タイラバは仕掛け選びが命!
タイラバは、シンプルな釣り方と手軽なタックルで、船釣り初心者でも楽しめる釣りです。
釣り方もタイラバと呼ばれる専用のルアーを落として巻くだけ!
言葉にすれば非常に簡単ですが、シンプルだからこそ仕掛け選びなど細かい部分が非常に重要です。
本記事では、タイラバの仕掛け選びやおすすめアイテムなどを解説しますので、これからタイラバを始められる方はぜひ参考にしてください。
巻くだけ!釣り方が簡単なタイラバ
先述したように、釣り方は落として巻くだけ!
タイラバが着底したらすぐに巻き始め、船長の指示する層を探ったら、再度着底して巻き上げの繰り返しです。
できるだけ等速で巻くのがコツで、等速でないとタイに見切られることも多くなります。
巻く速度は状況次第。タイの活性に合ったスピードを探ってください。
▼基本はベイトタックル
タイラバのタックルは、専用ロッドとベイトリールの組み合わせが最適です。
リールは、カウンター付きのモデルが便利でおすすめ。
放出したラインの長さが判り、水深を判断できる機能が搭載されているので、反応があった層やタイラバの位置を把握しやすいです。
スピニングタックルを使用してキャスティングで探るパターンもありますが、初心者の方であれば、まずはベイトタックルを用意すると良いでしょう。
▼詳しいタックルの選び方はこちら
仕掛けの違いが釣果の差になる
釣り方もタックルもシンプル、ゆえに釣果の差が出るのは、仕掛け選びです。
ヘッドの重さ、ネクタイの形状やカラーを少し変えるだけでもタイの反応がガラリと変わることもあります。
状況に応じた適切なものを選べるよう、タイラバの各アイテムの役割や選び方は理解しておきましょう。
詳しくは次項から解説します。
タイラバ仕掛けの仕組み
タイラバとは、その名の通りタイを釣るのに特化した疑似餌のことで、ヘッド、ネクタイ、スカート、フックといったパーツで構成された仕掛けです。
『ヘッド』は、おもに仕掛けを海底に沈めるオモリの役割を担います。水深や潮の流れに応じて最適な重さを使用することがとても重要です。
『ネクタイ』は、ヒラヒラと動くことで波動を生み出し生命感を演出します。タイはネクタイを目掛けて捕食してくるので、非常に重要なパーツともいえます。
『スカート』は、ネクタイだけでは演出しきれないアピール力を補助してくれるパーツ。ボリュームの変化によってアピールをより複雑にし、タイに見切られないようにできます。
『フック』は、タイの口に掛かるパーツ。タイは一口で飲み込まず何度も噛み、ジャレつくようにして捕食してくることが多い魚なので、アワセても掛かりにくく、掛けても上手く掛からずにバラしてしまうケースが頻発します。フック選びは釣果に直結するといっても過言ではありません。
タイラバ仕掛けの種類
タイラバの仕掛けには、遊動式と固定式があります。
遊動式はヘッドとフックが別々の構成になっており、固定式は鉛(ヘッド)とフックが一体になっているのが特徴です。
近年は遊動仕掛けが主流です!
近年は遊動式仕掛けが主流となっていて、固定仕掛けはほとんど使われなくなりました。
タイはやりとりの時に大きく頭を振る魚です。
固定式だとフックのそばにあるヘッドが重いので、頭を振られた時にバレやすくなりますが、ヘッドが固定されていない遊動式は、フックがヘッドの重みに左右されにくいのでバラシが少ないというのが最大の長所です。
また、ヘッドとネクタイ部分が離れて沈下するため、タイに見切られにくいこともメリットといえます。
タイラバ仕掛けの選び方
タイラバは、ボトムとコンタクトすることが多いので、根の荒い場所では根掛かりも発生します。
仕掛けを失くしても釣りが続行できるように、必ず複数個のセットを用意しておきましょう。
また、必要なヘッドの重さや有効なカラーなどは、ポイントの状況によって都度変わるので、釣行する船宿やその海域に精通した近辺の釣具店に確認しておくのがベストです。
『ヘッド』は複数用意すべし
ヘッドの重さ選びに関して、大前提はきっちり底が取れる重さであることです。
なおかつ重すぎるとフォールスピードが速くて見切られたり、タイが咥えた時に違和感を与えやすくなったりします。
逆に軽すぎてもタイラバが流されて釣りにならないので、重すぎず軽すぎない重量選択をしましょう。
適切なヘッドの重さは釣り場の水深や潮流、船の流し方によって異なります。
「水深100mなら100gのヘッドを基準にする」といった例がありますが、これは潮が動いていない時の一例です。
普通は流れのある状況がほとんどですので、鵜呑みにすると釣りになりません。
まずは、大前提の底が取れる重さと、状況に対応するために複数のヘッドを用意しておきたいです。
もちろんドテラ流しや強風、速潮時などはさらに重たいヘッドが必要になることもあるので、選択できるウエイトは多いに越したことはありません。
