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今さら聞けない!?リールの「ギア比」についての基礎知識をリールマニアが解説(3ページ目)

ローギアのメリット・デメリット

メリット

▼ 巻き上げ力が強い

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巻き取り量に対してハンドルの回転が多いために巻き上げ力が強く、大きな負荷がかかった状態でもハンドルを巻くことができます。

それゆえに、巻き抵抗の大きな大型ルアーや、大型魚とのファイトに適します。

▼ 回転が軽い

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ハンドル1回転に対してローター・スプールの回転数が少ないため、ハイギアよりも軽きが軽いことが特徴です。

構造上元々の巻き上げ力が強いベイトリールはやや分かりにくいですが、スピニングリールは誰が触っても巻きの軽さを体感できると思います。

▼ ルアーをゆっくり巻ける

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巻き取り量が少ないため、ゆっくりと一定速で巻くことが得意です。ハイギアでも意識的にゆっくり巻くことはできますが、低速域での微妙な巻き速度の調整はローギアが勝ります。

そのため、低速域でのシビアな速度管理が釣果を左右する、エリアトラウトやタイラバではローギアが好まれます。

また、ゆっくり巻けることは「ルアー(仕掛け)の移動距離を抑えられる」と言い換えることができ、障害物周りなどのピンスポットでじっくり見せる釣りとも好相性です。

▼ ギアへの負担が小さい

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ハイギアよりもギアへの負担が少ないため、ギアの耐久性が勝ります。この点からも、大型魚とのゴリ巻きファイトに適しているといえるでしょう。

デメリット

▼ 手返しが遅い

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ルアー(仕掛け)の回収速度が遅いので手返しが悪く、テンポの速い釣りには不向きです。

回収距離が長いと、いくら巻きが軽くてパワーがあるとは言え、ハンドルを回す回数が多くなるので疲れます。

▼ 巻き感度が低い

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巻き上げ力が強いがゆえに、水中の抵抗(変化)が伝わりにくく、ハイギアよりも情報量が少なくなります。(負荷が掛かっても巻けてしまう)

ショートハンドルにすることで感度は高まりますが、巻き上げ力は低下します。

▼ 糸フケの処理が遅い

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糸フケの回収が遅いので、風の影響を強く受けることが最大のデメリットで、アワセも効きにくくなります。

ラインが風を受けると、ルアー(仕掛け)がなかなか沈まないので底取りが難しくなり、姿勢が崩れたり、泳ぎ出しが悪くなったりします。

とくに、風と流れが強い状況は不向きです。

▼ 鈎ハズレが多い

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ローギアはファイト中にラインテンションが抜けやすく、鈎ハズレによるバラシが増えます。とくにジャンプする魚や遊泳力が強い魚、流れが強い状況は注意が必要です。

また、竿をポンピングするとテンションが抜けやすいので、竿を一定の角度に保ったままリールを巻いてやりとりするのが、ローギアに適したファイトです。

釣りジャンル別・人気のギア比

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釣りジャンルごとに、大まかに好まれるギア比をまとめてみました。

初めてのジャンルに挑戦する時などは、ぜひ参考にしてみてください。

ハイギア

・ショアジギング

・エギング

・ソルトライトゲーム

・フラットフィッシュ

・ブラックバス(汎用・カバー打ち)

・ネイティブトラウト

・オフショアジギング

・オフショアキャスティング

・フカセ釣り

ローギア

・シーバス

・アジング

・ブラックバス(巻物)

・エリアトラウト

・タイラバ

・大物釣り(泳がせ釣りなど)

ギア比に正解はない

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今回は、釣種を限定ぜずにギア比の基礎知識を解説してきましたが、実は、ギア比は釣り人の好みによって選択が大きく分かれる部分でもあるのです。

有名プロアングラーの間でも意見が分かれることもあり、「何を重視するか」は人それぞれ。

基礎知識を踏まえた上で、自分に合うものを選んでくださいね!

画像撮影:TSURI HACK編集部

ギア比について語り合った動画

筆者について

佐藤稜真

某リールチューンメーカー在籍時、Facebook・Instagram運営を手がけながら全国のイベントで年間100台以上のリールをメンテナンスしていた経験を持つ。

中学生の頃からカタログのスペックを暗記するほどのリール好き。関東のフィールドでのエリアトラウト・シーバスフィッシングをメインにしている。

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