サワラ キャスティングの釣果

5分でわかるサワラキャスティング!タックル・ルアー・釣り方を解説!

近年各地で人気が沸騰しているサワラキャスティングゲーム

エキサイティングかつ、食べても美味しいサワラゲームの基本を徹底的に解説します!

目次

撮影・制作:TSURI HACK編集部

サワラのキャスティングゲームについて

サワラ キャスティング

ベイエリアのボートゲームで近年注目を集めているのが、サワラのキャスティングゲーム

ナブラやサワラの跳ねを見つけて狙ったところにキャストするゲーム性の高さに加え、ひとたび掛ければ強烈な引きも味わえるうえ食味も最高とあって、ハマるアングラーが急増中。

そんなサワラのキャスティングゲームについて、タックルや釣り方、おすすめのルアーまで解説していきます!

サワラキャスティングが楽しめるエリアとシーズン

サワラキャスティングのエリア

サワラのキャスティングゲームは、広大な湾を擁する海域でおもに楽しまれている釣り。

代表的なのが、広島湾(岩国沖)、大阪湾、伊勢湾、駿河湾、新潟の東港、相模湾、東京湾。

シーズンは港湾エリアが7〜12月ごろまで、外洋に近い海域では12月〜3月頃までで、地域や海水温、魚の動きで多少前後します。

比較的歴史が浅く、まとまった数のサワラが来遊してくる海域なら成立するため、毎年のように新たなエリアが開拓されている釣りでもあるのです。

サワラキャスティングの釣り方

サワラキャスティング つり方

キャスティングという名の通り、基本は船上からルアーをキャストしてサワラを狙います。

釣り方は、ナブラやサワラの跳ねを見つけて釣る方法と、魚探に映ったベイトの群れやサワラの反応を見ながら狙うブラインドの釣りの2パターン。

それぞれの釣り方とコツについて解説していきましょう。

ナブラや跳ねを狙う

ナブラ打ち

サワラの活性が高くベイトが浮き気味の時は、ベイトの群れ目掛けて突っ込んだサワラがそのまま海面上まで飛び出す跳ねや、他のフィッシュイーターも混じったナブラが見られるでしょう。

こういった状況であれば、跳ねやナブラ目掛けてルアーを入れた方が効率よくサワラが狙えるので、船でそれらを探して移動を繰り返しながら釣りを展開します。

この釣り方ではシンキングミノーを使う事が多く、他には飛距離重視でシンキングペンシルを使うこともあります。

跳ねを狙う時は、サワラの進行方向を狙ってルアーを入れるのがポイント

飛んだサワラの頭が向いていた方向や、跳ねの周辺に急降下してくる海鳥がいないかなどよく観察しましょう。

ナブラを狙いの場合は、ナブラの中心ではなく周囲を狙うのがコツ

サワラ自体がナブラを作っていない事も多く、直撃するとナブラが沈んでしまうこともあるため、ナブラの周囲を泳ぎ回るサワラを狙うイメージでルアーを打ち込みましょう

ベイトやサワラが沈み気味ならブラインドの釣り

ブラインドの釣り

魚探にベイトボールや通りすぎるサワラの反応が見えていても、跳ねやナブラが見られない状況ではブラインドの釣りが有効です

ミノーやシンキングペンシルなどでも対応できますが、この釣りで欠かせないのがブレード付きのメタルジグ

キャストして反応のある水深まで落としたら、そこから早巻きでサワラを狙います。

非常にシンプルな釣り方ですが、アタリの出る巻きスピードにその日の傾向があるため、「アタリ巻きスピード」を探すのがコツ

早巻きはもちろん、リールから煙が出る勢いで超早巻きするのが効く場面や、スローに巻いた方がいい時など、食うか食わないかはサワラの機嫌次第。

とにかく色んな巻きスピードを試すのが釣果への早道です。

サワラキャスティングのタックル

サワラキャスティングのタックル

サワラキャスティングは歴史の浅さゆえ、専用として販売されているタックルはまだ少なく、地域ごとに様々なセッティングが試されている発展途上の状態。

その中でも代表的な、湾奥エリアでのライトなタックルと外洋に近い海域で使われるややヘビーなタックルの2種類をご紹介しましょう。

湾奥などのベイエリアはライトめのタックル

サワラのライトタックル

ロッド:ボートシーバスロッドM〜MH、またはライトキャスティングロッド
リール:スピニングリール3000〜5000番
ライン:メインラインPE1.2〜2号/フロロリーダー6〜8号
ルアー:ミノー20〜30g/ブレードジグ30〜50g

