シマノのハイスペックティップランロッド

セフィアXR ティップエギングは、2022年秋にシマノから発売されたティップラン専用ロッドです。
セフィアCI4+の後継機種に当たるミドルクラスのロッドとしてリニューアルされました。
本記事では、そんなセフィアXR ティップエギングの使用感をお届けします。
ラインナップ
※R(レギュラーテーパー)、F(ファーストテーパー)、C(キャスティングモデル)
セフィアXRの特徴

まずはセフィアXR ティップエギングのスペック的な特徴から解説します。
スパイラルXコア×ハイパワーXのブランク

ブランクの基本構造は、東レのナノアロイ®️テクノロジーによって高強度化したスパイラルXコア。
さらに、最外層をカーボンテープでX状に締め上げるハイパワーXも導入されており、上位機種に迫る軽量かつ高強度なブランクを実現しています。
前作のセフィアCI4+とは異なり、センターカット2ピース仕様になっているので持ち運ぶ際にも便利です。
トラブルレスなXガイド

軽さとトラブルレス性能に優れる、シマノオリジナルのXガイドが搭載されています。
トップガイドには3DチタンXガイド、#1〜3ガイドまではステンレス製Xガイドです。
元ガイドは凹凸のないラウンドフレームに軽量薄肉金属リングを組み合わせた、エアロガイド仕様になっており、糸抜けの向上とラインへのダメージ軽減が図られています。
その他のガイド(#4〜5ガイド)は、チタンフレームのSiCガイドです。
ちなみに、上位機種のセフィアエクスチューンは、トップガイド以外も3Dチタン仕様になっています。
高強度なタフテックインフィニティ

穂先には、シマノ独自のカーボンソリッドであるタフテックインフィニティが継がれています。
一般的なカーボンソリッドよりも強度が高く、巻き込み等による破損のリスクが低いことが特徴。
白塗りに赤いスレッドが巻かれており、視認性も高められています。
反響感度に優れるカーボンモノコックグリップ

グリップエンドは中空構造のカーボンモノコックグリップです。
軽量かつ硬質な中空構造のカーボンは、振動の伝達に優れます。

リールシートは、シマノ独自の炭素繊維強化プラスチックであるCI4+を用いたパーフェクションシートXT。
キャスティングモデルのみアップロック仕様で、その他はすべてダウンロック仕様です。
セフィアXR S511ML-S/Rのインプレ

ここからは、筆者が使用したS511ML-S/Rをインプレッションします。
秋イカシーズンに、水深30m程度までの浅場で使い込んできました。
レギュラーテーパーのオーソドックスなアクション
こちらは水深30m前後で30gのエギをアクションしている様子です。
Rモデルは、従来のシマノ製ティップランロッドの王道である、レギュラーテーパーに設計されています。
ティップの曲がり方的には、30〜40g程度までがアタリを取りやすく、やはりこの辺りがベストウエイトでしょう。
また、これぐらいのウエイトであればちょい投げもできるため、船が流れない状況でもキャストして探れます。
こちらは上限ウエイトである60gのエギをアクションさせている様子です。
30gの時より深い位置まで曲がりこむため、ジャークのテンポはゆっくり気味になります。
60g以上になってくるとティップが寝過ぎてアタリが取りづらいことも出てくるため、可能なら竿の角度を変えてティップの曲がり具合を調整しましょう。
60g以上の使用頻度が高い場合は、Mを使った方が良いと思います。
キャスティング釣法にも対応
浅場のキャスティングにも十分対応できます。
2.5〜3.5号までアンダーハンドキャストで投げられるため、ティップランとキャスティングの両方をやることもある秋にも使いやすいですね。
ただし、あくまでもティップランロッドなのでキャスト時に穂先を折らないように注意しましょう。
キャスティングに特化したS74ML-S/Cもラインナップされているため、遠投性能を求めるならこちらを選んでください。
感度は上位機種並みかも

手に伝わるアタリはかなりクリアで、慣れていないビギナーの方でも、アタリをしっかり判断できるレベルの感度だと思いました。
ティップ自体は、極端に細く削っているわけではなく、相対的にはややハードな印象。
曲がりが足らないと思ったら、少しテンションをかけたり、竿の角度を変えたりしてティップを曲げると目感度が良くなりますよ。
ロッドの軽さや短さ、カーボンモノコックの振動伝達を活かし、手感度を高めているロッドだと感じました。
5ft11inによるリニアな操作感

5ft11inのショートレングスは、リニアな操作感が光ります。
速いテンポでジャークしたり、素早いフッキングができたりと、スピード感のある釣りが楽しめます。
また、小型船やレンタルボート、カヤックなどの船縁が低い船での取り回しやすさも◯。
その一方で、船縁の高い大型船の艏や、波が高い状況には不向きです。
秋のティップランに最適!

使用感を総括すると、浅場をテンポ良く釣るのにマッチする、操作性と手感度に優れたロッドでした。
目安としては、水深は30mまで、エギは40gまでが使いやすいシチュエーションです。そのため、とくに秋は出番が多くなると思います。
ロッドを2本用意するなら、深場や波気のあるシチュエーションにも対応できるS68M-S/Rとの使い分けがベストでしょう。
十分過ぎる感度と操作性!

その手感度と操作性は「一世代前のハイエンドを超えているのでは?」というレベルで、非常にコストパフォーマンスも高いと思います。
ビギナーから上級者まで満足して使えるロッドだと思いますので、ティップランロッドを探している方はぜひチェックしてみてくださいね。
撮影:tsuki
シマノ セフィアXR ティップエギング S511ML-S/R
全長(ft) | 5'11" |
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自重(g) | 80 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 94.2 |
エギウエイト(g) | MAX60 |
シマノ セフィアXR ティップエギング S511M-S/F
全長(ft) | 5'11" |
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自重(g) | 82 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 94.2 |
エギウエイト(g) | MAX80 |
シマノ セフィアXR ティップエギング S68M-S/F
全長(ft) | 6'8" |
---|---|
自重(g) | 91 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 105.7 |
エギウエイト(g) | MAX80 |
シマノ セフィアXR ティップエギング S68ML-S/R
全長(ft) | 6'8" |
---|---|
自重(g) | 87 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 105.7 |
エギウエイト(g) | MAX60 |
シマノ セフィアXR ティップエギング S72ML-S/R
全長(ft) | 7'2" |
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自重(g) | 92 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 113.2 |
エギウエイト(g) | MAX60 |
シマノ セフィアXR ティップエギング S68M-S/R
全長(ft) | 6'8" |
---|---|
自重(g) | 90 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 105.7 |
エギウエイト(g) | MAX80 |
シマノ セフィアXR ティップエギング S74ML-S/C
全長(ft) | 7'4" |
---|---|
自重(g) | 90 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 115.5 |
エギウエイト(g) | MAX60 |