初心者向けの魚釣りの代表格“ハゼ釣り”
ハゼ釣りが初心者向けの理由
ハゼ釣りには、『簡単・釣り場が多い・食べて美味しい』といった魚釣り初心者にオススメな要素が満載です!
多くの釣具店でハゼ用のセット商品が販売されていますし、リールを使わず、竿だけでシンプルに釣ることができるのもの入門者に人気の秘密です。
アジやイワシといった回遊魚と違って釣果が安定している
初心者といえば、アジやイワシを狙ったサビキ釣りというイメージがあるかと思います。
しかしこれら回遊魚たちは、群れがいなければまったく釣れなかったり、明け方と夕方しか釣れなかったり……と、釣果にムラがあるのが現実です。
それに対してハゼは、よく釣れる時期(夏から秋)こそ限られますが、生息場所から大きく移動することはありません。
潮汐に合わせて釣れる時間が変化してくるので、潮見表をしっかり見れば、早起きせず日中によく釣れる日を予想することも可能なんです。
▼ハゼ釣りのベストシーズンはいつ??
ハゼは食べて美味しい!工夫するとめちゃたくさん釣れる!
釣りたて新鮮なハゼの天ぷらは、格別に旨いんです!
スーパーでは入手困難な食材でもあるため、ありがたみが倍増しますね。
そんな簡単に釣れて美味しいハゼですが、ハゼ釣りを楽しんでいる釣り人は初心者だけではありません。
初心者の方が10匹釣っている間に、ハゼ釣り名人は100匹釣るなんてことも珍しくありません。
それでは初心者の方でもすぐに実践できる、ハゼ釣り釣果UPのコツを一緒に考えていきましょう!
マハゼの生態に詳しくなって今より数釣れるようになろう
マハゼは一年で一生を終える年魚
ハゼ(標準和名:マハゼ)の一生はとても短く、1年で死んでしまいます。裏を返せば、1年足らずで15~20cm前後まであっという間に成長するということ。
ハゼは春に生まれ、8月ごろになると5~10cm程度まで成長し、釣り針に掛かるようになります。
9月そして10月と夏から秋に季節が進むにつれ、ハゼの大きさは10~20cm程度まで一気に成長。
秋が深まり、水温が低下してくると深みへ移動してしまうため、岸辺から釣ることが難しくなります。
ハゼは動くものに好奇心を抱く
ハゼの一生はとても短く、とくに夏から秋にかけてはハゼにとって大きく成長するための正念場です。
そのため、この時期のハゼたちは貪欲に餌を摂り、釣り針によく掛かってくれます。
また、ハゼは水底に生息している小動物を好んで捕食しているため、底付近で細かく動く物体に興味を持って寄ってくる性質があります。
ハゼはいろいろな餌を食べている
アオイソメや石ゴカイといったゴカイの仲間でハゼを釣ることが多いですよね。
たしかにハゼはゴカイの仲間が大好物です、しかし、基本的に口に入る動物性の餌なら選り好みせず何でも食べます。
小さなエビやカニも食べますし、貝のむき身や淡水域ではミミズも食べますよ!
数多くのハゼを釣るために。抑えるべき4つのポイント
ポイント①:川と海の水が混じり合う場所がオススメ
まず、魚釣りでもっとも大切なことをお伝えしましょう!
どんな魚もたくさん釣るため大事なことは、道具でも餌でも釣りの腕でもなく……“釣り場選び”です!
ハゼ釣りの場合、川と海の水が混ざり合ういわゆる『河口域』が好スポットになります。
河口域は流れが緩やかな場所が多いですが、多少なりとも流れ当たっているポイントを選ぶと良いでしょう。
ポイント②:ハゼは砂地にある石が大好き
ハゼは、砂地が好きということはよく知られたことでその通りなのですが、砂地に石が混じった場所をとくに好む性質があります。
河口域で人工的に石積みが足元に敷かれているような場所は、敷石の先が砂地になっていることが多く、そのようなポイントがオススメですよ。
ポイント③:潮汐を気にして釣行しよう
河口域では必ず潮汐による干満差が生じます。つまり、時間帯によって水位が変化します。
ハゼは水位の変化に合わせて干上がった岸に取り残されぬよう、細かな移動を繰り返します。
ハゼがもっとも餌に食いつきやすくなるタイミングは、満潮の2時間前から満潮までの間、次によく釣れるのが干潮から2時間の間です。
つまり、ハゼ釣りに出かける際は“満ち潮(上げ潮)”を選ぶようにしましょう。
ポイント④:釣果に差が出るのは針の種類と大きさ
釣具店で見かけるハゼ用の釣り針は軸が長いため、餌がつけやすく、ハゼに飲み込まれにくいので初心者の方にはオススメですが、ハゼをたくさん釣るためには適していません。
ハゼの数釣りにチャレンジしてみたい方はぜひ、軸が短い「袖針」を使ってみてください!
