アイキャッチ画像撮影:山下洋太
ベイトフィネスリールとは

ベイトフィネスリールとは、軽量ルアーを扱うのに特化したベイトリールのこと。
一般的にベイトリールは、快適にキャストできる下限ウェイトが7g前後。
対してベイトフィネスリールは、7g以下はもちろん、1gほどの超軽量ルアーでもキャストできる性能を有します。
軽量ルアーのキャスト性能に優れたベイトフィネスリールは、バスやトラウトといった淡水のターゲットだけでなく、アジングやメバリングといったライトソルトゲームでも重宝します。
山下
釣りの幅をグッと広げてくれるリールなのです。
ベイトフィネスリールの特徴

ベイトフィネスリールは、軽量ルアーを扱いやすいことはもちろん、他にも様々な特徴があります。
軽量ルアーの扱いに長けている理由や、一般的なベイトリールとの違い含め、具体的な特徴を詳しく解説していきましょう。
普通のベイトリールより軽量ルアーが扱える

ベイトフィネスリール最大の特徴は、なんといっても軽量ルアーを快適にキャストできること。
これは軽量ルアーのキャストを想定し、スプール、ブレーキシステムが最適化されているためで、一般的なベイトリールとの違いを生む最大の要素でもあります。

ベイトフィネスリールのスプールは、軽量かつ小口径。
一般的なベイトリールのスプール径は34mm前後ですが、ベイトフィネスリールはスプール径28〜32mmがスタンダードです。
軽量な小口径スプールは、軽いルアーでもスプールが回転しやすく、スムーズにラインが放出されます。
山下
その結果、ルアーが軽くても実釣に十分な飛距離を出せるというわけです。

軽量な小口径スプールは軽い力で回転する一方、回転の初速が速くなりすぎてバックラッシュしやすい一面も。
しかし、ブレーキユニットを最適化することで安定したキャストを可能にしています。
ベイトリールのブレーキシステムは遠心・マグネット・デジタルと、大まかに3種類ありますが、ベイトフィネスリールに関してはマグネットブレーキが主流です。
マグネットブレーキは機構的に、スプールを重くすることなく安定した制動力を確保でき、外部ダイヤルで細かくブレーキ力を調整できるのでベイトフィネスリールに適します。
そのため、遠心ブレーキとDC(デジタルブレーキ)がお家芸のシマノも、ベイトフィネスリールにはマグネットブレーキを導入しています。
スピニングリールより太糸が使える

「軽いルアーを投げるならスピニングを使えばいいじゃん」
と思う方もいるかもしれませんが、ベイトフィネスリールにはスピニングに対するアドバンテージが2個あります。
それが、太糸を使った時のトラブルレス性能と高いキャスト精度。

スピニングリールはその構造上、キャスト時も巻き取り時もラインが90度捻れることが避けられず、糸ヨレが発生します。
そのため、太い糸(とくにフロロカーボン)を巻くとバックラッシュなどのライントラブルが起こりがち。
一方、ベイトリールはラインが捻れることはなく、軽量ルアーと太糸を組み合わせてもトラブルが起こりにくいのです。
山下
ルアーは軽いものがいいけど、障害物まわりだからちょっと太めの糸を使いたい。
なんて時はベイトフィネスの出番です!

さらに、狙ったスポットにルアーを落としやすいのもベイトリールならでは。
スプールの回転とラインの放出が連動しているため、飛んでいるルアーを目で追いつつ、サミングするだけで任意のスポットに着水させられます。
加えて、ベイトタックルはキャスト時にリールが上向きかつ重心がロッドに近いため、キャストモーションが安定することも精度が良くなる理由です。
山下
スピニングよりも着水音を小さくしやすいこともメリットですね。
ベイトフィネスリールの苦手分野
ベイトフィネスリールは軽量ルアーに特化しているがゆえ、苦手な分野も存在します。
糸巻量は50m程度なので遠投は苦手

