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「鮮度が落ちた魚」を美味しくいただくために
釣りをしていると、思いがけず良い魚が釣れることがあります。この嬉しいサプライズに心が躍りますが、一方で困った経験もあるのではないでしょうか。
例えば、クーラーボックスがなく鮮度を保つのが難しい状況です。急に刺身サイズのアジや思わぬ大物が釣れた場合などは特に顕著ですよね。
また、魚がよく釣れるシーズンには、とりあえず冷凍して保存することも多いですが、冷凍期間が長すぎて美味しく食べられなくなることもあります。
今回は、鮮度が落ちてしまった魚を美味しく食べる方法をご紹介します。
KOBAYASHI
これは「鮮度を保つ方法」ではなく、「鮮度が落ちた魚」を美味しくいただくための経験談です。
魚を冷やせなかった時は“別物”と考える
まず、釣った魚を釣り場で冷やせなかった場合は、鮮度が確実に落ちています。このようなときは「別物」と考えるのがおすすめです。
刺身などは鮮度が命ですが、天ぷらや煮物も実は鮮度による影響を受けます。そのため、鮮度が落ちた魚は引き算料理である和食よりも、洋風料理など足し算の調理法で楽しむと良いでしょう。
例えば、鮮度が非常に落ちてしまったカマスでも……
フライにすればこの通り。鮮度の影響をほぼ感じず、美味しくいただけます。
「いや、それはマヨネーズの味だろ！」と突っ込みたくなるかもしれませんが、そうではありません。しっかりとカマスの身本来の美味しさを感じることができます。
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むしろ、スーパーのお惣菜よりも鮮度を感じられるほどの美味しさで、自分でも驚きました。
小さい魚ほど鮮度が落ちるのは早い
小型の魚ほど鮮度が落ちるスピードは速いです。
これは血液や内臓に含まれる消化酵素によって腐敗が進むためです。
そのため、小型魚の場合は釣り場で冷やせなかった場合でも帰宅後すぐに内臓処理をすることをおすすめします。
また、小型魚は濃い味付けの甘露煮や南蛮漬けなどで調理すると、美味しくいただけます。
一方、中型以上の魚は鮮度が多少落ちても意外と美味しく食べられることもあります。
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個体差や気温によって鮮度の影響は異なるため、一概には言えませんが、その違いも楽しみながら調理してみてください。
長期間冷凍してしまった時は解凍方法が重要
釣り人なら長期間冷凍してしまうこともあるでしょう。冷凍保存期間については1ヶ月以内が推奨されますが、ボクの経験だと※半年は保つかな？といった印象を受けています。
冷凍期間以上に重要なのは、冷凍温度だと感じています。例えば、-5℃、-10℃、-20℃では冷凍状態のクオリティが大きく異なり、それが鮮度に直接影響します。
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※冷凍状態の基準として-20℃程度で保たれていることを前提にお話ししています。
解凍方法が超重要
重要なのは解凍方法です。
良い解凍方法は流水解凍、もしくは冷蔵庫内での解凍です。これらはどうしても時間がかかるため端折りたくなる工程かもしれませんが、これをするかしないかで結果が全く変わってきます。
絶対にやってはいけないのが自然解凍。以前マゴチを自然解凍した際、大量のドリップとダルダルな身になり、美味しさを失ってしまった苦い経験があります。
長期冷凍では、身の色はどうしても変色してしまいます。
ですが、解凍後にキッチンペーパーでドリップを吸収することで、旨味を保つ工夫もできます。
このように適切な解凍方法なら刺身としても十分楽しめる場合があります。
前提として下準備は入念に
鮮度が落ちていても美味しく食べるためには、事前の下準備が欠かせません。
例えば、冷凍する場合は解凍後の調理を考え、三枚おろしやブロック状にしておく、または料理に合わせたサイズに仕上げておくと良いでしょう。
さらに、乾燥によるダメージを防ぐためには、二重に包むなどの工夫も必要です。乾燥を防ぐことで、美味しさをしっかり保つことができます。
鮮度が落ちても美味しく食べられないことはありません！
せっかく良い魚を釣ったのに鮮度が心配……そんな経験は、きっと私だけでなく多くの方があるのではないでしょうか。しかし、工夫次第で意外なほど美味しく食べられるものです。
さらに、魚の味わいは時期や個体によって大きく変わるのも魅力のひとつです。そんな違いを楽しみながら料理してみると、新たな発見があるかもしれませんよ。
