スコーピオン2701FFは究極のフリースタイルロッド

多彩な釣りを1本で楽しみたい——そんな欲張りな願いを叶えてくれるのが、近年注目を集める“フリースタイルロッド”です。
なかでも、シマノの「スコーピオン2701FF」は、その完成度と汎用性、そして価格のバランスにおいて群を抜いた存在。
3万円前後という価格ながら、幅広い釣りを高次元でこなす“超ハイコスパ”な一本です。

大畑
今回は、そんなスコーピオン2701FFの魅力を、実際の使用シーンを交えながら紹介していきます。
これら全て、スコーピオン2701FFでの釣果です!
小〜中規模河川でのシーバスやチヌ


小~中型のプラグ、ジグヘッドワーム、ボトムチニング、トップチニングなど、小〜中規模河川でのシーバスやチヌはこの一本で十分。
ランカーシーバスまで狙えます!
ライトプラッキング

港内や小規模河川でのライトプラッキングでも大活躍。
ブラックバスでの小型ミノーやシャッドの釣りにも最適です。
堤防でのロックフィッシュ

3〜7g程度の直リグやフリーリグ、ジグヘッドを用いたロックフィッシュ狙いもできます。
ただし、穂先が柔らかくて少し短いため、足場が低い場所や磯場ではどうしても根を躱しきれません。
なので、堤防などあまり根が荒くない場所がオススメです。
港内や小規模河川でのフラットフィッシュ狙い

ボトムバンプなどのボトムの釣りにも向いているので、港内や小規模河川でのフラットフィッシュ狙いにもよく使っています。
ライトショアジギング

20〜30gのメタルジグも投げれるので、港内で小さい魚を狙っている時に突然青物が回ってきても対応してくれます!
パワーも申し分なく、40~50cmまでなら難なく釣り上げれます。場所にもよりますが、それ以上の大物が掛かっても大丈夫です!
エギング

3号のエギをメインとしたエギングでもかなり活躍してくれます。2.5号の小型のエギでも飛ばせるので、とくに夏〜秋の新子狙いでよく使っています。
オフショア

基本はショアからのキャスティングロッドですが、ジギングやタイラバでも使えます。
ジギングのようなシャクル釣りでは100g前後、タイラバのように巻くだけの釣りなら150gでも扱うことができます。私はこの竿で70upの真鯛も釣り上げました!
餌釣り

餌釣りでもこの竿を愛用しています。
1gほどの軽いジグヘッドから重めの天秤仕掛けまで投げられるうえ、穂先が繊細なため小さなアタリも確実に捉えられるのが特徴です。
堤防からのちょい投げやヘチ釣りなど、繊細な釣りにもぴったり。

さらに、持ち前のパワーで不意の大物にも余裕で対応。
実際に40cm超えのクエを釣り上げた実績もあります。

大畑
現在販売されているフリースタイルロッドの多くが、4〜6万円程度。
しかし、これだけの釣りをこなせる性能でこの値段は破格だと思います!
なぜ、色んな釣りに適しているのか?
ここからは、この竿の特徴を細かく解説していきます。
強靭なバットに、繊細な穂先

このロッドはファーストテーパー設計のため、穂先がしなやかに仕上がっています。
そのおかげで、細かなアクションをつけやすく、魚の繊細なアタリも確実に捉えることができます。
一方で、バットには圧倒的なパワーが備わっており、ランカーシーバスや青物などの大型魚が相手でも不安を感じさせません。
グラスコンポジットや中弾性ロッドのように全体で粘るタイプではなく、「曲がらないバットが支える」というスタイル。

大畑
その強靭なバットパワーにより、根回りやストラクチャーに突っ込む魚も力強く引き寄せることができます。

このバランスを実現しているのが、ワン&ハーフ構造です。
一般的なセンターカット2ピースとは異なり、よく曲がるティップ側と頑丈なバット側を組み合わせることで、繊細さとパワーという相反する特性を高次元で両立しています。
アクション時はティップだけが曲がり、魚が掛かると小型魚でもロッド全体がしなやかに追従。
どんなルアーでも扱いやすく、どんな魚でも楽しく釣れる——言葉にしづらい“独特の気持ちよさ”を持ったロッドです。
7ftという扱いやすい長さ

全長7ftという長さも絶妙です。
小場所やストラクチャー周りでも取り回しがよく、橋の下など竿を大きく振れない場所でも片手のバックハンドキャストでしっかり狙い撃てます。
一方で、オープンエリアで遠投したい場面では、しなやかなティップとバットの反発力がしっかり働き、ルアーを沖までスムーズに運んでくれます。

