冬は夜の方が“よく釣れる説”について
冬は夜釣りの方が釣れる理由について考えてみる

冬は夜の方が釣れる経験をしたり、話を聞いたりしたことはありませんか?
アジングやメバリング、シーバスやカマス、サビキ釣りでさえも……どちらかといえば昼より夜の方が良く釣れるんです。
なぜなのか少し掘り下げてみましょう!
冬は夜の方が“潮が大きく動く”

潮が動いた方が魚が釣れるって現象は、なんとなくイメージできますよね。小潮より中潮や大潮の方が釣れる気がするやつです。
じつは、冬の間は昼よりも夜に潮が大きく動くんです。
潮位表を見比べると一目瞭然

2021年12月の満月と、2022年6月の満月の潮位をグラフに重ねて描画してみると画像のようになります。
ご覧のように、冬(12月)は夜に潮位差が大きくなっているのに対し、夏(6月)は昼に潮位差が大きくなっているのが分かります。
魚種や釣り場によって釣れる潮の大きさは異なりますが、冬は夜の方が良く釣れる大きな理由のひとつに潮汐の特性があるんですね。
冬の夜のブッコミ釣りで釣れる魚種について
一年中楽しめるブッコミ釣り

オモリを使ったシンプルな仕掛けを海に投げ込む釣りを『ブッコミ釣り』と呼びます。
「投げ釣り」と「ブッコミ釣り」を言い分ける場合もありますが、やっていることに大きな違いはありません。
お手軽なのがブッコミ釣り、専用ロッドなどを使って遠くまで飛ばす釣りを投げ釣りとイメージして頂ければOKです。
▼ブッコミ釣りの基本情報はコチラの記事で詳しく解説!
根魚(カサゴ・アイナメ・ソイ)|冬のブッコミ釣りの好ターゲット

アタリの少ない冬の夜釣りで狙うべき魚は、低水温でも沿岸部に居残る魚です。
根魚と呼ばれるカサゴやアイナメ、ソイなどは冬のブッコミ釣りの好ターゲットになります。
アナゴ|じつは冬でも釣れるんです

夏が旬とされるアナゴですが、寒くなったからといって沖合の深みへ移動することが少ないので冬でも釣ることができます。
夏のように数は釣れませんが、一回り太くて脂が乗っているのが冬のアナゴの良い所ですね。
スズキ|冬の河口域で狙える大物

スズキも1年を通してブッコミ釣りで狙えるターゲットです。梅雨時期や秋はセイゴを含めて数釣りが楽しめますが真冬となるとアタリこそ少なくなります。
それでも、餌取りが減ったり、掛かれば大型が期待できたりと、冬ならではの利点もあるんです。
スズキをブッコミ釣りで狙う場合は、冬はアオイソメの房掛けが定番ですがボケやカメジャコを使う場合もあります。因みに梅雨時期はテナガエビも特餌になります。
謎の怪魚たちは冬でも元気!

真冬のブッコミ釣りで面白いターゲットのひとつに加えたいのが、得体の知れない謎の怪魚たちです。
いわゆる招かれざる客&狙って釣れない「外道」ではありますが……彼らの特徴や魅力をあらかじめ知っておくと、例え食べられなくっても釣れたら嬉しくなるものです。
まずは、一般的な冬の夜ブッコミ釣りをご紹介
夕マヅメから実釣するのがベター

冬といえどもマヅメ時は魚の活性が上がることがありますので、夕方から実釣するのがオススメです。
アナゴなどの夜行性の魚であっても、深夜よりも日暮れ直後の方が食いが立ったりもしますよ!
状況が悪ければあっさり帰宅もアリです

冬の釣行って釣れない時は何やってもホントに釣れないものです。とくに、水温が下降している期間は活性が下がることがあります。
寒いなら寒いなりに、何日も低水温で温安定していた方が冬場は釣果が出やすいものです。
普段はアタリがあるのに今日はサッパリ……。
風裏になる釣り場を探そう

冬のブッコミ釣りの場所選びで大切なのは風向きです。どうしても、ジッと待つ釣りになりがちなので、向かい風だととても寒い思いをすることになります。
横風は釣りがやりづらくなりますので、天気予報を確認しながら風裏もしくは追い風になるような釣り座を選ぶと良いでしょう。
ゴールデンミーン レッドゾーンサーフ三脚R
続きまして、冬の夜に楽しむ怪魚狙いのブッコミ釣りをご紹介
狙うのは、エイやサメの仲間

サメの仲間は比較的、冷たい水に耐性がある種類が多いので真冬でも餌を探して回遊しています。
エイの仲間は夏より活性や行動範囲が減少しますが、漁港の奥など波風が立ちにくく、餌が溜まりやすい場所では狙って釣ることができます。
巨大なクロアナゴや一風変わったサメが釣れることも

僕がずっと憧れていたサカタザメも冬のブッコミ釣りで釣ることができました。
餌取りが少なく、釣れれば大物か特殊な魚ってのが冬のブッコミ釣りの醍醐味でもあります。
▼サカタザメを狙った冬のブッコミ釣行記はコチラ!
意外と美味しく食べられる怪魚もいるんです

意外や意外。ウチワザメが意外と美味しかったんですよ。その日の内ならばニオイも皆無。お刺身がオススメです!
冬に釣れて美味しかった怪魚をご紹介
ウチワザメ|捌きやすくて刺身がオススメ!

磯が隣接するような砂地でよく釣れるウチワザメは、尾のお刺身が美味しい魚です。
アカエイのようにヌメリや毒針が無いので、扱いやすく捌きやすいですよ。
血抜きをした上でしっかり冷やして持ち帰れば臭みは殆どありません!
新しければ新しい程、ウマいです!
▼ウチワザメの捌き方やレシピはコチラの記事
ウツボ|冬のウツボはマジで旨いんです

冬の外道で旨い怪魚といえば『ウツボ』ですね!
脂がしっかり乗って臭みもない冬のウツボは本当に美味しいんです。針から外す際に噛まれないようにだけ注意して、ぜひ持って帰って食べてみて欲しい魚です。
▼ウツボに関する記事はコチラ!
ホシエイ|このエイは絶対持ち帰るべし

真冬の外道で僕がもっとも感動したのは、ホシエイの肝!
これは、お金を出してでももう一度味わいたい。うん、一皿1,200円でも払うレベルです。
ごま油と塩で食べるホシエイの肝は、今まで食べてきた魚の肝の中では現状1位ですね。

もちろん滅多に流通することの無い食材ですので、外道で釣った人の特権ですね。
ホシエイは海水温の低い海域の魚ですので、冬に釣れる機会があるエイです。
アカエイと同じように毒針がありますので、扱いに注意して持ち帰ってみてはいかがでしょうか。
寒くても釣りに行きたくなってしまう!それが釣り人ってことです

今回は、真冬でも比較的魚の釣れやすい夜のブッコミ釣りをご紹介いたしました。
なにが掛かるか分からないドキドキワクワク感もブッコミ釣りの醍醐味ですよ!
しっかり防寒対策をして、冬の夜釣りへ出掛けてみてはいかがでしょうか。