16ヴァンキッシュの実力や如何に!
シマノのクイックレスポンスシリーズのフラッグシップモデルが、16ヴァンキッシュ。今回は編集部が2年間、ショア・オフショアで使いこんだヴァンキッシュを、実体験を交えながら本音でインプレします!
▼16ヴァンキッシュのラインナップなどを特集した記事です
使用したのは3番手
16ヴァンキッシュには多くの番手がありますが、編集部が2年間使い込んだのはC2000Sです。そのほかに、C2500と2500を数回レンタルして使いました。
3機種の用途
C2000はアジング・メバリング・トラウトをメインに使い、C2500はアジング・メバリング・バス・チヌ。2500をエギング・シーバス・ライトショアジギング・イカメタルで使用しました。
16ヴァンキッシュとの2年間を振り返る
16ヴァンキッシュを使い込んで見えてきた、リールの本質を詳しくインプレッションします。魅力だけではなく、残念だったエピソードもご紹介!
“初動の軽い”巻き心地
初動が軽く、わずかなタッチで巻き始められるのは、16ヴァンキッシュ最大の魅力。それでいながら、ドライでカリカリとした巻き心地ではなく、シマノ特有のシルキーな巻き心地を有しています。
そのため、ジグヘッドやリップレスルアーなどの、巻き抵抗が少ないルアーを使った際の巻き感度は大きな武器。リールでアタリを取る釣りには最高です。
飛距離とライントラブルに不満なし!
この点に関しては、「いたって普通だな」と思いました。他のリールに比べて、特別に飛距離が出るわけではなく、ライントラブルが一切ないわけではありません。
ライントラブルが出やすい“太いフロロライン”を試してはいませんが、使い方やタックルバランスに左右されるでしょう。
安定感抜群のドラグ
あえて細糸を使って大型魚を掛けてみましたが、ドラグ性能はかなり優秀だといえます。C2000SにPE0.3号(リーダー0.8号)を組んだタックルで、76センチまでのシーバスや45センチまでの青物をキャッチできました。
同じくらいのサイズの魚を多数ヒットさせましたが、針外れやラインブレイクはごくわずか。ラインの角度とロッドの角度が変わっても、ドラグの出方が常に安定していたことが印象的です。
「2年使っても大丈夫!」な耐久性
ハードな釣行頻度ではありませんが、2年間使ってもゴリ感は出ませんでした。もちろん、劣化スピードは使用環境に大きく左右されますが、16ヴァンキッシュは耐久性も十分といえます。
“もっとも驚かされた”防水性能
愛媛県へアジングに釣行した際、誤ってロッドごと海水没させてしまったことがありました。夜間に落としてしまっていたため、回収できたのは約5時間後。
1か月間オーバーホールに出すことなく、水洗いオンリーでそのまま使い続けましたが、巻き心地の悪化はありませんでした。
メーカーを問わず、従来のリールは“海水没”と記載してオーバーホールに出すと、新品が買えるくらいの金額を請求されましたが、この時の請求は1万5千円のみ。防水性能の高さを実感したエピソードです。
唯一の弱点
16ヴァンキッシュの弱点として、たびたび指摘されるのがベアリング一体式のラインローラーです。編集部が使用したC2000もラインローラーから異音が生じました。
巻き取りやドラグの滑りに関わる重要なパーツなだけに、この点のみ少し残念。しかし、編集部的には「直る程度の故障ならオーケー」で、パーツ交換をした現在はご機嫌に回転しています。
16ヴァンキッシュを総括!
不具合にも言及しましたが、16ヴァンキッシュの性能には大満足です。ありがちな表現ですが、“軽くて巻き心地がよく、耐久性もある超万能リール”。スピニングリールの購入を検討する際には、かならず手に取るべき1台でしょう。
シマノ ヴァンキッシュ C2000S
シマノ ヴァンキッシュ C2500HGS
シマノ ヴァンキッシュ 2500HGS