ティップランロッドで釣ったアオリイカ

ティップランロッドのおすすめ20選!代用や折らないコツも解説します

ティップランロッドってどんな竿?万能に使えるロッドは?

そんな疑問にお答えすべく、ティップランロッドの選び方を解説しておすすめロッドを紹介!

コスパ重視のロッドから最強感度のハイエンドロッドまで、価格帯別にピックアップしました。

目次

アイキャッチ画像提供:tsuki

悩ましいティップランロッド選び

ティップランエギング

ティップランエギングは、専用の重たいエギを使って船からアオリイカを狙う釣り方です。

ティップラン(tiprun)という言葉通り、ティップ(穂先)がラン(走る・動く)するアタリを掛けアワせるのが醍醐味。

そのため、エギをシャクって繊細なアタリを捉えるには、専用のロッドが必要です。

本記事では、ティップランロッドについて詳しく解説し、おすすめのロッドを価格帯別に紹介します。

tsuki
ティップラン大好きな筆者がお届けします!

▼ティップランについての解説はコチラ

ティップランロッドの特徴

 

この通りティップランは、底からエギをシャクり上げ、その後のステイ(テンションフォール)中のアタリを掛けアワせます。

つまりティップランロッドとは、エギをシャクることとアタリを表現することに特化したロッドです。

tsuki
ティップにはアタリを表現する役割、ベリーからバットにはエギを跳ね上げさせる役割が与えられています。

ティップランロッドの穂先

アタリ(=荷重変化)を表現するために、多くのロッドは細くてしなやかなカーボンソリッドティップを搭載しています。

イカのアタリは魚と違ってゴンッっと手元まで伝わらないため、ティップの動きを目視してアタリを判断しなければいけません。

tsuki
これがジギングロッドのようなティップが硬い竿だと、なんの情報も伝わりません(笑)

ティップランロッドのテーパー

しなやかなティップに対してベリーからバットは張りが強く、これによってエギを動かすパワーとフッキングスピードを確保しています。

つまり、ティップだけが柔らかくて、ベリーからバットが硬い“先調子”に設計されているわけです。

tsuki
すごくコンセプトが明確なロッドです!

【注意】ティップランロッドは折りやすい!

エメラルダスMXの穂先

ティップランロッドはティップが繊細な作りで、ジャークを多用する(糸フケが出る)ため、ティップへの糸絡みが原因でロッドを折る方が非常に多いです。

ティップに糸が絡んでいるのに気づかず、そのままリールを巻くと一瞬で折れるので注意しましょう。

その他にも、回収時に勢い余ってエギを巻き込んで折るのも定番パターンです。

tsuki
とくに高額なロッドは極細ソリッドを継いでいるものが多く、「高い=折れない」というわけではありません。

ティップランロッドの選び方

ティップランロッドの選び方

ティップランロッドを選ぶ際は、ロッドの長さと硬さ、自重を確認しましょう。

とくにロッドの硬さ(オモリ負荷)に関しては、エギのウエイトや水深によって適切なものが異なるので注視してください。

長さは6ft半を基準に考える

ティップランロッドの長さロッドの長さは6ft半を基準として考え、短いと操作性と感度が良くなり、長くなるとエギの安定性が高まります。

汎用性を考慮すると、最初の1本は極端に短いものや長いものはおすすめしません。

ショートレングスのティップランロッド

短いロッドは軽くて感度が良い上に、狭い船上での取り回しも優れます。

船縁が低い場合でもアンダーハンドキャストがしやすいのも特徴。

潮や風が緩い時や浅場はキャストして釣るのが有効で、船の真ん中付近は船縁が低いため、こういった状況ではとても使いやすいです。

tsuki
繊細な操作も得意なので、とくに浅いポイントは使いやすいですね!

ロングレングスのティップランロッド

長いロッドは船の揺れを吸収してくれるので、エギの安定性を保持しやすいです。

とくにミヨシ側(船首側)の釣り座は足場が高いことが多く、揺れが大きくなるので長いロッドが重宝します。

また、ジャークした時のストロークが大きいため、荒れた状況下や潮流の速いエリア、深場でもしっかりとエギを動かせます。

tsuki
船が揺れると、短いロッドだと揺れがエギに伝わってしまうんです。

硬さはウエイトと水深に合わせる

ティップランロッドの硬さ

ロッドの硬さは、使用するエギの重さに合わせて選びましょう。

他のルアーロッドと同じくMやMLと表記されていますが、メーカーによってその基準はバラバラなので、対応するエギの重さを必ず確認してください。

40〜50gに対応するロッドがオールラウンドだと言われますが、硬過ぎても柔らか過ぎても感度や操作性に悪影響を及ぼすので、釣行する海域で使うウエイトを確認しておくことが大切です。

tsuki
「万能そうだからMを買っとくか」って考え方は失敗しますよ!