さらに、オフショアでのタイラバやライトジギングにも扱いやすい長さです。
7ftという絶妙なレングスは、キャスト精度が求められるボートシーバスなどにもぴったり。

大畑
取り回しの良さと飛距離のバランスが秀逸で、あらゆるシーンで安心して使える一本です。
大口径ガイドで糸抜けがいい

スコーピオンシリーズは全モデルに大口径ガイドを採用しており、ラインの抜けが非常にスムーズです。
そのため、太めのラインを使用してもルアーがしっかり飛び、フロロカーボンやナイロンといったモノフィララインでも快適なキャストフィールを実現します。
感度が良い

よく曲がるロッドにありがちな欠点として、「感度が手元まで伝わりにくい」という点があります。
しかし、スコーピオン2701FFはそのイメージを覆すほど感度が高く、3g程度のリグでもボトムの地形変化をしっかり感じ取ることができます。

大畑
繊細さとパワーを両立した設計だからこそ、軽量リグの釣りでも安心して使える一本です。
とんでもない耐久性

このロッドで最も衝撃を受けたのは、その圧倒的な耐久力です。
大型魚とのファイトで限界まで曲げ込んでも、さらにもう一段階しなってくれる。
「もう無理だ」と思った瞬間から、まだ余力を感じさせる——この感覚は、実際に使ってみないと伝わりません。

大畑
写真のペットボトルは2L、つまり約2kg。
スコーピオン2701FFはバスロッドで言えばL〜MLクラスの硬さですが、そのクラスでこの角度から2kgを持ち上げられるロッドは、まず存在しないでしょう。

時間はかかったものの、過去には20kg級のアカエイをスレ掛かりでキャッチした実績もあります。
さらに、1kg弱(40cm前後)の魚なら、足場の高い場所からでもしっかり抜き上げ可能です。
こんな釣りにとくに向いてます!
基本的に何でもこなせるロッドですが、今まで使ってきてとくにやりやすかった釣りを紹介します!
シーバスのハクパターン

小規模河川でのハクパターンのシーバスには、このロッドの出番が圧倒的に多いです。
ハクパターンはとにかく食わせが難しい状況が多いですが、5g前後のジグヘッドに2〜3inchのワームを組み合わせた釣りでは、このロッドの真価が発揮されます。
岸壁際や流れのヨレといったピンポイントを狙う釣りにおいて、7ftという長さと柔らかな穂先が非常に扱いやすく、思い通りのキャストが決まります。

大畑
春先のワームパターンにありがちなショートバイトも、このロッドなら弾かずしっかり食い込ませることができます。
チニング

チニングロッドを探しているなら、この一本を選んでも間違いありません。
ボトムバンプやズル引きといった基本的な釣りはもちろん、トップウォーターゲームまで幅広く対応。

大畑
とくにサイトゲームでのトップチニングはこの竿しか使っていません。
タチウオテンヤ

意外に思われるかもしれませんが、5g前後のテンヤを使ったタチウオ釣りでもこのロッドは大活躍します。
レンジキープが重要な釣りだけに、高い操作性が求められますが、このロッドならその繊細なティップと優れた感度でしっかり対応。

大畑
軽いテンヤではバイトが小さく、すっぽ抜けることも多いものの、この竿なら“餌の端だけをかじっているのか”“針まで咥えているのか”といった微妙な違いまで感じ取ることができます。
バスフィッシング

もともとバスフィッシングをメインに設計されたロッドだけに、ブラックバスとの相性は抜群。
とくに冬の定番であるメタルバイブのリフト&フォールでは、その性能が際立ちます。
柔らかなティップがルアーにしっかり水を噛ませ、動きの破綻を防ぎながらナチュラルにアクション。
一方で、バットには十分な張りとパワーがあるため、重めのウェイトも安心して扱えます。

大畑
低活性時のショートバイトも弾かず、バラシも少ない——バス釣りにおいても信頼できる一本です。
その魅力は、使うほどに実感できる

小型から大型まで——本当に何でも釣れるのがスコーピオン2701FFの魅力です。
ここまで幅広い釣りに対応できるロッドは、そう多くありません。
表記上のルアーウェイトは4〜14gですが、実際には1〜30gを快適にキャスト可能。
空気抵抗の少ないメタルジグであれば、自己責任ながら40gまで背負えるほどの懐の深さを備えています。
川でも海でもオフショアでも——この1本があれば、あらゆる釣りを楽しめるでしょう。

大畑
「色んな釣りをしたいけど、竿を何本も持っていきたくない」という方には、まさに理想のロッドです。
撮影:大畑 大志朗
シマノ スコーピオン2701FF-2
| 全長(ft.) | 7'0" |
|---|---|
| 継数(本) | 2 |
| 仕舞寸法(cm) | 130 |
| 自重(g) | 120 |
| ルアーウェイト(g) | 4-14 |
| 適合ラインナイロン (lb) | 4-10 |