比重の高いタングステン製のヘッドを使えば、ワンランク軽いヘッドを採用できます。
鉛よりコンパクトな分、フォールさせやすく、違和感も与えにくいのがメリットです。
その他にも、形状やカラーなどヘッドの選択肢はたくさんありますが、重要なのはとにかく重さです。
ヘッドのカラーに関しては、塗装していない無垢鉛でも釣れますので、重要視しなくても問題はありません。
▼タングステン製タイラバのメリットとは
重さを選ぶ基準(筆者の場合)
筆者の経験上かつ個人的な選び方の基準ですが、水深の倍程度のヘッド(底取りしやすい少し重めの重さ)を基準に、プラスマイナス1/4程度の重さを揃えるようにします。
水深40m前後であれば80gを基準に、60〜100g程度までの幅で複数のヘッドを用意。
80gの1/4程度、つまりプラスマイナス20g程度の幅で用意すれば、大体の状況に対応できるイメージです。
あくまで筆者の一例なので、基準より軽い方が良かったり、重い方が良かったりもしますが、選び方に迷った時の参考程度にしてください。
『ネクタイ』はベイトや活性によって変える
ネクタイは、捕食しているベイトや活性に応じたものを選びます。
朝イチや潮が動く高活性時などは、カーリー形状の強い波動や黄色やオレンジなどの目立つカラーが有効です。
アタリが少ない低活性時は、ストレート形状の波動を抑えたものや、レッドやグリーン、クリアなどナチュラルカラーがおすすめ。
ベイトの大小に合わせて、ネクタイの長さやカラーを変えるのもひとつの選び方です。
『スカート』の本数・カラーでアピール力を変える
スカートは、アピール力の補助となります。
アピール力を高めたい時は、スカートの本数を増やす、もしくは目立つカラーにしましょう。
ネクタイの違う系統のカラーを採用して、コントラストでアピールするのもおすすめ。
アピール力を抑えたい場合は、スカートの本数を減らしたり、クリアなどナチュラル系のカラーを選んでください。
『フック』は2本の小針をメインに
針数は、2本針が基本です。
ヘッドから3cm以内、ネクタイの半分程度の位置、スカートの先にくるなどを基準にしてください。
掛かりやネクタイの動きを阻害しない細軸の小針が基本おすすめですが、大きいサイズを狙う場合は、曲げられない太軸で大きな針も必要になってきます。
タイラバ仕掛けの作り方&結び方
ここでは遊動仕掛けの基本的な作り方を解説します。
ヘッドにリーダーを通す
ヘッドの穴にリーダーを通します。
ヘッドの種類によっては通す向きが決まっているものもあるため、注意しておきましょう。
アシストラインにリーダーを結ぶ
フックが付いているアシストラインもしくはサルカンにリーダーを結びます。
結び方はクリンチノットやユニノットなど、お好みの結び方でOKです。
▼タイラバの結び方はこちらをチェック
完成
リーダーがすっぽ抜けないか確認して完成です。
スカートとネクタイの取り付け・交換方法は次項で解説します。
ネクタイ&スカートの取り付け・交換方法
ネクタイとスカートの取り付け・交換方法は各メーカーによって異なるため、代表的なメーカー毎に解説します。
ダイワ/紅牙シリーズ
ダイワはワンタッチで交換ができるαシステムが採用されています。
古いネクタイとスカートを接続パーツαAから外す。
シリコンチューブに新しいネクタイの先端を入れて通す。
同様の手順でスカートも通し、シリコンチューブに接続パーツαAを押し込んで交換完了です。
ジャッカル/ビンビン玉シリーズ
ジャッカルのビンビン玉シリーズは、バックファイヤーキャップというオレンジのプラスチックパーツで固定されています。
バックファイヤーキャップを外す。
古いスカートとネクタイを取り出し、新しいスカートとネクタイをアシストラインの輪の中に入れる。
アシストラインの先端からバックファイヤーキャップを入れてから、グッと押し込み、スカートとネクタイがズレないのを確認して交換完了。
シマノ/炎月シリーズ
シマノの炎月シリーズは、スルスルパーツというプラスチックパーツでネクタイとスカートがセットされています。
シリコンチューブを外して、古いネクタイとスカートを外す。
シリコンチューブに新しいネクタイを入れる。
スルスルパーツのスリット部分にネクタイをかける。
シリコンチューブにスルスルパーツを押し込んで完成。
オーナー/チェンジアップシリーズ
オーナーのチェンジアップシリーズは、チェンジストッパーという赤いプラスチックパーツでネクタイとスカートがセットされています。
チェンジストッパーを引っ張り上げて、古いネクタイとスカートを取り外す。
新しいネクタイとスカートと入れて、チェンジストッパーを引き戻して交換完了。
がまかつ/桜幻シリーズ
がまかつの桜幻シリーズは、専用のカスタムスイベルを用いてネクタイとスカートをセットします。
スイベルとシリコンチューブを分解して、ネクタイとスカートを取り外す
