アジングに必要なタックルとは?
アジングはワームなどのルアーを用いてアジを狙う釣り方です。シンプルながら繊細でゲーム性が高く、近年は非常に人気が高まっています。
一口にアジングと言っても、軽量なジグヘッドリグだけではなく重たいキャロライナリグなども使うため、釣り方に適したタックルを選ぶことが重要です。
本記事では、元釣具屋の筆者が釣り方別に適したアジングタックルを紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
ジグ単のタックル
アジングでもっともよく使われるのが、ジグヘッドとワームを組み合わせたジグヘッドリグ、通称ジグ単です。
近いポイントを繊細にアプローチするのに適していて、仕掛けがシンプルで操作性が良いのが特徴。
1g前後の軽量なジグヘッドを使用する釣りなので、感度の高い繊細なタックルが必要です。
ロッド:ULクラス/5〜6ft
ロッドは1g前後のジグヘッドを扱いやすいULクラスの専用ロッドがおすすめです。軽さ・操作性・感度の面を考慮すると、長さは5〜6ft前後がオールラウンドだといえます。
チューブラーティップとソリッドティップのロッドがありますが、ジグ単は操作性と喰い込みが良いソリッドティップがおすすめです。
▼おすすめロッド
メジャークラフト ソルパラ SPX−S642AJI
継数:2本
適合ルアー:0.6-10g
操作性に優れた入門用ジグ単ロッドです。
短すぎす長すぎないため、漁港の常夜灯周りや堤防の外側など幅広い状況に対応できます。
繊細なソリッドティップでアタリが明確に伝わることも魅力です。
リール:スピニングリール1000〜2000番・ノーマルギア
繊細なジグ単用ロッドに合わせるには、軽くてコンパクトな1000〜2000番サイズのスピニングリールがおすすめです。
ギア比はノーマルギア(ローギア)のモデルが人気で、巻き抵抗が少ないため、軽いジグヘッドで繊細なアプローチができます。
▼おすすめリール
ダイワ 月下美人X LT 1000S-P
ギア比:4.8
最大ドラグ力:5kg
巻取り長さ:60cm
ナイロン糸巻量:2.5lb-100m
PE糸巻量:0.3号-200m
ベアリング数:5/1
軽量ながら剛性が高いライトゲーム専用のエントリーモデルです。
防水機構のマグシールドを搭載しており、海水の侵入を防いで長期間安定した巻き心地を維持してくれます。
ハンドルノブには軽量なハイグリップノブが採用され、繊細な釣りをサポートしてくれます。
ライン①:フロロカーボン0.6号(2.5lb)
ジグ単にはさまざまなラインが用いられますが、まずは2.5lb(0.6号)程度のフロロカーボンラインから始めるのがおすすめ。
水馴染みがよくて軽量なジグヘッドに適しており、ショックリーダーの結束が不要なのでビギナーの方でも使いやすいことがメリットです。
▼おすすめフロロカーボンライン
リーズナブルながら扱いやすいフロロカーボンラインです。
低伸度なので感度が高く、アジの繊細なアタリをキャッチできます。
0.6gの超軽量ジグヘッドから2g以上の重たいジグヘッドまで、幅広く使うことが可能です。
ライン②:PEライン 0.3号(6lb)
PEラインは直線強度が高い分、細いラインを使うことができ、飛距離は他のラインを圧倒します。
ただし、障害物との接触(根ズレ)に弱く、ラインが軽いので強風時に軽量ジグヘッドを扱いにくい点がデメリットです。
太さは0.3号(6lb)前後のものが扱いやすく、0.8号(3lb)程度のフロロカーボンリーダーを1ヒロ(1.5m)ほど結束しましょう。
▼おすすめPEライン
高密度で強度の高いPEラインです。特殊加工により耐摩耗性と飛距離も抜群。
昼夜を問わず視認性に優れるピンクカラーなのでトラブルも軽減できます。
▼おすすめリーダー
リーズナブルなフロロカーボンリーダーです。しなやかで結束しやすく、十分な強度があります。
ライン③:エステルライン 0.3号(1.5lb)
フロロカーボンのように水馴染みがよく、PEライン並みに伸びにくいため、“フロロとPEの良いとこ取り”のような性質のラインです。
操作性と感度が良くて人気がありますが、強度が低いのでショックリーダーの結束が必要。
0.3号(1.5lb)前後のエステルラインに、3lb程度のフロロリーダーを70cmほど結束するのが一般的です。
▼おすすめエステルライン
糸撚れなどの使いにくさを軽減した高性能なエステルラインです。
直進性が高く、軽量なジグヘッドでも感度が抜群。240m巻きなのでコストパフォーマンスにも優れます。
▼おすすめリーダー
エステルラインの感度を損なわずにショックを吸収するリーダーです。
独自の素材配合により結束強度が高く、耐摩耗性も優れます。
キャロ・フロートのタックル
ジグ単の次に出番が多いのが、キャロライナリグとフロートリグです。
どちらの仕掛けも遠投できることがメリットですが、重たいのでジグ単用のタックルでは投げることができません。
そのため、重たい仕掛けを振り抜ける強いタックルが必要です。ちなみに、キャロ/フロート用タックルはメタルジグも扱うことができます。
ロッド:MLクラス/8ft前後
重たいキャロやフロートを遠投するには、10g前後の負荷まで対応できるMLクラスのロッドが適します。
キャロもフロートも仕掛けの全長が長いので短いロッドでは投げにくく、長さは7ft後半〜8ftほど必要です。
