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テンヤ 釣り方

【3つのテンヤ釣りを解説】真鯛、タチウオ、タコ・イカが狙える釣りの仕掛け、タックル、釣り方!

海釣りの定番釣法である「テンヤ釣り」。そのルーツは古く、江戸時代から続く伝統的な釣り方です。オモリと針が一体のシンプルな仕掛けに餌をセットするだけで真鯛やタチウオ、タコ・イカまで狙える釣り方です。現代でも楽しまれている各種テンヤ釣りについてと、それぞれの仕掛け、釣り方、タックルなどを調べ上げてみました。

目次

アイキャッチ画像出典:シマノ facebook

テンヤ釣りについて

一つテンヤで釣った真鯛

テンヤ釣りは紀州(現在の和歌山県)の漁師が伝え、千葉県外房大原で発展したとされる釣り方。江戸時代から続く伝統的な釣法で、今日では魚種ごとにテンヤの種類が充実し、真鯛をはじめとする様々な魚を狙うことが出来ます。

テンヤはオモリと針が一体になっていて、ターゲットによってエビやキビナゴなどを餌として使います。テンヤの名前の由来は定かではありませんが、店と家が一体になった「店家(テンヤ)」から来ているとの説があります。

現在、テンヤは全国において定番・人気の釣り方として確立されています。

全国で人気のテンヤ真鯛

マダイ 船 テンヤ 大型 画像

全国で最も人気なのがテンヤ真鯛。テンヤ真鯛はシンプルな仕掛けとタックルで、真鯛だけでなく根魚や青物など美味しい魚が手軽に釣れる方法として人気があります。

発祥の地は千葉県外房大原。外房エリアにおいてコマセ釣りが禁止されていたため発展した釣り方とされています。

現在は軽いテンヤを使う釣り方が主で、多くの場合「ひとつテンヤ」と呼ばれています。軽いテンヤが主流となったのは、細くても強度があり潮受けが少ないPEラインが普及し、細いラインでも大鯛が取り込めるようになったためです。

人気エリアは千葉県外房や茨城県日立沖、三重県南伊勢、岡山県笠岡沖、福岡県玄界灘など、全国各地で楽しまれている釣法です。

テンヤ真鯛の仕掛け

一つテンヤ

撮影:TSURI HACK編集部

テンヤ真鯛で使うテンヤの重さは3~12号が標準的。状況によって適する重さが変わってくるので、複数の号数を用意しておきましょう。

実釣で使う重さの選び方は、底取りが出来る範囲で最も軽い号数を使うとアタリが出やすくなります。初心者は少し重めのものからスタートして、底取りの感覚を掴むことを優先すると上達が早いでしょう。

テンヤ真鯛のタックル

テンヤ真鯛のタックルは、2.4メートル前後のロッドに2500番クラスのスピニングリール、0.6~1号のPEライン+フロロリーダーの2~3号を組み合わせるのが基本。

この組み合わせによって軽いウエイトのテンヤの重さや、真鯛の様々なアタリを感じ取りやすくなります。可能であれば専用タックルが望ましいですが、エギングタックルなどを流用することも可能です。

ダイワ 17紅牙 AIR 2508PE-H

ギア比:5.6:1
自重:195g
最大ドラグ力:7kg
巻取り長さ:84cm
PE糸巻量(号-m):0.8-200/1-140

ダイワ 紅牙テンヤゲームMX H/MH-225・R

全長:2.25m
自重:95g
継数:2本
仕舞寸法:117cm
錘負荷:3-20号

西日本を中心に人気のタチウオテンヤ

太刀魚 画像

テンヤ真鯛に引けを取らない人気のタチウオテンヤ。タチウオテンヤは大型の針が付いたテンヤを使用し、餌に噛み付いてきたタチウオを掛ける釣り方です。

発祥は大阪湾とされていて、船からでも防波堤からでも行える釣りとして高い人気を誇ります。船からは日中、防波堤からは夜釣りが主流となっています。

大阪府大阪湾、東京都東京湾、広島県や愛知県面する瀬戸内海、鹿児島県錦江湾などで楽しまれており、南の地域ほど大型が狙え、鹿児島県や沖縄県では指10本・2メートルもの大物が釣れることもあるようです。

船でのタチウオテンヤの仕掛け

タチウオテンヤの画像

提供:tsuki

船で使うタチウオテンヤはイワシなどの餌を巻き付けて使うため、針の背に固定するためのケンが付いているのが特徴。針は引っ掛けることを目的としているため、非常に大きなものが付いています。

