釣魚のおすすめ調理法「昆布締め」
現在は全国的に知られている昆布締めですが、元は富山県の郷土料理。
昆布締めにして水分を取ることで、傷みが早い刺身を数日持たすことができることで重宝され、冷蔵庫が普及する前から食べられていた料理です。
昆布締めの効果
乾いた昆布で魚介類の身を挟むことで、昆布に水分が吸収されます。
保存が効くようになり、身から程良く水分が抜けることで食感も向上。
また、昆布の旨味成分グルタミン酸が身に移ることで旨味の相乗効果が期待できる調理法です。
昆布締めの作り方
昆布締めの作り方はとても簡単。魚介類の刺身と昆布があれば作ることができます。
新鮮な魚介を食材とするのが前提になりますので、釣った魚を昆布締めにする場合は血抜きなどの下処理をおこない、調理するまではしっかりと保冷するようにしましょう。
昆布の選び方
昆布締めに使う昆布にとくに決まりはありません。
ただ、ひと口に昆布と言っても羅臼(らうす)・利尻(りしり)……色々あり悩んでしまいますね。
おすすめは真昆布(まこんぶ)などの幅広で平らな昆布です。
左が真昆布で右が日高(ひだか)昆布。
幅広のほうが大きな食材でも挟みやすく、平らなほうが食材と昆布が隙間無く密着するのでムラ無く締めることができます。
味は昆布によって海藻の香りが強い仕上がりになるなど好みが分かれますので、好みの昆布を探すのも昆布締めの楽しみのひとつです。
昆布を日本酒またはお酢で拭く
食材を挟む前に、日本酒またはお酢を含ませたペーパータオルなどで昆布を軽く拭きます。
昆布の旨味を引き出し食材の臭みを抑えてくれる効果がありますよ。
日本酒のほうが昆布と食材の味をシンプルに楽しめる印象ですが、お子さんが食べる場合などはお酢を使用したほうが安心ですね。
昆布で身を挟んで昆布締めにする
あとは食材を昆布で挟みこむだけ。ラップで包んで冷蔵庫で寝かせます。重石は不要です。
魚の刺身の場合は柵か薄くそぎ切りして昆布締めにしますが、厚さにもよりますが柵の場合は半日〜1日、そぎ切りの場合は3〜4時間後を寝かせる時間の目安とします。
昆布締めにする時間を長くすればおいしくなるものでは無いので注意。
昆布締めの食べ方
昆布締めは刺身と同様にわさび醤油などでいただきます。
昆布の風味があり、ねっとりとした食感になりますので、塩でもおいしいですよ。
昆布の風味がしっかりとしていますので、寿司や出汁茶漬けなどにアレンジしても楽しめます。
また、昆布締めにした後の昆布は出汁をとったり佃煮にするのにも使えますので捨てずに利用しましょう。
昆布締めにおすすめの魚
白身魚が一番合うが赤身魚でもおいしい
昆布締めにおすすめの魚はやはり白身魚。
釣りの対象魚としても人気のタイ・ヒラメ・スズキなどが昆布締めにぴったり。
昆布締めにすることによって、淡白な白身魚の味に深みがでておいしいですよ。
白身魚のほうが昆布の風味との相性が良いですが、赤身魚を昆布締めにしてもおいしくいただけます。
昆布締めは魚の身を引き締めて昆布の風味を加えて食べる方法。色々な魚で試してみると楽しいですね。
意外にも昆布締めに合う魚介類
ちょっと意外かもしれませんが、イカやタコなども昆布締めにするとおいしいです。
作り方は魚と同じですが、タコは下茹でして水気をしっかりと取ってから昆布締めにします。
昆布の味が加わり、よりねっとりとした食感となったイカの昆布締めはとくにオススメ。
簡単な昆布締めをお試しください!
一度に食べきれなかった刺身を昆布締めにして翌日に食べるなどすれば味変して楽しめますね。
釣った魚介類を昆布締めにするのはもちろん、スーパーなどで買ってきて昆布締めにするのもGOOD。