チニングがおもしろい!
近年チニングブームが再燃中で、都市部のおかっぱりでも手軽に狙えるターゲットとして注目を集めています。
しかし、「釣り方がわからない」という方や、「あまり釣れない」という方も多いでしょう。
そこで今回は、チニングに魅了された筆者が“チニングの基礎”を解説します!
▼ちぬトップについては下記リンクで詳しく解説しています
チニングのシーズン
チニングはクロダイ(マチヌ)とキビレを狙う釣りですが、両者とも基本的には1年中狙えます。
私のホームエリアである大阪湾を例に挙げると、おかっぱりの場合は10〜11月頃だけ少し釣りにくくなるイメージです。
ただし、トップウォーター(ちぬトップ)は夏限定の釣りと言えます。
チニングのポイント
クロダイとキビレ(以下、チヌ)は本当にどこにでもいます(笑)
その中でもチニングが成立しやすいのは、川の河口付近や下流域、穏やかな砂浜、石畳み護岸などです。
水深が3mほどで、底質が硬いところがベストです。
チニングのルアー/リグ
チニングと称される釣りは、ボトム・トップ・巻きの3パターンに大別されます。
それぞれで用いるルアーを紹介します。
テキサス
おそらく、もっともよく使われているリグがテキサスリグです。
中通しオモリを使用することで根がかり回避性能が高く、ボトムの釣りにマッチしています。
主に3.5〜10gまでのウエイトを使いますが、基本はオモリが軽い方が食いは良くなるため、底を取れるギリギリの重さを選びましょう。
しかし、遠投が必要な状況やリアクションバイトを誘う時は重たいシンカーが有効です。
そして、筆者がおすすめなのは「ビフテキリグ」という変則的なテキサスリグ!
ビフテキリグとは、ジャングルジムから発売されているビーンズシンカーを使用したテキサスリグです。
独特な形状のシンカーによってボトムを感じやすく、根がかり回避にも優れています。
フリーリグ
最近はフリーリグを多用する方が大変多くなってきています。
オモリの自由度がかなり高く、キャスト後にオモリが先に沈み、あとからワームが落ちていくことでナチュラルなフォールアクションを生み出せることがメリットです。
シンカーの重さはテキサスリグと同じく、3.5〜10g程度です。
ジグヘッド
ジグヘッドは根がかりが少ない砂浜などのポイントや、ボトムでダートさせて釣る際に使用します。
オモリとハリが一体化しているので釣り人の操作がダイレクトに伝わり、ワームのアクションがキビキビした感じになることが特徴。
シンカーの重さはテキサスリグと同じく、3.5〜10g程度です。
ペンシルベイト
ペンシルベイトは多少風や波っけがあるときでも、連続したドッグウォークアクションでチヌにしっかりアピールできます。
また、流れが効いてる河川でも特に有効です。
サイズは7cmぐらいを基準に選んでみてください。
ポッパー
ポッパーはポップ音とスプラッシュで誘います。
アピール力が高く、アクション時の移動距離が短いため、ペンシルベイトに対して追いが悪いときにも有効です。アクション毎に止めて見せることでバイトに持ち込みます。
ペンシルベイトと同じく、サイズは7cmぐらいを基準に選んでみてください。
バイブレーション/メタルバイブレーション
バイブレーションプラグやメタルバイブを使った巻く釣りでもチヌは釣れます。
広範囲を手早く探ることができ、小魚を捕食しているエリアや時期には最適です。
アクションは一旦ボトムをとってから、ボトムを感じながら(ボトムに当てながら)巻いてくるだけ。
もしくは、高速で5回くらい巻き、ピタっと止めて着底させるのを繰り返せばOKです。毎回必ず着底させてからグリグリグリっと巻くのがコツ。
ルアーは20g/8cmサイズを目安に選んでください。
チニングのタックル
ロッド
今ではチニング専用ロッド も各社から発売されており、基本は7ft6inほどの長さで、L〜MLパワーに設定されています。
ベイトもスピニングも上記のようなスペックを基準に選ぶとOKです。
代用する場合は、バスロッドかエギングロッドが一番良いと思います。
リール
スピニングリールは2500番程度、ベイトリールはバス釣りで使うようなサイズが望ましいです。
ギア比に関しては、ラインスラッグの回収が早いハイギアタイプがおすすめです。
ライン
メインラインは0.6〜1.5号くらいまでのPEラインを巻き、その先に12〜16lbのフロロリーダーを1ヒロほど結束します。
筆者のラインセッティングを紹介しておくので、ぜひ参考にしてください。
▼ スピニングタックル
PE0.8号+リーダー12lb
▼ ベイトタックル
PE1.5号+リーダー16lb
チニングのアクション
ズル引き
読んで字の如く、ボトムを感じながらゆっくり巻いてくるだけです。必ずコツコツコツと底にリグが擦っているのを感じながら巻いてください。
たまに巻くのを止めてポーズを入れるのも有効ですよ。
ボトムバンプ
ボトム付近を少し上方向に跳ねさせるアクションです。ズル引きよりも高アピールで、リアクションバイトも誘えます。
竿を上斜め45°くらいに構え、少したるむくらいの糸フケをピンピンピンっと軽く張るようにアクションさせることがコツです。
竿を大きくしゃくりあげる必要はなく、小刻みに糸フケを弾くようなイメージです。
モンキー的秘技・シェイキング
筆者が夜のチニングで多用するのがシェイキングです。これでたくさんいい思いをしてきました(笑)
糸フケを少し出して、ルアーが動いてるかわからないくらいの感じで竿先を揺すります。ルアーの移動距離を最小限に抑え、細かくアクションすることがコツです。
岩影の奥に隠れようとする蟹や砂の中に潜っていくような甲殻類の動きをイメージしてください。
モンキー的・チニングのコツ
ボトムを感じる
トップウォーターの釣りは例外として、その他の釣り方は総じてしっかりボトムを感じることが大切です。
巻きすぎてしまったり、アクションが大きくなりすぎたりして、ルアーがボトムから浮きすぎてしまうと釣果に結びつきにくいでしょう。
早アワセ厳禁
早アワセは厳禁です!
コツっと当たってくることはたくさんありますが、それは食いアタリではないことが多いので、しっかりと穂先が入るようなアタリを待ってフッキングしましょう。
シンカーは日中重く、夜軽く
ボトム系のリグはすべて昼夜を問わず使えますが、キーワードとして覚えておいていただきたいのは「日中は重く、夜は軽く」です。
日中は明るい分、チヌの警戒心から遠投しないと食わないことも多々あります。また、リアクションで反射的に食わすこともあるからです。
一方、夜はスローな誘いが良いことが多いので、オモリはなるべく軽くしてナチュラルな誘いを意識してみてください。
チニングは難しくない!
チニングは身近で、難しい釣りじゃありません。チヌがいるところでは「必ず」といって良いほど釣れます。
今回解説した内容をぜひ実践していただき、チニングをマスターしちゃってください!
モンキーおすすめの必釣ルアー
筆者の紹介
フリースタイルアングラー もんきー
淡水・海水を問わずなんでも釣るフリースタイルアングラーにして、呼称「フリースタイルアングラー」の生みの親。
現在はジャクソンプロスタッフ、フィッシングアパレルブランド「CAST AROUND」サポートスタッフを兼任中。海のルアーフィッシングが本業、淡水のルアーフィッシングが趣味。兵庫県在住。