PEラインでフカセ釣りをするメリットとは?磯で検証してみた

2022/09/12 更新

「ナイロンライン一択!」だったフカセ釣りの道糸ですが、近年はPE ラインの注目度が高まってきています。

これまでPEラインは不向きだとされていましたが、はたしてそのメリットとは……?

実釣検証を行い、おすすめのPEラインも紹介します。

制作者

tsuki

関西出身の元釣具屋。堤防釣りから船釣り、淡水の釣りまで守備範囲は広め。現在も近畿圏を中心にさまざまなエリアへ積極的に釣行し、日々面白い釣りがないか模索中。釣具店に勤務していた頃の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます。

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フカセ釣り×PEライン

PEラインで磯釣り
フカセ釣りの道糸といえば「ほぼナイロンライン一択」でしたが、近年はPEラインのシェアが伸びつつあります。

元々PEラインはフカセ釣りに不向きだとされていましたが、技術革新やPEライン自体の普及もあり、フカセ釣りにおいても愛用者が急増中。

最近は各メーカーがフカセ釣り専用PEラインを発売するようにもなっています。

本記事では、フカセ釣りでのPEラインの使用感を解説し、おすすめのPEラインを紹介するのでぜひ参考にしてください。

PEの基礎知識

ナイロンラインとPEライン
そもそもPEラインとは、ポリエチレン製の原糸を編み込んで作った撚り糸です。

直線強度が非常に高く、同号数で比較するとナイロンやフロロカーボンの約3倍の強度を備えています。

また、真水の比重を1とするとPEラインは0.97程度と、比重が軽いことも特徴。(ナイロンは1.14、フロロは1.78前後)

