シーバスのナイトゲームについて
『シーバスはナイトゲームのほうが釣りやすい』というのは、シーバスアングラーにとって一般的な認識なのかもしれません。なぜ、ナイトゲームが釣りやすいとされるのでしょうか? 今回はじっくりと、その真実を紐解いていきます。
ナイトゲームが釣りやすいとされる理由
シーバスは夜行性の魚です。闇夜にまぎれ、餌となる小魚を捕食することがほとんどのため、ナイトゲームは生態系に合った実に合理的な釣り方だといえます。
シーバスフィッシングが流行を見せ始めたころは”夜にしか釣れない“と言われるほどだったそうで、この生態は大型ほど顕著にあらわれ、日中に比べて大型が出やすい傾向にあります。
注意点
闇夜での釣りは危険が伴います。必ず必要な装備を身につけたうえで釣行に臨みましょう。立ち入り禁止の看板や注意書きなど、夜には見えづらくなってしまします。知らなかった! では済まない場合も多いので、必ず日中に下見をするようにしましょう。
▼夜釣りのアイテム情報はこちらから確認が可能です。
▼身の安全のためにゲームベスト・ライフジャケットを着用しましょう。
シーバスのナイトゲームの基礎知識
シーバスが活性化するナイトゲームでは、魚に合わせて行うべき3つの基本が存在します。すでに知っているよ! というアングラーも多くいらっしゃるかもしれません。答え合わせも兼ねて確認をしてみてください。
シーバスが捕食をしやすい場所
シーバスは夜に狩りをする魚ですが、どのような行動パターンを示すでしょうか。もしご自身がシーバスだったとしたら、捕食のしやすい箇所で待ち構えることを思い付きはしませんか?
明るい場所に逃げ込んだ小魚を待ち構えるために隣接する暗い場所へ居着いたり、流される小魚が溜まりやすい箇所で待ち構えたり、浅瀬にたまる小魚を落ち込みの下から狙っていたり……。 魚の目線で捕食をしやすいゾーンを探してみることが良いでしょう。
スローアクション
ナイトゲームでは、夜間に動きが鈍る小魚をイミテートするためスローでのアクションが基本。シーバスの食性を刺激するのは流れに合わせた自然な動きだと言われ、ゆったりフラフラと泳ぐイメージでルアーを操作することが効果的です。このように捕食を待ち構えるシーバスに対し、流し込む操作方法を『ドリフト』と呼びます。
レンジ
ナイトゲームではゆっくりとルアーを見せるため、違和感を与えないためにもレンジ操作をより丁寧に行う必要があります。餌となる小魚が目視できれば、同じような泳層を選択。見えない場合は捕食ゾーンを探るためにルアーローテーションをしながら探ってみると良いでしょう。時には10センチ程度のズレでも見切ることもあると言われ、細かなルアー交換が攻略のカギです。
ナイトゲームのシーズナルパターン
シーバスのナイトゲームはいかに捕食をしている餌に合わせられるか、『マッチザベイト』が重要な要素。季節によって捕食が限定的なパターン化される地域も多く、これをシーズナルパターンと呼びます。地域により捕食対象が大きくことなり、ご当地パターンというのもあるようです。
春(画像閲覧注意)
シーバスのナイトゲームで、最もメジャーなパターンとされるバチ抜け。地域によっては稚鮎・鮭子・シラス・アミ・ハクなどが捕食される場合もあるため、バチ・小型のベイトどちらも対応できるルアーを選びましょう。
▼春の難関パターンを解説している記事です。
夏
夏のナイトゲームで最も多くみられるのはイナッコパターン。シーバスフィッシングの必修科目ともされるこの状況は、イナッコの動きによって攻略方法が異なります。
よく観察し、行動パターンに合わせてルアーコースを決めると良いでしょう。地域によってはイワシ・サッパ・ツツイカ・ハゼと多岐にわたります。いずれも10センチ前後のルアーが主戦力となるため、ルアーボックスに忍ばせておくことをおすすめします。
▼シーバスの大好物?トウゴロウイワシを紹介している記事です。
▼イカパターンとは!?大型が出やすい局地的パターンを紹介。
秋
夜間に潮が動き、産卵前の荒食いが期待できるナイトゲームのベストシーズン。体高があり、パワフルな引きが楽しめるのが秋の特徴です。安定した餌となるのは夏に引き続きイナッコ。地域によっては落ち鮎・コノシロを捕食することもあり、どちらも対応できるように12~15センチ程度の大型ルアーがおすすめです。難関パターンとして知られるサヨリを偏食している場合が見られた時は、専用のルアーを試してみても良いでしょう。