一般的に使われることが多いタチウオテンヤの重さは、30~50号前後。船宿によって重さが指定されることが多いので、事前に確認して準備していくようにしましょう。

船でのタチウオテンヤのタックル

1.6~1.8メートルのタチウオテンヤ専用ロッドに小型のベイトリールまたは小型電動リール、PE2~3号を組み合わせます。

タチウオのアタリを捉えやすい先調子のロッドで、巻上げを楽に行える電動リールの組み合わせが手返し良く釣りが出来て釣果を伸ばすことができるでしょう。

PEの先には8~12号のフロロカーボンリーダーもしくはワイヤーリーダーをセットし、タチウオの鋭い歯でラインを切られないように工夫します。

ダイワ テンヤタチウオ X 180・R

全長:1.8m
自重:127g
継数:2本
仕舞寸法:95cm
錘負荷:40-100号

シマノ プレイズ 600

ギア比:5.5:1
自重:470g
最大ドラグ力:5.0kg
巻取り長さ:59cm
フロロ糸巻量(号-m):3-200/4-150
PE糸巻量(号-m):2-300/3-200/4-150

堤防からのタチウオテンヤの仕掛け

引き釣りの画像
提供:tsuki

堤防からのタチウオテンヤは「引き釣り」と呼ばれ、テンヤを投げて巻いてくる釣り方です。使用するテンヤの重さは2~8号程度で、形状は船釣りで使うものと同じく大きな針に餌を固定するためのケンが付いています。

また、テンヤの重さは狙う水深やタチウオの活性によって使い分けます。

餌に使うのはドジョウやキビナゴ。活性の高い状況ではワームをセットして釣ることも出来ます。

堤防からのタチウオテンヤのタックル

堤防からのタチウオテンヤは、8号(約30グラム)の重さが投げられるルアー用タックルが使われています。シーバスやエギング、ワインドで使っているものがあれば問題ないでしょう。

8.6~9.6フィートのロッドに2500~3000番クラスのスピニングリール、PE0.6~1号、フロロリーダー4号を目安にしてみてください。

シマノ ソルティーアドバンス タチウオワインド S86M

全長:2.59m
自重:122g
継数:2本
仕舞寸法:133.3cm
ルアー重量:6-32g
PEライン適合:0.6-1.5号

シマノ ストラディック 3000MHG

ギア比:5.8:1
自重:245g
最大ドラグ力:9.0kg
巻取り長さ:86cm
ナイロン糸巻量(lb-m):8-130/10-110/12-85
フロロ糸巻量(lb-m):8-110/10-90/12-80
PE糸巻量(号-m):1-190/1.2-150/1.5-120

タコやイカ狙いのテンヤ

タコ釣りの画像

提供:tsuki

テンヤを使う釣りの中でもタコやイカ狙いは人気が高い釣り。タコテンヤではマダコとイイダコ、イカテンヤではコウイカがメインターゲットです。

タコやイカ狙いのテンヤでは、テンヤを底まで沈めたらゆっくりとズルズル引いてくるのが基本なので、初心者でも行いやすい釣り方です。

タコテンヤの人気エリアは東京都東京湾、千葉県外房、茨城県茨城沖、兵庫県明石など。一方コウイカテンヤは東京湾や神奈川県久里浜沖などが人気エリアです。

タコのテンヤ釣り

タコをつかむ様子
撮影:TSURI HACK編集部

タコ用テンヤは、木やプラスチックで出来た餌を乗せる台座に大きな掛け針とオモリが付いています。台座はタコが好むとされている白や、水中で目立つピンクやグローで塗装されているものが多いです。

餌となるカニやアジ、豚の脂身などを台座にタコ糸やワイヤーで固定して使います。船釣りでは40~60号、堤防からは15~25号程度が使われます。

スミイカのテンヤ釣り

コウイカ

出典:PIXTA

スミイカ用テンヤは主にシャコを餌として使用するため、台座がタコ用テンヤに比べて細く、シャコを真っ直ぐ通し刺しするための串が付いています。

スミイカのテンヤ釣りは船からが基本で、テンヤの重さは20~30号が使用されます。釣果を伸ばすためテンヤから30センチほど上に、スッテやエギをセットするケースも多いです。

テンヤ釣りって奥が深い

一つテンヤ たくさん 釣り 画像

タックルやテンヤの進化とともに、テンヤ釣りは全国各地で発展を続けています。ポイントが開拓されてきたこともあり、近年では各地でテンヤ釣りを楽しめる釣り場や船宿も多くなってきています。

オモリと針が一体になった仕掛けに餌を付けるだけの単純な釣り方ながら、様々な魚を釣るための有効な釣法として古くから楽しまれるテンヤ釣り。

シンプルながら奥深さを備えた釣りを体験してみましょう。