夏の人気ターゲット“相模湾マグロ”

相模湾といえば冬はアマダイ、夏はシイラやカツオが季節の風物詩として人気の釣り物です。ここ数年では、夏の人気ターゲットして、一部では“湾マグ”ともよばれる相模湾マグロ『キハダ』の釣りが定番に。20キロを超えるサイズが暖かい黒潮にのり相模湾を回遊するため、ルアーやコマセで狙う釣りが盛り上がっています。
あまりの盛り上がりにシーズンの休日ともなると遊漁船・仕立て船ともに予約で満席になるほどの人気ぶり。キハダを追いかけ、遊漁船・プレジャーボートで賑わう釣りとなりました。
相模湾で狙えるのはキハダ

マグロといえば、お寿司で人気のクロマグロが連想されると思います。稀に湾内にはいることもありますが、相模湾ではキハダ(※日本ではキハダマグロとも呼ばれます。※学名はキハダ。)が回遊してきます。
平均サイズは20〜30キロクラスが多いようですが、50キロを超えるサイズも釣り上げられています。
相模湾マグロのシーズン

海水温23〜25度程度の黒潮分流が相模湾に近づくと、湾内にキハダがはいってきます。相模湾では例年6月〜9月頃までキハダの釣りを楽しむことができます。
シーズン初期の特徴

キハダが回遊してきたばかりのシーズン初期では、魚がスレていないためルアーにも反応がよく、釣れる確率が高いとされます。ルアーで狙う相模湾マグロアングラーには、コマセ解禁前の8月までが最も狙いやすいタイミングでしょう。
シーズン後期の特徴
例年8月からコマセでのキハダ・カツオ狙いが解禁。その時期ともなると学習能力が高いキハダはルアーへの反応、特にトップウォーターへの反応が悪くなり、下の層を狙うことが有効といわれます。
>>次ページでは2019年の状況・ヒットルアーも解説!
2019年相模湾の状況