撮影:TSURI HACK編集部
ベイトフィネスリールは、フロロ8lb-50m程度の糸巻き量が一般的。普通のベイトリールやスピニングリールに比べると、極端に少ない量しか巻けません。
したがって、あまり遠投に適しているとはいえないでしょう。
ラインを細くしたり、PEラインを巻いたりすると糸巻き量を稼げますが、糸をたくさん巻くとスプールが重くなり、本来のキャスト性能が損なわれる可能性も。
ダイワ・シマノでは、ラインの巻量を45m以下にすることが推奨されているので、1つの基準として覚えておきましょう。(比重の軽いPEラインは50〜70m程度が目安と言われます)
山下
ただし、ベイトフィネスで使うような軽いルアーは、そもそも50mも飛びません。
そういった意味では、「糸巻き量によって飛距離が制約されることは実用上少ない」と言えるでしょう。
10g以上であれば普通のベイトリールに軍配

ベイトフィネスリールで重たいルアーをキャストすると、スプールが過剰に回転し、バックラッシュを起こしやすくなります。
その境目は、10g前後が目安でしょう。
10gを超えるルアーがメインになる場合は、普通のベイトリールがおすすめです。
山下
ベイトフィネスリールは、あくまでも軽量ルアーだけに絞って使いましょう。
ベイトフィネスリールの選び方

ビギナーの方はどれがベイトフィネスリールか分かりにくいかもしれませんが、シマノであればBFS、ダイワであればAIR、アブガルシアであればBFやLTXなどと表記されているのがベイトフィネスリールです。
ここからは、ベイトフィネスリールを選ぶ際のチェックポイントを解説していきます。
ベイトフィネスリールの選び方のポイント
スプール径はより小さい方が軽量ルアーを扱いやすい

先ほど解説した通り、ベイトフィネスリールのスプールは28〜32mm径がほとんど。
その中でも、より小口径な方が軽い力で回るため、使うルアーが軽いほど小口径スプールの方が投げやすくなります。
ただし、小口径スプールほどキャスト中の回転数が上がるため、少し重いルアーを投げるとバックラッシュのリスクが高まる上に、飛距離のロスも生まれるわけです。
そのため、ベイトフィネスリールの中でも汎用性が高いのは30〜32mm、極端に軽いルアーに特化したのが29mm以下と言えるでしょう。
山下
小口径になると糸巻き量も減り、ラインの巻きグセも強くなるため、「小さいほど良い」というわけではありません。
ギア比はハイギアが主流

通常のベイトリールでは、ローギアからエクストラハイギアまで幅広く展開されている機種が多いです。
一方、ベイトフィネスリールのギア比は、7〜9に設定されたハイギアやエクストラハイギアが主流です。
ベイトフィネスリールはスプール径が小さく、手返しを重視した釣りで用いられることが多いため、低いギア比の展開はほとんどありません。
ただし、ギア比自体は高くてもスプールが小さいので、巻き上げスピードが極端に速いわけではないですよ。
山下
ちなみに、ベイトリールのハンドル1回転での巻き上げ長は……
スプール径×π(3.14…)×ギア比
で決まります。
自重は軽い方が操作性良し

操作性を重視する場合には、軽量なベイトフィネスリールを選ぶのがおすすめです。
ベイトフィネスは遠投だけでなく、バックハンドやピッチングといったテクニカルなキャストで障害物を狙うことも多いので、軽いリールが好まれます。
軽いリールはシェイクなどの繊細なアクションもしやすく、タックル全体の感度が良くなることもメリットです。
山下
ロングレングスのロッドの場合は、重めのリールでバランスを取るのもアリですね。
ハンドルの右左は好みで

普通のベイトリールと同じく、ハンドルの左右はお好みで選びましょう。
選ぶ上で1つの基準になるのが「利き手で何を操作したいか」。
例えば、右利きの方がライトリグをロッドで細かく操作する場合には、ロッドを右手で持てる左ハンドルを好む方が多いです。また、“右投げ左巻き”はキャスト後にロッドを持ち替える必要がなく、手返し良くキャストできる点も魅力でしょう。
とくにバス釣りの場合は、シェイクなどの繊細なアクションを多用するため、利き手でロッドを操作する人が多い印象です。
一方、ミノーやクランクのようなリーリングが主体の釣り方では、利き手で巻ける右ハンドルを好む方もいます。
山下
ちなみに、筆者も右投げ左巻き(利き手とは逆でリールを巻く)です。
メーカーごとの特性も理解しておこう
ベイトフィネスリールを販売するおもなメーカーは、ダイワ・シマノ・アブガルシアの3つ。
いずれのメーカーでもマグネットで制御するブレーキを搭載していますが、メーカーによって特性が異なるので、購入前に知識として身につけておきましょう。
ダイワ

