アイキャッチ画像撮影:おかもち
24ツインパワーをインプレ!

シマノのスピニングリールの中でも、“質実剛健”をコンセプトとし、パワーや耐久性に磨きをかけてきたツインパワー。
2024年、そんなツインパワーが、4年ぶりにモデルチェンジを果たしました!
コアソリッドシリーズの中核に当たる大人気リールをインプレしていきます!
おかもち
気になる点は、何と言ってもインフィニティループ!
筆者も初使用となるインフィニティループ搭載モデルの使用感はいかほどか……注目です!
4000XGを購入!

24ツインパワーのラインナップは、C2000S〜C5000XGまでで計13機種。
その中で今回購入したのは4000XGです。
おもにサーフでのシーバスやヒラメ、ボートでのロックフィッシュなどでの使用がメインです。
24ツインパワーの特徴
インフィニティループ

なんといっても注目はインフィニティループ。
スプールのスローな上下運動によってラインが平行に巻かれやすくなる(密巻き)この機能。ライン放出時の抵抗が少なくなり、飛距離アップやキャストフィール向上が期待される機能です。
一方で、この密巻き機構は2000年頃のシマノリールに採用していたものの、ライントラブルの多さから一度廃止された過去がある機能でもあります。
今回、ライントラブル対策を施して再投入されるとのことで、シマノの本気度と自信が伺える機能であり、非常に注目されています。
インフィニティクロス

ギア歯面の接触面積を増やすことでギアに掛かる負荷を低減させ、耐久性を従来の約2倍と飛躍的に向上させることに成功したインフィニティクロスを搭載。
これにより、初期性能を長く維持することが可能になりました。
インフィニティドライブ

従来はピニオンギアで支持していたメインシャフトを、特殊低摩擦ブッシュでの支持に変更することで大幅に修道抵抗を低減したインフィニティドライブを搭載しています。
さらに、メインシャフト自体に特殊表面処理や特殊加工を施すことで回転トルクも大幅に低減。
高負荷状態でもしっかりと巻き上げられるリールになっているようです。
デュラクロス

ドラグワッシャに新材料を採用することで、従来通りの滑らかなドラグ性能を維持しつつ耐久性を10倍以上アップしたというデュラクロスを搭載。
細いラインを使用したライトゲームやバス釣り、大物狙いのショア/オフショアの釣りなど、あらゆる釣りに安心感を与えてくれるでしょう。
アンチツイストフィン

インフィニティループのライントラブル対策技術として採用されているのが、ラインローラーの下部に取り付けられたアンチツイストフィンです。
ラインが緩んで巻かれたとしても、スプール下部にラインが脱落しない構造になっています。
金属製のローターとボディ。ただし……

24ツインパワーは、前作の20ツインパワー、そして22ステラと同様に金属製のローター&ボディという構成。
ただし、22ステラのフル金属ボディと異なり、リールフットと繋がるメイン側のボディは金属で、カバー側は樹脂(CI4+)になっています。
ボディはすべて金属が良しとされる見方もあり、この仕様に関しては賛否が分かれるところですが、「実用性に関してはまったく影響無し」というのが筆者の意見です。
おかもち
そもそも天才集団のシマノが計算していないわけがない!
と思うわけです。
24ツインパワーを実際に使ってみて……
ロングレングスやパワー系のロッドにベストバランスなリール自重

