タイラバはフック選びが重要
タイラバはタイが小さく噛みつくようにバイトしてくることが多く、それゆえにフック選びは釣果に直結します。
フック選びを間違えると、掛かりが極端に悪くなったり、ファイト中のフックアウトが多発することに。
本記事では、適切なフック選びやフックのセッティング、自作方法などを元釣具屋の筆者が解説します。
タイラバフックの選び方
タイラバ用フックを選ぶ際は、軸の太さ・針先の角度・サイズの3点に注目しましょう。
軸の太さ
細軸のフックは貫通力が高く、低活性時の小さいアタリもからめとるように掛けることができます。その反面、強度が低いので硬いロッドで強引なファイトをすると伸びてしまいます。
太軸のフックは掛かりは悪くなりますが、強度が高くて負荷が掛かっても伸びにくいので大型狙いに適します。
針先の角度(ストレートポイントとカーブポイント)
針先と軸が平行なストレートポイントと、針先が軸に対して内に向いているカーブポイントの2種類があります。
ストレートポイントは掛かりやすく、カーブポイントは掛かってから外れにくいのが特徴。
活性が低くて小さなアタリが多い場合はストレートポイントでフッキング率を向上させ、活性が高くて大きなアタリが多い場合はカーブポイントでバラシを軽減させるのがセオリーです。
サイズ
フックサイズはできるだけ小さいものを選ぶのがタイラバのセオリーです。
小針は針先が歯に当たるリスクが低く、唇を縫うように掛けることができます。
また、小針は軽くて小さいため、ネクタイの動きと同調してタイに違和感を与えないこともメリットです。
タイラバフックのセッティング
フック選びだけでなく、セッティングの自由度が高いのもタイラバフックの特徴です。
アシストラインの長さ
アシストラインが長過ぎるとネクタイとの距離が開いたり、ネクタイと絡んだりする確率が上がります。
適度なバランスを保ちながらマダイのバイトポイントに合わせるには、フックがスカートの先(ネクタイの半分程度の位置)にくる長さを目安にしましょう。
活性が高くてヘッドを噛んでくる状況なら、上記より短いセッティングにするとフッキング率がアップします。
針数
タイラバの針数は2本が基本です。
針数を増やせばフッキング率はアップしますが、ネクタイの動きを悪くします。
掛かりとホールド力を優先して3本針を使うこともありますが、まずは2本針を基準にしてスタートするのがおすすめです。
段差と並行
2本の針が上下になる段差針と、同じ位置にある並行針のセッティングのどちらかが一般的です。
特に短いネクタイを使用する場合は、並行にセッティングしておくと2本の針が同時に掛かりやすいのでバラしにくくなります。
長めのネクタイは喰いつく位置がバラつくため、段差針にセッティングするのがおすすめです。
針の向き
針の向きは特に決まりはありませんが、並行針の場合は互いの針が内向き(地獄針)になるようセットするのがセオリーです。
タイラバフックの結び方
フックシステムを自作すれば、市販品にはない自身の好みで自由にセッティングできます。
アシストフックの作り方を簡単に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
用意するもの
・アシストライン
・タイラバ用フック
・根巻き糸(PEラインや裁縫用の糸でも可)
作り方
根巻き糸をハリのチモト部分に巻きつけ、アシストラインが滑らないようにしておきます。
必須ではありませんが、フッ素コーティングされたフックはアシストラインが滑ってすっぽ抜けやすく、やっておくのがおすすめです。
ある程度の範囲に巻いたら、ハーフヒッチなどを数回繰り返して固定しましょう。
ハリをバイスで固定し、アシストラインをネクタイの長さに合わせて25〜30cm程度にカットします。
アシストラインでループを作り、フックの軸に重ねて外掛け結びで結びましょう。(内掛け結びでも可)
外掛け結びの巻く回数は4回程度でOKです。
巻きつけたら、本線と端糸を持ってゆっくりと締め込みます。
締め込んだ後の余分な端糸は、カットしてライターで端を炙っておきましょう。
結び目は瞬間接着剤を塗ったり、熱収縮チューブで固定したりするとより強度が高くなります。
反対側も同じ行程で進めれば、上記の状態になります。
アシストラインを二つ折りにして結べば、2本針のアシストフックの完成です。
真ん中で結べば並行針、結び目の位置をずらすと段差針ができます。
元釣具屋が厳選!タイラバフックのおすすめアイテム
フックやアシストライン、完成済アシストフックなど、おすすめのアイテムを集めました。
フック選びにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
ジガーライト マダイ 向う合わせ(オーナー)
オーナー カルティバ ジガーライトマダイ 向う合わせ JF−41
巻いて乗せる、向こうアワセ仕様のタイラバ専用フックです。
マジックフッ素加工によって摩擦抵抗が低減され、高い貫通力を実現。
強度、耐久性に優れたタフワイヤー素材で大型のタイも余裕で対応できます。
真鯛蒼海(ヴァンフック)
ヴァンフック 真鯛蒼海 MS-35S
マダイの硬い口に負けない強度の高い素材を採用したフックです。
針先は硬くて欠けにくいため、長時間フッキング性能を維持します。
スズメッキ加工で耐食性に優れ、フトコロ強度も抜群なので曲げられにくいフックです。
PEアシスト鯛ラバライン(オーナー)
オーナー PEアシスト 鯛ラバライン PFP-04
フロロカーボンラインを中芯に採用したアシストラインです。
フロロの中芯が入ることで適度なコシが生まれ、ネクタイに同調しつつも絡みつきません。
フロロ芯の効果で結束部分の緩みも軽減されてます。
シーハンター マリンブルー(よつあみ)
よつあみ ガリス シーハンター マリンブルー
直線強度と耐摩耗性の高いシーハンターのソフトタイプです。
柔らかさのおかげで結束強度が高いことも特徴。
独特のハリとコシでネクタイなどへの絡みを低減し、マリンブルーカラーは魚の警戒心を軽減させます。
糸付 サーベルポイント ファインマスター 両結び(がまかつ)
がまかつ 糸付サーベルポイント ファインマスター 両結び
摩擦が少なく、抜群の貫通性能を誇るナノスムースコート仕様のタイラバフックです。
強度に優れたトーナメントグレードワイヤーを採用し、細軸ながら高い強度と耐摩耗性を発揮。
的確にマダイの唇を捕らえるために、カーブポイント・ロングシャンク設計になっています。
ステキ針 鯛ラバ交換アシスト(ヤマイ)
ヤマイ ステキ針 鯛ラバ交換アシスト
ヘッドやネクタイに合わせたセッティングが可能な24cm両結びのアシストフックです。
フッ素コーティングとは異なる特殊コーティングによってスムーズな刺さりを実現。
粘りがあるハリなので折れるリスクが非常に少ないのも特徴です。
フックにこだわって釣果を上げよう!
適切なフックを選ぶことでフッキング率をアップし、バラしを軽減させることができます。
ただ巻きで誘うシンプルな釣りだからこそ、フックなどの細かい部分で釣果に差が出るのがタイラバです。
試行錯誤を繰り返し、状況や釣り方に合わせたベストなセッティングを見つけてください。
筆者の紹介
tsuki
関西出身の元釣具屋。釣具店時代の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます♪
釣りはいろんなジャンルをしていますが、その中でも好きな釣りはタナゴ釣り。