撮影:ちゃったTV なおと
ダイワのベイトフィネスリールは、一部K.T.F(キャリル・チューンド・ファクトリー)と共同開発するなど、トーナメント志向のリールが多いのも特徴です。
ブレーキシステムには、ダイワ独自のエアブレーキやSSマグフォースを用いて制御。
ライトソルトゲームや渓流に特化した機種もラインナップしています。
シマノ

シマノといえば遠心ブレーキとDCですが、ベイトフィネスリールにはマグネット制御のFTBを搭載しているのが特徴です。
FTBはブレーキユニットとスプールが切り離してあり、スプールが重たくならず、回転と制動のレスポンスを向上させています。
アブガルシア

撮影:TSURI HACK編集部
アブガルシアのベイトフィネスリールには、マグネットの数や組み合わせを調整できるブレーキシステムを搭載している機種もあります。
価格帯も幅広く、1万円台で購入できる低価格な機種がラインナップされているのも注目ポイントです。
おすすめベイトフィネスリール14選
ここからはおすすめのベイトフィネスリールを14機種紹介します。
メーカー別にまとめているので、ぜひリール選びの参考にしてみてください。
ダイワのベイトフィネスリール5選
ダイワ アルファス AIR TW 8.6L
ギア比 | 8.6 |
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自重 | 160g |
最大ドラグ力 | 3.5kg |
糸巻き量 | ナイロン(lb-m):6-45/8-45 |
スプール径/幅 | 28/21mm |
淡水でも海水でも活躍するオールラウンダー
強靭なアルミボディを採用したベイトフィネス機のアルファス AIR TW。
淡水のバスやトラウトだけでなく、ソルトでのメバリングやアジングにも対応できます。
28mm径の軽量スプールとTWSを搭載し、1gほどの軽量ルアーでも快適にキャストが可能。またキャストフィールに優れ、心地良い使用感を得られます。
ダイワ 月下美人 AIR TW PE SPECIAL 8.5L
ギア比 | 8.5 |
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自重 | 165g |
最大ドラグ力 | 3.5kg |
糸巻き量 | PE(号-m):0.6-50 |
スプール径/幅 | 28/-mm |
ライトゲームに特化した専用モデル
アジングやメバリングで人気が高い月下美人シリーズの1台。
ライトゲームで使用する、1gほどの軽量ルアーも快適にキャスト可能なチューニングが特徴です。
巻き心地に優れていて、ライトゲームで釣果アップにつながるただ巻きの安定性を向上。ただし、PE専用で、ナイロンやフロロを使用すると、スプールが破損する可能性があるのは注意点です。
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ダイワ シルバークリーク エア TW ストリームカスタム 8.5L
ギア比 | 8.5 |
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自重 | 170g |
最大ドラグ力 | 3.5kg |
糸巻き量 | PE(号-m):0.6-40/0.8-40 |
スプール径/幅 | 28/21mm |
渓流専用の特別仕様機
渓流での釣りに特化したスプールを搭載し、ピンスポットキャストへの対応力が高いモデル。渓流の釣りで必要になる変則フォームでも、安定したキャスト精度を出せるのが魅力です。
PEラインだけでなく、フロロカーボン、ナイロンにも対応したブレーキシステムを搭載。
コルクノブと深みのあるボディカラーが相まって、渓流にマッチするデザインに仕上がっています。
ダイワ SS AIR TW 8.5L
ギア比 | 8.5 |
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自重 | 145g |
最大ドラグ力 | 3.5kg |
糸巻き量 | ナイロン(lb-m):6-45/8-45 PE(号-m):0.8-50 |
スプール径/幅 | 28/21mm |
新ブレーキシステムを採用した最新モデル
2023年に発表され、SS マグフォースと呼ばれる新ブレーキシステムを搭載した最新モデルのSS AIR TW。
