スズキを食べてみよう
古くから食用魚として馴染み深いスズキ。しかし、シーバスフィッシングの流行からか、現在ではリリースされることも多くなっています。
中には、「臭い」というネガティブなイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、スズキの絶品料理「煮付け」の作り方を寿司職人に解説してもらいました。
霜降り(臭み取り)
まずは「霜降り」と呼ばれる下処理を行います。
作業方法としては、切り身の状態にしたスズキをボウルに入れて熱湯をかけるだけ。
全体的に白くなったら、流水や氷水に漬けて冷まし、細かい汚れを取り除きましょう。
これらの作業を行うことで臭みが消え、引き締まった身になります。
火にかける
まずは、霜降りした切り身を鍋に入れ、切り身が2/3ほど浸かるぐらいまで水を入れます。
調味料(みりん・料理酒・砂糖)を投入
そして、中火にかけながら料理酒・みりん・砂糖を投入。(醤油は後ほど投入します)
分量の目安としては、料理酒・みりんは水の量の1/10、砂糖は大さじ2杯ぐらいです。
ちなみに、一緒に入れているゴボウは風味付け・臭み消しの効果があります。
強火で一気に沸騰させる
調味料を投入したら、強火にして一気に沸騰させてください。
一気に沸騰させることで、写真のようにアクが出やすくなります。
アクを取り除く
アクは臭みなどの原因となるので、キレイに取り除くようにしましょう。
中火にする
アクを取り除いたら中火にして、泡がきめ細かくなるまで待ちます。
2個上の写真と見比べていただくと、泡が細かくなっていることが良くわかると思います。
こうなることで、調味料が一体化して身に味が染み込みやすくなるのです。
醤油を投入
ここまで来たら、いよいよ味の決め手となる醤油を入れます。
薄口・濃い口、量などは好みですが、みりん・料理酒と同量ぐらいを目安にしてください。
再び強火で一気に沸騰させる
ここで再び強火に戻して沸騰させます。
再度アクを取り除く
一気に沸騰させると、醤油の原料である大豆のアク、スズキの身の奥に残っていたアクが出るので、取り除きましょう。
中火にする
アクを取ったら、あとは中火で魚に味が染み込むまで煮付けていくだけ。
とろみ、照りが出るまで
煮汁にとろみ・照りが出たら完成です。泡が大きくなり、あめ色に変わったら完成の合図。
完成の頃には水(煮汁)の量が、最初の1/5〜1/4ぐらいになっています。
いつの間にか具材に豆腐が増えていますが、こちらはお好みで。
豆腐は最初から入れると煮崩れを起こすので、醤油を入れた後が入れ時です。そのタイミングでも味はしっかりと豆腐に染み込みますよ。
完成!
あとは、お皿に盛りつければ完成です!
調理時間は15分ほどですが、写真を見ただけでも味が染み込んでいるのがお分りいただけるでしょう。
スズキを食す機会がありましたら、ぜひ煮付けにもチャレンジしてみてくださいね。
お世話になったお寿司屋さん
調理を指南して頂いたのは、福岡県にある「創作寿司あき郎」の大将 古賀章朗さん。
毎日自ら足を運んで魚を仕入れるのがこだわり。厳選した旬魚で振る舞う料理は、絶品の一言。
住所:福岡県福岡市早良区田隈2-17-6
電話番号:092-7074640