モンスタークイーンについて

2000年、フィッシュアローがビッグベイト専用ロッドとして、他社に先駆けてリリースしたのが初代のモンスタークイーン。
現行のモンスタークイーンは、フィッシュアロー設立20周年を記念し、ツララとのコラボモデルとして2020年に誕生しました。

福永
ツララ独特のアースカラーのブランクスには、これまたフィッシュアローが産んだ名作ビッグベイト“モンスタージャック”とおぼしきシルエットが刻まれています。
ラインナップ
モンスタークイーン63の特徴

ビッグベイトロッドのイメージ通り、100g超えの重量級ルアーを快適にキャストできるパワーを持っているモンスタークイーン63。
とはいえ、ガチガチの棒のようなロッドではなく、ティップに適度な柔軟性があります。
福永
バラシを軽減するとともに、水に絡みつくようなルアーアクションが出せる設定です。
63はチョイ短めのグリップ

63は、ちょうどヒジに当たるくらいのショート気味のグリップ長で、アクションのつけやすさに重点をおいた設計。
ジャークやトゥイッチなど、積極的なロッドアクションを駆使するトップウォータープラグやジャークベイト、ジョイント系プラグの使用に向いています。
福永
筆者は、メガドッグに代表されるビッグトップを使いたくてモンスタークイーン63を選んだのですが、想像通り相性抜群でした!
63のガイドはこだわりの逆付け仕様!

63は、トップガイドを除く9個のガイドすべてに頑丈なダブルフットガイドを採用。
また、バットから2つ目までのガイドが逆付けされており、PEラインが絡みにくいセッティングです。
福永
ライン抜けが良くないガイドでは、バックラッシュやライン絡みが起きやすく、高切れの可能性が高まります。高額なビッグベイトをロストしないための、ありがたいガイドセッティングですね。
モンスタークイーン68Gの特徴

モンスタークイーン68Gの大きな特徴は、カーボンとグラスを組み合わせたグラスコンポジットロッドであることです。
一般的に、グラスコンポジットロッドは重量が増加したり、感度不足を感じたりしがちですが、68Gは細身な仕上がりでシャープに振り抜くことが可能です。
ティップの追従性が良くバイトを弾きにくいので、ウェイクベイト・大型ミノー・バイブレーションなどのただ巻きの釣りと相性抜群です。
福永
誤爆の多いトップウォーターのフッキング率もアップしますよ。
68Gのグリップは脇にはさめる長さ

68Gはヒジを少し超えるくらいのグリップ長です。
グリップエンドを脇にはさめるので、引き抵抗が大きいルアーでもティップがブレない安定したリトリーブがしやすく、腕の負担もかなり軽減されます。
68Gはヒートコントラクションラバー装備

68Gのバット部には、ツララ製ロッドのオリジナリティのひとつ、ヒートコントラクションラバーを採用しています。
大物とやりとりする際のフォアグリップの代わり……と思いきや、デザイン性とジョイント部の脱着を容易にするための装備とのこと。
68Gは総ガイド数9個で、バットから4つ目までがダブルフットガイド、柔軟なベリーからティップにかけてはシングルフットのガイドセッティング。
福永
68Gはバットガイドの逆付けはありません。
ボートシーバスで実釣!

モンスタークイーンは、ボートシーバスで数多くのテストを重ねて設計された経緯があります。
実際にボートシーバスで使ってみたところ、当然のように使い心地は極めて良好!
とくに、ボートシーバスでの扱いやすさを実感したのが最適化されたロッドの長さ設定です。
ボートシーバスにバッチリはまる長さ!

ボートシーバスは、ロッドを下向きでアクションさせることが多い釣りですが、上の写真のようにミヨシ(船首)と胴の間(船の中間部)では海面までの高さにかなり差があります。
モンスタークイーンは、海面との距離が近い胴の間でロッドアクションしてもティップが海面に届かない長さに設定されているので、船のどこに乗っても大丈夫。
福永
ロッドアクション時に海面を叩くことがないため、ストレスフリーで釣りに集中することができますよ。
68Gには腰巻ライフジャケットがおすすめ

1つだけ気になったのは、グリップが長めの68Gはキャスト後にロッドを持ち替える際、グリップエンドが肩掛けタイプのライフジャケットに引っかかりやすかったこと。
持ち替え時のスムーズさと、リトリーブ時のホールド性はトレードオフの関係なのでしかたない部分ですが、68Gを使うときは、腰巻タイプの方が邪魔にならずおすすめです。
福永
とはいえ、しばらく使っているうちに慣れちゃいますし、脇にはさめるメリットの方が大きいと感じます!
2本をローテーションすると快適だった!