相模湾からはるか南の御蔵島やイナンバ周辺でキハダの釣果が聞かれはじめた4、5月。6月は伊豆方面などで連日釣果が上がり、梅雨が明けた7月末には相模湾内での釣果もあがりはじめました。
コマセ釣りも解禁となり、キハダ狙いが最盛期を迎えた8月現在。今年はキハダの数が多いとのことで、釣果にかなり期待が持てます。
2019トレンドはポッパーにパワースロー!
2019年の相模湾キハダルアーのトレンドはポッパー、そしてパワースロー。以下でそれぞれの釣り方の詳細を見ていきましょう。
キハダ狙いのポッパー
もともと沖縄方面のパヤオや遠州灘などの地域では定番でしたが、ここ数年では相模湾のキハダ狙いでもヒットルアーとして人気になっています。
タイプ的には細身の水平浮き姿勢のポッパーが人気。誘い方はジャークして音と水しぶきを立て、3~5秒ステイさせたら再びジャークの繰り返しです。ただし強いアピールゆえ学習能力の高いキハダはスレやすく、ペンシルなど他のルアーとの使い分けも必要です。
シャウト エンタイスポップ
ヤマリア ダックダイブ F230
ダイワ ショアスパルタン パワースプラッシュ 140F
タックルハウス フィード・ポッパー175
パワースロー
パワースローは久米島パヤオ方面で火がついた狙い方。ロッドは6~6.6フィート前後のベイトロッドで200~250グラム程度のジグに対応したもの、リールはPE2~3号前後が300メートル以上巻けるベイトリールを使用します。
リーダーは40~80ポンド、ジグはスロー用のもの、誘い方はスローなワンピッチジャークが基本で、食わせの間をしっかり入れつつ誘うのがコツとなります。
>>次ページでは相模湾マグロを狙うためのタックルを紹介!
相模湾マグロ ルアー編
相模湾では、アベレージ20〜30キロクラスを獲れるマグロタックルを用意しましょう。PEライン4号〜5号クラスが向いています。
仕立て船であればオーバーヘッドでのキャスティングが可能ですが、乗合い船の場合、胴の間からはアンダーキャストがメイン。長いロッドだとキャスティングが難しいので、乗る船によっては短い7フィート台もあるとよいでしょう。
ロッド
| 全長 | マグロキャスティング用で販売されている8〜8.6フィート前後 ※アンダーハンドキャスティングは8ft以下 |
| ルアー重量 | Max 100g |
| 適合ライン(PE) | 4〜5号 |
全てのパフォーマンスを高次元で満たす次世代ロッド
CB ONE VFR 828 BLUEWATER PLUGG’N
飛距離・パワーに優れた高反発ロッド
シマノ オシアプラッガーフルスロットルS83H
キハダの強い引きに耐えるドラグ性能・耐久性をもち、使用ラインが300メートルは巻けるものを選びましょう。各メーカーのハイエンドクラスであれば、そういった性能も高い水準でクリアされています。ギア比はミスキャストをした場合にも、素早い回収が行えるハイギアモデルがおすすめ!
リール
| リール番手 | シマノ10000〜18000番、ダイワ5000〜6500番クラス |
| ギア比 | ハイギア |
| PE糸巻量 | 使用ラインが300メートル程度まけるもの |
ステラSWの構造を随所に採用
シマノ 15 ツインパワー SW 14000XG
ダイワ究極のソルトルアーゲーム用
ダイワ ソルティガ エクスペディション 5500H
ライン&リーダー
PEラインの4号〜5号を基準に、耐久性の高い8本撚りがよいでしょう。マグロは最初に走りますので300メートル程度ラインが巻いてあると安心です。
リーダーは癖がつきにくいナイロンの80〜130ポンドを選び、長さが3ヒロ(4.5メートル)程度、リールに巻き込まないか、一巻きする程度の長さを目安にFGノットなどでPEラインと結束してください。
耐摩耗性能と耐久性が従来PEラインの200%以上アップ!
バリバス アバニ キャスティングPE SMP
キャスティング精度と耐磨耗耐久性を追求
よつあみ ウルトラ キャストマン フルドラグ WX8GP
▼FGノットの詳しい解説はこちら
ルアー&狙い方
フローティングの誘い出し系とシンキングの沈下系ルアーを、捕食されているベイトのサイズや状況に合わせて揃えてあると安心。鳥山やマグロの状況によって表層や、ルアーを沈め中層を狙います。
ソウルズ ナルド
シービーワン オズマ
▼マグロキャスティングロッドの解説はこちら
▼その他オフショアキャスティングロッドも
▼マグロルアーの詳しい選び方や狙い方はこちら
>>続いてコマセ編!
相模湾マグロ コマセ編
キハダは泳がせで狙うこともありますが、相模湾ではコマセの釣りがほとんど。移動の早いキハダの反応を探し、船長の合図とともにコマセ缶を投入。付け餌のオキアミを漂わせ水深30〜60メートルを探ります。
大物に対応しつつ、しなやかさも兼ね備えた1.7〜2.1メートル程度のロッドに、大型のパワーに対応する電動リールで手持ちが可能なサイズを選択。PEライン8号を300メートルほど巻き、仕掛けを素早く落とせる80〜100号のコマセ缶、誘導式の大物用天秤に一本バリ仕掛けで狙います。
巨魚のパワーをうけとめる柔軟性と確実なパワー
ダイワ ゴウインブルSTD HH-175
シーボーグシリーズ最強マシン
ダイワ シーボーグ 800J
待望のキハダがヒットしたら

キハダがヒットしたら糸ふけをとり、するどくアワセを数回いれてから、魚を走らせることが先決です。ファーストランは100メートル以上走る場合もあります。キハダのファーストランが止まったら、落ち着いてポンピングをはじめましょう。また初期ドラグ5キロ程度から少しドラグをしめてもよいかもしれません。
浅い水深にはサメも多いため、キハダが狙われないことを祈りつつポンピングを繰り返します。魚が海中に見え、回転してあがってきたら船長とタイミングを合わせネットイン、もしくはギャフ打ちしてもらいましょう。
相模湾マグロを狙うための心構え

ルアーとコマセで狙う相模湾マグロゲームをご紹介しました。キハダは相模湾という近海で狙えるビッグターゲットとして、人気は高まるばかりです。魚を探すところから始まるマグロの釣りは、一日クルージングだけで終わってしまい、釣りをしないこともしばしば……。一回目で魚をかける方もいれば、数年通ってやっと手にできた、という場合もあります。
そんなキハダに出会うには万全なタックル準備も大事ですが、何より折れない心が必要です。いつか釣れることを夢見てチャレンジしてみてくださいね。
▼相模湾マグロルアー船まとめはこちら