コンパクトなスイングでも弾道が低いキャストを可能にしています。
また、TWSやハイパードライブデザインを搭載し、基本性能が底上げされているのも魅力。自重が145gと軽量で、軽快な操作感を得られるでしょう。
ダイワ スティーズ AIR TW 500HL
ギア比 | 6.8 |
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自重 | 135g |
最大ドラグ力 | 3.5kg |
糸巻き量 | ナイロン(lb-m):6-45/8-45 |
スプール径/幅 | 28/-mm |
淡水専用のフラッグシップモデル
ダイワのフラッグシップ、スティーズシリーズの淡水専用ベイトフィネス機。
フレームには軽さと強さを兼ね備えたマグネシウムを採用し、自重わずか135gと驚異的な軽量化を実現しています。
1g台のルアーへの対応力も高められ、今までとは違うアプローチが可能。また、ドラグがスムーズに効くため、ワンランク細いラインを使用できます。
シマノのベイトフィネスリール3選
シマノ SLX BFS XG LEFT
ギア比 | 8.2 |
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自重 | 170g |
最大ドラグ力 | 3.5kg |
糸巻き量 | フロロ(lb-m):8-45 |
スプール径/幅 | 32/22mm |
コスパに優れたシマノの人気モデル
2万円ほどの低価格でも基本性能が高く、初心者はもちろん、中級者からも人気のベイトフィネスリール。
スプールからブレーキユニットを排除し、スプールの軽量化を実現したFTBと呼ばれるブレーキシステムを採用しています。
スプールが軽量になることで、軽量ルアーへの対応力が向上。重量は170gとやや重いものの、投げ感は上位機種に肉薄するものがあります。
シマノ アルデバラン BFS XG LEFT
ギア比 | 8.9 |
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自重 | 130g |
最大ドラグ力 | 3.5kg |
糸巻き量 | フロロ(lb-m):6-45/8-45 |
スプール径/幅 | 29/19mm |
低慣性スプール搭載で快適な使い心地を実現
新設計のFTBと低慣性のマグナムライトスプールを搭載し、軽量ルアーへの対応力が高いアルデバラン BFS。
立ち上がりとキャストフィールに優れ、快適な使用感を実現しています。
マイクロモジュールギアを搭載し、滑らかな巻き心地も備わっています。また、130gとかなり軽量にできているところにも注目です。
シマノ カルカッタコンクエスト BFS XG RIGHT
ギア比 | 8.9 |
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自重 | 195g |
最大ドラグ力 | 3.5kg |
糸巻き量 | フロロ(lb-m):6-45/8-45 |
スプール径/幅 | 29/19mm |
円型ボディの最高峰モデル
ブレーキシステムとスプールを進化して2023年にリニューアルとなったカルカッタコンクエスト BFS。
1gほどの軽量ルアーでもフリップキャストを可能にし、カバー周りの釣りにも対応します。
また、円型ボディながらも、コンパクトでパーミング性が高いのも魅力。円型ボディならではの巻き心地の良さも実現しています。
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アブガルシアのベイトフィネスリール4選
アブガルシア ロキサーニ BF8-L
ギア比 | 8 |
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自重 | 185g |
最大ドラグ力 | 5.5kg |
糸巻き量 | ナイロン(lb-m):8-100,PE(号-m):1-200 |
スプール径/幅 | 33/-mm |
コスパに優れたベイトフィネス機
低価格で購入できる本格的なベイトフィネス機で、コスパに優れていると人気があるロキサーニ BF8。
アルミフレームを採用し、軽量化を図りながらも強度が高く、ソルトでの使用にも対応しています。