 

ライトタックルが適した代表的なエリア

  1. ・広島湾(岩国沖)
  2. ・大阪湾
  3. ・伊勢湾
  4. ・東京湾
  5. ・新潟東港

 

比較的浅い海域では、シーバスゲームの延長としてサワラキャスティングが発展してきた経緯もあり、タックルは比較的ライト。

小型のガイドボートでも取り回しがよく、ルアーを操作しやすいボートシーバスロッドに、3000〜5000番の中型スピニングリールが基本タックルです

ロッド

7ft前後のボートシーバスロッドのM〜MHがベーシック。

ここ数年で、ライトクラスのサワラキャスティング対応ロッドが各メーカーから登場しているので、それらを使うとより良いでしょう。

パームス ベイマティック BMTS-75M+

ミノーのジャーキングメソッドにも対応した、ボートサワラ専用ロッド。


ボートシーバスロッドベースならではの軽快さと、サワラの引きを受け止めるパワーを両立しています。

全長7ft.5in
自重123g
継本数2本
ルアー重量10-40g
ラインPE1.0-2.5号

リール

3000番〜5000番程度まで幅広く使えますが、飛距離を考慮するとラインの放出性に優れた5000番が有利。

ギア比は早巻きに適したエクストラハイギアがおすすめです。

シマノ 20ツインパワー C5000XG

高いボディ剛性にマイクロモジュールギアを搭載し、キャストとリーリングを繰り返すサワラキャスティングでも快適なリール。


ロングストロークスプールで飛距離も抜群で、頼れる相棒になってくれます。

ギア比6.2
自重260g
最大ドラグ力6kg
糸巻き量PE1.5−400、2−300、3−200
最大巻き上げ長101cm

ライン

メインラインは8本編みのPEでOKです。

プレジャーボートやガイドボートクラスの船でやるのであれば、1.2号が太さと飛距離のバランスがよくおすすめ。

リーダー

リーダーもボートシーバスよりも少し強いものをチョイスしましょう。

おすすめは7〜8号のフロロカーボン。サワラの強い引きに耐えつつ、ルアーのアクションを殺さない太さです。

クレハ シーガー グランドマックス 25m 7号

外海に近いエリアではややヘビータックル

サワラのヘビータックル

ロッド:ライトキャスティングロッド 7〜8ft ルアーMAX60g前後
リール:スピニングリール5000〜SW6000番
ライン:メインラインPE2〜3号/リーダー8〜10号
ルアー:ヘビーミノー30〜50g/シンキングペンシル30〜60g

ヘビータックルが適した代表的なエリア

  1. ・東京湾(湾口部)
  2. ・相模湾
  3. ・駿河湾

 

