オカッパリ(陸っぱり・おかっぱり)とは
「オカッパリ」とは、陸(おか)から行う、釣りのスタイルを指す釣り用語。
オカッパリの他には「岸釣り」と呼ばれたり、海でのルアー釣りでは「ショア」と呼ばれたりと、その呼ばれ方においても様々なものが存在します。
表記は「オカッパリ・陸っぱり・おかっぱり」など様々で、これといった決まりもありません。
オカッパリの語源は?
元々はバス釣り界隈の用語として使われていましたが、様々な釣りに波及していきました。
語源において諸説ありますが、ルアーメーカーZEALの創業者である、柏木重孝(かしわぎ しげたか)氏の発言がきっかけとの説があります。
オカッパリができる魚種
ジャンル | 釣り場 | 初心者におすすめのシーズン |
バス釣り | 湖・ダム・野池・川 | 6〜10月(梅雨〜秋) |
シーバス | 川・河口・港湾 | 10〜11月(秋) |
エギング(アオリイカ ) | 港湾・磯 | 10〜11月(秋) |
ショアジギング(青物) | 港湾・磯・沖堤防 | 10〜11月(秋) |
サビキ釣り(アジなど) | 港湾・釣り公園 | 5〜11月(春〜秋) |
基本的にオカッパリは、岸に立てる場所であれば釣りが可能です。
ただし、船のように魚の居場所まで自ら出向く事ができませんので、魚が接岸しやすいシーズンを選ぶ必要があります。
また、そもそも釣り禁止であったり、投げ釣り(ルアー釣り)が禁止されていたり、入漁料が必要なポイントがありますので、事前によく下調べをしましょう。
さらに、釣り場は時として、漁師さんの仕事場であったり、散歩やランニングで利用される方の公共の場であったりしますので、周りの方への配慮を忘れないようにしましょう。
オカッパリのメリット・デメリット
メリット
やはり何と言ってもその「手軽さ・気軽さ」が挙げられるでしょう。
時間的な拘束もなく、好きな時間帯を選んで自由に釣りをすることができます。
また、1回の釣行にかかる費用においても、船釣りと比べると大分抑える事ができます。
デメリット
釣果においては、船釣りやボート釣りより有利な点は殆どありません。
釣りに絶対はありませんが、船釣りの方が、より多くの魚や大きな魚に出会える可能性が高いというのは、殆どの釣り人が実感している事かと思います。
また、都市部に近い釣り場などは、常に混雑していますので、ポイントを取るのにも苦労する事があります。
オカッパリのおすすめのタックルとアイテム(バス釣り)
気軽に釣りができる反面、狙えるポイントが限られてしまうオカッパリ。その為、機能性や機動性に優れたアイテムをうまく使いこなすことが、オカッパリ攻略のキモとなります。
本項ではバス釣りのオカッパリでおすすめのタックルとアイテムをご紹介します。
初心者も扱いやすいスピニングタックル
スピニングリール+スピニングロッドを合わせた、軽量級(10g以下)のルアーに向いているタックル。初心者にも扱い安く、バス釣り入門におすすめです。
▼スピニングロッド
メジャークラフト NEWバスパラ BXS-662L
全長 | 6ft6in |
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自重(g) | - |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | - |
ルアー重量(g) | 1.8-7 |
ナイロンライン適合(lb) | 4-8 |
入門用としておすすめなのは、6ft6in前後のL(ライト)、もしくはML(ミディアムライト)。
初心者でも扱いやすい長さであり、3〜10g程度の軽量ルアーを軽快にキャストできるパワーである為です。
バスパラは発売されてから10年以上愛されているシリーズ。実売価格は7,000円台で、手に取りやすい価格設定です。
▼スピニングリール
ダイワ クレスト LT2500S-XH
自重(g) | 235 |
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ギア比 | 6.2 |
最大ドラグ力(kg) | 10 |
巻取り長さ(cm) | 87 |
PE糸巻量(号-m) | 0.8-190 |
ナイロン糸巻量(lb-m) | 6-100 |
スピニングリールには大きさを示す型番があり、対象魚の大きさや扱うライン(糸)の糸巻き量などによってサイズを使い分けます。
バス釣りにおいて、もっとも汎用性が高く、多くのアングラーに選ばれているのが2500番という番手。手が小さい方や、なるべく軽いリールが良い方は2000番でも構いません。
クレスト LT2500S-XHは実売価格4,000〜6,000円前後。ハイコスパなリールとして多くの支持を得ています。
ラインは気持ち太めが安心
デュエル CN500™ カーボナイロンライン 500m(2号/9lb)
初心者の方はラインの扱いに慣れていない為、バスの歯でラインを切られたり、ルアーを根掛かりでロストしてしまう事も多め。
その為、最初の内はライントラブルの少ないナイロンラインで、気持ち太め(6〜8lb前後)がおすすめです。
CN500™ カーボナイロンラインは、デュエル独自のフロロカーボン×ナイロン素材のライン。
フロロとナイロンの特性を併せ持ち、適度な柔らかさと伸びを持ちつつ、耐久性にも優れます。
口コミ・レビュー
フロロカーボンの様な張りはなくナイロンライン寄りですが伸度も適度にありかなり使いやすいです。全体的にナイロンラインの特徴にフロロカーボンのいいとこを足した感じです。
出典: Yahoo!
