ダイワミドルクラスの最新機種!
2018年のモデルチェンジから3年が経ち、前作と同じく同時にモデルチェンジが行われた21カルディアと21フリームス。
元々ハイコストパフォーマンスと名高かったこの2機種ですが、新たに新素材ザイオンVをボディとローターに用いたり、シリーズ初のFCモデルがラインナップされたりと、その進化は止まることを知りません。
今回は、この2機種のスペックの違いを余すところなく解説していきます!
ボディの違い
リールの骨格ともいえるボディ。両者とも素材はザイオンVですが、構造が大きく異なります。
フリームスは従来と同じボディ構造ですが、カルディアは上位機種と同じモノコックボディを採用しました。
モノコックボディは従来の構造よりも大径ギアを搭載することができ、パワーや回転耐久性が向上します。さらにカルディアはストッパー(逆転機構)が廃止されたことによって防水性能も向上しました。
重量の違い
重量をLT2500番で比較すると、カルディアは195g、フリームスは200gです。
その差は5gで、どの番手でも5〜10gの範囲でカルディアの方が軽く仕上がっています。
旧モデルはLT2500比で15g程度の差があったので、21モデルで重量の差は大きく縮まったことがわかります。
ベアリング数の違い
ボールベアリングの数はカルディアが6個、フリームスが5個です。この1個分の差はラインローラー部分にあります。
フリームスは樹脂カラーですが、カルディアには1個のボールベアリングが搭載されており、カルディアの方が細糸の使用や飛距離の向上、ライントラブルの少なさにおいて優位です。
ちなみに、どちらもボールベアリングを追加することができ、最大で2ボールベアリング仕様にすることができます。
ドラグ構造の違い
ドラグ動作に関わるスプール内の構造が異なります。
カルディアにはスプール内と、スプールメタル部に樹脂カラーが入っています。またこの樹脂カラーをベアリングに交換することもできます。
一方、フリームスには樹脂カラーは搭載されておらず、ボールベアリングも追加できない構造になっています。
スプール互換の違い
21カルディアと21フリームスにスプールの互換性はありません。
カルディアはタイプα互換なので、SLPワークスのタイプαスプールやルビアスのスプールを装着できます。
一方、フリームスは18レガリスや18レグザ、20レブロスなどと互換性があります。
ラインナップの違い
どちらもシリーズ初のFCモデル(フィネスカスタム)をLT1000/2000番にラインナップしましたが、大型番手のラインナップが異なります。
カルディアがLT4000-C番(LT3000番ボディ)までのラインナップなのに対し、フリームスはその上にLT6000番が展開されています。
悩ましさの極みだ……!
大幅なカラー変更やシリーズ初となるモノコックボディを採用し、従来のイメージを刷新したカルディア。それに対して、キープコンセプトながらも素材の変更によってスペック全体の底上げが図られたフリームス。
どちらも価格以上の完成度に仕上がっており、手にしたアングラーを満足させるだけの性能が備わっています。
両機種ともコストパフォーマンスがさらに高まり、人気モデルとなることは間違いないでしょう!
筆者について
佐藤稜真
某リールチューンメーカー在籍時、Facebook・Instagram運営を手がけながら全国のイベントで年間100台以上のリールをメンテナンスしていた経験を持つ。
中学生の頃からカタログのスペックを暗記するほどのリール好き。関東のフィールドでのエリアトラウト・シーバスフィッシングをメインにしている。