癒しのバチ抜けシーズンの到来!

今年もこのシーズンがやってきました! 待ちに待ったバチ抜けシーズンの到来です!
釣り場に足を運ぶのが億劫になってしまうほど寒さ厳しい時期ですが、シーバスアングラーにとっては待ちわびた時期でもあります。

このバチ抜けやバチパターンと呼ばれる釣りは、イソメやゴカイなど(総称してバチと呼ばれる)を捕食しているシーバスを狙う釣りで、初心者の方も比較的釣果が出しやすい釣り。
しかし、時合いの釣りでもあるので、タイミングを外せば非常に難しいとも言えます。
今年も、筆者のホームである東京湾のバチ抜けシーズンについて、チャンスのタイミングなどを分かりやすくカレンダーにしてみましたので、釣行の参考にしてみてください。
あかねん
産卵を終えたシーバスにとって、遊泳力の弱いバチは楽にたくさん捕食できる格好のエサ。
バチ抜けしかやらないという人も多く、初心者の方でも比較的釣果を出しやすい釣りです!
【振り返り】2024年はハズレ年!?

昨年(2024年)は、暖冬の影響か“バチ抜けハズレ年”と言えるほど不安定で、なかなかしっかりしたバチ抜けを確認することができませんでした。
例年であれば、潮回りに沿って大方の予想通りに安定してバチが見られるのですが、昨年は「1日のみしか抜けなかった」「遅い時間に少し抜けただけ」など、予想通りにいかない状況に困惑しました。
あかねん
今年はそんな昨年の経験も踏まえ、よりリアルに、よりシビアに予想してみようと思います。
【2025年版】バチ抜け予想カレンダーin東京湾
1月|開幕当初はまだ不安定

東京湾のバチ抜けは、基本的に大型河川(多摩川、荒川、旧江戸川、利根川など)から始まります。
年によってバチ抜けの開幕は多少前後するので、1月はまだ本格的には抜けていないことも多いです。
あかねん
ただ昨年は秋から急激に冷え込み、11月初旬に19℃以上あった水温が、1ヶ月で5℃も下がりました。
急激な水温低下が起きたので、もしかしたら今年のバチ抜けも早いかも……?
実際に、1月上旬現在で利根川や湾奥ではバチ抜けが始まっているという噂もあります!!焦
2月|本格的にシーズンイン!

2月に入ると、様々な河川で安定してバチが大量に抜けます。
ほとんどのシーバスは産卵を終え、かなりの数のシーバスがバチを喰いに河川を遡上します。
イージーな日に当たると、あらゆるバチルアーを見境なく喰ってきたり、場所によっては数釣りを楽しめることもあるでしょう。
あかねん
シーバスのサイズも良型が出やすく、ランカークラス以上が釣れることも!
3月|川バチラストスパート!

3月はサイズは下がってくる印象はあるものの、まだまだ川バチパターンを楽しめます。
春に向け河川には様々なベイトが入ってくる季節で、バチは意識しつつも、ハクパターンなどのマイクロベイトも意識するようになってきます。
あかねん
川バチラストスパートといったところでしょうか!
4月|港湾バチに切り替わる

この時期から昼と夜の潮が逆転し、一部の小~中規模河川を除く大型河川はバチ抜けがほぼ終了します。
ハクなどのマイクロベイトパターンに切り替わって難しい季節ですが、4月初旬から港湾バチが抜け始める時期。“春告魚(はるつげうお)”と呼ばれるようにメバルが港湾で釣れ始めたらスタートの合図です。
港湾の代表的な『引き波バチ』と呼ばれるバチは潮の動く日に安定して抜け、バチの中でも泳ぐスピードが速い『くるくるバチ』は潮が緩い日に抜けやすい傾向があります。
あかねん
港湾バチは潮位が高い時間帯が狙い目です!
5月|港湾バチパターン最盛期!

5月にもなると水温が上がり、港湾バチが安定して抜けるので、港湾バチパターンで釣りやすい時期になります。
夏に向けてより一層夜の潮が緩い日が多くなり、水温上昇とともに『くるくるバチ』が抜ける日が増えてきます。くるくるバチパターンは潮が緩い日かつ潮位が高い時間帯がおすすめです。
あかねん
場所によっては6月、長い所で7月まで引き続き同様のパターンが成立します。
バチ抜けの攻略ポイント
川バチ

ポイントの選び方
河口よりもやや中流域で、底質が柔らかく汽水に近い場所がより抜けやすい傾向にあります。
ハゼがたくさん生息しているような砂泥の底質が理想です。
流れが激しい場所よりもヨレや流れが滞留した所に溜まりやすいので、河川のカーブの内側や淵、時にはゴミが溜まるようなポイントを押さえておくとよいでしょう。
基本は9cm~15cm程の細身のバチルアーをゆっくりただ巻きするのみ。
バチが目視できなくても、底の方で抜けていることもあるので、シンキング系のバチルアーも用意しておきましょう。とくに風がある日などは、飛距離も安定して出せるので重宝します。
ルアーの大きさはあまり関係なく、その時の流れに同調するよう意識したスピードとレンジコントロールが重要です。
パズデザイン リード フィール120SG
ピックアップ ノガレ 120F
港湾バチ
『引き波バチ』

ポイントの選び方
砂泥質の柔らかい運河や埋め立て地で、なおかつ潮通しの良いエリアに多く見られるため、ほとんどはオープンエリアの回遊待ちの釣りになります。
名前の通り水面に引き波が立つような表層を泳ぐので、目視で探してみるのも手です。
『引き波バチ』は10cm~20cm以上と大型なので、大きめのバチルアーで狙ってみましょう。
一番イージーに数釣りができるバチパターンになりますが、ルアーローテーションがとても大事。
広大なオープンな港湾では飛距離が有利に。ぶっ飛び系の表層を泳ぐルアーで広くスピーディーにヒットルアーを探りましょう。巻きスピードは比較的速めでOKです。
風がある時は、泳ぎとレンジが安定するリップ付きのバチルアーがおすすめです。
デュオ ベイルーフ マニック95
シマノ ランザ 120F
『くるくるバチ』

ポイントの選び方
流れの緩い運河や小規模な都市型河川の一部で見られ、ゴロタや岸壁からも出てきたりするので、際はとくに丁寧に探りしょう。
明かりに集まる習性があるので、常夜灯下は一級ポイントです。
虫のように素早く動き回る『くるくるバチ』は、ルアーのサイズ感とスピードがとても重要。
小粒でフリフリと表層を泳ぐシンキングペンシルで、ランガンしながら丁寧にボイル撃ちの釣りです。
見ながら釣るサイトフィッシングが楽しめる釣りですが、シーバスも目が良いのでルアーを見切りやすく、口を使わせるのが難しい難易度の高い釣りです。
エバーグリーン コルセア 50
ラッキークラフト ワンダー 60
さぁ、寒さに負けずに釣りに行こう!

自然の神秘を感じるバチ抜け。産卵を終えた魚にとっても人間にとっても、春の一大イベントですよね。
初心者の方でも釣りやすい時期なので、ぜひ釣り場に足を運んでみてください!
寒さも厳しい真冬の東京湾ですが、シーバスアングラーは休んでいる暇はないですよ!