サヨリについて
サヨリはダツ目サヨリ科サヨリ属の魚で、北海道から九州の沿岸に生息し、群れをなして海面近くを泳いで海藻や動物プランクトンを捕食しています。
漢字では「竹魚」と書き、竹のような細長い見た目が特良です。
特徴
サヨリは、最大40センチほどに成長します。下アゴが針のように長く突き出し、細長い体形が特徴的。背側は小さなウロコがあり、体色は銀青色で腹側は銀色に輝いています。水面を飛び跳ねることができて、危険が迫ると空中へジャンプする習性があります。産卵期は4月から8月で、藻場に群れで卵を産み付け2週間ほどで孵化します。
サヨリの旬
旬の時期は、3~5月とされています。お刺身やお寿司、天ぷら、塩焼きなどの様々な料理で味わえ、白身の高級魚として扱われています。
サヨリには寄生虫がいる!?
釣り上げたサヨリや、スーパーで購入された魚を調理した際、口内・エラ・体に寄生している姿を見て、背筋に冷たい感覚をおぼえた方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここでどの様な寄生虫が宿っているのか、ご紹介します。
サヨリ虫
サヨリ虫(サヨリヤドリムシ)と呼ばれる寄生虫。ウオノエ科に属する節足動物。サヨリのエラに寄生し体液を吸って成長します。
サヨリ虫が寄生している個体を食べても害はありません。
アニサキス
魚介類の内臓に宿り、鮮度が落ちることで筋肉へと移動する寄生虫。食中毒のひとつとして昨今話題に挙がる線虫の一種です。
アニサキスが寄生している個体を食べた場合、急性胃アニサキス症や急性腸アニサキス症を発症する場合があります。予防法は、調理の際に目視確認や、冷凍・加熱など行い生で食さないことです。
▼アニサキスに関して紹介している記事です。
サヨリの料理
サヨリは脂肪がほとんどなくさっぱりしている魚で、緻密な白身は青魚のような旨みがあり、濃い味付けより薄い味付けの方がサヨリを美味しく食べられます。皮目には独特の風味があって、火を通す塩焼きなどではまた違う美味しさを味わうことができます。サヨリは傷みが早く、新鮮なものは長いアゴの下側に赤みが残っています。
サヨリのお刺身
サヨリは生でも旨みが強く、お刺身では透き通るように美しい姿を楽しむことができます。酢とも相性が良いため酢の物やお寿司のネタにしても美味しく食べられます。三枚おろしにすると小骨があまり気になりません。
サヨリのから揚げ
サヨリの皮目の風味と身の甘さを感じられる調理法です。青シソと一緒に揚げてさっぱりとしたから揚げになります。サヨリのから揚げは、丼にして食べても美味しいです。中骨もじっくり揚げて骨せんべいも楽しみましょう。
サヨリの塩焼き
サヨリは塩焼きにすると皮目の独特の風味と旨みを楽しむことができます。腹の中にある黒い膜は苦いのできれいに取り除いて水洗いしましょう。塩は振り塩をするか、3パーセントくらいの塩水につける立て塩をして甘みや旨みを引き立てましょう。
サヨリ釣りについて
サヨリ釣りは、初心者やファミリーで手軽に楽しむことができます。コマセと呼ばれるエサをまいてサヨリを寄せて釣るのが一般的です。群れが回遊してきたらコマセを少量づつ切らさないように撒きましょう。コマセで引き付けながら狙うカゴ釣りや、ウキ釣りで手返しがよく釣ることができます。
▼様々な方法のサヨリ釣りを紹介している記事です。
サヨリは手軽に釣れる高級魚
サヨリは海面すれすれを群れで泳ぐ回遊魚なので、防波堤などから見たこともある方も多いのではないでしょうか。群れを見るとすっと竿を出して釣りたくなりますよね。独特な長い下アゴのせいで通常の針ではかかりにくいため、ぜひ専用仕掛けを利用してサヨリの数釣りを楽しんでください!