秋は魚釣りがもっとも楽しい季節

岸釣りが1年でもっとも盛り上がる季節、秋がやってきましたね!
堤防、サーフ、磯……どこに出掛けても楽しいシーズンですが、ぜひ河口という釣り場にも目を向けて欲しいんです。
怪魚ハンター山根
秋の河口にはいろんな魚が集まってきますよ!
河口ってどんな釣り場?
海と川が交わる区間

河口とは海と川の境目になる場所で、海水と淡水が混じり合う汽水域が形成されます。
川の流れと海の干満差により、流れの強弱に周期的なメリハリが発生するのが汽水域最大の特徴です。
上げ潮では川の流れと海の満ち潮が相殺されて流れが緩くなりますが、下げ潮では双方の流れが相まって急流となります。
怪魚ハンター山根
一般的に、海産魚を釣る場合は上げ潮が狙い目となりますが、シーバスやウナギなど流れが出ると食い気が上がる魚は下げ潮が時合になる場合もあります。
生物の多様性に富む

川魚と海の魚、そして汽水に生息する生き物が一同に集まる場所なので、生き物の種類が多いのも河口部の特徴です。
カニやエビの仲間、ゴカイ類、貝類、プランクトンなど、様々な生き物たちが栄養豊富な川の水や潮の満ち引きを利用して生活しています。
怪魚ハンター山根
そんな生き物を捕食するために、海からも多くの魚が川の中に侵入してくるわけです。
魚の密度がギュッと濃くなる

大海原の面積と河口の面積を比較すると雲泥の差がありますよね。
つまり、狭い区域に沢山の魚たちが集まってくるので、密度の高い釣れやすい環境が整います。
また、多くの魚たちが捕食を目的に集まってくることも、魚釣りをするに当たっては好都合なのです。
怪魚ハンター山根
“やる気”のある魚たちが集結してくるってことですね!
じつは手軽に楽しめる釣り場です
護岸整備された場所が多い

河口域は護岸整備された場所が多く、足場が良いので手軽に釣りを楽しめます。
実釣前に航空写真などを見ながら、足場の良さそうな場所をいくつかピックアップしてから出かけると良いでしょう。
怪魚ハンター山根
隣の釣具店に尋ねてみるのもオススメです。
小物釣りから大物釣りまで楽しめる

初心者の方でもたくさん釣れたり、ルアーを使って一発大物を狙えたりと、様々なスタイルで楽しめるのが秋の河口域の魅力です。
何かが釣れなくても、別の何かが釣れることも多いので、ボウズになりにくいのも嬉しい点でしょう。
怪魚ハンター山根
それでは、秋の河口域で釣れる魚たちをご紹介しますね!
秋の河口で釣れる魚と釣り方について
ハゼ

ハゼは誰でも簡単に釣れて、とっても美味しい河口域のアイドル的な存在です。
石ゴカイをエサにしたちょい投げやウキ釣りで、6月下旬から11月にかけて楽しめます。
釣り場によって時合は異なりますが、一般的に満潮前後2時間くらいが狙い目ですよ。
怪魚ハンター山根
天ぷらや唐揚げは絶品です!
▼ハゼ釣りを特集した記事です
メッキ

ライトルアーゲームを楽しみたいなら、イチオシはメッキ釣り。
メッキとはギンガメアジやロウニンアジなどの幼魚の総称で、ポッパーやミノー、小型メタルジグといったルアーに好反応を示します。
メッキが来遊してくる地域では8月から11月ごろまで楽しめますよ。
怪魚ハンター山根
小さな魚ですが、引きはめちゃくちゃ強いです!
▼メッキ釣りを特集した記事です
スズキ

河口域のルアーゲームといえば、やっぱりシーバス!
秋から冬にかけては落ち鮎やコノシロパターンでダイナミックな釣りを楽しめます。
また、アオイソメを使ったブッコミ釣りやウキ釣りも手軽でおすすめです。
怪魚ハンター山根
セイゴやフッコの数釣りができますよ!
▼スズキ釣りを特集した記事です
クロダイ/キチヌ