チューブラーティップのロッドは投げやすく、ソリッドティップのロッドは感度と操作性が優れる傾向にあり、初めての1本は投げやすいチューブラーがおすすめです。
▼おすすめロッド
ダイワ 月下美人 アジング 80ML-T・R
継数:2本
仕舞:126cm
自重:85g
ルアー重量:2-15g
同価格帯と比べてワンランク上の軽さが特徴のアジング用ロングロッドです。
トップガイドはSiCガイドが採用されていることに加え、ガイド径が大きいのでラインの放出性が高く、遠投性能に優れます。
チューブラーティップなのでレスポンスに優れ、キャロやフロートを遠投して広範囲を探る釣りに最適です。
リール:スピニングリール2000〜2500番・ハイギア
ジグ単で使用するものよりワンサイズ大きめの2000〜2500番程度のリールがおすすめです。
遠投に必要なラインキャパがあるのと、スプール径が大きいため、ラインの放出がスムーズで飛距離も伸びます。
ハンドル1回転あたりの巻き取り量が多いハイギアの方が、遠いポイントで魚を掛けた場合のコントロールがしやすく、仕掛けの回収も早いのでおすすめです。
▼おすすめリール
ダイワ レガリス LT2000S
ギア比:6.2
最大ドラグ力:5kg
ナイロン糸巻量:2.5lb-200m
PE糸巻量:0.4号-200m
巻き取り長さ:81cm
ベアリング数:5/1
軽量ながら剛性も兼ね備えたハイコストパフォーマンスリールです。
軽量なエアローターが採用されており、巻き始めの軽さと巻き感度が良いことはアジングでは魅力です。
ATDによってドラグがスムーズに滑り出すため、アジの口周りに掛かる負荷を軽減し、口切れによるバラしを減らしてくれます。
ライン:PEライン0.5号(10lb)
遠投が前提となるため、伸びが少なくて感度が高く、よく飛ぶPEラインがおすすめです。
キャスト時に負荷がかかりやすいため、ジグ単より太めの0.5号(10lb)程度のものを選び、200m程度巻いておきましょう。
リーダーはフロロカーボンの1.5号(6lb)前後を1ヒロ(1.5m)ほど結束します。
▼おすすめPEライン
しなやかで滑らかな低伸度PEラインです。新製法で均一に編み込まれた繊維により、高い強度と伸びの少なさを実現しています。
リーズナブルでコストパフォーマンスにも優れるおすすめのラインです。
▼おすすめリーダー
扱いやすくてしなやかなフロロカーボンリーダー。結束時に締め込みやすく、結束力も高いです。
万能タックル
ジグ単用タックルとキャロ用タックルの中間的な、ジグ単をメインにしつつも小さめのキャロやフロートにも対応できるタックルを紹介します。
汎用性を求める方や初めての1本にもおすすめです。
ロッド:UL〜Lクラス/7ft前後
ロッドのパワーは、ジグ単専用よりもワンランク強い5g程度まで扱えるものが適しています。
軽量なジグヘッドと仕掛けが長いキャロ/フロートを1本でこなすには、7ft前後がバランスのとれた長さです。
ジグ単の操作性を損なわないためには、なるべくティップが柔らかいロッドを選ぶことが大切です。
▼おすすめロッド
シマノ ソアレ BB アジング S610L-S
継数:2本
自重:70g
仕舞寸法:106cm
適合ルアーウェイト:0.5〜12
アジング専用に設計されたソアレシリーズの入門モデルです。
幅広いリグを使用するのに適した硬さとレングスが魅力で、汎用性は抜群。
軽量かつ手にフィットするブリッジライクシートを搭載しており、感度も優れています。
リール:スピニングリール2000番
汎用性を重視すると、リールは2000番が最適です。
ギア比はハイギアでもローギアでも問題ありませんが、ジグ単の出番の方が多いため、どちらかというとローギアが適します。
▼おすすめリール
シマノ ソアレ BB C2000SSPG
最大ドラグ力:3kg
ギア比:4.3
ナイロン糸巻量:3lb-100m
PE糸巻量:0.6-140
巻き取り長さ:57cm
ベアリング数:5/1
シマノのライトゲーム専用設計のスピニングリールです。
低ドラグ域で微調整が効くアジング専用ドラグを搭載していることが特徴。
防水性能も高く、安定した性能で長期間使用できます。
ライン:PEライン0.3号(6lb)
ラインは汎用性が高いPEラインがおすすめです。
0.3号(6lb)前後のものを選んでおけばさまざまな釣りに対応できます。リーダーはフロロカーボン1号(4lb)を1ヒロ程度で十分です。
▼おすすめPEライン
低伸度かつ高感度なPEラインです。
伸びが少ないのでロッドのアクションをロス無く伝え、繊細なアタリや水中の変化を伝えてくれます。
▼おすすめリーダー
視認性良好なピンクカラーのフロロカーボンリーダーですが、特殊技術によって魚からは見えにくくなっています。
夜間の結束がしやすいのはとても便利です。
適切なタックルでアジングを楽しもう!
アジングは思いの外仕掛けの幅が広く、それによってタックルの使い分けが必要な釣りです。
繊細であるがゆえにタックル次第で操作性や感度が大きく変わり、それが釣果にも現れます。
ぜひ、適切なタックルを選んでからアジングにチャレンジしてくださいね!
筆者の紹介
tsuki
関西出身の元釣具屋。釣具店時代の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます♪
さまざまなジャンルの釣りを楽しんでいますが、その中でも好きな釣りはタナゴ釣り。