外洋に近いエリアでのサワラキャスティングでは、釣れるサワラ自体も10kg近くになったり、船も大型化して海面が遠くなるのでタックルも1段強いものが必要になります。

シイラやカツオに使うような、LかMLクラス(2〜3パワー)のキャスティングロッドに、5000〜SW6000番クラスのやや強めの組み合わせが最適

使うルアーも湾奥エリアに比べて重く大きめのもので、30〜50g前後のヘビーシンキングミノーがメインになってきます。

ロッド

カツオ・シイラクラスを狙うライトキャスティングロッドがおすすめ。

取り回しを優先するなら7ft台、オーバーヘッドキャストが可能な船であれば8ft台のロッドでも良いでしょう。

ダイワ アウトレイジ C79-3

中価格帯ながらソルティガの技術が投入されたハイコスパロッド。


3パワーであれば10kgクラスのサワラ相手でも不足はないでしょう。

全長2.36m
自重230g
継本数2本
ルアー重量MAX60
ラインMAX3

リール

サワラも5キロを超えてくると強烈な引きを見せます。汎用機なら最低でも5000番、SW機なら4000〜6000番を用意しましょう。

ダイワ セルテートSW 5000-H

強靭な金属製モノコックボディに、レンスポンスの良いザイオン製ローターを搭載したSWリール。


サワラなどのライトキャスティングであれば、コンパクトな5000番がおすすめです。

ギア比5.7
自重385g
最大ドラグ力15kg
糸巻き量PE2.5号-300m、3号-210m
最大巻き上げ長96cm

ライン

外洋ではサワラが大型化するとともにパワフルな個体も増えるため、多少強引なやり取りが可能な太めのラインが必要です。

最低でもPE2号、タックルバランス的に問題なければ2.5号か3号を使っても良いでしょう。

ダイワ UVF ソルティガ デュラセンサー X8+Si2 200m 2号

リーダー

リーダーも太めがおすすめですが、太すぎるとルアーのアクションを殺したりアタリが遠のく原因にもなるため、ほどほどの太さが無難。

しなやかでルアーのアクションを殺さず、扱いやすさに長けたナイロンの30〜50lbくらいが適しています。

バリバス VEP ショックリーダー ナイロン 50m 35lb

サワラキャスティングにおすすめのルアー

サワラキャスティングで使うルアー

サワラキャスティングで使う代表的なルアーが、ヘビーシンキングミノー、シンキングミノー、ブレードジグの3種

それぞれの使い方と、おすすめのルアーを解説します。

サワラに効くカラーってあるの?

