タチウオジギングのメタルジグ
堤防釣りでもお馴染みのタチウオは、ジギングでも大人気のターゲットです。
その人気の高さから、各メーカーがさまざまなタチウオ専用メタルジグをリリースしています。
そこで今回は、元釣具屋の筆者がタチウオ用メタルジグの選び方を解説し、おすすめのジグを紹介します!
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タチウオ用メタルジグの選び方
まずはメタルジグの選び方を解説します。
ジグを選ぶ際は、ウエイト・カラー・重心位置・価格の4点に注目しましょう。
ウエイト
一般的にタチウオジギングでは、水深や潮流等によって80〜250gのウエイトを使い分けます。
東京湾や大阪湾をはじめ、全国的に100〜150gを使う地域が多いのですが、季節やポイントによって適切な重さは異なります。
潮流が速くなったり、二枚潮(表層と底付近の潮流の向きが異なる状況)になったりすると、重いウエイトが必要なので余裕をもって揃えておきましょう。
また、同船者同士のオマツリを回避するために、ウエイトを指定している遊漁船もあるので事前に確認しておいてください。
カラー
タチウオジギングは青物ジギングとは異なり、紫やピンクなどの派手なカラーがよく使われます。
紫とピンクは割とどんな状況でも釣れるオールラウンドなカラーなので、どちらかを基準に揃えるのがおすすめです。
そして、紫やピンクと並んで定番なのが、ゼブラグロー(夜光)と赤金。どちらかと言うとこの2色は、濁り潮や曇天等で海中の光量が少ない時によく釣れます。
オーソドックスなシルバー系は澄潮や明るい時間帯に効果的で、共喰いをしているタチウオにも有効です。
センターバランスとリアバランス
ジグのアクションについては、センターバランスとリアバランスの2パターンで考えましょう。
重心が中心付近にあるセンターバランスのジグは、ヒラヒラとした水平フォールが得意です。また、横方向への動きも大きいので一定のレンジを探るのに向いています。
重心が後方にあるリアバランスのジグは、素早いフォールとバックスライドアクションが武器です。
ジグが横を向きにくいのでアピールは強くありませんが、その分スライドしないのでミスバイトによるラインブレイクが少なくなります。
その時々でタチウオが好む動きは変わるので、同じようなジグばかりを買わないようにしましょう。
価格
タチウオはミスバイトによるラインカットが多く、ジグのロストが多い釣りです。
慣れればある程度リーダーカットを減らせますが、慣れるまでは「そこそこロストが多い」と思っていてください。
そのため、失くすことを前提に価格と個数を考えましょう。
高価なジグを切られるとダメージが大きいですし、数が少な過ぎると手持ちのジグが無くなってしまうかもしれません。
稀にタングステン製のジグが有効なこともありますが、非常に高価なのでタチウオジギングで使うにはかなり勇気が要ります。
フックのセッティングについて
フックは、ワイヤー製のアシストフックやトレブルフックを組み合わせて使います。
アシストフックはジグのアクションを妨げにくいこと、トレブルフックは掛かりが良いことが特徴。
フックは前後に付けるのがセオリーで、前後トレブルフックか、フロントにアシストフック+リアにトレブルがベーシックです。
タチウオはジグの真ん中付近にバイトしてくることが多いため、フックが真ん中付近にくるようにセッティングしましょう。
ただし、前後のフックが干渉すると絡む率が高まるため、長すぎるのもNGです。
東京湾では、アシストフック(散らし針)を禁止している船も多く、トレブルフックを用いたセッティングが主流です。
タチウオにおすすめのジグ10選
タチウオジギングで人気のメタルジグを集めました。
ぜひジグ選びの参考にしてください。
ヨーヅリ ブランカ タチウオSP
タチウオジギングではど定番のロングセラージグです。
直進性の高い動きが特徴で、ヌメヌメと泳ぐようなアクションが特徴。
フォールは後ろ側からスライドするような動きで、フォールスピードも速いです。
迷ったらブランカを選んでおけば間違いありません。
ラインナップ | 100-200g |
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ジャッカル アンチョビメタル Type-Ⅰ
スピードフォールを重視した、リアバランスのメタルジグです。
振幅を抑えたアクションで、テンポの良いワンピッチジャークが可能。
素早くタナまで届かせ、広い層を手返しよく探れます。
目玉に大きくウエイトが表示されているので、ローテーションする時によく見えて便利です。
ラインナップ | 80-250g |
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メジャークラフト タチジギ道場 スタンダード