ネクタイ専用ホールにネクタイの先端を入れ、シリコンチューブにはスカートを入れておく
スイベルにシリコンチューブを押し込んで交換完了。
がまかつ以外のメーカーでも、スイベルとシリコンチューブで固定するタイプは多くあります。
おすすめタイラバ仕掛け20選
おすすめセット仕掛け4選
ダイワ 紅牙ベイラバーフリー α ワンデイパック
ヘッドとフック、ローテーションできる3パターンのネクタイのセットです。
ヘッドは潮流に合わせて2パターンの付け方ができます。
釣れるパターンを厳選したネクタイカラーで、迷いがちなカラー選択も楽に。フッ素コートのサクサスフック採用で、貫通力も高く、確実なフッキングを可能にします。
ラインナップ | 60-150g |
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メジャークラフト 鯛乃実
リーズナブルなタイラバのセットです。
落下姿勢が安定して素早くフォールする低重心のヘッドを採用。引き抵抗も少なく長時間巻き続けられます。
スカートは少なめで、低活性でも釣りやすい仕様になっています。
ラインナップ | 45-160g |
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ジャッカル 爆流 鉛式ビンビン玉スライド
潮の流れが速いエリアに対応するタイラバのセットです。
特徴的な流線形のヘッド形状が、パーツの暴れを抑制し、左右にふれるスラローム軌道のアクションを演出。味と匂いを配合した新素材のT+ラバーネクタイとスカートも搭載され、深い喰い込みを誘います。
スカートなど、パーツ交換が容易なバックファイヤーキャップも便利です。
ラインナップ | 45-250g |
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スタート 2step TG コンプリート
比重の高いタングステン製ヘッドが採用されたセットです。
引き抵抗の軽いヘッド形状で、潮の変化が感じ取りやすい設計。ヘッド後方には、ネクタイの根元がヘッドに入りこむホールが設けられています。
ユニット部が安定した動きになることで、バイトを誘発し、掛かりも向上する仕様です。
ラインナップ | 45-80g |
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おすすめヘッド4選
ダイワ 紅牙 カレント ブレイカー トリニティ α ヘッド
ドテラ流しやディープタイラバに対応するヘッドです。
流体力学から生まれたヘッド形状で、引き抵抗を極限まで軽減。確実なタッチ&ゴーを実現するため、高感度なタングステンボトムタッチセンサーが搭載されています。
セラミックパイプが採用され、リーダー切れのリスクも少ないです。
口コミ・レビュー
DEEPドテラで使用しましたが、鉛なのに落下が早いです。また巻きごごちも軽く、海中の潮の流れの重くなる箇所も、しっかり解ります。日本海では、玉噛みでラインブレイクもありますので、これはこれから活躍しそうです。
出典: 楽天市場
ラインナップ | 80-250g |
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がまかつ 桜幻 鯛ラバーQ2 シンカー
潮の抵抗に左右されにくい球形のヘッドです。
シルエットは小さく、急速な沈下を実現。フォール時、リトリーブ時の姿勢も安定しています。
ラインホールは広めで、太ハリスでも対応できる設計です。
ラインナップ | 45-220g |
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メジャークラフト 替乃実TGハイブリッド
タングステンを鉛でコーティングするタングステンコアが採用されたヘッドです。
下寄りに設計されたタングステンコアにより、低重心で素早い沈下速度を実現。フォール姿勢の安定感も優れています。
引き抵抗の少ないヘッド形状で、シルエットも小さく喰い渋りにも効果的です。
ラインナップ | 45-130g |
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格安タングステンヘッド
メーカー品ではありませんが、通販で人気のある格安タングステン製ヘッドです。
タングステン純度97%の高品質ながら、一般的なタングステンヘッドの半額近い価格設定。保護チューブ付きで、そのまま使用できます。
リーズナブルなタングステンヘッドをお求めの方におすすめです。
ラインナップ | 45-200g |
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おすすめネクタイ4選
ダイワ 紅牙 シリコンネクタイ 3Dドット