クロダイ(チヌ)やキチヌ(キビレ)も汽水域で釣れる魚の代表格です。
ルアーフィッシングの場合、フリーリグやバイブレーションなどで川底を釣るのが一般的。
餌釣りはウキ釣りや落とし込みなど様々な釣り方がありますが、アオイソメを使ったブッコミ釣りが一番お手軽です。
怪魚ハンター山根
“堤防の王者”も河口ならわりと手軽に釣れますよ!
▼クロダイ釣りを特集した記事です
マゴチ/ヒラメ

河口域にはマゴチやヒラメといったフラットフィッシュもベイトを追って侵入してきます。
ルアー釣りはもちろんのこと、活きハゼの泳がせ釣りなども楽しいですよ。
怪魚ハンター山根
ハゼを釣ってからヒラメ・マゴチを狙うのもオススメです!
▼フラットフィッシュを特集した記事です
サッパ/コノシロ

河口域のサビキ釣りでメインターゲットとなるのは、サッパやコノシロです。
サッパは集魚板をつけたサビキ、コノシロはヌカを使ったコマセを使うとよく釣れます。
地域によっては河口にもアジやイワシが入り込むこともありますので、実釣する前にどんな魚が釣れているか把握しておくと良いでしょう。
怪魚ハンター山根
魚の大きさによって適した針のサイズも違うので、釣具店で情報収集するのが吉です。
▼コノシロとサッパを特集した記事です
ウナギ

河口域はウナギ釣りの超定番ポイント。なおかつ河口で釣れたウナギはとても美味しいんです。
塩分の強い場所ではアオイソメやアケミ貝、淡水が強い場所ではドバミミズやテナガエビが特効餌となります。
下げ潮に変わった時が時合になることが多いので、夕暮れ直後に満潮を迎える日が狙い目です。
怪魚ハンター山根
天然ウナギは超高級魚ですが、意外と簡単に釣れますよ。
▼ウナギ釣りを特集した記事です
テナガエビ

テナガエビは水温低下と共に少しずつ深みに移動するため、秋はベストシーズンとは言えませんが、10月中旬までなら釣れます。
テナガエビは美味しい食材でもありますし、ウナギやスズキ、マゴチの特効餌にもなりますのでブッコミ釣りに出掛ける際は、のべ竿とテナガエビ仕掛けを持っておくと良いですよ。
怪魚ハンター山根
駆け引きも楽しいので、大人も子供も夢中になれます。
▼テナガエビ釣りを特集した記事です
河口で釣りをする上での注意点
ライフジャケットをお忘れなく

刻一刻と水位が変化する河口域の流れは複雑で、落水してしまうと大変危険です。
海釣りと同じように、必ずライフジャケットを着用して釣りを楽しみましょう。
怪魚ハンター山根
足場が良くても油断は禁物です。
干満差を意識しよう

河口域は海の潮位変化と連動して水位が変化します。
干潮時に渡れた場所でも、「潮が満ちて帰れなくなった……」なんてことも起こりますので、必ず潮位表を確認しながら水位がどう変化するか予想しながら行動しましょう。
また、海から距離がある場合、タイドグラフよりも数十分から1時間以上遅れて潮位が変動する場合もありますので注意が必要です。
怪魚ハンター山根
無茶は禁物ですよ。
遊漁券が必要なこともあります

河川によっては、ウナギやアユ、テナガエビ等に対して漁業権が設定されている場合もあります。
その場合は遊漁券を購入する必要がありますので、実釣前に近隣の釣具店や漁協に確認するようにしましょう。
怪魚ハンター山根
密漁になってしまわないように注意してくださいね。
ポイ捨て&迷惑駐車は厳禁

河口域に限った話しではありませんが、ゴミは必ず持ち帰りましょう。
また、迷惑駐車も厳禁です。都市部の場合は、釣り場探しの段階でコインパーキングや河川敷内の駐車場も下調べしておくと良いでしょう。
怪魚ハンター山根
火気の使用等も気をつけてくださいね。
釣りたいなら河口域!

先日、河口に出掛けてみたらハゼとセイゴが入食い状態でした!
夕方にはマゴチも釣れたりして、秋の河口の魅力を改めて体感。
ぜひ、この秋は皆さんも河口域で魚釣りを楽しんでみてはいかがでしょうか?
撮影:山根 央之