「楽なシャクリで自動的にアクションをする」ことをコンセプトにしたメタルジグです。
リア寄りのセンターバランスに設計することで、素早いフォールを実現しています。
フォール姿勢を安定させるために、ボディ後部を滑らかな形にしているのも特徴。
他メーカーのジグよりもリーズナブルなので、初心者の強い味方です。
ラインナップ | 80-210g |
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ダイワ 鏡牙-H(フック付き)
タチウオの捕食行動を研究して作られた、センターバランスのジグです。
引き抵抗が少なく、ジャークすると素直に横を向き、そこからヒラヒラとフォールしてタチウオにアピール。
ダイワ独自のHD塗装によって、タチウオの鋭い歯でも傷付きにくくなっています。
ジグのバランスに合ったフックが標準装備されており、フック選びに迷わないので初心者の方におすすめです。
シマノ センターサーディン
とくにイワシを食っている時に強い、センターバランスのショートジグです。
ジャークすると頭を振るように動き、大きくスライドしないのでタチウオが食いやすく、ミスバイトも減らせます。
フォール時は水平姿勢で控えめなバイブレーションやスライドアクションを演出。
上げのアクションも下げのアクションも派手すぎず、パイロットルアーとして使いやすい1本です。
ラインナップ | 90-160g |
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ブルーブルー フォルテン ミディアム
コンパクトなフォルムにまとめられた、リアバランスのメタルジグです。
コンパクトかつリアバランスなのでフォールスピードが速く、潮が速い状況や深いポイントにも適します。
シルエットが小さいので、低活性時や小さなベイトを捕食している時はとくに強いです。
ヘッド部に水を受ける面が設けられており、大きく水を押すのでタダ巻で誘うのもおすすめ。
ラインナップ | 90-200g |
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ヤマリア マリア メタルフリッカー 太刀魚SP
ただ巻きにもジャークにも対応する、オールマイティなセンターバランスのジグです。
ジャークするとヒラを打ちながらスライドし、そこから水平姿勢のヒラヒラフォールへと移行します。
ただ巻きでは、テールを振るウォブリングアクションを発生。
とくに浅場や潮が緩いエリアにおすすめのジグです。
ラインナップ | 60-200g |
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ワンナック 牙狩人 バイブフォール
小さくて太めのフォルムが特徴のセンターバランスメタルジグです。
引き抵抗が少なく、飛び過ぎないアクションが特徴。
フォールは素早く、細かく振動するのでリアクションバイトを誘います。
タチウオはもちろん、サワラや青物にも有効なジグです。
クルー ベイス
東京湾で大人気の、センターバランスのメタルジグです。
広い曲面から放たれる強い波動とフラッシングでアピールします。
サミングの強弱によってスライドフォールや直線的なフォールを引き出すことが可能。
適度な引き抵抗があるので、潮の変化を感じやすいです。
ラインナップ | 80-200g |
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メガバス スラッシュビート バックスライダー
フォールアクションに特化した、微リアバランスのメタルジグです。
ジャークしても横を向かずに垂直方向へ泳ぎ、バックスライドしながらフォールすることで水平方向にアピールします。
一定のレンジをゆっくりと丁寧に狙うのに適し、上げの誘いに反応がない場合など、渋い状況にも有効です。
ラインナップ | 80-180g |
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マグバイト スコップジグ
カップ状の面とフラットな面を備えた、左右非対称型のメタルジグです。
どちらの面が下を向くかでフォールアクションが大きく異なり、水平姿勢のヒラヒラフォールとスライドフォールがランダムに混ざります。
ジャーク時には大きく飛ばないように設計されています。
ラインナップ | 80-180 |
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やっぱり専用ジグが釣れる!
タチウオは、釣ろうと思えばどんなメタルジグでも釣れる魚です。
しかし、タチウオの修正や捕食方法に適したジグを使えば、もっと釣れるようになります。
アクションやカラーを使い分けて、タチウオジギングを楽しんでくださいね。