、常に流れのある中流では、淀みやヨレに餌が集まりやすくなるため狙い目になります。
ウナギ釣りのド定番餌“ミミズ”
ウナギの餌は、海水から汽水はアオイソメ、淡水はミミズが万能餌と覚えておけばOKです。
市販されるミミズは、特大やスーパー太虫などとにかく大ぶりなものを選びましょう。
僕が初めて釣行する際は、万能餌と環境に合わせた特効餌を予想して用意するようにしています。
特効餌がハマると万能餌の数倍の釣果に恵まれることもありますよ!
下流でウナギ釣りの特効餌となるのは“テナガエビ”
もちろん、下流域ではミミズが一般的なウナギの餌になりますが、生き物が豊富な下流域では特に餌取りに弱いのが弱点。
毎投、何かにミミズをかじられてしまう……。 そんな時は、足元にいるテナガエビをすくって餌にしてみてください!
コツは、大きい個体を避けて6cm前後の生きたテナガエビを使うことです。ウナギが躊躇なく食いついてくれるように自慢のハサミは必ず取ってください。
テナガエビは専用のエビ網があると簡単に捕まえられますよ!
中流域に住むウナギには“ザリガニのむき身”が特効餌になることも
温排水が流れるような都市型河川で、まれに特効餌になるのがザリガニのむき身です。
カワムツやハゼ類などの餌取りが多く、ミミズやむき身すら使えないような場所では小さなザリガニを生きたまま使っても良いでしょう。
ウナギ釣りの穴場ポイント“上流”~ポイントさえ見つければ独り占め~
誰もウナギ釣りなんてやらんやろ!って場所ほど狙い目です
アユやヤマメを狙うような上流域や渓流域にもウナギは生息しています。
ここまで遡上するウナギはそう多くはありませんが、それ以上にウナギ狙いの釣り人はもっと少ないでしょう。
渓流域のように狭い場所では、ウナギにとって餌を簡単に捕食できるポイントには限りがあります。
僕たちが見ることのできない水中で、ウナギたちは常に堰下などの一等地を巡って熾烈な縄張り争いを繰り広げているのです。
そんな一等地さえ見つけてしまえば、一匹釣っても数日後には別のウナギが陣取っています。
つまり行けば毎回釣れる! なんてことも渓流などの狭くてウナギ狙いの釣り人の少ない環境ではあり得るんですね!
また、水の綺麗な上流域のウナギは変な臭みもなくとても美味しいんです。
上流域に生息するウナギ釣りの特効餌は“アユ”の切身
上流域では特大ミミズが万能餌であり、特効餌となる場合がほとんどです。
もう一品何か餌を用意しようと思う方は、ぜひアユの切身を試してみてください。
写真のような小さなアユはぶつ切り、塩焼き用に市販されているようなアユは三枚におろして切身にすると良いでしょう。
アユが多い川は、アユの独特の匂いがウナギにとても効く場合がありますよ!
初めてウナギを狙われる方へ。~ウナギ釣りの仕掛や竿の選び方~
釣り竿やリールはファミリー用の投げ釣りセットでOKです
釣り竿からご用意される方は、釣具店などでセット売りされているものでも大丈夫です。
ウナギ釣りには、10号から15号のオモリを使用することが多いのでオモリ負荷20号前後の投げ釣り用が適しています。
長さは3m前後が扱いやすいでしょう。
リールと釣り糸は3号から4号が100m程巻ければ十分です。
タカミヤ SmileShip これから始める投げ釣りセット 270
仕舞寸法:99cm
オモリ負荷:5-20号
リール糸巻量:3号-150m、4号-100m
付属糸:ナイロン3号約150m
投げ釣り用仕掛(ウナギ釣りには適さないため別途購入をオススメします)
仕掛けの予備は多めに用意しましょう
仕掛けは、市販されているウナギ仕掛を購入するのが手っ取り早くて確実です。
ウナギは独特の形をしていますので専用のウナギ針がオススメです。
アオイソメやミミズを餌にする場合は11か12号、キビナゴやテナガエビなど大きな餌を使用する場合は13か14号も用意しておくと安心です。
ウナギ釣りは、仕掛の予備を多く持って積極的に攻めてみてください!
僕は初めての場所でウナギ釣りをする場合は、竿2本実釣3時間でオモリ10個、針20本を目安に用意しています。
オモリは流されにくく転がりにくいおたふく型がオススメです。
みなさんも本記事を参考に、ぜひ天然物のウナギを狙ってみてくださいね!
筆者紹介
山根 kimi ヒロユキ
初めての1匹を求めて世界中何処へでも行く怪魚ハンター山根ブラザーズ(兄)。
餌・ルアー問わず、もはや釣りに限らず。ガサガサや漁業者と協力してまでも、まだ見ぬ生き物を追い求め、日々水辺に立っている。
オーストラリアに来てまでもウナギを狙う大のウナギ好きでもある。
どえらい魚を獲った!もはや釣りを越えて!色んな人と繋がって!特大天然メコンオオナマズ! 240 cm175 kg 捕獲です!!ホント色んな人に助けられてこの魚と出会うことができました!メコンオオナマズに関わる全ての人に感謝でいっぱいです!! pic.twitter.com/JHWpNdLAvX
— 山根ブラザーズ(兄)@kimi (@chillkimi) September 16, 2017