移動(ランガン)をサポートするバッグ
アブガルシア ワンショルダーバッグ3
オカッパリは、自らの足を使って積極的に移動し、キャストする回数を増やす事で魚と出会う確率を上げていく必要があります。
そのため、様々な機能によって釣りの効率を上げ、ストレスフリーの釣行を提供してくれるフィッシングバッグは必需品と言えるでしょう。
ワンショルダーバッグ3は、Amazonのタックルバッグ部門でベストセラーを記録し、2,600個以上の評価(平均4.4)を集める人気のフィッシングバッグ。
容量は約6.5L。大容量のメイン収納、フロントポケット、小型ポケット、サイドポケット、ロッドホルダー(固定用のコード付き)、プライヤーホルダー2箇所、ドリンクホルダーなどの機能が満載です。
ルアーや小物を管理するマルチケース
メイホウ VS-3010NDM (マルチ)
オカッパリは大きなタックルボックスを持ち歩くのではなく、厳選したルアーを小型のマルチケースに入れ、バッグなりゲームベストなりに入れて持ち運ぶという方が大半。
メイホウのVS-3010NDM (マルチ)はルアーアングラーなら必ず目にした事があるであろう、超定番のマルチケースです。
確実に魚をキャッチするランディングネット
ジャクソン スーパートリックスターネット 280
全長(m) | 2.8 |
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仕舞寸法(cm) | 42 |
自重(g) | 378 |
枠サイズ(cm) | 36×30 |
ランディング時というのは、根ズレ、フックアウト、ラインブレイクなど、“バレる”要素が重なりあうタイミングであり、一刻でも早く魚をキャッチできるに越したことはありません。
ランディングネットがあれば、無理なく、素早く魚をキャッチすることが可能。
スーパートリックスターネットは1.8mや3.8mの長さなど、釣り用途に応じて選べるラインナップ。
持ち運びに便利なカラビナ&シャフトホルダーを標準装備しており、ブルー・ゴールド・パープルの3色から選択可能です。
ランディングポールに装着するルアー回収機
ベルモント ゴールドルアーリトリーバーヘッド
ルアーフィッシングにつきまとう悩み、ルアーの根掛かり。釣り場を汚したくないし、大切なルアーを救いたい。
そんな時にあると心強いのがルアー回収機です。ゴールドルアーリトリーバーヘッドはランディングネットのシャフト部分に取り付けて使用するタイプ。
根元部分はネジ仕様になっており、必要な時に簡単に取り付けることができます。
滑りにくいトレッキング系シューズや長靴
シマノ ドライライトシューズ
サイズ(cm) | 24〜29 |
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カラー | ブラック、グレー |
オパッカリは一箇所に留まってひたすら魚のアタリを待つだけでなく、自らの足を使って積極的に移動する事が釣果アップの秘訣。
普通の靴でももちろん釣りを楽しむことはできますが、釣りに適したシューズを使えば快適さがアップすること間違いなしでしょう。
シマノ ドライライトシューズはクッション性に優れるミッドソールと軽量で歩きやすいラジアルソールが搭載されているため、オカッパリの釣りにおすすめの一足です。
口コミ・レビュー
ソールも食いつきが良く濡れてる路面でも安心して履けます。また、防水なので突然の雨はもちろん、普段のレインシューズとして履いても違和感ありません。とても気に入っています。
出典: 楽天市場
釣りに必須のプライヤーやランカッター
シマノ アドバンスドプライヤーRH タイプF
フィッシングプライヤーやランカッターは釣りをする上での必須装備。
アドバンスドプライヤーRH タイプFは、多くのアングラーからの支持を集める万能系フィッシングプライヤー。
とくにラインカッターの切味が抜群で、細いPEから太いPEまでサクッと切ることができます。
また、フッ素加工が施されているので、錆びにくくお手入れも楽チン!