PE1号を200mも巻ける十分なキャパシティがあり、太いラインを使用した釣りにも対応。ルアーキーパーがあり、ルアーを引っ掛けておけるのも便利です。
アブガルシア ゼノン LTX-L
ギア比 | 8.3 |
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自重 | 150g |
最大ドラグ力 | 5kg |
糸巻き量 | ナイロン(lb-m):8-50 |
スプール径/幅 | 30/22mm |
アブガルシアのフラッグシップモデル
アブガルシアのフラッグシップモデルで、コンパクトで高いパーミング性能を有したゼノン LTX。ソルト対応で、メバリング、アジング、チニングにも対応します。
ハンドルとスタードラグにカーボン繊維を使用し、軽量化が図られています。ベイトフィネス機ながらもパワーがあり、大物とのファイトを楽に行えるのも魅力。
アブガルシア レボ ウルトラキャスト BF8
ギア比 | 8 |
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自重 | 175g |
最大ドラグ力 | 7kg |
糸巻き量 | ナイロン(lb-m):8-50 |
スプール径/幅 | 32/-mm |
ソルトウォーター対応のハイギアモデル
ソルトウォーターに対応したハイギア仕様で、マイクロショアジギングにベストマッチの1台。アルミ製のフレームを採用し、タフな使い方にも対応します。
強度を保ちつつも軽量化されたスプールで、快適なキャストフィールを実現。大きめのフラットノブを搭載し、大物への対応力が高められています。
アブガルシア レボ ALC-BF7-L
ギア比 | 7.1 |
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自重 | 141g |
最大ドラグ力 | 7kg |
糸巻き量 | ナイロン(lb-m):8-50 |
スプール径/幅 | 32/-mm |
ソルト対応の軽量モデル
アルミフレームを採用し、141gと軽量で、淡水だけでなくソルトにも対応する1台。
ギア比は7.1で、スピーディーにも、スローにもラインを巻き取れるのが特徴です。
また、マグネットを追加し、ブレーキを微調整できるシステムを採用。3g以下のルアーのキャストにも対応し、フィネス領域で汎用的に使用できます。
テイルウォークのベイトフィネスリール2選
テイルウォーク FULLRANGE BF81R
ギア比 | 8.1 |
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自重 | 165g |
最大ドラグ力 | 6.5kg |
糸巻き量 | ナイロン(lb-m):8-50m |
スプール径/幅 | 34/-mm |
軽量スプールで抵抗が少ない回転性能を実現
スプールの重量がベアリング込みで9gと軽量で、スプールの回転時に摩擦抵抗が少なく、快適なキャストを実現する1台。
扱いやすさも相まって、ベイトフィネス初心者からベテランまで幅広く対応します。
耐久性、スムーズさ、ドラグパワーを実現するカーボンドラグワッシャーを使用し、細糸で大物と対峙する時も安心です。
テイルウォーク FULLRANGE Avail CUSTOM 81R/AC-F8
ギア比 | 8.1 |
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自重 | 173g |
最大ドラグ力 | 6.5kg |
糸巻き量 | フロロ(lb-m):8-60 |
スプール径/幅 | - |
Avail社製のスプールを搭載
カスタムスプールで人気のAvail社製のスプールとオリジナルマグネットブレーキシステムを搭載したモデル。
スプールの重量がベアリング込みで7.9gと軽量で、コンパクトなスイングでもルアーを軽快に飛ばせます。
また、ソルトにも対応しているため、メバリングやアジングにも使用できます。ピンスポットへのキャストも得意で、とくに近距離から中距離戦には相性抜群です。
ベイトフィネスリールの使い方
ここでは、ベイトフィネスリールの使い方を詳しく解説します。
釣り場で使用する前にチェックしておきましょう。
基本の扱い方はベイトリールと同じ

