謎多き激安メーカー『Piscifun』(ピシファン)
人々があまり手を出さない釣具を買いたくて仕方がない、TSURI HACKライター小林です。
今回の記事では、約一年前ぐらいに購入した謎の激安釣具メーカー、『Piscfun』(ピシファン)のベイトリールを使用してきた感想を書いてみたいと思います。
思えば、Amazonで「何か面白いものは無いか?」と探している時に見つけたこのリール。丁度手頃なベイトリールを探していたので、即購入したのを覚えています。
「価格が抑えられたリールがどれぐらい使えるものなのか?」
「謎の激安メーカーのリールってどうなの?」
Piscfun(ピシファン)とは?
ピシファンは主にAmazonで購入ができる激安釣具メーカー。
リールの他にもフィッシングツール、ウエーダー、防水バッグなども製造販売しているメーカーのようで、販売業者を調べてみると中国のようでした。
ピシファンのウェブサイトの“About Us”を見てみると、設立はベンとピーターとなっていますが、それ以外の詳細は謎です(笑)
顔の見えないウェブサイト……そのため少し不安を感じてしまうのは致し方ないでしょう。
▼編集部Oのピシファンスピニングリールのインプレはこちら。
購入機種『 Torrent』のスペック
ボクが購入して使っているベイトリールは『Torrent』というモデル。ピシファンのベイトリールの中でも一番安いモデルです。
約4,500円で購入できてしまうため、「本当に使えるのか?」という一抹の不安があったものの、万が一使えなくても、安いし良いかと軽い気持ちで購入しました。
手返し良く釣りをしたかったため、ギア比は7.1:1の右巻きモデルをチョイス。他には5.3:1のローギアモデルもあります。
ハンドルの巻き心地は、低価格ながら軽やかな印象。特別良いとも言えませんが、決して悪くもありません。
ハンドルノブは綺麗にカッティングされた硬めのスポンジ(EVA)のような素材。これがなかなか良い。
メーカーによっては使用年数とともに、ベタベタするハンドルノブもありますね。そうしたメーカーの物は使わないようにしていますが、この手の素材なら長いこと使えそうです。
Torrentのカラーリングは黒を基調に、赤のスレッドが目を引きます。
リールによってはマットブラックを採用していたり、時代の流れを反映したようなデザインも。そんなところから、メーカーのこだわりを感じることもできます。
マグネットブレーキは10段階。メーカーによると6ぐらいが推奨のようです。実際投げてみると、4ぐらいからバックラッシュが起きにくくなるので、4〜6ぐらいで使うことが多いです。
スプールがチェンジできる
また、初めからシャロースプールが付属されていたのも、このリールを購入しようと思った大きな理由です。これなら目的に応じて、ベイトフィネス機としても使うことができます。
もともとノーマルスプールが組み込まれた単品販売、また、シャロースプール単体だけでも販売しているので、必要になったら購入してみるのもおすすめですね。
ちなみにこちらはノーマルスプール。いわゆるオーソドックスでバーサタイルなスプールです。
購入して以来、ベイトフィネス専用機と化しているので、あまり活躍の場はありません。PE2号で100mは余裕で巻けるため、バス釣りにも海釣りにも様々な釣りに使うことが可能です。
こちらがシャロースプール。PE0.4号を巻いて、主に渓流釣り、バス釣り、ライトな海釣りに使っています。
シャロースプールの重さを測ってみましょう。糸を巻いた状態ではありますが……16gですね。
カタログスペックは14gと書いてあったので、近からず遠からず、許容範囲といえる重量でしょう。
本体はシャロースプールをつけて糸を巻いた状態で225g。
普段あまりリールの重さを気にしたコトがありませんが、特別重いようには感じず、むしろ、合わせるロッドのよっては「軽いな」と感じているほどです。
ピシファン『Torrent』の飛距離チェック