ボートシーバスでは、操作系の63とただ巻き系の68G、得意分野が異なる2本を使い分けることの有効性を実感しました。
ド派手なバイトシーンが見たくてビッグペンシルを投げ続けたい気持ちはあっても、大きなルアーにアクションを与え続けるのはかなり疲れます。
そんな時は、ウェイクベイトなどのただ巻き系ルアーにチェンジして疲労軽減です。
63と68Gをローテーションすることで、腕が痛くなることも集中を切らすこともなく、長時間快適に釣りをすることができました。
福永
ロッドをチェンジすることで気分転換になり、飽きずに釣りを続けらるのもメリットといえますね。
カヤックやSUPにもおすすめ!

筆者がメインとするカヤックフィッシングでも使ってみました。
ボートシーバスロッドの中には、リアグリップが短すぎてカヤックやSUPで使いにくいモデルもありますが、モンスタークイーン63と68G、どちらも長すぎず短すぎずでカヤックやSUPでの釣りにちょうど良い長さでした。

「左手でロッドを保持しながら右手でランディングネットを操作する」といった場面でも、グリップエンドをヒジや脇に当てて魚の引きに耐えられるため、ファイトや取り込みがすごく楽です。
68Gはバーサタイル性がすごい!

63と68G両方ともカヤックに積んで使いこみましたが、とくに68Gは「カヤックフィッシング用ヘビー系バーサタイルロッド」として非常に優秀と感じました。
下は20g台のミノーから、上は80gクラスのビッグベイトまで幅広いルアーをキャストできるのに加え、長めのグリップと柔軟なティップを生かして、ジギングやタイラバなどのバーチカルな釣りにも対応できるからです。
福永
シーバス以外に青物やマダイも回ってくるシーズンにはとても重宝しています!
モンスタークイーン63・68Gの詳細スペック
仕舞寸法とロッドの自重は、メーカーHPに記載がないので実測しました。
仕舞寸法

仕舞寸法は、63が約156cm、68Gが約163cmです。2ピースとはいえグリップジョイントなので仕舞寸法は長めです。
自重

ロッド重量を測定してみると、63が195g、68Gが170gです。ビッグベイトロッドとしては、平均的な重さといえるでしょう。
ボートシーバスでのビッグベイトゲームにはモンスタークイーン!

ビッグベイトロッドにふさわしいパワーと優れた操作性を持つモンスタークイーン63と、抜群のノリの良さとバーサタイル性を発揮するグラスコンポジットのモンスタークイーン68G。
2本そろえればボートシーバスで使用するビッグベイトをほぼカバーすることができ、理想的なロッドラインナップが完成します。
福永
どちらを選んでも、ボートシーバスに欠かせない相棒になってくれること間違いなしです。
フィッシュアロー×ツララ モンスタークイーン63
全長(ft) | 6.3 |
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継数(本数) | 2(グリップジョイント) |
ルアーウェイト(oz) | 1~4.5 |
適合ナイロン・フロロライン(lb) | 20~30 |
適合PEライン(号) | 2~6 |
フィッシュアロー×ツララ モンスタークイーン68G
全長(ft) | 6.8 |
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継数(本数) | 2(グリップジョイント) |
ルアーウェイト(oz) | 1~2.9oz |
適合ナイロン・フロロライン(lb) | 16~30 |
適合PEライン(号) | 2~6 |
フィッシュアロー×ツララ モンスタークイーン72
全長(ft) | 7.2 |
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継数(本数) | 2(グリップジョイント) |
ルアーウェイト(oz) | 1~5 |
適合ナイロン・フロロライン(lb) | 20~30 |
適合PEライン(号) | 3~6 |
フィッシュアロー×ツララ モンスタークイーン73G
全長(ft) | 7.3 |
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継数(本数) | 2(グリップジョイント) |
ルアーウェイト(oz) | 1~5 |
適合ナイロン・フロロライン(lb) | 20~30 |
適合PEライン(号) | 3~6 |