「東京から日帰り圏内」の怪魚釣行シリーズ
サカタザメって?
沿岸域の砂地を好むサカタザメは、世界中の暖流域に生息しています。
英語ではギターフィッシュと呼ばれ、「シノノメサカタザメ」や「トンガリサカタザメ」が水族館で密かな人気者になっています。
伊豆でダイビングする方にも知名度が高いとか?
サメのようなエイのような
サカタザメは、鰓孔(魚で言う鰓蓋)が魚体の裏側にあるのでエイの仲間になります。
エイとサメの見分け方はカスザメの記事をご覧ください。
それにしても、めちゃくちゃブサカワな表情ですよね。
僕にとってアカメ級に幻の魚
価値観とは、人それぞれ千差万別な訳でして……。サカタザメは、僕にとっては幻の魚です。
伊豆で怪魚を求めた釣りを始めて4年目になりますが、サカタザメだけどうしても会えない日が続いていました。
▼伊豆で狙ったネコザメ釣りの記事はコチラ
潜っても会えない
じつは僕ダイビングもするのですが、潜ってもなかなか出会えない。相性が悪いとはまさにこの事ですよね。(ちゃんと狙っても釣れないし、出会えないとは笑)
伊豆でブッコミ釣りを続けたらいつか会えるだろうと、半ば不貞腐れ状態な時期を過ごしていたわけです。
新たなる事実
ダイバーさんの情報を頼りに
「水深18mの砂地で、11月下旬から12月にかけてサカタザメが現れますよ」
と、親切なダイバーさんに教えていただきました。
何と、秋の終わりから冬にかけて来遊する魚だったとは意外でした。
さらに、ある特定のポイントではなく、砂地なら色んな場所に現れるといいます。
こりゃ今まで、完全に時期を間違えていましたね。
砂地の堤防で実釣開始
砂地まで少々遠投が必要なポイントでしたので、タマン竿とコイ用投げ竿で60〜80m投げ込みます。
全然だめ。全くあたらない。
もう何時間も鳴らない鈴。
そらもう寒いもんね。エサ取りすら、いません。まさに海の砂漠状態。
外気温は8℃。追い風とは言え、冷あたい北西風が身に凍みます。
トゲモミジガイに感動
こんな寒いのによくぞ食いついてきてくれた!
普段なら写真すら撮らないヒトデ。ですがこの日初めての生命反応に、この生き物で記事を書こうかと思ったくらいです。
因みに、トゲモミジガイって水中では結構早く動きます。
投げて待ち続けること5時間……“待望のアタリ”が
しかし、喜びも束の間。スパっと切られました。
そう。正体は皆さんご存じのウツボですね。
今回はサカタザメ狙いだったので細いハリスを使用していました。
でも、ウツボが動き出したということは潮も効いてきたってことでしょう!
幻の魚、キタァーーー!
泣いても良いですか?
マジで嬉しい! 人気のない深夜の堤防で吠える山根を許してください。
でも、それぐらい嬉しかったんです。本当に。
見てくださいこの変わった形を
良い感じに尖ってますね。ちなみに全身サメ肌です。
そう言えば、引きは凄く弱かったです。重たいだけで首振りも無く。ウツボかと思いながら上げてきました。
カスザメやウチワザメも似たような引きをします。
ジワジワくる格好良さ
いやー、惚れ惚れするフォルムですね。
なんでこんな形に? どんな生態なのかな? よく泳ぐのかな? どうやって餌を採るんだろう?
見てるだけで沢山の興味が湧いてきます。次は海の中で出会いたいな。
もちろん、食べてみます
クーラーにサカタザメ
なんと幸せな光景でしょう。今夜の釣果はサカタザメのみ。冬っぽい釣果ですね。
どんな魚でも毒がない限り一度は食べてみるよう心掛けてます。
アンモニアの匂いは?
エイやサメと言えばアンモニア臭が懸念されますが、サカタザメからは気になるような匂いは感じられません。
これは食べれそうだぞ!
煮つけとお刺身で
エイと言えば煮つけでしょう。と言うことでヒレの部分はオーソドックスに生姜と一緒に煮付けてみました。
胴体部分は思い切ってお刺身に。赤い血合いが美しいですね。
気になるお味は?
「うっ、旨いぞ!」
特にお刺身が美味しい。なんというか。ブリとイカのハイブリットという食感です。
甘みも感じられてグッド。もう一度食べたいって思うレベルですね。
今後も伊豆怪魚釣行を続けていきます
僕の中で一区切りとなるサカタザメの釣獲でした。しかし、伊豆にはまだまだ釣ったこのない生き物や、紹介できていない変わり者が沢山生息しています。
これからも僕の大好きな伊豆半島へ通いたいと思っています。
ランディングネットは大きい物がオススメ
サメやウツボを狙っていると、どうしても大きな網が必要になってきます。
このネット、なんと深さが1mもあります。
さらに、網を破られがちなんですよね。そんなこんなで、僕はコスパと機能を兼ねそろえたタカミヤのネットを使ってます。
ライタープロフィール
山根 kimi ヒロユキ
“初めての1匹”を求めて、世界中どこへでも行く怪魚ハンター「山根ブラザーズ」の兄。フィッシングガイド兼ライターとして活動中。釣りに留まらず、ガサガサや漁業者と協力してまでも、まだ見ぬ生き物を追い求め、日々水辺に立っている。
どえらい魚を獲った!もはや釣りを越えて!色んな人と繋がって!特大天然メコンオオナマズ! 240 cm175 kg 捕獲です!!ホント色んな人に助けられてこの魚と出会うことができました!メコンオオナマズに関わる全ての人に感謝でいっぱいです!! pic.twitter.com/JHWpNdLAvX
— 山根ブラザーズ(兄)@kimi (@chillkimi) September 16, 2017