表面を凹凸状にした新発想のネクタイです。
適度な張りとコシは伸び過ぎずマダイをより深くバイトさせます。
凹凸による乱流効果でアピール力に優れ、ラバー同士は絡みにくく、自然な泳ぎを妨げません。また、ドット部分が引っ掛かるため安定して固定でき、引っ張られてもチューブから抜けにくいです。
松岡スペシャル 鯛ラバ用ネクタイ α
高松にある遊漁船ワンピースの松岡船長監修のタイラバネクタイです。
瀬戸内のメインベイトであるイカナゴの動きを徹底的に追求。極細シリコン素材で滑らかにかつ広がるアクションを演出します。
瀬戸内以外でも釣れると評判で、人気も高いアイテムです。
シマノ 炎月 集魚ネクタイ イカタコカーリー EW-004N
やわらかいワーム素材を採用したネクタイです。
イカゴロエキスが配合され、味と匂いでタイにアピールし、ショートバイトを喰い込むバイトに変えます。一般的なシリコンネクタイより絡みにくく、手返しを向上。
ネクタイの断面系を変えることで、複雑な波動を生み、超スロー巻きでもきっちりアクションします。
ハヤブサ フリースライド カスタムネクタイ ツインストレートショート SE183
喰い渋りやマイクロベイトパターンに対応するショートタイプのネクタイです。
二股に分かれたストレートがゆらゆら逃げ惑うベイトの微波動を演出。
ネクタイが短い分、フックとの距離も近いので、フッキングもしやすいです。
おすすめスカート4選
ダイワ 紅牙 カットスカート 3Dドット
表面に凹凸のある3Dドットパターンを採用したスカートです。
凹凸による乱流効果で複雑なアピールを演出。ラバー同士も絡みにくい設計で、自然な泳ぎを妨げません。
ドット部により固定力も高く、噛まれても抜けにくくなっています。
ジャッカル ビンビン玉 T+ スカート
鯛が好む海老パウダーと海老オイルを配合した新素材のラバーを採用したスカートです。
シリコン素材のケミカルな風合いを抑え、味と匂いで深いバイトに持ち込みます。集魚能力を徹底検証して最適解の厚みを採用。
少し長めの設定で、好みに応じて長さ調整もできます。
がまかつ 桜幻 シリコンスカート フラット 19-238
フラット形状の強い波動でアピールするスカートです。
素材やシート厚、ファイバーの太さを最適化。水流を整えるための適度なハリとしなやかさが両立されています。
フィッシュアロー ルミノーバ スカート
強烈な発光力と長時間発光する性能を備えたルミノーバを採用したスカートです。
光が届きにくいディープエリアで高いアピール力を発揮。濁り潮などでも広範囲からマダイを寄せてきます。
おすすめフック4選
ダイワ 紅牙 スペアパーツ 替えフックα 中井チューン
ダイワの紅牙シリーズに採用されているαシステムに対応する替えフックです。
タイラバの名手である中井一誠氏の経験とノウハウを形にした段差セッティング。浮力のあるPEラインと小針が、確実にマダイの顎を捕らえます。
フックは貫通力に優れるフッ素コートのサクサスフックです。
オーナー カルティバ チェンジアップ交換鈎 CU-140
異なるタイプを組み合わせた段差セッティングのフックです。
フロントフックには、喰わせバリとしてジガーライトマダイ向こう合わせを採用し、口に貫通させます。
リアフックには、初期掛かり性能に優れるジガーライトマダイ早掛を採用し、外側から口周りに掛けてサポート。絶妙なコシのアシストラインで、ネクタイとの絡みも少ないです。
がまかつ 糸付 桜幻 カスタムフック スーパークイック スタンダード OGN-049
触れれば即刺すを目指した早掛け仕様のフックです。
細軸、ストレートポイント、マイクロバーブ、ショートシャンクの設計。
針先の角度が大きく、初期掛かり性能は抜群。フッ素コートのナノスムースコートで貫通力に優れ、あわせ不要でフッキングできます。
ヤマイ 鯛ラバアシストフック KD-186
ストレートポイントで貫通力が高く、強靭な針先のフックです。
蛍光海藻グリーンカラーのフックと海藻カラーのアシストラインでタイに違和感を与えません。
フロロ内蔵のアシストラインは、適度なコシがあり、絡みにくいです。スカートやネクタイと同調しやすいよう適度な張りに調整されています。
シンプルで奥深い!
タイラバのタックルや釣り方はシンプルですが、仕掛けひとつひとつのパーツに注目すると、選び方などは複雑な釣りであるともいえます。
複雑な各パーツを吟味し釣果に繋げていくのも、タイラバの奥深さであり、面白さです。
釣れない時こそ、各アイテムの役割や選び方を見直して、チャレンジしてみてください。
筆者の紹介
tsuki
関西出身の元釣具屋。釣具店時代の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます♪
釣りはいろんなジャンルをしていますが、その中でも好きな釣りはタナゴ釣り。