ド定番のジギングリール

オシアジガーFカスタムは、シマノから発売されているジギング用のベイトリールです。
Fカスタムの名の通り、定番モデルのオシアジガーにフォールレバーが搭載されたモデル。
本記事では、元釣具屋の筆者がオシアジガーFカスタムの使用感をお届けします。
ラインナップ
品番 | 自重(g) | ギア比 | ドラグ力(7kg) | PE糸巻量(号-m) | 巻取り長さ(cm) | 定価(円) |
1000HG | 430 | 6.4 | 7 | 2-300 | 98 | 56,000 |
1001HG | 430 | 6.4 | 7 | 2-300 | 98 | 56,000 |
1500HG | 430 | 6.4 | 7 | 2-500 | 98 | 56,000 |
1501HG | 430 | 6.4 | 7 | 2-500 | 98 | 56,000 |
2000NRHG | 605 | 6.2 | 10 | 4-300 | 117 | 61,000 |
2001NRHG | 605 | 6.2 | 10 | 4-300 | 117 | 61,000 |
3000HG | 630 | 6.2 | 10 | 5-400 | 117 | 61,000 |
1501HGを購入

近海の青物ジギング(水深70m前後)と中深海ジギング(水深300mまで)で使いたかったため、1500番をセレクト。
1000番と1500番の違いはスプールの深さ(糸巻き量)だけなので、“大は小を兼ねる”で1500番を選びました。
オシアジガーFカスタムの特徴

まずはオシアジガーFカスタムのスペック的な特徴を紹介します。
ちなみに、基本的な仕様はオリジナルのオシアジガーと同様で、異なるのはカラーリングとフォールレバーの有無だけです。
フォールレバー

メカニカルブレーキの位置に、最大の特徴であるフォールレバーが搭載されています。
親指が掛かりやすいように凹みが設けてあり、グローブをしていても正確な操作が可能です。
ボディ

剛性の高い冷間鍛造アルミ合金製ボディはたわみが少なく、パワーロスの少ない巻き上げに貢献しています。
ハンドル側に対してパーミングカップ側がコンパクトなSコンパクトボディを採用しており、ホールド性と操作性を高めていることも特徴です。
駆動系

ドライブギアには冷間鍛造の真鍮製マイクロモジュールギアを採用。
歯数が多いマイクロモジュールギアと回転抵抗を排除するインフィニティドライブにより、強くて滑らかな巻き上げを実現しています。
防水機構

防水壁と特殊撥水グリスを併用したXプロテクトを搭載。
これによってドライブギア軸のスプール側ベアリングへの海水の侵入を防止します。
スプール内側にも防水壁が設けられており、スプール軸ベアリングの防水性も高められました。
ハンドル

剛性の高い冷間鍛造ロングクランクハンドルを搭載しています。
このハンドルは、73mmと85mmの2パターンで使い分けられる可変式です。
負荷が大きな青物ジギングや中深海ジギングでもしっかり握り込める、大型のT型ノブを採用しています。
ドラグ

ドラグは耐久性の高いカーボンクロスワッシャーを採用しており、ファイトを繰り返しても、負荷に応じて滑らかに動作します。
スピニングリールのようなドラグサウンド機能も付属しているため、ドラグの強弱を体感的に判断しやすく、大物狙いやライトラインを使う際も安心です。
オシアジガーFカスタムをインプレ

ここからはオシアジガーFカスタムの使用感をお届けします。
巻き上げがパワフル

ボディのたわみの少なさと強力な駆動力のおかげか、巻き上げは非常にパワフル。
ロープロ型ジギングリールのグラップラー300HGも同条件で使用していましたが、パワーは桁違いです。
200g以上の重いジグのジャーク&回収、良型青物とのやりとりでもストレスはまったくありません。
滑らかな巻き心地

巻き上げ力ともやや重複する部分ですが、巻き感はかなりシルキーです。
と言っても空巻きで滑らかなだけではなく、ジグを操作して負荷が掛かっている状態でも滑らかに巻き上げます。
ボディがたわんだり、巻き上げ力が不足したりすると、ガタやノイズが生まれるので、剛性とパワーの恩恵と言えるかもしれません。
巻き感が良いので、潮流の変化やジグの動き、アシストフックが絡んでいることなどもわかり、精確なジギングが可能です。
フォールレバーが便利

フォールレバーのおかげで誘い下げのコントロールがしやすく、フォールアクションが有効なタチウオや根魚等にはかなり有効だと感じました。
また、サミングの代わりにフォールレバーを調整することでバックラッシュが防げるのも便利です。
他にも、あえて重めのジグを選んでやや強めにブレーキを掛けることで、海中のラインを立てながら(張り気味にして)ジグをフォールさせられるため、着底直後の根掛かりを減らすこともできます。
ラインの偏りに注意

レベルワインダーがないタイプのリールなので、巻き取り時の糸の偏りには注意をしましょう。
やりとりや回収の時は、親指や人差し指を使ってスプールへ均等に糸を巻くようにしてください。
慣れるまでは糸を少なめに巻いておくことで、糸がスプールからはみ出るトラブルを防げます。
シーン別の使用感

ここでは青物ジギングと中深海ジギングに分けて、それぞれのシーン別に使用感をお届けします。
青物ジギング

兵庫県明石エリア(水深40〜80m)で、200〜250gのジグを使用しました。
重めのジグのワンピッチ&コンビネーションジャーク、急潮流に乗ったパワフルな青物とのファイトをしても、剛性とパワーに不足は感じません。
ドラグ性能も十分で、ブリジギング程度なら1500番1台で十分楽しめます。
中深海ジギング

三重県志摩エリア(水深250〜290m)や石川県能登沖(水深150m前後)で、200〜400gのジグを使用しました。
手巻きでやる以上、300mに近づくとそもそも回収作業がしんどい水深ですが、必要十分な巻き上げ力は備えています。
また、同社の300番クラスよりもスプール径が大きく、比べるとフォールスピードが非常に速いことも特徴。
ただし、水深300m以上、ジグも400g以上が中心となる場合は、ワンサイズ大きい2000番がおすすめです。
間違いない選択!

青物ジギングから中深海ジギングまで、極端な釣り以外は1台でこなせる汎用性の高いリールです。
オリジナルのオシアジガーと比較すると、25g重たくて実売価格が2,000円ほど高いだけなので、筆者としてはフォールレバーがあるFカスタムの方がおすすめ。
使いどころがとても多いリールなので、ぜひ手にとってみてくださいね!