ツインパワーは決して軽いリールではありません。
スペックだと4000XGで260g。この「ちょっと重い?」くらいの自重が10ftを超えるサーフロッドやショアジギングロッドなどのロングレングスにマッチします。
「リールは軽ければ軽いほど良い」という風潮が昨今は強いのかなと感じていますが、必ずしも軽いリールが正義ではないというのが筆者の考え。
アジングやエリアトラウト等のライトゲームでは軽いリールに分があると思いますが、サーフや磯でよく使用されるロングレングスロッドや青物用のパワー系ロッドにおいては、軽いリールだとロッドの先重りによってバランスが悪くなってしまい、使用感低下の要因となることが多い印象です。
おかもち
24ツインパワーはそのようなロッドにもベストなバランスで組み合わせることができますよ!
金属ローターによる巻き感は至高
樹脂ローターの軽快な使い心地も良いですが、金属ローターでしか成しえないこの上質な巻き心地は文句なしの一言。
歴代のツインパワーもしっとりとした巻き感が特徴ですが、24ツインパワーはさらに磨きがかかり、筆者が所有する14ステラ以上の滑らかな巻き感に仕上がっています。
ギアの耐久性をアップさせるとなると、ギアの硬度を上げることが多いですが、同時にリトリーブ時のノイズが大きくなる傾向があります。
しかし、今回はデュラクロスの歯面の接触面積を増やすことによる耐久性アップなので、ノイズが大きくなることなくギアの耐久性をアップさせられていると感じました。
おかもち
ちなみに、このツインパワーが金属ローターを採用している最安リールでもあります。
ぜひ、上質な巻き感をぜひ味わっていただきたいですね!
ドラグ性能は◎、寿命に期待!

デュラクロス採用したことで寿命が10倍になったというドラグですが、現在の使用期間で寿命に関して結論付けることはできません。
しかしながら、口が柔らかくバラし易いと言われるシーバスを釣ってもドラグの追従性はまったく気になりませんでした。
おかもち
シマノが謳っている“滑らかなドラグ性能”に偽りなし!
あとは寿命がどれほど延びるか楽しみです!
インフィニティループによって抜群のキャストフィール

さて、筆者も大注目のインフィニティループ(蜜巻き)ですが、シマノが満を持して再投入した技術なだけあって、キャストフィールはシマノ史上最高だと思います。
どんなルアーを投げても素晴らしいキャストフィールですが、とくに軽量ルアーを軽い力で投げた時の抜け感と飛距離は特筆。
シマノはAR-Cスプールというキャスト時のスプールエッジとの接触抵抗を下げる秘術があり、キャストフィールには定評がありましたが、今回の機能追加によりまさに鬼に金棒なキャストフィールに昇華した印象です。
密巻きは苦手なシチュエーションも?

密巻き機構のデメリットとして、ライントラブルが増加するという点があります。
事実、シマノは過去にこの機構を廃止しています。
今回再投入となったわけですが、新たにアンチツイストフィンなどのライントラブルを抑制する機構を併せて盛り込むことで、ある程度解消できているという印象です。
これによってキャスト後ベールを返すと強制的にラインがラインローラー部に収まるように。この機能は素直に素晴らしいと感じました。
ただ、その機能を持っても苦手なシチュエーションが存在しました。

それは「逆風+ローテンション巻き取り」が重なったシチュエーション。
私の場合、逆風条件下で70mm/10g以下の軽量シンペンなどを用いたシーバスのハクパターン等で顕著に感じました。
おかもち
ハクのような小さいベイトは風の影響を受けやすく、ハクが溜まるポイント=向かい風のポイントに立つことが多いんです。
これまで10年程度シーバス釣りをしてきた筆者ですが、スピニングリールでライントラブルが発生した記憶はありません。
にも関わらず、24ツインパワーは3ヶ月の使用で既に2回ライントラブルが発生。常にテンションを掛けながら巻き取れる釣りでの使用はまったく問題ありませんが、ラインテンションをあまり掛けないように巻き取る釣りでの弱点は克服しきれていないように感じました。
おかもち
とはいえども、苦手と感じたのはこのシチュエーションのみ。
それ以外では文句なしではないでしょうか。
最高の相棒になりうる愛機