基本的には軽い方が有利

ティップランロッドの操作性ティップランは操作性と感度が“命”なので、基本的には軽いロッドが有利です。

そのため、高額なモデルほど軽くて高感度になる傾向があります。

tsuki
中には50g台 のロッドもありますよ!

価格差と使用感について

ティップランでのやりとり

結論から述べると、ティップランは「ロッドの性能が釣果を決める」と言っても過言ではありません。

具体的には、操作性とアタリの表現力が全然違います。

ブランクの素材

操作性においては、高価なロッドほど数字以上に軽く感じられるものが多いです。

近年は低価格帯のロッドも軽くなっていて、数値はハイエンドに匹敵するものも多いのですが……

使い比べると、シャクった時の軽さや、ステイさせてアタリを待つ時のバランスは、明確な差を感じると思います。

tsuki
1日中ティップを凝視するので、わずかな差が大きな差になりますよ!

ティップランロッドの感度

また、各社のハイエンド機種ともなると、アジングロッド並みに細いソリッドティップを搭載しており、アタリの表現力も段違い。

ティップそのものの表現はもちろん、前述した軽さやバランスの良さから荷重変化がクリアに手元まで伝わります。

引き込む強いアタリはどんなロッドでも取れますが、エギを抱いてその場から動かないようなアタリに対しては、ロッドの感度がものを言います。

tsuki
気付けていないだけでイカは想像以上にエギを触っていて、それをどれだけ感じられるかが釣果を左右します!

ティップランに代用できるロッド

イカメタルロッドでティップランイカメタルやオモリグ、ひとつテンヤ、スーパーライトジギング、タイラバロッドなどがティップランに代用できます。

イカメタルロッドやオモリグロッドはティップランロッドに調子が近く、穂先の表現力も◯。

スーパーライトジギングロッドやタイラバロッドでも釣り自体はできますが、ティップが硬いので気付けないアタリが増えます。

tsuki
オモリグロッドはしっかりアタリが取れました!

ティップランロッドを代用できる釣り

ティップランロッドでひとつテンヤティップランロッドは、イカメタルやスーパーライトジギング、ひとつテンヤなどに代用できます。

適合ウエイトの範囲内であれば、同じ重量のスッテやジグ、テンヤなどは使っても問題ありません。

しかし、ティップランロッドはあくまでイカ釣り用なので、太いラインをハイドラグで使うと破損のリスクが高まります。

tsuki
一つテンヤにはいい感じでしたよ!