オカッパリのコツ(バス釣り)
手軽さ・気軽さが魅力のオカッパリですが、キャストできる場所が限られるなど、難しい側面も勿論あります。ここではオカッパリで釣果を上げるコツについて解説していきます。
釣り易いシーズン(5〜10月)に行こう
バス釣りは釣りの中でも非常に研究が進んでいるジャンルで、シーズナルパターン(季節毎の攻略法)が確立されています。ただし、それは上級者やボート釣りに限った話しで、初心者がオカッパリでバスを釣り易い時期というのは、非常に限られます。
バス釣りをはじめる上で選ぶべきベストシーズンは初夏から秋。5月〜10月の間です。
このシーズンはコバス(小さなバス)と呼ばれる、15〜30cmくらいのバスの活性が上がって非常に釣りやすくなります。
反対に11月〜4月は小バスの活性が下がり、オカッパリではじめての1匹を釣るという意味では、あまりオススメできません。
可能性の高いマズメ時や平日に行こう
夜明けから日の出までの前後1〜2時間程度の時間帯を指す“朝マズメ”。日没前後の1〜2時間程度の時間帯を指す“夕マズメ”。
この二つは「マズメ時(まずめどき)」と呼ばれ、どちらも“魚が良く釣れる時間帯”と言われています。
バスは24時間釣れますが、マズメ時は“最も分かりやすい釣れ時”なので、必ず抑えておきたい時間帯です。
また、土日は釣り場に人が集中する為、ライバルの少ない平日が狙い目です。
ランガンでポイント移動を繰り返そう
ランガンとはランアンドガン(RUN&GUN)の略称で、ルアーフィシングのスタイルを指す言葉です。
一箇所に留まってひたすら魚のアタリを待つだけでなく、自らの足を使って積極的に移動したり、キャストする回数を増やす事で魚と出会う確立を上げるのが、バス釣りで釣果を伸ばす秘訣です。
ロッド1本で機動性をあげてみよう
バス釣りと言えば、オカッパリでもロッドを複数本持っていくといった方が大半でしょう。
しかし、あれこれタックルを用意するよりも、身軽な装備に絞って、足でポイントを稼いだ方が、結果的に多く釣れてしまった……。なんて事が往々にしてあります。
複数タックルを否定するものではありませんが、持っていくものを欲張りすぎる余り、ポイント移動が億劫になってしまっては元も事ありません。
慣れないうちは、ロッド1本でやってみて、慣れてきたらロッドの増減を試してみましょう。
いきなり水辺に立たないようにしよう
釣り場に立つと、ついつい「えい!」っと遠投したくなりますが、じつは足元こそ、バスが身を潜め易く、釣りやすいスポットであるというのは、経験者には周知の事実。
また、バスは物音や人影には非常に敏感。少しでも音がしたり影が水面に落ちると驚いて逃げてしまいます。
いきなり水辺には立たず、物音をたてないように足元から慎重に探っていきましょう。
根掛かりのしにくいルアーを選ぼう
初心者が頭を悩ませがちなトラブルに根掛かりがあります。
大事なルアーを無くしてしまう悲しさと、釣り場にゴミを残してしまう根掛かりは、できれば避けたいもの。
手っ取り早い解決方法としては、根掛かりしにくいルアーを使う事。具体的にはワーム+オフセットフックという、針先が隠れる形状のフックを使うことで、根掛かりが激減します。
また重すぎるシンカーを使うと根掛かりしやすくなります。底がわかるギリギリの重さを使うのが根掛かりを減らすコツ。シンカーを使わないノーシンカーリグもおすすめです。
オカッパリを快適に!
気軽に釣りをできる反面、狙えるポイントが限られてしまうオカッパリ。
移動が苦にならないよう、機動性に優れたアイテムをうまく使いこなすことがオカッパリ攻略のキモとなります。
みなさんも自分に合ったアイテムを見つけて、オカッパリを楽しんでくださいね!