では、シャロースプールを付けて飛距離のチェックです。
実際どれぐらい飛んでいるのか? 自分でも確かな数字は図ったことがないので、ちょっとワクワクです。
合わせるロッドは鱒レンジャーベイト
ちなみに、いつも「鱒レンジャー・ベイト」にこのピシファンを組み合わせています。渓流にバスに海釣りと、この一本で大活躍中です。
グレート鱒レンジャー ベイト
鱒レンジャーの特徴は、この曲がりとダルさ。軽く引っ張っただけで、U字に綺麗にベンドします。
超ウルトラライトで、“ぺにょぺにょ”なロッド。ベイトフィネスの巻物用としては最適? なロッドなのです。
▼愛してやまない、「鱒レンジャー」の記事はこちら。
5gのシンキングミノー(結果:23m)
渓流や漁港でのシーバスゲームによく使う、約5gのシンキングミノー。
シュパッと飛ばしてこちらは23m。
ある程度重量もあるので、流石によく飛びます。激安ベイトリールでこれだけ飛ばすことができれば、十分ではないでしょうか。
因みに5.5mのメジャーを使って地道に図っています(笑)
3gのスピナー(結果:21m)
次は3gのスピナー。渓流釣りには必須のこの手のルアー。昨年はこのルアーでどれだけ釣ったことか。
飛距離はやや落ちて21m。それでも十分飛んでいます。
3gのダート系ジグヘッド+1.5インチワーム(結果:22m)
次は3gのダート系ワームに1.5インチワーム。
このセッティングで、昨年はかるく200匹はメッキを上げるほど、溺愛しています。
こちらの飛距離は22m。重量からすれば、十分飛んでいると言えます。
1.2gのジグヘッド+2インチワーム(結果:10m)
そして最後に1.2gのジグヘッドに2インチワーム。
10mぐらいはなんとか飛ばせますが、ここまで軽くすると流石にキャストしづらいですね。
シャロースプールだからと言っても、この激安ベイトリールではやや無理があるかもしれません。ここまでくると、もはやスピニングの領域でしょうか。
おまけに
おまけとして10gのメタルジグだとどうか。マグネットブレーキを強めにかけてやれば、問題なく30mぐらいは飛ばせますね。
しかしこの手のルアーを使うのであれば、潔くノーマルスプールに切り替えるのが良いでしょう。
シリコンスプレーで飛距離アップ
また、飛距離を伸ばすために、いつも釣りに行く前にはKUREの「シリコンスプレー」をPEに吹き付けるようにしています。
『PEにシュッ!』などの専用のアイテムがありますが、安価で経済的なこちらを使うようにしています。
実釣ギャラリー
今まで『ピシファンリール+鱒レンジャー』のベイトフィネススタイルで釣り上げてきた魚たち数知れず。
MAX45cmぐらいまでのバスは、このリールで問題なく釣っています。リール自体にパワーもあるため、これぐらいの魚であればかなり余裕です。
ただ、安いリールによくある、“ドラグ調整が細かく決まらない問題”に悩まされます。
ブルーギルの泳がせでも良型をキャッチ。
昨年の渓流ではアマゴも相当数釣りました。
ベイトリールだと手返しがよくなるのと、アキュラシーも向上します。狙った場所にルアーを届けられるのは、渓流釣りにおいて非常にメリット。
海釣りでは3g以上のジグヘッドを虫エサととにもぶっ込んでカサゴも。
2g以下のジグヘッドは扱いにくいので、3gぐらいから。アジ、サバ、シーバス、カマスなどの漁港での釣りが楽しめます。
個人的評価は★★★★★で大満足
ということで、今回は約一年使ってきた激安メーカー『ピシファン』のベイトリールをご紹介してみました。
当時、約4,500円でAmazonにて購入できたことを考えれば、ベイトリールとしては大満足の星5つ。今年も渓流釣りを中心に大活躍してもらおうと思っています。
ライタープロフィール
小林大介
愛知県出身徳島県在住。映像クリエイター、フォトグラファーとして地方の限界集落で活動中。山の猟師でもあり、デジタルとアナログの両極端な生活を楽しんでいます。
海、川、ルアー、エサ釣りと限らず、楽しく美味しい釣りはなんでもトライするのが信条です。