ミノーにしろブレードジグにしろ、結論から言うと「効くカラー」はあります。

一般的にはチャートやピンク、ケイムラなど紫外線で発光するタイプのカラーはサワラがよく反応するとされ、サワラ向けルアーの定番カラーです。

が、全国共通どこでも万能!なカラーというのはなく、海域の水質やベイトの種類などに依存するのが実際のところ。

例えば、濁り気味の湾奥エリアなら、ピンクやチャートにグローが入ったようなド派手なカラーが極端に効く場面に度々遭遇します。

一方で潮が澄んでいる事が多い外海エリアでは、フルシルバーやイワシカラーなどよりベイトフィッシュライクなカラーに反応がいいのも事実。

とはいえ、いつでもそのカラーが良いとは限らず、魚の機嫌や水質の状況次第で反応のあるカラーはコロコロ変わります。

釣りをする海域のベーシックカラーを基本に、逆の傾向のカラーをいくつか持っておくと万全でしょう。

ヘビーシンキングミノー

ヘビーシンキングミノー

その名の通り、ジグ並みの比重を持っているヘビーシンキングミノーは、サワラキャスティングの定番ルアー。

飛距離を稼げるため遠めのナブラや跳ねにも入れやすく、沈めて使うこともできるのでボックスにいくつか入れておくと重宝します。

使い方はただ巻きや、軽くジャークを入れる程度とシンプル。

巻きスピードは潮流やタックルによっても変わってくるため、ルアーがアクションしているのをティップで感じながら使うのがコツです。

タックルハウス コンタクト フリッツ 42g

90mmのボディに42gものウェイトを持ったかっ飛び系シンキングミノー。


水を受けやすいリップとボディの設計で、少々荒れた状況でもきっちりアクションしてくれます。

全長90mm
重量42g

ジャクソン ピンテール サワラチューン 35g

その名の通り、サワラ攻略に特化したミノー。


多角形型のボディで強烈なフラッシングを発生させ、サワラを惹きつけます。

全長105mm
重量35g

ジャクソン ピンテール サゴシチューン 28g

サワラチューンのダウンサイズモデル。アクションはサワラチューンと同様。


ベイトサイズが小さい時や、ライトタックルで使いたい時に重宝します。

全長90mm
重量28g

デュオ ラフトレイル ブレイジン 92

ヘビーシンキングミノーとしては比較的潜るタイプのルアー。


サワラやベイトのレンジがやや下がっている時に効果を発揮します。

全長92mm
重量40g

シンキングミノー

シンキングミノー

とくにライトタックルでのサワラキャスティングで、魚が跳ねているような状況ではシーバス向けのシンキングミノーが効果的。

アクションは様々ですが、ただ巻きでキビキビ動いて、ジャークを入れるとしっかりダートするミノーがおすすめ

活性が高い時はただ巻きで、それでも食わない時はジャーキングでリアクションバイトを誘ったりと、テクニカルな攻めが可能なルアーです。

メガバス X-80 マグナム

3連タングステンボールの重心移動システムで、抜群の飛距離を誇るジャーキング対応ミノー。


ただ巻きでは細かいピッチでしっかり泳ぎ、ジャークすれば程よくダートする万能さも魅力です。

全長115mm
重量17.5g

ブルーブルー ブローウィン 140J

ボディサイズからは想像もつかないほどキレのあるダートが可能なジャーキング特化ミノー。


ただ巻きではフラつくような泳ぎで、メリハリのある誘いが可能。飛距離も抜群です。

全長140mm
重量26g

パズデザイン バックウォッシュ ビヨンド S

元は本流や海でのトラウトゲーム向けミノーですが、アクションレスポンスの良さがサワラゲームにもマッチします。


ただ巻きでしっかり泳ぎきり、ジャークを入れれば飛ぶようにダートします。

全長110mm
重量19.5g

OSP ルドラ 130-S

 

ボートシーバスゲームで高い実績を誇る、名作バスルアーのソルトウォーターバージョン。


ただ巻きではロール主体のアクションで、フラットサイドボディが激しく明滅。ジャークでは程よくダートし、サワラの本能を刺激します。

全長130mm
重量22g

デュオ レアリス ジャークベイト 130S SW

こちらも元はバス用ミノーですが、アクションの良さからソルト向けにアレンジされた製品。


タングステンボール搭載で飛距離に優れ、ケイムラメッキカラーなどサワラに効くカラーがラインナップされているのもポイントです。

全長130mm
重量24.5g

ブレードジグ

ブレードジグ

キャスティングゲーム中、魚がやや沈んでしまっているときに登場するのがブレードジグ。

フルキャスト、またはちょい投げしてただ巻きで使うのが基本ですが、魚が反応する巻きスピードを見つけるのがコツです。

重さは30〜60g程度を基準に、水深や潮の速さ、乗船する船の推奨重量に合わせてアレンジしてみましょう。

コーモラン メタルマジックTG 30g

サワラのブレードジグゲームのために開発されたルアー。


タングステン製の超小粒なボディは飛距離と安定感に優れ、早巻きでもバランスを崩しません。


 

重量30g

シャウト! ブレードショーテル 50g

シャウトの「ショーテル」にブレード付きフックを搭載した、ブレードジグゲーム用メタルジグ。


鉛製ながらシルエットは小さめで、リバーシブルカラーなどサワラに効くカラーが揃います。

重量50g

パームス ヘキサーB 40g

フラット面の多いボディが特徴のブレードジグ。やや後方重心で、鉛製ながら飛距離も抜群。


アクションも安定感があるうえ、価格も実売700円前後とお財布に優しいルアーです。

重量40g

ダイワ リアルブレードTG 30g

独自のボディ形状で、テーリングやフッキングミスを防ぐ構造のタングステン製ブレードジグ。


既存のブレードジグの欠点を克服し、オリジナルのストレートポイントフックでフッキング性能も抜群です。

重量30g

ジャクソン メタルエフェクト サゴシチューン 60g

サワラキャスティングゲームの大家とも言える、ジャクソンが送り出すブレードジグ。


超早巻きでも回転しない安定感抜群の設計で、鉛製ながらコンパクトなシルエットなのも魅力。


60gまでと重めのウェイト設定があるのも注目です。

重量60g

エキサイティングなサワラキャスティングを楽しもう!

サワラ キャスティングの釣果

船からのキャスティングとしてはライトな釣りながら、ナブラを追うワクワク感や引きの強さなど、大型青物を狙う釣りにも通じる楽しさがあるのがサワラキャスティングの魅力。

釣って楽しく、食べて美味しいサワラをキャスティングゲームで狙ってみてください!

関連記事