袖針の大きさはその場のハゼの大きさは、12cm程度までは3~4号、それより大きいハゼは5号がオススメです。
ハリスは0.4~0.8号が良く、細いハリスなので予備はたくさん用意しましょう。
ハゼの数釣りは断然“ミャク釣り”が有利
ミャク釣りにチャレンジしてみよう
ハゼをたくさん釣りたい方は、ぜひミャク釣りに挑戦してみましょう。
アタリが手元に伝わりづらいので、最初はやり辛く感じるかもしれませんが、手返しの良さはピカイチです!
ミャク釣りの仕掛け
竿は4.5m前後が扱いやすく、1,500円程度で売られている万能竿やヘラ用や渓流用の竿でも良いでしょう。
道糸は1~1.5号が太すぎず細すぎずでオススメ! オモリは、風や流れに合わせて0.5~1号を選ぶと良いでしょう。
仕掛けは、胴突き仕掛けを自作してみましょう! エダスは4cm、オモリと幹の距離は3cmが黄金比です!
スイベルなどは使用せず、極力シンプルに作ることがコツですよ!
▼仕掛け作りの「結び方」はこちらをチェック
ミャク釣りの誘い方とアワセ方
満潮前2時間のゴールデンタイムは、ハゼはいれば食ってくるはずです。
着底させて5秒待って、アタリがなければオモリを持ち上げ10cm程仕掛けを移動させ着底させます。
この要領でどんどん探っていきましょう。ハゼの群れが溜まっているところさえ見つかれば、入れ喰いになりますよ!
ハゼの数釣りに適した餌について
アオイソメより石ゴカイ(ジャリメ)がオススメ
ハゼはどんな餌でも選り好みせず食べてくれるので、餌の種類は食い込みの良さと針持ちの良さを考えて選ぶと良いでしょう。
アオイソメは大きくて値段も安いのですが、ハゼが小さい時には食い込みが悪くなる傾向があります。
迷ったら石ゴカイを選ぶと良いでしょう。針には縫い刺しで付け、3cm程度の長さで切りましょう。
ボイルホタテの貝柱が食い込み抜群
ホタテの貝柱がハゼ釣りに最適な餌と考える人もいらっしゃいます。
たしかに、ハゼの吸い込みの良さと針掛かりの速さはピカイチです!
ホタテはボイルされたものを選び、繊維質の貝柱を1本ずつほぐして針につけます。
ベビーホタテは繊維が短いので、大粒のホタテを購入しましょう。
また、ゴカイなどの虫エサを触れない方にもホタテはオススメです。
ハゼ釣りは奥が深い
今回ご紹介させていただいたのは、一般的なハゼ釣り釣果UPのコツです。
ハゼ釣りは、釣り場の環境やハゼの大きさによってさまざまな釣り方があります。
それだけ奥深くって面白いハゼ釣り、皆さんもオリジナルな工夫で釣果UPを目指してみてはいかがでしょうか?
筆者紹介
山根央之(やまねひろゆき)
初めての1匹との出会いに最も価値を置き、世界中何処へでも行く怪魚ハンター山根ブラザーズの兄。餌・ルアー問わず、もはや釣りに限らず。ガサガサや漁業者と協力してまでも、まだ見ぬ生き物を追い求め、日々水辺に立っている。
テレビ東京・緊急SOS池の水全部抜くやNHK・ダーウィンが来た、TBS・VSリアルガチ危険生物などに出演したり、魚類生態調査に参加したりと幅広く活動中。
どえらい魚を獲った!もはや釣りを越えて!色んな人と繋がって!特大天然メコンオオナマズ! 240 cm175 kg 捕獲です!!ホント色んな人に助けられてこの魚と出会うことができました!メコンオオナマズに関わる全ての人に感謝でいっぱいです!! pic.twitter.com/JHWpNdLAvX
— 山根ブラザーズ(兄)@kimi (@chillkimi) September 16, 2017