普通のベイトリールと同じく、クラッチをオフにするとスプールがフリーになり、オンにするとラインが巻き取れる構造です。
クラッチをオフ(押し込んでいる)の状態でキャストし、ハンドルを回転させることでクラッチが自動的にオンになって、ラインを巻き取ります。

ハンドルを回転させると、リール前方のレベルワインダーが左右に動き、スプール上にラインが均等に巻かれます。
ラインを通す時は、レベルワインダーへの通し忘れがないようにしましょう。
キャストのコツ

ベイトフィネスリールでキャストする時には、通常のベイトリールと注意すべき点が異なります。
ここでは、ベイトフィネスリールで上手に投げるコツを解説します。
サイドハンド気味で無駄な力を抜いてスイング
普通のベイトリールのようにオーバーヘッドキャストで投げようとすると、リリースするタイミングが非常に難しく、テンプラキャストになったり、ルアーを水面に叩きつけたりしやすくなります。
しかし、サイドハンド気味に投げるとリリースのタイミングを掴みやすいので、初心者の方はサイドハンドキャストから練習するのがおすすめです。
また、「遠くまで飛ばそう……」と力んでキャストするのも御法度。
リラックスし、ロッドの反発力を利用することを意識すれば、綺麗にキャストができるようになります。
ロッドに重みをしっかりと乗せる

ベイトフィネスのキャスティングにおいてもっとも大切なのは、ロッドにルアーのウエイトを乗せて曲げること。
ロッドを曲げ込むことで、ロッドの反発力を活かせるのはもちろん、スプールの回転がスムーズに立ち上がり、キャストが上手く決まります。
ルアーの重みをロッドに乗せ切れていないと、スプールに瞬間的な力が加わって回転数が上がり、バックラッシュしやすくなるので注意しましょう。
強引に力で投げようとするのではなく、テイクバックの時にしっかりロッドを曲げ込むことを意識してください。
バックラッシュを避けるコツは?

バックラッシュを避けるためには、ブレーキ調整も重要です。
無理に最初から弱いブレーキでフルキャストすると、再起不能レベルのバックラッシュを起こす可能性も。

そのため、最初に投げる時はブレーキを強めに設定しておき、そこから徐々にブレーキを弱めるのがベストです。
ブレーキが弱いと飛行中にサミングをする必要があり、それによってかえって飛距離を落としてしまいます。
「サミングするのは着水時だけ」ぐらいのところが一番良いブレーキセッティングでしょう。
ベイトフィネスリールのメンテナンス

ベイトフィネスリールの回転性能を維持するためには、メンテナンスをしっかりとしておくのが大切です。
誰にでもできるレベルのメンテナンスですが、初期性能の持続期間はグッと長くなります。
海水使用後は水洗いを忘れずに

海で使用した後には、水洗いが必須です。
洗わずに放置すると塩噛みや錆が発生し、本来のキャスト性能や巻き感が失われます。
洗う前にドラグを締め込み、水をかけながらハンドルを回し、クラッチをオンオフして塩を落としてください。
温水で洗うとリールのグリスまで洗い流してしまうため、冷水(30℃以下)で洗うことを忘れないように。
水洗い後は乾いたタオルで表面の水気を拭き取り、日陰でしっかりと乾燥させましょう。
オーバーホールも活用しよう
しっかりと日常のメンテナンスを行っていても、機械である以上、長期間使用していると巻き感や回転性能の低下は避けられません。
そのため、各メーカーは1年に1回程度のオーバーホールを推奨しています。
オーバーホールは釣具店が受付の窓口になっており、事前に予算等を決めておくことも可能です。
山下
繊細な機械なので、自分でオーバーホールするのはおすすめしません。
ベイトリールのよくある質問
「中華(中国メーカー製)ベイトフィネスリール」は実際どう?
ECサイトを探すと、中国のメーカーが販売するベイトフィネスリールを見かけることがあります。
国内メーカーに比べてはるかに安いのが魅力ですが、品質は到底国内メーカーには及びません。
性能が良くないだけではなく、個体差が大きかったり、故障が多かったり、さらにはアフターサービスが無いといったリスクがあります。
そのため、価格が安いからといって誰にでもおすすめできるものではありません。
下巻きは必要?

普通のベイトリールとは異なり、ベイトフィネスリールに下巻きは必要はありません。
下巻きをするとラインの重さでスプールが重くなり、回転レスポンスと制動レスポンスが悪化するため、軽いルアーを投げにくくなります。
下巻きをするメリットはほぼ無いので、直接メインラインを巻くようにしましょう。
使いこなせば新たな世界が開くかも!

ベイトフィネスリールは、軽量ルアーを太めのラインで使ったり、キャスト精度をより高めたい時に活躍します。
最初はキャストが難しいと感じることも多いかもしれませんが、慣れればトラブルなく扱え、釣りの幅を広げてくれるはずです!
クレジット表記がない写真の撮影:山下洋太
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