冬
冬のナイトゲームはアングラーにとっても修羅の道。寒さに耐えながら釣りをする必要がありますが、夜間は潮が大きく動くタイミングです。水温の安定した深場の底でカニ・エビ・ハゼなどを捕食するタイミングを見計らい、底周辺を攻略してみましょう。12月、2月の一部地域では『磯マル』と呼ばれる大型を狙うチャンスが訪れます。湾の入り口を狙ってみましょう。
シーバスのナイトゲーム5つのコツ
シーバスのナイトゲームは釣れやすい時間帯。そのチャンスタイムをモノにするための5つのコツを紹介します。思うような釣果が出ていない時、ぜひ見返して参考にしてみてください。
表層にとらわれすぎない
イナッコパターン・バチパターンなど、表層攻略が一般的な状況で同じことを繰り返しがち……。 という方も多いのではないでしょうか。水面付近でボイルがあったとしても、捕食対象は少し下ということもあります。一度レンジを下げて攻略してみるのもひとつの手段。中層イナ・底バチという造語があるように、ずらしたレンジを意識してみましょう。
ボイルの位置を把握する
ナイトゲームの最中に『ボイルした、あそこにも!』 という風にボイルに翻弄されてしまうことがありませんか? 反応が無い時こそ捕食の仕方を観察してみましょう。追いかけて捕食をしているのか、一定の場所に通りかかった魚を襲っているのか、ふたつの状況を把握することがキーポイント。シーバスの捕食パターンを先読みし、アプローチをしてみましょう。
粘りすぎない
ボイルを追いすぎて気づけば朝だったということがないよう、反応が無ければ早々に移動を決意することもおすすめです。あきらめないという心持ちも大切ですが、時には攻めの移動と言い聞かせて次のポイントへ向かってみましょう。
周囲と違うことを意識する
シーバスのナイトゲームは定番とされるルアーが数多く存在します。周りのアングラーや先行者も同じルアーでポイントを攻めていたとしたら、さすがにシーバスも飽きてしまうこともありえます。ビッグベイトのような極端さはなくとも、ボトムをターゲットにしたり早巻きを試してみてはいかがでしょうか。
明暗にこだわりすぎない
ナイトゲームで最も分かりやすい攻略ポイントである明暗。流れの上流側は人気が集中し、先行者がいるのもよくある話です。そういった時は上流側の明暗だけでなく、下流側もチェックしてみましょう。くっきりした変化がなかったとしても、何らかの地形変化があれば一級ポイント。下流側橋脚のヨレや護岸沿いにも隠れている場合があるため、必ずチェックをしてみましょう。
厳選!ナイトゲームにおすすめのルアー13選
シーバスのナイトゲームでおすすめの1軍ルアー13選を厳選。シーズナルパターンに合わせた選択が必要ですが、みなさんのホームフィールドに合うものがあればぜひ使用をしてみてください。
バチだけじゃなく小型ベイトにも!水面直下型
ダイワ モアザン スライ95F
イナッコパターンの定番!ゆっくり流し込んで使いたい!
ダイワ ミノー シーバス モアザン クロスウェイク 90SSR-F 3Dバーニング ルアー
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アピア ラムタラバデル 130
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パズデザイン ディブル55S
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ダイワ モアザン ミニエント 57S
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ロンジン ハイスタンダード120
バイブレーションともミノーとも言い難いアクションが効く!?
タックルハウス ローリングベイト77
冬のボトム攻略に!低速域でもしっかりアピール
ロンジン キックビート 55/17
夜にしか会えないアイツに会いに行く
もし、シーバスのナイトゲーム出かける際は奥様と口論にならないようにしましょう。無駄な疑いはかけられないようにするのが無難。『夜にしか会えないアイツに会いに行く』などと口にしてはいけません。安定的に釣行に向かうために、巻き込んで誘ってみてはいかがでしょうか?