ただし、軽いPEラインはフカセ釣りで使いにくいため、フカセ釣り専用のPEラインは特殊な製法で比重が1.2前後まで高められています。

この他に、伸びが少ない、摩耗に弱い、結束強度が低いことがPEライン特性です。

使ってわかったPEラインのメリット&デメリット

PEラインを用いたフカセ釣りの仕掛け
「実際に使ってみないとわからない」ということで、チヌのフカセ釣りでPEラインを使ってみました。

PEラインの先端には、根ズレ防止のためにナイロン製ショックリーダーを、5〜10mほどFGノットで結束。

磯
実釣はノッコミシーズンの磯をメインに数回行いました。

無風の日から風速8m/s以上の強風の日まであり、風への耐性もチェック。

チヌのフカセ釣り
ノッコミシーズンだったので年無しを狙ったのですが、残念ながら釣果は40cm台止まり。

ノッコミチヌの釣果
しかし、色々な状況で使ったことでナイロンラインとの違いはしっかり感じられました。

ここからは、試してわかったPEラインの使用感をまとめます。

遠投性能が◯

遠投
PEライン最大のメリットは、遠投能力だと感じました。

直線強度の高さゆえにナイロンよりも細号数(0.6〜0.8号)を選べるので、糸抜けがよく、ナイロンよりも遥かに飛ばせます。

とくに大型円錐ウキや自立式棒ウキを使った時には顕著で、飛距離がグンと伸びました。

サーフでの渚釣りや、瀬戸内に代表される遠投釣法では強力な武器になると思います。

反対に、小粒の円錐ウキなどのそもそも飛びにくいウキは、ナイロンと大差がありません。

感度に優れる

PEラインの感度
ラインの伸び率が低いため、感度に優れることもメリットです。

ウキを浮かべる釣りでは感じにくいメリットですが、沈め釣りでは恩恵が大きくなります。

オープンベールで糸を張りながら流していくと、アタリが鮮明に伝わるのはもちろん、潮の噛み具合もクリアに伝わってきました。

穂先へのアタリも出やすくなり、アタリが早くわかるので針を飲まれにくくもなります。

ラインメンディングをしやすい

ラインメンディング
細号数を使える分だけ水切れが良いので、ラインメンディングがしやすくなります。

とくに遠投した場合、水と触れる表面積がナイロンラインと比べて格段に少ないので、距離に比例して差が大きくなりました。

また、横流れを受けた時のラインの膨らみが小さく、ラインメンディングの回数(頻度)自体が減るのもメリットです。

基本的に堤防は、先端や角以外は横方向の流れが多いため、堤防のフカセ釣りはPEラインを使うメリットが大きいと思います。

引きがダイレクトに伝わる

フカセ釣りのファイト
ラインの伸びが少ないので、魚の引きがダイレクトに伝わってきます。

ファイト中に魚の動きがよくわかるため、進行方向や反転する動きを素早く感じられ、有利な体勢を作りやすいです。

メリットというわけではありませんが、引きがダイレクトに伝わる楽しさも魅力かもしれません。

しかし、“ラインが伸びがない=ショックを吸収しない”ということなので、ハリやロッド、リールへの負荷が大きくなることを理解しておきましょう。

ナイロンラインの時よりもワンランク柔らかい竿を使うか、ドラグを緩めに設定するのがおすすめです。

風には強いが……

強風
フカセ釣り用の高比重PEラインなら、多少の波風は気になりません。

むしろナイロンよりも比重が高く、表面積も少ないので「風に強い」といえます。

ただし、これは海面にPEラインが馴染んでいることが前提です。

高比重PEでも糸フケを出し過ぎると、ライン自体は軽い(比重は高いが、細号数なので質量が少ないため)ので、一時的にラインが浮いた状態になることがあります。

この状態で風を受けるとラインが飛ばされるので注意しましょう。また、穂先から海面までの空中のラインも風にとられます。

風が強い場合はナイロンラインと同様に、投入後は素早く糸を張って表面張力を切ったり、穂先をできるだけ海面に近づけたりする操作が必要です。

スレに弱い

PEラインは擦れに弱い
もっとも懸念されるデメリットが、スレに対する弱さです。

細い原糸を撚り合わせた構造なので、少し傷がついただけでも簡単に切れてしまいます。

根の荒い場所ではショックリーダーを長めにとったり、磯際でラインをとられないようしたり、配慮が必要です。

PEラインはコシが弱くてフニャフニャしているので、風に煽られてウッカリ磯にあてないように注意してください。

また、近距離の際釣りはPEのメリットが出にくく(ラインの放出量が少ないため)、根ズレのリスクが高いので「PEは不向き」だといえるでしょう。

結束が面倒

FGノット
PEラインの強度をフル活用するためには、FGノットやPRノットなどの摩擦系ノットが必要不可欠です。

慣れてしまえばなんてことはありませんが、習得するにはそれなりの練習量が必要。

とくに磯は風が吹くことが多いので、その中でも素早くノットを組まないといけません。

ナイロンラインで用いるサージェンスノット(松田結び)やストロングノットでは結束強度が下がるため、やはり摩擦系ノットを覚えるのが最初のハードルだと思います。





おすすめのフカセ釣り専用PEライン

リミテッドプロPE G5+
フカセ釣りに対応するおすすめのPEラインを集めました。

ライン選びにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

シマノ リミテッドプロPE G5+

4本撚りPEにエステルとPTFE(フッ素樹脂)を組み合わせた、高比重PEラインです。

比重は1.25〜1.4(号数によって異なる)に設計され、コシがあるので糸絡みも軽減してくれます。

イエローとレッドの2色がラインナップされており、どちらも2m毎に50cmの青色マーキングが入っています。

ラインナップ0.6-1.5


ダイワ 磯センサー SS+Si

4本撚りPEとPTFEを組み合わせた高比重PEラインです。

比重は1.1〜1.2なのでナイロンラインに近い設定。糸絡みしにくいようにライン全体には張りがあります。

視認性に優れるオレンジカラーを採用しており、3m毎のマーキング付きです。

ラインナップ0.4-1号


釣研 ファステック PE

4本撚りPEとPTFEのコアを組み合わせた高比重PEラインです。

比重は1.4に設定されており、フカセ専用PEの中でも一段と高比重な仕様といえます。

操作性と感度を高めるために張りを強めていることも特徴。カラーはオレンジ単色です

ラインナップ0.6-1


キザクラ 黒魂PE

比重は1.19〜1.3に設定され、他のフカセ釣り用PEよりもやや柔らかいことが特徴のラインです。

柔らかいことでリーダーの結束がしやすくなっています。

カラーはイエロー単色です。

ラインナップ0.6-1

特性を理解することが大切!

フカセ釣り用のPEライン
たしかに使いにくい一面もありますが、その遠投性能や感度、ラインメンディングのしやすさは強力な武器です。

ノットさえマスターしてしまえば、「メリットは多い」というのが筆者の見解です。

向いている釣りと向いていない釣りがハッキリしているので、ぜひナイロンラインと使い比べてみてくださいね!
画像提供:tsuki

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