おすすめのティップランロッド20選

ティップランロッドおすすめ

ここからは、おすすめのティップランロッドを価格別に紹介します。

おすすめのエントリーロッド

メジャークラフト ソルパラ ティップラン SPXJ-S682ML/TE

実売価格が1万円以下のリーズナブルなティップラン専用ロッドです。


視認性に優れる蛍光イエローペイントのソリッドティップを搭載しており、ティップを見てアタリを取りやすくなっています。


70gまでのエギを使用でき、幅広いエリアに対応できる1本です。

全長6ft8in
継数2本
対応エギMAX70g
PEライン適合0.6-1.2号

アブガルシア オーシャンフィールド ティップラン OFRS-782M-STip

ティップランをはじめ、ひとつテンヤやイカメタル、ボートアジングにも対応できる万能竿です。


カーボンテープを斜め方向からX状に締め上げるXカーボンテープを採用しており、ダルさのないシャープな操作感に仕上げられいています。


8ftに迫る長いレングスなのでうねりが大きい中でも使いやすい1本です。

全長7ft8in
自重116g
継数2本
仕舞寸法120.5cm
対応エギMAX45g
PEライン適合0.4-1.0号

シマノ セフィアBB ティップエギング S70ML-S

シマノ製ティップラン専用ロッドの中で、エントリーモデルに当たるのがセファイBBです。


カーボンテープをX状に締め上げるハイパワーXが導入され、ブランクの強度・剛性を高めています。


高強度かつしなやかなタフテックα(カーボンソリッド)を搭載しており、感度と強度を両立させているのが特徴です。

全長7ft
自重90g
継数2本
仕舞寸法110.2cm
対応エギMAX60g
PEライン適合0.4-1.0号

アブガルシア ソルティースタイル クアッドコンセプト SSQS-632ULS/672LT-KR

2本の替え穂先が付属しており、さまざまな状況と釣法に対応する便利なロッドです。


ブランクにはXカーボンテープが採用されており、ティップランにも十分な操作性が実現されています。


小口径ガイドを搭載するKRガイドコンセプトを用いており、これによってガイド重量が約50%軽減され、操作性・感度が向上しています。

ダイワ エメラルダスX BOAT 65MLS-S

最初の1本としての使いやすさにこだわった、ダイワ製ティップランエギングロッドのエントリーモデルです。


バット部の最外層をカーボンテープでX状に締め上げるブレーディングXが採用され、細身軽量ながら高い強度を備えています。


ティップランロッドでは珍しいインターライン仕様で、糸絡みが起こらないのでビギナーの方でも安心してティップランを楽しめます。

全長6ft5in
自重90g
継数2本
仕舞寸法102cm
対応エギ18-70g
PEライン適合0.4-0.8号

アングラーズリパブリック パームス アーマークラッド TR ATGS-63

軽快な操作性と高い汎用性を備えた、ベーシックなティップランロッドです。


カーボンシートをX状に巻き上げるXカーボノロジーを採用し、ネジレに対する剛性を向上。


しなやかなソリッドティップは、わずかな負荷の変化を表現してアタリを伝えてくれます。

全長6ft3in
自重90g
継数2本
対応エギ2.5-4.0号
PEライン適合0.4-1.0号

メジャークラフト フルソリ ティップラン FSTE-S60L

ティップランロッドとしては珍しい、フルソリッドブランクを用いたロッドです。


ソリッドティップのロッドよりも強度に優れる一方、しなやかに曲がり込むのでイカの身切れも防いでくれます。


粘りがあって破断強度の高く、“魚釣り”にも流用しやすいことも魅力。リーズナブルな価格ですが、ガイドはすべてSiC-Sリングです。

全長6ft
継数1本
対応エギMAX50g
PEライン適合0.4-1.2号

おすすめのミドルクラスロッド

ヤマガブランクス バトルウィップTR 63/N

国内での開発・製造にこだわる、ヤマガブランクスが発売するティップランロッドです。


軽量でアジングロッド並みの感度がある一方、アクション後のブレを徹底的に排除したことで操作性にも優れます。


目感度だけでなく手感度も追求しており、目でアタリをとるのが困難な状況下や、アタリをとるのが苦手という方にもおすすめです。

全長6ft3in
自重75g
継数2本
仕舞寸法97.5cm
対応エギ30-60g
PEライン適合0.4-0.8号

ダイワ エメラルダスMX BOAT 511MLS-S

ティップランロッドに求められる基本性能、柔軟なティップ・軽さ・フッキングのしやすさを追及したロッドです。


東レのナノアロイ®︎テクノロジーよって高強度化したHVFナノプラスカーボン、強化構造のX45が採用され、しなやかでブレないブランクに仕上がっています。


高強度なメガトップ(カーボンソリッド)ゆえに細径化が可能で、感度も上位機種並です。

全長5ft11in
自重76g
継数2本
仕舞寸法94cm
対応エギ18-70g
PEライン適合0.4-0.8号

シマノ セフィアSS ティップエギング S70M-S

セフィアBBの上位機種に当たるのがセフィアSSです。


カーボンテープを密巻きした三層構造のスパイラルXに加え、強化構造のハイパワーXも導入され、細身軽量ながら非常に高い強度を実現。


ジョイント部は硬さのギャップを抑えた設計になっており、突っ張ることなくスムーズに曲がります。しなやかなタフテックαは、エギを安定させるとともにアタリを大きく表現します。


 