ツインパワーの金属ボディ+金属ローター仕様だからこそ感じられる剛性感・巻き感は本当に素晴らしく、このフィーリングを感じられる非常に希少なスペックのリールです。
また、注目の機能であるインフィニティループは苦手なシチュエーションはあるものの、キャスト性能を飛躍的に向上させてくれる素晴らしい技術だと感じました。
最高の愛機になるポテンシャルを秘めたこのリール、ぜひ手に取って上質な使い心地を堪能してみてください!
画像提供:おかもち
シマノ 24 ツインパワー C2000S
ギア比 | 5.1 |
---|---|
最大ドラグ力(kg) | 3 |
自重(g) | 175 |
糸巻量PE(号-m) | 0.6-150, 0.8-110, 1-80 |
最大巻上量(cm/ハンドル1回転) | 69 |
シマノ 24 ツインパワー C2500SXG
ギア比 | 6.3 |
---|---|
最大ドラグ力(kg) | 3 |
自重(g) | 180 |
糸巻量PE(号-m) | 0.6-200, 0.8-150, 1-120 |
最大巻上量(cm/ハンドル1回転) | 87 |
シマノ 24 ツインパワー 2500S
ギア比 | 5.1 |
---|---|
最大ドラグ力(kg) | 4 |
自重(g) | 210 |
糸巻量PE(号-m) | 0.6-200, 0.8-150, 1-120 |
最大巻上量(cm/ハンドル1回転) | 75 |
シマノ 24 ツインパワー 2500SHG
ギア比 | 5.8 |
---|---|
最大ドラグ力(kg) | 4 |
自重(g) | 210 |
糸巻量PE(号-m) | 0.6-200, 0.8-150, 1-120 |
最大巻上量(cm/ハンドル1回転) | 86 |
シマノ 24 ツインパワー C3000
ギア比 | 5.1 |
---|---|
最大ドラグ力(kg) | 9 |
自重(g) | 215 |
糸巻量PE(号-m) | 1-400, 1.5-270, 2-200 |
最大巻上量(cm/ハンドル1回転) | 75 |
シマノ 24 ツインパワー C3000MHG
ギア比 | 5.8 |
---|---|
最大ドラグ力(kg) | 9 |
自重(g) | 215 |
糸巻量PE(号-m) | 1-190, 1.2-150, 1.5-120 |
最大巻上量(cm/ハンドル1回転) | 86 |
シマノ 24 ツインパワー C3000XG
ギア比 | 6.4 |
---|---|
最大ドラグ力(kg) | 9 |
自重(g) | 215 |
糸巻量PE(号-m) | 1-400, 1.5-270, 2-200 |
最大巻上量(cm/ハンドル1回転) | 94 |
シマノ 24 ツインパワー 3000MHG
ギア比 | 5.7 |
---|---|
最大ドラグ力(kg) | 9 |
自重(g) | 235 |
糸巻量PE(号-m) | 1-190, 1.2-150, 1.5-120 |
最大巻上量(cm/ハンドル1回転) | 84 |
シマノ 24 ツインパワー 4000M
ギア比 | 5.3 |
---|---|
最大ドラグ力(kg) | 11 |
自重(g) | 260 |
糸巻量PE(号-m) | 1.2-250, 1.5-200, 2-150 |
最大巻上量(cm/ハンドル1回転) | 87 |
シマノ 24 ツインパワー 4000PG
ギア比 | 4.4 |
---|---|
最大ドラグ力(kg) | 11 |
自重(g) | 265 |
糸巻量PE(号-m) | 1-490, 1.5-320, 2-240 |
最大巻上量(cm/ハンドル1回転) | 72 |
シマノ 24 ツインパワー 4000MHG
ギア比 | 5.7 |
---|---|
最大ドラグ力(kg) | 11 |
自重(g) | 260 |
糸巻量PE(号-m) | 1.2-250, 1.5-200, 2-150 |
最大巻上量(cm/ハンドル1回転) | 93 |
シマノ 24 ツインパワー 4000XG
ギア比 | 6.2 |
---|---|
最大ドラグ力(kg) | 11 |
自重(g) | 260 |
糸巻量PE(号-m) | 1-490, 1.5-320, 2-240 |
最大巻上量(cm/ハンドル1回転) | 101 |
シマノ 24 ツインパワー C5000XG
ギア比 | 6.2 |
---|---|
最大ドラグ力(kg) | 11 |
自重(g) | 265 |
糸巻量PE(号-m) | 1.5-400, 2-300, 3-200 |
最大巻上量(cm/ハンドル1回転) | 101 |