唯一無二の存在、餌木猿。
こんにちは、編集部しみけんです。
今回は、数あるエギの中でも、私のお気に入りのエギの一つである「餌木猿」について紹介します。
「餌木猿がどんなエギなのか?」というところから、ラインナップを紹介しつつ、私なりに餌木猿の強みをインプレッションしたいと思います!
餌木猿とはどんなエギなのか?
餌木猿とは、高知県の釣具メーカー「林釣漁具製作所」が製造しているエギです。
そんな餌木猿が他のエギとは決定的に異なるのが、素材に天然木(桐)を用いていて、それを職人が一つずつ手作りでエギにしていること。
近年の市販のエギは中身が中空の樹脂製ですが、餌木猿は中身が詰まった天然木でできており、この点で他のエギと異なります。
諸説あるものの、エギのルーツは江戸時代中期の種子島や屋久島にあるとされていて、現在の市販のエギの中でもっともルーツに近い形で残っているのが餌木猿なのではないかと思います。
餌木猿のラインナップ
餌木猿を買おうとした時に戸惑うのが、ラインナップの多さだと思います。
でも、安心してください!
「〜スペシャル」といったラインナップがたくさんありますが、基本的にはほとんどが色違いモデルです。
以下は沈下速度をまとめた表ですが、餌木猿は天然素材ゆえに吸水し、個体差もあるので目安程度にお考えください。
表からわかる通り、3.5号のノーマル・スーパーシャロー・シャローがほぼ同重量であることも特徴です。
規格 | 重量 | 沈下速度 |
3号 | 15g | 3.0秒/m |
3.5号 | 21g | 3.3秒/m |
3.5号スーパーシャロー | 21g | 6.6秒/m |
3.5号シャロー | 21g | 4.4秒/m |
3.5号ディープ | 22g | 2.2秒/m |
餌木猿(オリジナルモデル)
ベースとなるオリジナルモデルです。
ラインナップは3号と3.5号。
スーパーシャロー
その名の通り、沈下速度が超スローなタイプです。
ラインナップは3.5号のみ。
米田塾長スペシャル
フィールドスタッフ米田浩久氏監修のスペシャルカラーです。
ノーマルタイプの3号と3.5号、スーパーシャローの3.5号をラインナップ。
ダイスケスペシャル
フィールドスタッフ谷口大輔氏監修のスペシャルカラーです。
ノーマルタイプの3号と3.5号、スーパーシャローの3.5号をラインナップ。
ネイチャー斎藤スペシャル
フィールドスタッフネイチャー斎藤氏監修のスペシャルカラーです。
ノーマルタイプの3号と3.5号をラインナップ。
松スペシャル
フィールドスタッフ松下俊彦氏監修のスペシャルカラー。シリーズ唯一のシャロータイプとディープタイプが展開されます。
ノーマルタイプの3.5号、シャローの3.5号、ディープの3,5号をラインナップ。
神明
神戸・明石(兵庫県)のご当地カラーです。お腹部分にヒレのようなパーツが付いていることも特徴。
ノーマルタイプの3号と3.5号、スーパーシャローの3.5号をラインナップ。
ニンジャ
白と黒を基調としたナイトゲームに特化したカラーです。
ラインナップはノーマルタイプの3.5号のみ。
紫式
紫を基調とした東海地方のご当地カラーです。
ラインナップはノーマルタイプ3.5号のみ。
さくら
モンスターアオリイカの聖地である九州地方のご当地カラーです。
ノーマルタイプの3.5号、スーパーシャローの3.5号をラインナップ。
餌木猿の何が凄いのか?
では、そんな餌木猿の「何が凄いのか?」というと、ズバリ天然素材ゆえの潮馴染みの良さだと思います。
潮馴染みが良いとは、大雑把に言うと「水中姿勢やフォール姿勢が安定している」ということです。
エギを船に例え、「一般的なエギはプラスチック船、餌木猿は木でできた和船」とイメージしていただければわかりやすいと思います。
同じ波に乗っていても、プラスチック船が波にフラフラと揺られるのに対し、和船は潮に馴染むのでドシッと安定します。
ウキの場合も同じですね。インジェクションのウキが海面でフラつくのに対し、桐性のウキは潮を掴んでビタッと落ち着きます。
つまり、釣り人のテクニックではどうすることもできない、桐製ソリッドボディゆえの安定感があるのです。
餌木猿の使い方
ここからは、どんな時に・どんな風に餌木猿を使っているか紹介します。
あくまで私流の使い方なので、参考程度にしていただければと思います。
使う状況
シチュエーションを選ぶエギではないので、秋にも春にも使っており、どちらのシーズンもしっかりと釣果は出ています。
強いて言うならなば、水中姿勢が安定しているので、強風や当て潮といった“釣りにくい”状況に強い(使い勝手が良い)と思います。
少々風に糸を飛ばされても、変な潮に揺さぶられても姿勢が安定しているのか、こういった状況でもイカが抱いてくれる印象です。
シャクリ&フォール
パッケージには「3回大きくシャクってフリーフォールさせれば釣れる」と書かれていますが、その通りにしても釣れますし、その通りにしなくても釣れます(笑)
基本的には他のエギと同じように使っていますが、どちらかと言うと激しい・クイックな動きはさせず、しっかりシャクって糸フケを出し、大きくゆったりと動かすようなイメージで使うことが多いです。
フォールに関しても、フリーフォールにこだわる必要はないと思います。フリーフォールでもテンションフォールでも、どちらもよく釣れますよ。
スーパーシャローの使いどころ
名前の通りですが、浅いところで使っています。とくに水深2m以浅のところで使いやすく、糸フケを出してエギを横方向に動かすイメージで動かしています。
また、浅くないポイントでも、底を攻めていてコウイカやタコが多く釣れてしまう時はスーパーシャローを投入することも。エギが底に付いている時間を短くして、これらの外道を避けるようなイメージです。
もちろん、着底はほとんどわからないので感覚と勘に頼った釣りになります。
やっぱ、ええエギやわ。
私自身エギに関してそこまでこだわりが強い人間ではありませんが、理屈で考えても、実際に使ってみても、餌木猿は優秀なエギだと思いました。
少しお値段は高めですが、買って使って損はないはずです。
他のエギとは違うレトロで温もりがあるルックスも魅力なので、ぜひ一度手にとってみてください。