渓流釣りのスタイル
ヤマメやイワナ、アマゴなど美しい魚たちを狙う渓流釣り。一口に渓流釣りといってもエサを使ったり、疑似餌を使ったりといろいろな釣り方があり、そのスタイル別に竿を選ぶ必要があります。
本記事では渓流釣りにどんなスタイルがあるか解説するとともに、はじめての1本におすすめの渓流竿をご紹介していきます。
スタイル別渓流竿の選び方 – ミャク釣り編
ミャク釣りとは、ウキを使わず軽いオモリでエサを流していく釣り方のこと。アタリは糸に付けた目印や竿先で取ったりします。
エサはミミズやブドウ虫、また現地で採取した川虫を使います。流れに仕掛けを乗せ、自然に流れてきたエサを演出するのが釣り方のコツです。
ミャク釣り竿の選び方
▼調子
ミャク釣りには7:3のような先調子の竿が使いやすいです。先調子の竿は穂先が柔らかいため、エサをしっかり魚に食いこませることができます。
また魚に竿の違和感を感じさせにくいので、エサを離されるまでの時間も長くなりアワセが決まりやすくなります。
▼硬さ
竿の硬さは「硬調」を選んでみてください。硬調は中間的な硬さで、場所や仕掛けの太さを問わずオールラウンドに活躍してくれます。
「硬中硬」や「超硬」といった硬さは、初心者にとっては取り扱いが難しいので避けることをおすすめします。
▼長さ
渓流竿は2~3段階で長さ調整できるものが多いです。その中で基本の長さが4~6メートルのものを選んでみてください。短ければ取り回しが良く、長ければ魚に警戒されにくくなります。迷った時には5~5.4メートル程度の長さを選んでみましょう。
おすすめのミャク釣り竿
ダイワ 渓流 清瀬 硬調 43M・Y
全長:4.3m
自重:88g
継数:9本
仕舞寸法:53.6cm
適合ハリス:0.2-0.8号
シマノ 天平 ZA 硬調 61
全長:6.14m(ズーム 54-58-61)
自重:154g
継数:14本
仕舞寸法:51.5cm
ナイロンライン適合:0.2~0.8号
がまかつ がま渓流 マルチフレックス 春彩 硬調 5.4
全長:5.4m
自重:120g
継数:12本
仕舞寸法:54cm
適合ハリス:0.2-1号
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スタイル別渓流竿の選び方 – テンカラ編
テンカラとは、竿・ライン・毛鉤のシンプルな仕掛けで魚を狙う釣り方。毛鉤(けばり)はゼンマイなどを素材に使った伝統的なものを使います。手返しの良さを活かし、次々とポイントを撃っていくことが釣果を伸ばすコツです。
テンカラ竿の選び方
▼調子
先調子と胴調子のものがあるテンカラ竿。最初の1本は毛鉤を投げやすい胴調子がおすすめです。釣りに慣れたら先調子の竿を使ってみると、よりスムーズに毛鉤をポイントに撃ち込むことが可能です。
▼長さ
長さは3~3.6メートルで選んでみましょう。この程度の長さが、渓流の規模と使いやすさのバランスが取れています。竿が短すぎると振りやすいですが、魚に警戒されやすくなるので注意が必要です。
おすすめのテンカラ竿
ダイワ テンカラ RT 30
全長:2.98m
自重:71g
継数:9本
仕舞寸法:41cm
適合ライン:レベル&テーパー
シマノ テンカラ BB キット 33
全長:3.26m
自重:64g
継数:8本
仕舞寸法:49.6cm
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スタイル別渓流竿の選び方 – ルアー編
渓流魚は小魚もエサとしているので、ミノーやスプーンといったルアーで狙うこともできます。近年ではベイトタックルを使うスタイルも定着してきていますが、初心者はトラブルが少なく使いやすいスピニングタックルから始めてみると良いでしょう。
渓流ルアーロッドの選び方
▼調子
渓流のルアー釣りでは、先調子のファストテーパーか胴調子のレギュラーテーパーが使いやすいです。ファストテーパーの竿はルアーアクションがつけやすく、レギュラーテーパーは投げやすい特徴があります。
▼硬さ
UL(ウルトラライト)もしくはL(ライト)クラスの硬さを選んでみましょう。渓流で使うルアーは小型で軽いため、しっかりと重みを感じて投げられる柔らかいロッドがおすすめです。また柔らかいロッドを使うとヒット後のバラシを軽減することにも繋がります。
▼長さ
渓流ではロッドを振れる範囲が木や足場によって限られるので、短めの5~5.6フィートがおすすめです。短いロッドであれば片手でも振りやすく、ピンポイントキャストも行いやすくなります。
おすすめの渓流ルアーロッド
ダイワ ルアーニスト 56UL
全長:5.6ft
自重:96g
継数:2本
仕舞寸法:88cm
ルアー重量:1-6g
ナイロンライン適合:2-6lb
シマノ トラウトワン NS S53UL
全長:5.3ft
自重:74g
継数:2本
仕舞寸法:82.5cm
ルアー重量:1-7g
ナイロンライン適合:2-6lb
PEライン適合:0.2-0.6号
メジャークラフト ファインテール FTX-50/565L
全長:5 ft(スイッチスタイル全長5.6 ft)
継数:5本
ルアー重量:2-10g
ナイロンライン適合:3-8lb
PEライン適合:0.3-0.8号
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スタイル別渓流竿の選び方 – フライ編
フライとは専用のロッド・リール・ラインを使い、毛鉤(フライ)で魚を狙う釣り方です。釣り方のコツは魚が捕食している虫の種類や大きさを見極め、それに合ったフライを選択して釣りをしていくこと。自分でフライを巻く楽しみもある、渓流釣りの中でもとくに奥深さのある釣り方です。
フライロッドの選び方
▼調子
フライロッドの調子は大きく分けて、ファスト(先調子)・ミディアム(中間)・スロー(胴調子)があります。最初の1本はフライラインの重さを乗せやすく、ロッドをゆっくり振っても投げやすいミディアムがおすすめです。
▼硬さ
フライロッドの硬さは番手で表記されています。初心者が渓流で使うには扱いやすい#3もしくは#4がおすすめです。あわせてこの番手と同じフライラインを選ぶことも覚えておきましょう。
▼長さ
長さは7~8フィートがおすすめです。ロッドが短いと振るスピードと間隔を速める必要があり、ロッドが長すぎると狭い渓流では振ることが難しくなります。
おすすめのフライロッド
ダイワ ロッホモア・プログレッシブII F7113-3
全長:7.11ft
自重:45g
継数:3本
仕舞寸法:84cm
適合ライン:#3
シマノ ブルックストーン 804
全長:8ft
自重:82g
継数:3本
仕舞寸法:84.8cm
適合ライン:#4
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自分の好きなスタイルで渓流を楽しもう!
本記事を参考に自分の好きなスタイルにあった竿を見つけて、ぜひ渓流釣りを楽しんでみてください。ただし、自然のままの渓流では、足場が悪かったり、虫などに悩まされたりといった危険性も。竿以外の道具もしっかり揃えて、安全に渓流釣りを楽しみましょう。