全長7ft
自重92g
継数2本
仕舞寸法110.2cm
対応エギMAX80g
PEライン適合0.4-1.0号

テイルウォーク ティップバン SSD S65ML/SL

「ハイエンドクラスのフィーリングをスタンダートクラスで具現化」することを目指したロッドです。


ブランクを高弾性カーボンで構築し、装飾を最低限に抑えることで、高い感度を実現。


ティップはライトパールグレーに塗装し、ガイドのスレッドを蛍光オレンジにすることでコントラストが強調され、曇天時に偏光グラスを掛けていても視認性が抜群です。

全長6ft5in
自重85g
継数2本
仕舞寸法100cm
対応エギMAX40g
PEライン適合0.4-0.8号

ダイワ エメラルダスAIR BOAT 65LS-S

ダイワ製のティップランロッドでは最軽量のシリーズです。


HVFナノプラスX45に加え、継部にはパワーロスを軽減するVジョイントが導入されました。


ダイワ独自のAGS(カーボンフレームガイド)も搭載され、圧倒的な軽さと感度を誇ります。

全長6ft5in
自重69g
継数2本
仕舞寸法102cm
対応エギ15-50g
PEライン適合0.4-0.8号

シマノ セフィアXR ティップエギング S68M-S/R

セフィアSSの上位機種となるのがセフィアXRです。


東レのナノアロイ®︎テクノロジーによって高強度化したスパイラルXコアを、さらにハイパワーXで補強。


中空構造のカーボンモノコックグリップ、タフテックα以上に高強度なタフテックインフィニティも用いられ、反響感度も目感度もクラス最高峰です。

全長6ft8in
自重91g
継数2本
仕舞寸法105.7cm
対応エギMAX80g
PEライン適合0.4-1.0号

天龍 ブリゲイトフリップ TR BFT5112S-MLS

ティップランを中心に、イカメタルやバチコンなどのオフショアライトゲームをカバーできるオールマイティロッドです。


ブレの少ないブランクに収束が早いソリッドティップを継ぐことで、高い操作性と感度を両立させています。


バットには天龍独自のカーボンナノチューブを採用しており、粘り強さを備えていることも特徴です。

全長5ft11in
自重82g
継数2本
仕舞寸法93cm
対応エギMAX60g (Cast MAX25g)
PEライン適合MAX0.8号

おすすめのハイエンドロッド

ブラックライオン ブラックライオン 75MH

南方系の大型アオリイカであるレッドモンスターに照準を合わせており、強靭なバットパワーを備えたロッドです。


ティップラン用ロッドとしては非常に珍しい、チューブラーティップを採用しています。


重たいエギをダートさせるために高弾性カーボンを用い、ややスローテーパー気味に設計していることが特徴の1本です。

全長7ft5in
自重84g
継数2本
仕舞寸法116cm
対応エギ30-70g
PEライン適合0.6-0.8号

がまかつ ラグゼ EGTRX S65ML-solid

ステイ時のエギの姿勢に着目し、できるだけ長い間「釣れる姿勢を保つ」ことを目指して設計されたロッドです。


高弾性かつ高強度なトレカT1100Gカーボンを用い、操作に対するレスポンスが良くてハイパワーなブランクに作られています。


アジングロッド並みに細いソリッドティップとがまかつ独自のリザウンドグリップの恩恵で、目感度も反響感度も最高レベルです。

全長6ft5in
自重73g
継数2本
仕舞寸法102.5cm
対応エギ20-70g
PEライン適合0.3-0.8号

シマノ セフィア エクスチューン ティップエギング S72ML-S

徹底した基本性能の底上げと、真の軽さを追求した1本です。


スパイラルXコアハイパワーXで補強したブランクは、シャープなだけではなく粘りも備えており、エギを安定させやすく、手首への負担も軽減してくれます。


ソリッドティップの脱着ができる設計で、万が一ティップを折ってしまっても修理費が割安です。

全長7ft2in
自重91g
継数3本
仕舞寸法143.6cm
対応エギMAX60g
PEライン適合0.4-1.0号

ダイワ エメラルダスEX ボート 511MLS-SMT

ダイワの最上級ティップランロッドがエメラルダスEXです。


HVFナノプラスカーボンを用い、軽量かつ高感度でありながら、過反発を抑えて無駄にエギが動かないように設計されています。


軽量なAGSSMT(チタン合金製穂先)の相乗効果により、目感度と手感度は抜群です。

全長5ft11in
自重82g
継数2本
仕舞寸法94cm
対応エギ18-70g
PEライン適合0.4-0.8号

がまかつ EGTR X アルティメイト S65ML+-solid

究極の感度を追求した、がまかつのフラッグシップモデルです。


トレカT1100Gに加えて、より弾性率の高いトレカM40Xも用い、EGTR Xよりもさらに軽くてシャープに作られています。


アジングロッド並の軽いブランクに、極薄カーボンパイプシートリザウンドグリップを組み合わせており、名前通りに感度は究極レベルです。

全長6ft5in
自重58g
継数2本
仕舞寸法102.5cm
対応エギ25-100g
PEライン適合0.3-1.0号

シマノ セフィア リミテッド ティップエギング S610L-S

エクスチューンを超える、シマノのフラッグシップモデルがセフィアリミテッドです。


スパイラルXコアハイパワーXはもちろん、トレカM40Xも導入したブランクによって、シリーズ最高レベルの軽さとシャープさを実現。


さらに中空構造のカーボンシェルグリップカーボンモノコックグリップも備え、感度もエクスチューン以上です。

全長6ft10in
自重87g
継数3本
仕舞寸法134.1cm
対応エギMAX40g
PEライン適合0.3-0.8号

ロッド選びが釣果を左右する!

ティップランロッドで釣ったアオリイカ

ティップランエギングは“イカのアタリにどれだけ気づけるか”、つまりはロッドの性能が釣果となって表れる釣りです。

釣果を伸ばすためには、最低限専用ロッド、できればハイスペックなロッドを用意するのがベスト。

くれぐれも穂先折れに気をつけて、ティップランを楽しんでくださいね。

画像提供:tsuki

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